第二部【企業情報】

第1【企業の概況】

(はじめに)

当社は1967年12月に鋼製家具の販売を行う会社として設立された富士スチール株式会社を前身としており、その後、富士スチール株式会社は1987年10月に株式会社オリバー(以下「旧株式会社オリバー」という。)に商号変更いたしました。

旧株式会社オリバーは設立以降、「安全・快適空間を創造・提供し社会と共に発展する企業を目指す」という企業理念の下、業務用家具の製造販売を中心とした家具・インテリア事業を主力事業として業績を伸ばしてきましたが、市場環境の劇的な変化への対応と中長期的に持続的な企業価値向上を実現するためには、より一層の人材ネットワーク、経営ノウハウ等が必要になり、それらの機能を補完し、強化できる第三者との提携も必要があると考え、日本国内の上場企業及び未公開企業を対象とする独立系のプライベート・エクイティ投資会社であり、経営・財務戦略・マーケティングなどの豊富な人材ネットワークを有するインテグラル株式会社と当社株式の非公開化の是非及び成長戦略等について協議の結果、2021年4月にインテグラル株式会社により設立された株式会社NEXT―Oによる旧株式会社オリバー株式の公開買付けの実施に至り、2021年9月14日には東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部の上場を廃止いたしました。

 

(1) 旧株式会社オリバーの沿革

1967年12月に鋼製家具の販売を目的とする富士スチール株式会社として設立され、1987年10月に商号変更された旧株式会社オリバーは、取扱品目の増加と共に木製家具の製造・販売へと主業転換し、総合家具カタログによる全国の販売ネットワークの構築等の過程を経て、1988年6月に名古屋証券取引所市場第二部へ上場いたしました。その後、家具販売だけではなく、総合的な家具・インテリアメーカーとして業績を拡大し、2004年8月にはミクスネットワーク株式会社を子会社化することにより放送通信業界へ参入と、業容を拡大することとなり、2019年10月に東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部に上場するに至りました。

1988年6月 名古屋証券取引所市場第二部に上場

2019年10月 東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部に上場

2021年9月 東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部上場廃止

 

(2) 株式会社NEXT―Oによる株式公開買付けと上場廃止

旧株式会社オリバーは主力の家具・インテリア事業では設立以降、既製のカタログ品を中心に代理店経由での販売にて事業展開を行っておりましたが、従来の営業組織をさらに再編して、「商環境市場」、「宿泊市場」、「医療・福祉市場」、「オフィス・文教・公共市場」、「チェーンストア・その他市場」を主要な市場と位置付け、コンサルティング営業を活発にし、建築物の空間に合わせた特注業務用家具の製造販売に注力し、業績を伸ばしておりました。一方で、業務用家具市場は将来的な国内人口の減少に伴い、市場規模の落ち込みが予想されるなか、競争激化による価格低下圧力の強まりに加え、環境配慮意識の高まりにより、サステナビリティを意識した材料の活用が求められており、これらの顧客ニーズの変容に柔軟な対応ができなければ、苛烈な競争に勝ち残れない状況でありました。更には人材確保や製品開発ノウハウ等の経営リソース等の確保が急務とされておりました。

そのような中、市場環境の劇的な変化への対応と中長期的に持続的な企業価値向上を実現するためには、より一層の人材ネットワーク、経営ノウハウ等が必要になり、それらの機能を補完し、強化できる第三者との提携も必要があると考え、インテグラル株式会社と協議の結果、インテグラル株式会社により設立された株式会社NEXT―Oによる旧株式会社オリバー株式の公開買付け(以下、「本公開買付け」という。)を行うことを決定しました。

本公開買付けは、2021年6月23日から2021年8月17日まで実施され、2021年9月14日には東京証券取引所市場及び名古屋証券取引所市場第一部への上場が廃止となりました。

なお、当時、インテグラル株式会社及び代表取締役社長である大川和昌が上述の目標を達成するために講じる必要があると考えた施策は以下のとおりです。

① 設計会社や施工会社等との資本提携及びM&Aの実施や、設計・施工関連の有資格者の採用・育成により、高い空間デザイン能力や設計施工ノウハウを獲得し、業務用家具の製造販売にとどまらず事業領域を拡大

② 事業提携等を通じて幅広いインテリア材(照明や什器等)の取り扱い

③ 自社製品のみならず他社商品や空間設計を受注できる体制構築やテクノロジーを駆使し、顧客企業の空間トータルでの案件受注を可能とするオンラインプラットフォーム開発・IT投資の実施

④ SDGsへの関心の高まりにより需要が拡大しているFSC®認証材(国際的な機関による規律の元に、トレサビリティ(追跡可能性)が保証された木材)に対応した新商品開発や、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって変化した顧客ニーズに沿った新たなオフィス家具(飛沫防止対応や個室ブース等)の開発

 

(3) 現在の当社による旧株式会社オリバーの吸収合併

上場廃止以降、インテグラル株式会社の関連会社が運営するインテグラル4号投資事業有限責任組合、Initiative Delta IV L.P.及びInnovation Alpha IV L.P.並びに当社代表取締役社長大川和昌と当社役職員が資本参加し、株式会社NEXT―Oの株式を取得しております。

その後、2022年1月に株式会社NEXT―Oが旧株式会社オリバーを吸収合併し、同日に「株式会社オリバー」(現在の当社)に商号変更いたしました。

なお、合併当時における当社の全ての連結子会社、関連会社については、経営資源の最適配分及び事業運営の効率化を目的とし、資本関係を解消しております。

以上の当社の事業運営主体の変遷を図示いたしますと、次のようになります。

 

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(4) 上場廃止後の事業の状況

上場廃止の後、当社は変化する市場環境への対応及び中長期的企業価値向上に向け、成長戦略、構造改革に取り組んでまいりました。主な取り組みは以下のとおりであります。

① 内装施工事業の拡大

上場廃止後、内装施工事業の拡大に注力し、本格参入を果たしております。具体的には複数の内装施工会社との連携を深め、2024年4月には当社と協力関係にある内装施工会社によって構成されるオリバー安全衛生協力会の発足、内装設計・施工業務経験者の積極採用、並びに、デザイナーの採用強化及びデザイン事務所との協業を通じてデザイン力・提案力の強化を図ることで、家具納入から空間設計、そして内装施工までをトータルコーディネートできる体制を構築しております。

なお、上場廃止前の2020年10月期末と2026年6月30日現在のデザイナー社員数及び家具製作・建築・施工・インテリアデザイン・IT系資格等保有社員数の推移は以下のとおりです。

 

 

2020年10月期

2025年12月期

2026年6月30日現在

デザイナー社員数(人)

81

134

157

家具製作・建築・施工・インテリアデザイン・IT系資格等保有社員数(人)

100

417

530

(注)資格等保有社員数は延べ人数を記載しております。また、資格等とは一級建築士、二級建築士、一級建築施工管理技士、一級建築施工管理技士補、二級建築施工管理技士、インテリアコーディネーター、二級管工事施工管理技士、二級電気工事施工管理技士、第二種電気工事士、家具製作技能士1級、カラーコーディネーター、VRスペシャリスト(社内検定)、ITパスポート 他のことを指しております。

 

② デジタルテックを活用した様々なソリューションの提供

DX施策の強化を講じており、インテリアソリューションの各段階においてデジタルテックを活用し、提案における生産性向上、顧客体験価値の向上を推進しております。

具体的には、提案内容を3Dで表現することで顧客イメージに沿った空間の具現化を行っております。その他にも生成AIを用いたデザイン・レイアウトの生成や、店舗出店に伴い必要となる調達業務を一元管理できるシステムである“OOS(Oliver Operating System)”の提供等行っております。

 

③ 新規市場・領域への展開

内装施工事業及びDX施策の推進によりオフィス・宿泊・医療福祉市場の内装デザイン・設計・施工領域や、外資カーディーラーの本社オフィス案件を契機としたショールーム(店舗)領域の受注など、バリューチェーン上の周辺分野に進出し、新市場・領域への展開が成功しております。

具体的には、オフィス市場及び宿泊市場において、空間プランニング、内装工事等、従来よりも上流工程にかかる売上高は2020年10月期の527百万円から2025年12月期には3,594百万円へと伸長しております。

商環境市場及び医療福祉市場において、予防医療施設やカーディーラー、スタジアム等、従来の主要施設以外の新たなサブセクターにかかる案件の売上高は2020年10月期の65百万円から2025年12月期には2,140百万円と伸長しております。

チェーンストア市場において、2020年10月期以降に継続取引となった現在における主要大口顧客との取引に係る売上高は2020年10月期では百万円未満でありましたが、2025年12月期には2,124百万円となっております。

 

④ 協力会社(注)との連携強化

当社は納品する家具・什器等の製造にあたっては主に外部に委託するファブレスモデルを採っております。当社と外部委託製造先は相互に連携を図り、夫々の事業の発展を目的として、オリバー会(国内委託先によって構成)を設立、そして海外委託先に加えて、2024年6月に設立した安全衛生協議会を含めオリバーグローバルパートナーズと総称し、国内外に各種家具製造及び内装施工の独自のサプライチェーンを構築し、幅広い商品の取り扱い、品質・コスト・ボリューム・スピードのバランスを考慮した最適な調達を実現しております。

(注)当社の仕入先及び外注先

 

⑤ 効率経営の推進

上場廃止後、本業とのシナジー効果が見込まれない関係会社の清算や有価証券・不動産等非事業性資産の売却を行っております。また、社内ERP基幹システムへの移行・機能強化等も通じ、効率的な経営基盤の構築を進めております。

 

⑥ 時代の潮流や顧客ニーズに応じた製品開発

足許、企業活動におけるSDGsへの対応が注目される中、当社は全製品FSC®認証材を活用した家具シリーズで構成されるD&Dカタログの発刊により環境対応製品の展開や自社工場への太陽光パネルの設置等低炭素社会の実現に向けた対応を推進しております。

また、「CAP-CELL」というオフィスや公共空間におけるプライバシー確保と集中環境の創出を目的とした個室型ワークブースを開発しており、テレワークやWeb会議等現代の多様な働き方に応じた空間提供を実現しております。

 

(5) 上場の目的

当社は、上場を企業価値の持続的な向上とステークホルダーとの信頼関係を一層強化するための重要な経営判断と位置付けております。上場により、資本市場からの機動的な資金調達環境を確保し、成長投資を加速させるとともに、社会的信用の向上を通じて事業基盤の強化を図ります。

具体的には、① 内装施工会社を中心としたM&A推進等による事業体制の拡充、② AI・クラウド等の先進技術への継続的投資による業務効率化と顧客対応力の強化、③日系大手チェーンストアの海外出店支援や外資系ホテルのリノベーション案件への対応等を通じた海外展開の推進、④ デザイナー・設計士・施工管理人材などの専門職の採用を強化し、イノベーションと現場力を両立した組織づくりを目指します。また、上場企業として、より高度なコーポレート・ガバナンス体制の構築、情報開示の充実、内部統制の強化を通じて、経営の透明性・健全性を高め、投資家・顧客・取引先・従業員を含むすべてのステークホルダーに対し、長期的な企業価値の向上を実現してまいります。

 

1【主要な経営指標等の推移】

当社は、日本基準に基づいて財務諸表を作成しておりますが、第5期より国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に基づいた財務諸表も作成しているため、IFRSに基づく経営指標等も参考情報として記載しております。

 

日本基準に基づく経営指標等

回次

第1期

第2期

第3期

第4期

第5期

決算年月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

2025年12月

売上高

(百万円)

22,124

24,984

33,103

35,003

経常利益又は経常損失(△)

(百万円)

637

493

2,676

2,481

3,153

当期純利益又は当期純損失(△)

(百万円)

637

124

2,064

1,411

2,073

持分法を適用した場合の投資利益

(百万円)

資本金

(百万円)

4,264

4,925

4,925

4,925

5,000

発行済株式総数

(千株)

85,287

98,500

98,500

98,500

100,000

純資産額

(百万円)

7,892

9,132

11,248

12,703

15,054

総資産額

(百万円)

41,298

31,283

28,926

27,292

27,075

1株当たり純資産額

(円)

92.53

92.70

114.18

128.96

150.54

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

-)

-)

-)

-)

-)

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

14.57

1.28

20.95

14.32

20.81

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

19.11

29.19

38.88

46.54

55.60

自己資本利益率

(%)

8.08

1.45

20.25

11.78

14.94

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

営業活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

3,527

91

投資活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

3,264

374

財務活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

5,760

332

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

6,440

5,649

従業員数

(人)

496

537

551

577

(注)1.当社は2021年4月30日設立のため、第1期は2021年4月30日から2021年12月31日までの7か月と1日間の変則決算となっております。

2.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

3.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。

4.第1期及び第2期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。また、第3期から第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在するものの、当社株式が非上場であり、期中平均株価が把握できないため、記載しておりません。

5.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。

6.1株当たり配当額及び配当性向については、当社は配当を行っておりませんので、記載しておりません。

7.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除いております。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

8.当社は第4期より、キャッシュ・フロー計算書を作成しておりますので、第1期から第3期のキャッシュ・フロー計算書に係る各項目については記載しておりません。

9.第1期から第3期の財務諸表については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。第4期及び第5期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けております。

10.第1期は旧株式会社オリバーの株式取得を目的で設立し、旧株式会社オリバーとの合併前のため、売上高は発生しておりません。増資や旧株式会社オリバー株式取得のため、販売費及び一般管理費が発生しており、株式取得を目的に借入を実施したため、支払利息も発生しております。その結果、純損失を計上しております。

11.第2期は為替変動、原材料や輸送費の高騰などの影響に加え、旧株式会社オリバーを吸収合併したことに伴いのれん償却費473百万円が新たに発生したことなどにより、純損失を計上しております。

 

(参考情報)IFRSに基づく経営指標等

回次

国際会計基準

第4期

第5期

決算年月

2024年12月

2025年12月

売上収益

(百万円)

33,115

35,015

税引前利益

(百万円)

3,229

3,524

当期利益

(百万円)

1,738

2,511

当期包括利益

(百万円)

1,889

2,559

持分法を適用した場合の投資利益

(百万円)

総資産額

(百万円)

30,207

30,272

1株当たり資本合計

(円)

136.36

161.48

基本的1株当たり当期利益

(円)

17.65

25.20

希薄化後1株当たり当期利益

(円)

自己資本比率

(%)

44.47

53.34

自己資本利益率

(%)

13.93

16.98

株価収益率

(倍)

営業活動によるキャッシュ・

フロー

(百万円)

3,939

394

投資活動によるキャッシュ・

フロー

(百万円)

3,265

375

財務活動によるキャッシュ・

フロー

(百万円)

6,173

815

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

6,440

5,649

従業員数

(人)

551

577

(注)1.第5期より、IFRSにより財務諸表を作成しております。

2.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

3.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。

4.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除いております。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

5.第4期及び第5期の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けております。

 

2【沿革】

当社は、2021年4月30日に株式会社NEXT―Oの商号で設立され、2021年9月16日に旧株式会社オリバー(実質上の存続会社)の全ての株式を取得して完全子会社化し、2022年1月1日に旧株式会社オリバーを吸収合併したことで営業活動を全面的に継承すると同時に、株式会社オリバーに商号変更して、現在に至っております。

以下におきましては、当社及び、当社の実質上の存続会社である旧株式会社オリバーの沿革を記載しております。

 

<当社の沿革>

概   要

2021年4月

旧株式会社オリバーの株式取得を目的に、株式会社NEXT―Oを設立

2021年9月

旧株式会社オリバーの全株式を取得して、同社を完全子会社化

2022年1月

旧株式会社オリバーを吸収合併し、株式会社オリバーに商号変更

 

事業休止中で再開の目途が立たないため、子会社であるオリバーアメリカ・インターナショナルINC.を清算

2022年8月

株式会社本多木工所の株式を一部譲渡し、非関連会社化

2023年9月

当社の家具・インテリア事業とのシナジー効果が見込めないため、子会社であるオリバーファーム・ニュージーランドLTD.を清算

2024年4月

子会社であるミクスネットワーク株式会社を売却し、非子会社化

 

<旧株式会社オリバー(実質上の存続会社)の沿革>

旧株式会社オリバーは、経営陣によるマネジメント・バイアウト(MBO)の実施に伴い、東京証券取引所及び名古屋証券取引所の市場第一部における上場を廃止しました。MBOの過程において、株式会社NEXT―Oが旧株式会社オリバーの全株式を取得し、旧株式会社オリバーは株式会社NEXT―Oの完全子会社となりました。

その後、株式会社NEXT―Oは旧株式会社オリバーを吸収合併し、旧株式会社オリバーは消滅会社となりました。

概   要

1967年12月

富士スチール株式会社(資本金1,000千円)を設立し、鋼製家具の販売を開始

1969年10月

愛知県岡崎市に本社屋を建設し、同時に本社内にショールームを開設

1969年11月

愛知県豊橋市の家具メーカー、日本ソファー株式会社(後の富士ホームセット工業株式会社を経て、現豊橋工場)を子会社化

1972年12月

総合家具カタログ第1号を発刊

1976年2月

新ブランドOliver(オリバー)総合カタログ第1号を発刊

1982年10月

愛知県岡崎市に株式会社富士ユーザックを設立し、情報機器及びソフトの開発販売を開始

1983年10月

愛知県岡崎市にケーブルテレビ放送事業を行う株式会社西三河ニューテレビ放送(現ミクスネットワーク株式会社)を設立

1986年10月

富士ホームセット工業株式会社を吸収合併

1987年9月

特定建設業免許を取得

1987年10月

株式会社オリバーに商号変更

1988年6月

名古屋証券取引所市場第二部へ上場

1992年6月

東京都江戸川区に東京支店ビルを建設し、同時にショールームを開設

1994年10月

愛知県岡崎市に岡崎本社ビルを建設し、同時にショールームを開設

2004年9月

ミクスネットワーク株式会社の株式を追加取得し、子会社化

2018年10月

東京支店を東京本社に変更し、岡崎本社との二本社制へと変更

2019年10月

東京証券取引所及び名古屋証券取引所市場第一部へ上場

2021年9月

MBO実施に伴い東京証券取引所及び名古屋証券取引所市場第一部への上場を廃止し、株式会社NEXT―Oが旧株式会社オリバーの全株式を取得(旧株式会社オリバーは株式会社NEXT―Oの完全子会社)

2022年1月

株式会社NEXT―Oが旧株式会社オリバーを吸収合併(旧株式会社オリバーは消滅会社)

 

3【事業の内容】

(1)当社の事業概要

当社は、家具・インテリア事業の単一セグメントであり、「インテリアをデジタルテックで進化させるデジタルインテリアソリューションプロバイダーとして社会に貢献する」という想いのもと、ホテルやオフィス、レストラン、商業・医療・公共空間などホスピタリティ空間のインテリアを、顧客の最適なかたちで設計・製造・施工しております。

従来、木製業務用家具の企画・製造・販売を主力事業としてまいりましたが、近年では家具提供にとどまらず、施設全体のインテリアデザイン・設計・内装施工を含む上流工程へと領域を拡大し、トータルなインテリアソリューションをワンストップで提供できる体制へと事業領域を拡大しております。

 

当社の主なビジネスフローは以下のとおりとなります。

① 営業・ヒアリング

営業部門による各顧客への営業活動、展示会への出店等を通じ、案件情報を収集、顧客の要望のヒアリングを実施します。

 

② 空間プランニング・デザイン提案

内装設計や家具、カラーコーディネート、アートワークなどヒアリングを通じて把握された様々な要望に対し、インハウスデザイナーが顧客の空間にとって最適なインテリアプランを提案します。

 

③ 内装・家具の詳細仕様の設計

当社の設計チームが特注家具・造作家具の構図を作成し、顧客から求められるクオリティ、デザイン、安全性に応える造作家具や内装を実現します。

 

④ 家具調達・製造

国内外1,000社を超えるネットワーク力を生かし、顧客の求める納期やコスト、デザインのテイスト、使用する素材などに応じて、当社豊橋工場をはじめ、最適な協力会社の工場で生産します。

製造された家具については、品質保証チームが図面検証や、工場での検証、強度試験を行い、品質担保体制を構築しております。

 

⑤ 納品・設置、内装設計施工

検品を終えた家具を顧客のオフィスや店舗等に納品・設置を行い、検収を終えた後、完了となります。内装施工業務については、当社内装管理部門の指揮のもと、専門施工会社へ外注する形で実施しており、品質・工程管理を通じて安定した納品体制を確立しております。

 

⑥ 品質管理・アフターフォロー

納品・施工後の、修理やメンテナンス、拡充等を対応しております。また、店舗出店・改装に伴う内装業務の管理システムの構築など、家具・インテリアにとどまらず、様々なソリューションサービスを提供しております。

 

(2)サービスの特徴

当社は、「商環境市場」、「宿泊市場」、「医療・福祉市場」、「オフィス・文教・公共市場」、「チェーンストア・その他市場」を主要な5市場と位置付け、サービス展開を行っております。ターゲット市場を分散することで、特定市場の景況変動の影響を抑え、安定的に事業を推進することが可能となります。さらに、各市場を牽引する主要プレイヤーと深い関係性を築くことで、継続的かつ発展性のある売上基盤を確保しております。

市場別の主な施設は以下のとおりです。

商環境市場

宿泊市場

医療・福祉市場

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チェーンストア市場以外の飲食・

商業施設、カーディーラー、温浴施設、娯楽施設等

ホテル・旅館等の宿泊施設

病院、クリニック、薬局、

有料老人ホーム等の福祉施設

 

 

 

オフィス・文教・公共市場

チェーンストア・その他市場

 

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オフィス、学校・図書館等の文教施設、官庁施設、空港施設等

飲食・物販等のチェーン展開型店舗施設、個人向けその他

 

 

なお、2025年12月期における市場別売上高及び構成比は、「商環境市場」が4,755百万円(13.6%)、「宿泊市場」が7,627百万円(21.8%)、「医療・福祉市場」が3,810百万円(10.9%)、「オフィス・文教・公共市場」が10,694百万円(30.5%)、「チェーンストア・その他市場」が8,117百万円(23.2%)となっております。

当社の特徴・優位性として、企画・設計・製造・施工・アフターフォローまでを一気通貫で提供できる体制を構築している点が挙げられます。家具単体の供給にとどまらず、施設全体のインテリアデザイン・設計・内装施工を含めたトータルな提案が可能であり、顧客の多様なニーズに対応しております。製品面においては、既製品・カタログ品に加え、顧客の空間や用途に応じて設計する特注品・造作家具も提供しております。2025年12月期における売上構成比は、既製品・カタログ品が20%、特注品・造作家具が54%、内装工事・家具搬入が26%となっております。

また、製造・調達面においては、豊橋工場に加え、国内外1,000社を超える協力会社ネットワークを活用することで、案件ごとの納期、コスト、デザイン、素材等に応じた最適な生産体制を構築しております。さらに、営業面においては、5つの主要市場に分散して事業展開を行うとともに、各市場の主要プレイヤーとの継続的な取引関係を構築しており、特定業界の景況変動に左右されにくい売上基盤の確保につなげております。加えて、デザイン・設計・施工まで含めた提案により、顧客ごとの課題解決に即した付加価値の高いサービス提供を実現しております。

また、当社は、インテリア構築フローにおいて、デジタルテックを積極的に活用し、競争力のさらなる強化と顧客価値の向上を推進しております。社内デジタル人材による内製化を基盤とし、以下のDX施策を展開しています。

・ 要件定義(注)の自動化、生成AIによるデザイン・レイアウト生成、遠隔での施工管理

・ 店舗イメージ動画や3Dシミュレーションの制作等VRの活用による空間提案及びウォークスルー体験

これらの施策により、複数案件で顧客価値の向上とプロジェクトの円滑な遂行に寄与しており、今後もデジタルテックの活用を通じて、サービスの高度化と業務効率化を推進し、持続的な成長と競争力強化を目指してまいります。

(注)顧客ニーズに基づいた空間のデザインコンセプト、設計条件等を明確にする作業

 

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[事業系統図]

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4【関係会社の状況】

該当事項はありません。

なお、当社の株主であるインテグラル4号投資事業有限責任組合、Initiative Delta IV L.P.及びInnovation Alpha IV L.P.は保有持分を合算すると、当社の過半数の株式を保有しておりますが、企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」第16項(4)の規定により、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に基づく親会社には該当しません。

また、当社が採用するIFRSにおける当社の最終的な支配者はインテグラル株式会社であります。

 

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

 

 

 

2026年6月30日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

631

37.6

11.2

5,485,862

 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除いております。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社は、家具・インテリア事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

(2)労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 

最近事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

うち、正規労働者

うち、パート・有期労働者

9.8

36.8

74.7

78.8

52.8

 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。