第二部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

回次

第13期

第14期

第15期

第16期

第17期

決算年月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

2025年12月

売上高

(千円)

1,480,320

2,081,784

2,618,924

3,191,177

3,828,291

経常利益又は

経常損失(△)

(千円)

310,532

73,656

50,237

30,681

204,273

当期純利益又は

当期純損失(△)

(千円)

314,314

77,437

85,975

40,556

223,233

持分法を適用した場合の

投資利益

(千円)

資本金

(千円)

100,000

100,000

100,000

100,000

100,000

発行済株式総数

 

 

 

 

 

 

 普通株式

(株)

1,372,346

1,961,380

4,117,038

4,117,038

4,117,038

 A種優先株式

(株)

196,600

589,800

589,800

589,800

 B種優先株式

(株)

113,000

339,000

339,000

339,000

 C種優先株式

(株)

231,200

693,600

693,600

693,600

 D種優先株式

(株)

48,234

144,702

144,702

144,702

純資産額

(千円)

252,965

174,804

260,779

301,336

524,570

総資産額

(千円)

806,919

734,135

779,308

802,827

1,050,213

1株当たり純資産額

(円)

1,219.47

29.71

404.59

394.74

340.52

1株当たり配当額

(円)

(1株当たり中間配当額)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

229.03

18.40

18.99

9.85

54.22

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

31.3

23.8

33.5

37.5

49.9

自己資本利益率

(%)

39.5

14.4

54.1

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

70,106

237,729

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

7,229

25,766

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

72,800

58,300

現金及び現金同等物

の期末残高

(千円)

525,866

679,529

従業員数

(名)

45

45

48

53

60

ほか、平均臨時雇用人員〕

19.7

19.1

22

27.5

29.1

 

 

(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。

3.1株当たり純資産額については、残余財産分配請求権が優先的なA種優先株式、B種優先株式、C種優先株式及びD種優先株式の払込金額を純資産の部の合計額から控除して算定しております。

4.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。

5.第13期及び第14期については、潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できず、かつ、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。また、第15期、第16期及び第17期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。

6.第13期及び第14期の自己資本利益率については、当期純損失であるため記載しておりません。

7.第13期及び第14期については、人員採用、開発費の先行投資を行っていたことにより、経常損失及び当期純損失を計上しております。

8.株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。

9.第13期、第14期及び第15期については、キャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。

10.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者、及び、執行役員を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

11.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を第14期の期首から適用しており、第14期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

12.2023年1月11日付で株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。第14期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)を算定しております。

13.主要な経営指標等のうち、第13期から第15期については会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。

14.第16期及び第17期の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けております。

15.2023年1月11日付で株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。そこで、東京証券取引所自主規制法人の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第13期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると以下のとおりとなります。なお、第13期、第14期及び第15期の数値(1株当たり配当額については全ての数値)については、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けておりません。

 

回次

第13期

第14期

第15期

第16期

第17期

決算年月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

2025年12月

1株当たり純資産額

(円)

△406.49

29.71

△404.59

△394.74

△340.52

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

△76.34

△18.40

18.99

9.85

54.22

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

 

 

 

2 【沿革】

当社は、2009年2月に代表取締役社長である金谷元気が営業代行会社として創業いたしました。創業当初は携帯電話の販売代理等を手がけておりましたが、事業を進める中で、「何のために会社を経営するのか」という根源的な問いに直面し、将来の企業の在り方について深く考えるようになりました。

ある日、家の電気が使用できない事態に直面したことを契機に、人々の生活に不可欠な存在である「電気」のように、社会にとって“なくてはならぬ”サービスを自らの手で創出したいとの想いを抱くに至りました。この経験をきっかけとして、当社はその後の企業活動の指針となるミッションを「“なくてはならぬ”をつくる」と定めました(2023年5月に「“なくてはならぬ”サービスをつくり、世の中の困りごとを解決する。」に改訂しました。2025年7月には旧ミッションをパーパスに昇華させ、新たに「“なくてはならぬ”サービスをつくり、みんなの「こまった!」をなくす。その積み重ねで世界をよりよくする。」と制定しました。同時に、解決すべき困りごとをより明確化した新ミッション「人々がリアルで会うときの困りごとを、世界中で解決する。」を制定しております。)。

2013年5月には、当時のミッション「“なくてはならぬ”をつくる」の下、日常生活における様々な困りごとを起点とした事業創出を目指し、社内のメンバーとともに世の中の困りごとを多数列挙する取り組みを実施いたしました。その過程において、「コインパーキングは現地に行って初めて満車と知る。」との意見が寄せられ、これが後の事業構想の出発点となりました。

市場調査を進めた結果、日本国内においては自動車の保有台数に対して一時利用可能な駐車場が圧倒的に不足しているという構造的な課題が存在し、警察庁交通局「駐車対策の現状 2013」によれば、東京都23区内で1日当たり約58,000台、大阪府内で約35,000台の違法路上駐車が発生している実態が明らかとなりました。

一方で、個人宅の空きスペースや未活用の月極駐車場等、潜在的な遊休資産は全国に多数存在しているものの、それらをコインパーキングとして運用するには高額な初期投資や設備要件といったハードルが存在しておりました。こうした需給のミスマッチを解消すべく、当社は、駐車場を利用したいユーザーと空きスペースを提供可能なオーナーとをインターネット上でマッチングし、時間単位での予約・決済を可能とする駐車場マーケットプレイスの構想を具体化し、2014年4月に「あきっぱ!(現アキッパ)」サービスを開始しました。

 

年月

概要

2009年2月

大阪市平野区において営業代行事業を目的に合同会社ギャラクシーエージェンシーを設立

2010年9月

求人情報サービスを開始

2010年10月

本社(OSAKA OFFICE)を大阪市西区に移転

2011年4月

株式会社ギャラクシーエージェンシーに組織変更

2011年9月

TOKYO OFFICEを東京都新宿区に新設

2013年1月

出版事業を開始

2013年12月

TOKYO OFFICEを東京都渋谷区に移転

2014年4月

駐車場シェアアプリ「あきっぱ!」のサービス開始

2014年10月

サービス名称を「akippa」に変更(現「アキッパ」)

2014年12月

Infinity Ventures Summit 2014 Fall Kyoto 「Launch Pad」優勝

2015年2月

商号をakippa株式会社に変更

2016年10月

出版事業を新設分割し、galaxy株式会社を設立

2016年12月

求人情報サービス・営業代行事業を終了

2017年7月

galaxy株式会社を売却

2017年7月

TOKYO OFFICEを東京都千代田区に移転

2019年10月

SOMPOホールディングス株式会社との資本業務提携を実施

2019年10月

本社(OSAKA OFFICE)を大阪市浪速区に移転

2022年8月

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)取得(注)

2025年4月

スマートフォンアプリ上で「オーナーモード」を正式リリース

2025年12月

第5回 日本サービス大賞 国土交通大臣賞を受賞

 

(注) ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)とは、「ISO/IEC27001」及び「JIS Q 27001」に基づく認証基準に適合することを認定する一般財団法人日本情報経済社会推進協会によるISMS適合性評価制度により、企業の情報管理体制が認証されたことを示す国際規格であります。

 

 

3 【事業の内容】

<パーパス・ミッション・ビジョン>

1.パーパス(Purpose)-存在意義-

当社は、「“なくてはならぬ”サービスをつくり、みんなの「こまった!」をなくす。その積み重ねで世界をよりよくする。」をパーパス(存在意義)と定義しております。このパーパスは、創業者である金谷元気が、電気の使えない状況を経験したことに端を発しております。この体験を契機に、電気のように人々の生活に不可欠な存在となるサービスを提供したいという強い思いが芽生え、当時「“なくてはならぬ”をつくる」というミッションが制定されました。世の中には、人々の生活を取り巻く様々な「困りごと」が存在しております。当社は、それらの「困りごと」を的確に捉え、解決に資するサービスを開発・提供することで、世界をよりよくする存在であることを目指しております。

 

2.ミッション(Mission)-果たすべき使命-

当社は、「人々がリアルで会うときの困りごとを、世界中で解決する。」をミッション(果たすべき使命)と定め、「人と人」、「人と体験」とがリアルで出会う過程における障壁に着目し、それらを解消するサービスを提供することを目指します。2020年のパンデミックを経て、リアルな体験は「不要不急」のものではなく、「“なくてはならぬ”」ものであるという認識が、より一層社会に根付いたと考えております。当社が真に提供すべき価値は、「人と人」、「人と体験」のリアルな出会いを手助けすることであります。

 

3.ビジョン(Vision)-中長期で目指す姿-

上記のミッションの下、当社は、「世界一のモビリティプラットフォームをつくる。」をビジョン(中長期で目指す姿)に掲げ事業を運営しております。多くの方々のリアルで会うときの困りごとを解決するためには、サービス規模も必要であります。どれだけ良いサービスでも、特定の方々にしか貢献できていなければ、私たちのパーパスやミッションが実現したとはいえません。世の中の困りごとを解決するサービスとして、健全性・利便性とともに規模も追求してまいります。

 

 

<アキッパ事業について>

1.サービス概要

(1) サービスの内容

「アキッパ」(以下、本サービスという。)は、個人宅の駐車場や空いている月極駐車場等の様々な空きスペースを、スマートフォン等を通じて簡単に貸し借りできる駐車場マーケットプレイスであります。

スペースの所有者は、有効活用したい空きスペースを本サービス上で登録・公開することにより、手軽に駐車場として貸し出し収益化することができます。一方、ドライバーであるユーザーは、アプリ上で目的地周辺の駐車場の事前予約及び決済が可能であることから、目的地到着後に空き駐車場を探す必要がなく、スムーズに駐車することができます。

当社は本サービスを通じて、行きたい場所と停めたい場所をスマートにつなぎ、人々により自由で快適な体験を届けてまいります。

なお、2025年12月末時点における本サービスの累計ユーザー会員数(注1)は500万人を超え、2025年12月月間平均において全国で5.5万台以上の駐車場が利用可能となっており、予約可能な駐車場掲載数で国内No.1(注2)を獲得しております。2014年のサービス開始以降、登録会員数・掲載駐車場数(注3)の双方において拡大を遂げており、社会全体の駐車場資源の有効活用に寄与しております。

(注1)累計ユーザー会員数とは、過去に当社サービスへ登録されたユーザー会員の合計数をいいます。

(注2)2026 年7月期_駐車場予約(シェアリング)サービスにおける市場調査(調査機関:日本マーケティングリサーチ機構、調査期間:2026年2月11日〜2026年7月29日、調査方法:主要5社への個別聞き取り調査等、備考:2026年7月時点の実績値/効果効能等や優位性を保証するものではございません。)

(注3)掲載駐車場数とは、本サービスに掲載されている日ごとの駐車場台数を月平均したものをいいます。

 

<サービス概略>


 

(2) アキッパのビジネスモデル

当社の売上高は、主にユーザーが支払う「駐車場売上」、「サービス料」、及び「その他(バリュープラス会費(注)等)」によって構成されております。
 本サービスにおける取引とお金の流れは以下のとおりであり、初めてスペースを貸し出すオーナーにとっても初期費用・月額固定費が一切かからない成果報酬型のモデルとなっております。
① 当社の売上高
 ユーザーが本サービスを通じて駐車場を予約・利用した際、ユーザーから支払われる駐車料金、サービス料及びバリュープラス会費等の全額を、当社の売上高に計上いたします。 
② 当社の売上原価
 ユーザーから受領した駐車料金から、当社の手数料を差し引いた残額(報酬額)をオーナーに対して支払っております。このオーナーへの支払額は、当社の売上原価として計上されます。
 このように、当社は自ら駐車場資産を保有・賃借することなく、ユーザーとオーナーをマッチングさせるプラットフォームを提供することで、利用実績に応じた安定的な収益を確保するビジネスモデルを構築しております。

(注)「バリュープラス会費」とは、当社の有料会員サービス「バリュープラス」の加入者より受領する定額の月額利用料のことです。「バリュープラス」は、ユーザーが当該月額利用料を支払うことにより、通常のユーザーよりも先行して駐車場を予約できる特典や、駐車料金の割引特典等を受けられるサービスです。

 

2.サービス詳細

用語の定義

会員:本サービスに会員登録を行った個人及び法人の全て

ユーザー:本サービスを利用して駐車場を借りて利用する個人又は法人

オーナー:本サービスを利用して駐車場を貸し出しする個人又は法人

パートナー:本サービスに登録を希望するオーナーの開拓・取次等を行う個人又は法人の代理店

 

(1) ユーザー

① 登録から利用までの流れ

ユーザーは、スマートフォンアプリ又はウェブブラウザを通じて必要な情報を入力し、本サービスへの会員登録を行っております。会員登録に際しては、メールアドレスの登録に加え、外部サービス(Google、LINE等)のアカウントを用いたログイン認証機能も選択可能です。当該認証機能を利用する場合、当社が外部サービスから取得する情報に基づいて会員登録手続がシームレスに完了いたします。登録が完了したユーザーは、本サービス上で目的地周辺のエリアや希望日時を指定して駐車場を検索でき、検索結果には料金、所在地、車種制限、設備、利用可能時間、写真、レビュー等の詳細情報が表示されます。

ユーザーはそれらの情報を参照しながら、希望に適した駐車場を選択し、利用日時を指定のうえ、クレジットカード等の決済手段を用いてオンライン上で予約及び事前決済を行います。予約完了後には、当該駐車場の詳細な利用案内(所在地、入出庫方法、利用時の注意事項等)が通知され、当日はその案内に基づいて現地に赴き、予約したスペースに駐車することができます。原則として、現地での対面での案内や鍵の受け渡しといった特別な対応は不要であり、スマートフォン一つで完結するシームレスな体験が提供されます。

 

<駐車場予約までの流れ>


 

② 様々な利用シーン

当社が提供する「アキッパ」は、一人ひとりのライフスタイルや移動目的に合わせて、いつでも柔軟に駐車場を予約し利用できるサービスであります。通勤・通学、買い物、通院、送迎といった日常使いから、スポーツ観戦や音楽ライブ、花火大会等の非日常的なイベント利用まで、幅広いシーンでご利用いただいております。

駐車場は都市部や住宅街、スタジアム周辺、観光地等、様々なロケーションに登録されており、また、駐車場ごとの貸出条件に合わせて「日単位」又は「時間単位」での事前予約が可能であります。これにより、短時間の立ち寄りから長時間の滞在まで、利用形態に応じた多様なニーズをカバーしております。

加えて、本サービスはイベント開催時における公式駐車場の運営にも活用されております。プロスポーツ(サッカー・バスケットボール等)の試合や音楽ライブ、花火大会などの大規模イベントに際しては、主催者と提携して公式駐車場を予約制にしております。さらに周辺地域の空きスペースを駐車場として活用することで、来場者の交通利便性の向上と地域の渋滞緩和に寄与しております。プロスポーツのスタジアム周辺の慢性的な駐車場不足を解消するべく、Jリーグの20クラブを筆頭に、Bリーグクラブその他のプロスポーツクラブ等とも連携して駐車場の増台に取り組んでおります。


 

(2) オーナー

① 登録から収益化までの流れ

遊休地を持つオーナーは、特別な設備投資を一切必要とせず、本サービスに必要な情報を登録し駐車場として遊休地を貸し出すことで手軽に収益化することが可能であります。登録には主に以下の2つの経路があります。

a 営業社員又はパートナー経由での登録:

当社の営業社員又は提携代理店であるパートナーが、駐車場オーナーへ直接提案し、登録の各種サポートを行っております。主に法人企業や、IT利用に苦手意識のある方等を対象としております。

b オーナー自身によるアプリからの登録:

オーナー自身が、スマートフォンアプリ(オーナーモード)を通じて本人確認及び駐車場の登録申請を行います。本人確認の方法として「マイナンバーカードを利用した認証(JPKI方式)」も選択でき、オーナーがマイナンバーカードのICチップをスマートフォンで読み取ることで、最短即時に自動で本人確認が完了いたします。また、オーナーモードでは、AI等を用いた審査を行い、最短で当日から駐車場を掲載することが可能であります。この取り組みにより、審査の効率化を実現しております。

いずれの経路においても、本人情報、駐車場の所在地、サイズ、写真、貸し出しを希望する日時、料金といった基本情報を登録し、本人確認書類を提出することで登録申請が完了します。当社による審査を経て承認されると、駐車場ページが本サービス上に公開され、ユーザーからの予約受付が開始されます。オーナーは本サービスへの登録料や月額固定費等の負担はなく、予約が入らなければ費用等は発生しません。

予約が入った際は、あらかじめ登録された連絡手段でオーナー宛に通知が届きます。利用当日、ユーザーは本サービス上で示された案内に従い駐車場に向かうため、オーナーによる対面での案内や鍵の受け渡しといった現地対応は原則として不要であります。ユーザーによる利用完了後、当社の手数料を差し引いた報酬額が月末締め翌月末に登録口座へ振り込まれます。

<駐車場登録の流れ>


 

② 多様なオーナー層と貸し出し資産

当社のプラットフォームは、個人から法人、地方自治体まで、多種多様なオーナーに登録されており、社会に眠るあらゆる「駐車可能なスペース」を供給源としております。例えば、以下のような活用がなされております。

個人オーナー:自宅の空き駐車場(車を手放した、日中は使わない等)や、相続した空き地等、個人が保有する小規模なスペース

法人オーナー:不動産会社が管理する月極駐車場の空き区画、一般企業の休日の来客用駐車場、商業施設や飲食店の営業時間外の駐車場等

また、掲載される駐車場は、平置きから機械式、コインパーキングまで多岐にわたります。こうした多種多様なアセットを網羅するサービス基盤は、当社の持続的な成長を支える拡張性を有していると考えております。


 

 

(3) 当社プラットフォームにおける需要と供給の属性

本サービスを構成する、需要側及び供給側の特徴は以下のとおりであります。

①需要側(ユーザーの利用目的)

当社サービスのユーザーの利用目的は多岐にわたりますが、利用目的別の駐車場売上構成比(注1)(2025年12月期)をみますと、「イベント」目的での利用が約34%と最も高い割合を占めております。これは、コンサートやスポーツ観戦などの大規模イベント開催時における、会場周辺での確実な駐車スペース確保という強いニーズに応えているためであります。次いで「通勤・通学」が約16%となっており、日常的・反復的な利用も収益の安定的な基盤を形成しております。その他、「旅行・観光」が約9%、「家族、知人宅訪問」が約9%、「ビジネス」目的が約8%となっており(その他約22%)、非日常的なイベント利用から日常利用、さらには法人等による営業用途のビジネス利用に至るまで、幅広い駐車需要を取り込んでおります。

 


② 供給側(駐車場の分布及び種別)

当社プラットフォームに掲載されている駐車場のエリア分布(注2)(2025年12月時点)については、「首都圏」が約28%、「関西圏」が約25%と両地域で過半数を占めており、都市部における慢性的な駐車場不足の解消に大きく寄与しております。また、「主要都市」が約13%、「地方」が約34%となっており、地方スタジアム周辺等における車社会特有の駐車ニーズや遊休スペースの収益化ニーズに対応して裾野を広げており、特定の地域に依存しない全国的な供給ネットワークを構築しております。

また、掲載駐車場の種別構成比におきましては、「月極駐車場」が約28%、「個人宅駐車場」が約26%、「店舗駐車場」が約18%、「時間貸し駐車場」が約13%、空き地などの「その他」が約15%となっており、オーナーより多様な駐車場をご提供いただいております。

(注1) 利用目的別の駐車場売上構成比は、本サービス予約時にユーザーが選択した利用目的のデータに基づき算出しております。

(注2) エリア分布は、2025年12月時点における掲載駐車場数の構成比であります。なお、各エリアの区分は以下のとおりであります。

首都圏:東京都、神奈川県、埼玉県

関西圏:大阪府、京都府、兵庫県

主要都市:福岡県、愛知県、北海道

地方:上記以外の県

 

 

(4) サービスを支える運営体制

① 24時間サポート

当社では、オーナー・ユーザーともに安心してサービスを利用できるよう各種サポート体制を構築しております。具体的には、より素早く手軽にお問合せいただけるようAIチャットによるサポート窓口を設けるとともに、24時間・365日対応の外部委託コールセンターと連携した体制も整備し、緊急時の問合せにも対応しております。現地でのトラブルがあった場合や、利用規約に違反する利用があった場合等には、コールセンターが解決に向けたサポートを行っております。

 

② ダイナミックプライシングによる需給に応じた料金設定

従来の駐車場料金の設定は、駐車場の稼働率、天候や周辺でのイベントの有無等、価格変動要因が多岐にわたるにも関わらず、駐車場業者が立地条件等により決めた料金に固定されており、静的なものでした。本サービスでは、駐車場の需要と供給のバランスから最適な駐車場料金を動的に設定する「ダイナミックプライシング」という仕組みを採用しております。これにより、周辺のイベント情報、過去の稼働実績等の複数のパラメータを用いて状況に応じた最適な価格設定を駐車場ごとに適用することが可能となり、オーナーの利益最大化とユーザーの利便性向上を図っております。

 

 

③ 安全、安心なプラットフォーム

当社が展開するサービスは、取引の場であるプラットフォームを提供することをその基本的性質としております。そのため、プラットフォームにおけるマーケットプレイスの健全性確保を重要課題と位置づけ、各種基準やマニュアルの整備、社内外への関係法令等の周知・啓蒙を実施しております。さらに、取締役会やリスク・コンプライアンス委員会等を通じた健全性確保に向けた職務執行状況のモニタリング体制を構築し、当社が能動的に健全性を阻害するリスクの兆候をモニタリングのうえ、必要に応じて是正、排除等を図る仕組みを運用しております。

このような運営体制の下、当社はユーザー及びオーナーの双方が安心してサービスを利用できるよう、以下の取り組みを推進しております。

a ユーザーが安心して利用できる環境の整備

プラットフォームにおける健全な取引環境を構築するため、当社は、オーナーに対して本サービスへの登録時に運転免許証やパスポート等の当社が定めた本人確認書類による審査を行っております。オーナーに関する情報の正確性及び信頼性を事前に審査することで、ユーザーが安心して駐車場を利用することができる環境を整えております。

加えて、掲載する駐車場については、法令及び条例の遵守、貸出権原、安全な利用環境、掲載情報の正確性を確認するための「駐車場掲載基準」を制定し、掲載経路を問わず、同一の基準で掲載可否を審査しています。審査においては、判断の根拠となる記録を保存するとともに、基準への適合が確認できない駐車場は掲載しない、または掲載を停止いたします。また、掲載後に基準へ適合しない状態を認識した場合は、掲載停止など必要な措置を講じています。掲載後も、ユーザーなどが問題のある駐車場を当社へ通報できる窓口を設ける等、掲載情報の適正性を継続的に確認する仕組みの整備を進めています。

また、本サービスではユーザーが利用後に駐車場のレビューを投稿できます。蓄積されたレビューは、次に利用するユーザーにとって、以下の重要な役割を果たしております。

・駐車場選びの判断材料になる:

 他のユーザーの評価や写真を見ることで、駐車場の広さや停めやすさを事前に把握でき、自分の車や目的に合った場所かを判断する際の参考になります。

・利用時の不安を解消する:

 「道が狭いので注意」「看板が目印」といった具体的な口コミは、予約した駐車場へ向かう際や、実際に駐車する際の不安を解消する助けとなります。

 これらレビューの蓄積により、評価の高い優良な駐車場が選ばれやすくなるサイクルが生まれます。結果として、プラットフォーム全体の品質が継続的に向上する「自浄作用」が働くとともに、サービスに対する信頼性をより強固にします。

b オーナーが安心して貸し出せる環境の整備

当社は、利用規約において禁止事項を明記し、オーナーが遵守すべき掲載基準をガイドラインとして公開し、オーナーが適正かつ安全に駐車場を貸し出せるようサポートを行っております。

 さらに、貸主であるオーナーが安心してスペースをプラットフォーム上で貸し出しできる環境整備の一環として、当社は損害保険ジャパン株式会社と共同で開発した「駐車場シェア専用保険」を全登録駐車場に適用しております。本保険は、駐車場の貸出中に発生する可能性のあるトラブル、すなわち物損事故、人的事故、その他賠償責任をともなう一定の損害に対応するものであり、オーナーとユーザー双方の安心・安全な取引を担保することを目的としております。なお、本制度の保険料は、オーナー及びユーザーともに一切の負担はなく、全て当社が負担しております。これにより、オーナーは費用やリスクを懸念することなく空きスペースを公開・運営することが可能となり、結果としてオーナー登録数の着実な拡大とサービス全体の利用促進に寄与しております。

 

 

3.「アキッパ」が選ばれる理由

(1) ユーザー視点

① 駐車場を手軽に事前予約

従来、ドライバーが目的地周辺で駐車場を探す際、「コインパーキングが既に満車である」「周辺に駐車場が見つからず目的地から遠い場所に駐車せざるを得ない」といった課題が生じておりました。本サービスを通じて駐車場を事前に予約することにより、現地での駐車場を探すことがなくなり、目的地周辺でのスムーズな駐車を可能としております。

 

② 豊富な駐車場と柔軟な予約

2025年12月の月間平均において、本サービスには全国で5.5万台以上の駐車場が登録されており、都市部から郊外まで広範なエリアをカバーしております。そのため、利用者は自身の利用目的や場面に合致した駐車場を容易に検索し、予約し利用することができます。また、15分単位の短時間利用から一日の利用又は複数日まで、利用場面に合わせた予約及び利用を行うことができます。
 

③ キャッシュレス

予約した駐車場は、プラットフォーム上でクレジットカードやPayPay等により事前に決済することができるため、現地で精算する手間を省略することができます。

 

(2) オーナー視点

① 迅速かつ簡単に貸し出しができる

スマートフォンアプリ等から本人確認、駐車場情報を登録するだけで、すぐに駐車場を貸し出しすることができます。貸し出し時間や曜日の細かな設定に加え、価格設定もフレキシブルに変更可能なため、オーナーのライフスタイルや稼働状況に合わせた最適な資産運用を実現します。

 

② 設備投資不要、登録費用固定費なし

本サービスでは、一般的な駐車場運営に必要とされる精算機やゲート等の設備投資、登録料や月額固定費は不要であります。ユーザーが駐車場を利用した場合のみ手数料が発生する仕組みで、手軽に遊休地を収益化することができます。

 

③ 地域社会及び利便性向上への貢献

本サービスを通じて空きスペースを公開することにより、周辺施設でのイベント開催時等における慢性的な駐車場不足の解消や違法駐車の削減、周辺道路の混雑緩和に貢献することができます。これにより、オーナーは所有する遊休資産を通じて、地域社会やドライバーの課題解決に直接寄与することが可能となっております。

 

 

<当社の強み>

1.高い市場シェア

2025年12月における月間平均掲載駐車場数は、全国で約5.5万台に達しております。また、累計ユーザー会員数は500万人を超えており、現ユーザー会員数(注)についても同水準の500万人以上を維持する等、ユーザーの高い定着率を獲得しております。その結果、駐車場予約という市場カテゴリーにおいて駐車場数・会員数ともに国内最大級の規模を有しております。

この高い市場シェアは、「アキッパなら駐車場が見つかる」というユーザー側の期待と、「アキッパなら安心して貸し出せる」というオーナー側の信頼を相互に創出する、強力なネットワーク効果の源泉となっております。これに加え、長年の運営で蓄積された独自のオペレーション・ノウハウが、後発企業に対する参入障壁の一つとして機能しております。過去には豊富な資本力を持つ複数の企業が同市場へ参入した事例もありますが、当社は現在まで持続的な事業基盤を拡大しております。

このように、当社の強みは単なる規模の大きさにとどまらず、後発企業が容易に模倣できない持続的な競争優位性にあると考えております。

(注)現ユーザー会員数とは、現在も有効な会員資格を有するユーザー会員の数をいいます。


 

2.営業力とプロダクト開発力の双方を兼ね備えた組織力

本サービスの成長には、掲載される駐車場数の拡大(供給)と、優れたプロダクトによるユーザー拡大(需要)の両輪を回し続ける必要があります。当社の最大の強みは、営業担当者及び代理店等の人的なネットワークを通じて駐車場オーナーを開拓する強力な「リアル営業力」と、ユーザー及びオーナー双方の利便性を高めるソフトウェア等のプロダクトを自社で開発する「テクノロジー開発力」を双方持ち合わせ、この2つが密接に連携して互いを加速させる成長サイクルを組織内に構築している点にあります。

営業面では、個人から中小・大手企業まで幅広い顧客ターゲットへアプローチするため、それぞれに強みを持った幅広い営業人材からなる営業組織を組成しております。加えて、代理店制度を整備し、駐車場開拓を担う複数のパートナーと契約し、自社のみではカバーできない広範なエリアへのアプローチを可能としております。また、SOMPOホールディングス株式会社及び損害保険ジャパン株式会社との業務提携により、同社の保険代理店ネットワークを通じた駐車場開拓も可能となっております。

一方で、テクノロジー開発面においては、多数のエンジニア人材が在籍し、ユーザーの利便性向上や新たなユースケースの創出、オーナーがより便利かつ満足して駐車場を貸し出せるプロダクトの開発を推進しております。直近の代表例として、2025年4月に正式リリースした新機能「オーナーモード」では、オーナーが自身のスマートフォン上で簡便に駐車スペースを登録し、より自主的に裁量をもって駐車場を運営・収益化できるようになりました。その結果、当社のサポートコストの削減にも寄与することが見込まれます。その他にもスマートロックやAIカメラを用いた予約不要なキャッシュレス駐車場の実証実験等、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせたサービス開発も行っております。このように、足元のサービス改善と未来の成長機会を創出する事業開発を両輪で進めております。

 

 

3.テイクレートの高さ

当社は、高い市場シェアを背景に、原則53.7%と高いテイクレート(取扱高に対する手数料率)を実現しております(2026年6月末時点)。

この高いテイクレートを実現できる理由は、当社が駐車場を「貸したい」オーナーから高い支持を得ており、業界トップクラスのシェアと利用実績を確立しているからと考えております。通常、プラットフォームは貸し手を集めるために手数料を低く設定しがちでありますが、当社には数多くの会員基盤に裏付けられた強力な集客力があります。そのため、高い手数料率でも「アキッパなら確実に予約が入り、収益を生み出せる」という強い信頼からオーナーに選ばれ続けております。この事業規模に裏付けられた収益性の高さが、さらなるサービス品質の向上と、持続的な成長を可能にする源泉となっております。

 

4.アセットライトなビジネスモデル

当社のビジネスモデルは、自社で駐車場資産を保有・管理する伝統的な駐車場運営事業者とは対照的に、既存の遊休資産を活用する『アセットライト』な点に特徴があります。

一般的な駐車場事業が、自社で土地や駐車場設備を資産として保有・賃借する「アセットヘビー」なモデルであることが多いのに対し、当社は駐車場資産を原則保有せず、オーナーの遊休資産をプラットフォーム上で活用します。このアセットライトな構造は、高い成長スピードをもたらします。設備投資が不要なため、サービス提供エリアや駐車場数を早期拡大し、高い市場シェアを短期間で確立します。同時に、少ない自己資産で大きな取扱高を生み出すことができるため、資産回転率は伝統的な駐車場事業者を上回り、高い資産効率が実現可能となります。

 

[事業系統図]

事業の系統図は、以下のとおりであります。


 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金又は
出資金
(百万円)

主要な事業
の内容

議決権の所有
(又は被所有)
割合(%)

関係内容

(その他の関係会社)

 

 

 

 

 

SOMPOホールディングス株式会社

東京都新宿区西新宿一丁目26番1号

100,045

保険持株会社

(33.5)

営業上の取引

 

(注) 有価証券報告書を提出している会社となります。

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

 

 

 

 

2026年7月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

61

26.3

36.9

6.29

6,592

 

(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者、及び執行役員を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、最近1年間の平均人員を〔 〕外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社は、アキッパ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

(2) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

提出会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。