(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第32期の期首から適用しており、第32期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
3.持分法を適用した場合の投資利益又は投資損失(△)については、第31期に関しては利益基準及び利益剰余金基準からみて重要性の乏しい関連会社のみであるため、記載を省略しております。
4.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
5.第31期、第32期、第33期及び35期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価を把握できませんので記載しておりません。また、第34期については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
6.当社株式は非上場であるため株価収益率を記載しておりません。
7.主要な経営指標等のうち、第31期から第33期については会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。
8.前事業年度(第34期)及び当事業年度(第35期)の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、栄監査法人により監査を受けております。
9.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(季節工、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を含まず)の人員を〔 〕内に外数で記載しております。
10.2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行っております。第34期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
11.2026年2月16日開催の取締役会決議により、2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行っております。
そこで東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第31期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに挙げると、以下のとおりとなります。
なお、第31期から第33期の数値(1株当たり配当額については全ての数値)については、栄監査法人の監査を受けておりません。
当社は、1991年3月、福島県双葉郡富岡町において、創業者の佐藤順英が発電プラント機器のメンテナンス及び設備改善工事を主たる目的として、当社の前身である「東設エンジニアリング株式会社」を設立いたしました。
<事業の変遷と主力事業の展開>
設立後、当社は原子力発電所における機器点検(非常用発電機や制御棒(※1)等)や設備改善提案工事を中心に事業を展開してまいりました。
2011年3月の東日本大震災に伴う東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(以下、「福島第一原子力発電所」という。)事故の発生以降は、一日も早い鎮静化が求められる中、同発電所の事故収束に向けた対応作業に、現場を熟知した当社が従事し、その後も継続して廃炉作業に取り組んでおります。これらの廃炉作業は、現在における当社の主力事業となっております。
震災後においては、原子力発電所の稼働停止に伴う事業環境の変化を踏まえ、雇用の維持・創出を目的として、再生可能エネルギー事業への参入を決定いたしました。具体的には、木質バイオマス発電所(現在は国内最大発電量)の開発に着手するとともに、比較的短期間で事業化が可能な太陽光発電事業についても、原子力被災地を中心に展開しております。
※1:制御棒とは、原子炉の出力を制御するために、原子炉内の中性子数を調整するための棒状又は板状の機器
当社設立以後の沿革は、次のとおりであります。
当社は、設立以来、発電プラント機器のメンテナンス事業を主軸として業績を伸ばしてまいりましたが、2011年3月11日の東日本大震災発災、及び、福島第一原子力発電所事故の発生を経て、その社会的責任を貫徹し、地域社会の復興に少しでも貢献したいとの思いから、現在は工事事業、再生可能エネルギー事業、その他事業の3事業を展開しています。
(工事事業)
工事事業は、当社設立以来の中核事業であり、特に福島第一原子力発電所における廃炉作業を主力としております。東日本大震災以降、当社は同発電所における事故収束作業及びその後の廃炉作業に継続的に従事しており、現在では元請として各種廃炉作業を受注するなど、当該分野において重要な役割を担っております。当社は創意工夫に基づく工法提案やロボティックス技術の開発を通じて、付加価値の高い工事に取り組んでおります。
さらに、東京電力ホールディングス株式会社の柏崎刈羽原子力発電所、中部電力株式会社の浜岡原子力発電所、東北電力株式会社の女川原子力発電所といった、様々な原子力発電所を中心としたプラント建設工事及び定期点検工事、BWR型原子力発電所(※2)の耐震補強工事など再稼働に向けた準備工事を行っております。
また、一般産業分野においては、産業プラント設備に関する配管・設備の保守点検、改修工事、新設工事等を行っているほか、京葉・京浜工業地域を中心として、鉄骨の製作から現地での建方までを一貫して行う鉄骨工事及び一般構造物工事等を展開しております。
2011年3月11日の東日本大震災発災、及び、福島第一原子力発電所事故の発生以降、当社は、同年12月16日に政府によって発電所の事故そのものは終息に至った(冷温停止状態の完了)宣言が行われるまでの間、同発電所における原子炉の冷却及び安定化を目的とした各種支援業務、ならびに事故鎮静化業務(圧力容器と格納容器の温度が100度以下となる2011年12月25日迄の作業)に従事しました。その後も現在に至るまで、同発電所の廃炉作業に継続的に携わっております。
その過程において、作業員の放射線被ばく低減を目的として、遠隔操作ロボットによる同発電所1・2号機共用排気筒の上部解体工事に取り組みました。当該工事においては、当社独自のアイディアでグランドデザインを描き、既製品のみでは対応が困難な現場特有の課題を切断機構・制振機構・無線システム・常時放射線監視システム等を組み合わせて解決するため、既製品部材とメーカーの特注品を組み合わせた遠隔操作ロボットの構成を採用しております。当社はこれらの装置について、基本構想から基本設計、詳細設計、部品調達、組立、モックアップによる検証、現場での作業に至るまで一貫して対応し、当該解体工事を完遂いたしました。本件は国内外から高い評価を得て総理大臣賞を受賞しております。このような実績を背景に当社ではロボティックス技術及び新工法を活用した廃炉作業の受注拡大につなげております。

遠隔操作ロボットによる排気筒の解体

3Dモデルによる検討~製作・組立~モックアップ試験
福島第一原子力発電所の廃炉作業については、今後40年以上にわたり継続することが見込まれております。国及び東京電力ホールディングス株式会社においても、継続的に廃炉に取り組む方針が示されております。
当社としても、当該廃炉事業を重要な事業領域と位置付け、これまで培ってきた技術力、人材及び現場対応力を活かしながら、必要な経営資源を適切に投入し、継続的に取り組んでまいります。
なお、当社は震災前より原子力プラントの保守点検業務に従事しておりましたが、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故の発生後は、事故収束対応及び廃炉作業に経営資源を重点投入してまいりました。その後、原子力発電所の再稼働の進展に伴い、再稼働準備工事や再稼働後の定期検査工事を通じて、原子力プラントの保守・点検業務にも再び取り組んでおります
また当社は、停止していた原子力発電所の再稼働に向けた準備工事や、再稼働後の原子力発電所における定期検査工事にも従事しております。これらの工事においては、発電所の安全性と信頼性を確保するため、厳格な検査や補修作業を実施し、安定的な運転の継続に寄与しています。再稼働後のプラントは毎年、定期的に定期検査が実施され、その中で当社の技術が必要とされる機器の点検が行われております。
さらに、海外においては、安全性の向上及び避難範囲の限定を特徴とする小型モジュール原子炉(SMR)が注目されております。当社は、小型モジュール原子炉向けの検査装置の開発についても、国内メーカーと連携し、これまで培った技術力を活かした製品提供を行っております。
当社は、原子力関連工事に加え、一般産業分野においても事業を展開しております。プラントに関する一般産業分野においては、京浜・京葉地区の石油化学プラント等における各種鉄骨構造物の製作及び据付工事、一般産業プラントに係る鉄骨加工及び建方工事を行っております。また、プラント分野にとどまらず、大型レジャー施設やオリンピック関連モニュメントの骨組等の製作も手掛けております。
また、プラント関連工事に加え、各種産業施設等における解体工事についても対応しており、一般産業分野における事業基盤の拡大を図っております。
一般産業分野においては、千葉県富津市に新工場の竣工を予定しており、これにより生産能力の向上が見込まれております。今後は、当該設備の稼働により、受注対応力の強化及び事業規模の拡大を図ってまいります。
(再生可能エネルギー事業)
再生可能エネルギー事業については、当社が発電プラントの設備工事で培ってきた発電に関するノウハウを活かし、電力のエキスパートとして、再生可能エネルギー発電所の建設、オペレーション、メンテナンスに携わっております。
東日本大震災発災後に、当社は廃炉作業に従事する社員の雇用維持及び事業の多角化を目的として、再生可能エネルギー事業への参入を決定しました。具体的には、福島県浜通り地域において、合計で5MWの太陽光発電所を開発し、2013年から2020年にかけて順次運転を開始しております。当該は発電所については、用地取得から系統接続、建設、メンテナンスまでを一貫して自社で実施しております。
また、持分法適用関連会社であるエイブルエナジー合同会社が運営する福島いわきバイオマス発電所(国内最大級である112MW規模の木質バイオマス発電所)は、2022年4月より運転を開始しており、当社は発電設備の運転業務及び日常保守業務等を担っております。自社設備である太陽光発電所の売電収入に加え、数年後以降には、当該発電所の運営会社から、有償減資及び配当等による収益を見込んでおります。
また、当社は、同発電所における運営支援を通じて蓄積した知見・ノウハウを活かし、他の木質バイオマス発電所に対するオペレーション&メンテナンス業務の展開を進めてまいります。
さらに、木質バイオマス発電所は、栃木県佐野市で次年度から建設が始まる案件を手掛けており、そこでも長期のオペレーションとメンテナンスの契約を締結しております。また、陸上風力発電所のメンテナンス事業においては、GEベルノバ・インターナショナル・エルエルシー製(以下、「GE製」という。)の機種を中心にメンテナンスを実施するとともに、その他機種への水平展開も図っており、安定的な収益源としております。当該業務の受注にあたっては、第三者機関による審査及び承認が必要であり、参入障壁の高い事業領域となっております。当社は現在、55基のメンテナンス業務を受注しており、国内にはGE製風車が数百基以上設置されていることから、今後の受注拡大余地は大きいものと考えております。
また、陸上風力発電の開発についても複数案件を推進しており、最も早い案件では環境アセスメントの手続きに着手しております。
国内ではまだ実用化の事例がない「波力発電」についても実用化に向けた研究開発に取り組んでおり、海上試験において発電することまで確認ができており今後大きな期待が持てます。
当社は、福島県双葉郡大熊町の「2050ゼロカーボン宣言」に地元企業として貢献することを目的として地域新電力会社である「大熊るるるん電力株式会社」を通じて電力小売事業に参入しております。その後、当該事業で培った知見を活かし、当社が開発した再生可能エネルギー発電設備により発電したクリーンな電力を、地元である福島県浜通り地域を中心とした地産地消化の推進を目的として、2025年11月より電力小売事業を開始しております。
(その他事業)
その他事業については、「地域貢献を通じて共に成長する事業」と位置付け、当社が培ってきた「安全」「地域貢献」という当社の理念に根差した事業を通じて社会課題への対応と地域に信頼される企業を目指しております。
介護事業においては、高齢化の急速な進行や、担い手不足が地域でも深刻な課題となっています。当社は、事業活動を行う中で、インフラ整備だけでなく、地域で暮らす人々の生活そのものを支える分野への貢献が必要であると考え、福島県浜通り地域を中心に、2018年から機能訓練型デイサービス、居宅介護支援事業、訪問看護事業などを展開しております。
また、秋田県鹿角市において市及び地元商工会からの要請を受け地域活性化を目的として地元食材を活用した料飲事業を2022年5月から開始しております。
※2:BWR型原子力発電所(Boiling Water Reactor:沸騰水型原子炉)とは、原子炉で水を直接沸騰させ、その蒸気でタービンを回して発電する方式であり、東京電力ホールディングス株式会社が採用している原子力発電所の型式
※3:木材を燃料にして発電する、再生可能エネルギーの発電所(木質バイオマス専焼では国内最大級)
これらの事業に関するセグメント等の関係性、及び、これら事業の商流は、下記図記載のとおりとなります。
(事業系統図)

(注)1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者、契約社員を含む就業人員数であります。
2.従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の最近1年間の平均人員であります
3.臨時従業員には、季節工、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
5.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門及び研究開発部門の従業員であります。
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.当社では役割・能力に基づく等級制度及び評価制度を導入しており、同一の役割・職務・等級における男女間の賃金差はありません。全労働者における男女の賃金差異は、技術系職種に男性が多い一方で事務系職種に女性が多いなど職種構成の違いに加え、女性は若年層が多く、男性は50代~60代を中心とした年配層が多いことによる勤続年数や等級分布の差によるものです。今後は女性管理職比率の向上やキャリア形成支援に取り組み、構造的な賃金差異の縮小を図ってまいります。