第二部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

回次

第31期

第32期

第33期

第34期

第35期

決算年月

2021年7月

2022年7月

2023年7月

2024年7月

2025年7月

売上高

(千円)

5,557,974

6,507,090

7,426,081

8,680,037

8,984,171

経常利益

(千円)

239,600

491,204

1,132,764

767,217

656,824

当期純利益

(千円)

159,271

317,317

488,582

526,092

475,639

持分法を適用した場合の
投資利益又は投資損失(△)

(千円)

19,525

204,685

217,079

60,745

資本金

(千円)

36,695

36,695

36,695

36,695

36,695

発行済株式総数

(株)

2,035,000

2,035,000

2,035,000

2,035,000

2,035,000

純資産額

(千円)

3,065,708

3,599,074

4,089,778

4,618,488

5,095,907

総資産額

(千円)

6,860,036

7,846,368

9,102,254

8,938,804

9,578,630

1株当たり純資産額

(円)

2,121.60

2,490.71

2,830.30

639.24

705.32

1株当たり配当額

(1株当たり中間配当額)

(円)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり当期純利益

(円)

107.13

219.60

338.12

72.82

65.83

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

44.7

45.9

44.9

51.7

53.2

自己資本利益率

(%)

4.9

9.5

12.7

12.1

9.8

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

52,289

73,381

11,191

1,834,962

305,797

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

401,534

371,647

262,107

289,956

120,390

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

1,247,219

662,681

149,649

1,040,383

37,616

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

840,465

1,204,880

1,081,231

1,585,854

1,197,283

従業員数
〔外、平均臨時雇用者数〕

(名)

156

171

175

188

210

12

12

13

13

13

 

 

(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第32期の期首から適用しており、第32期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

3.持分法を適用した場合の投資利益又は投資損失(△)については、第31期に関しては利益基準及び利益剰余金基準からみて重要性の乏しい関連会社のみであるため、記載を省略しております。

4.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。

5.第31期、第32期、第33期及び35期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価を把握できませんので記載しておりません。また、第34期については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。

6.当社株式は非上場であるため株価収益率を記載しておりません。

7.主要な経営指標等のうち、第31期から第33期については会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。

8.前事業年度(第34期)及び当事業年度(第35期)の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、栄監査法人により監査を受けております。

9.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(季節工、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を含まず)の人員を〔 〕内に外数で記載しております。

10.2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行っております。第34期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。

11.2026年2月16日開催の取締役会決議により、2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行っております。
そこで東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第31期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに挙げると、以下のとおりとなります。
なお、第31期から第33期の数値(1株当たり配当額については全ての数値)については、栄監査法人の監査を受けておりません。

回次

第31期

第32期

第33期

第34期

第35期

決算年月

2021年7月

2022年7月

2023年7月

2024年7月

2025年7月

1株当たり純資産額

(円)

424.32

498.14

566.06

639.24

705.32

1株当たり当期純利益

(円)

21.43

43.92

67.62

72.82

65.83

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

1株当たり配当額

(1株当たり中間配当額)

(円)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

 

 

 

2 【沿革】

当社は、1991年3月、福島県双葉郡富岡町において、創業者の佐藤順英が発電プラント機器のメンテナンス及び設備改善工事主たる目的として、当社の前身である「東設エンジニアリング株式会社」を設立いたしました。

 

<事業の変遷と主力事業の展開>

設立後、当社は原子力発電所における機器点検(非常用発電機や制御棒(※1)等)や設備改善提案工事を中心に事業を展開してまいりました。

2011年3月の東日本大震災に伴う東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(以下、「福島第一原子力発電所」という。)事故の発生以降は、一日も早い鎮静化が求められる中、同発電所の事故収束に向けた対応作業に、現場を熟知した当社が従事し、その後も継続して廃炉作業に取り組んでおります。これらの廃炉作業は、現在における当社の主力事業となっております。

 

震災後においては、原子力発電所の稼働停止に伴う事業環境の変化を踏まえ、雇用の維持・創出を目的として、再生可能エネルギー事業への参入を決定いたしました。具体的には、木質バイオマス発電所(現在は国内最大発電量)の開発に着手するとともに、比較的短期間で事業化が可能な太陽光発電事業についても、原子力被災地を中心に展開しております。

 

 ※1:制御棒とは、原子炉の出力を制御するために、原子炉内の中性子数を調整するための棒状又は板状の機器

 

当社設立以後の沿革は、次のとおりであります。

 

年月

概要

1991年3月

東設エンジニアリング株式会社(現 当社)を福島県双葉郡富岡町に設立(資本金:105万円)

1992年4月

東設エンジニアリング株式会社の商号をエイブル設備株式会社(現 当社)に変更

 

原子力発電所設計会社から設計委託を請け事業開始

1992年8月

プラント配管・設備保守点検作業を開始

1993年7月

京セラ特約店として住宅用太陽光パネル設置を目的とした株式会社エコクリーンを設立

1995年11月

エイブル設備株式会社の商号を株式会社エイブルに変更

1997年4月

本社を福島県双葉郡大熊町に移転

1997年8月

柏崎事業所を開設

2002年9月

東京電力柏崎刈羽原子力発電所の機器メンテナンスを目的として新潟クリエイティブ工業株式会社をグループ会社化

2004年9月

東芝プラントシステム株式会社原子力部門で主に制御棒等を点検している株式会社三和工機をグループ会社化

 

東京事務所を開設

2007年6月

三菱重工株式会社より原子力発電所関連工事の受注を契機として同社神戸造船所における業務対応の強化を目的として神戸営業所を開設

2010年7月

株式会社エコクリーンの商号を株式会社ABLテクノロジーに変更

2011年3月~12月

東日本大震災の発災及び福島第一原子力発電所事故発生(2011年3月11日)に伴い、電源確保、冷却作業等の事故鎮静化対応等、冷温停止状態(2011年12月)まで様々な対応に従事(仮事務所を福島県いわき市に設置)

2012年1月

福島第一原子力発電所の冷温停止後、各種廃炉作業に継続的に従事

2012年6月

本社所在地が福島第一原子力発電所事故により帰還困難区域となったため、福島県双葉郡広野町に広野事務所を開設し本社機能及び工場を移転

2013年10月

再生可能エネルギー事業を開始

メガソーラー発電所『ソーラーパークひろの』(出力 413.3kW)の運転開始。営農型太陽光発電を含め総発電量5MWを運転中

2014年8月

株式会社三和工機、新潟クリエイティブ工業株式会社、株式会社ABLテクノロジーを吸収合併

2015年2月

木質バイオマス発電所の新設を目的として、完全子会社であるエイブルエナジー株式会社(現 エイブルエナジー合同会社)を設立

2017年2月

安定的な事業運営体制の構築及びリスクの分散を目的として、エイブルエナジー株式会社をエイブルエナジー合同会社に組織変更 同時に、関西電力株式会社(50%出資)、株式会社九電工(現 株式会社クラフティア)(5%出資)の出資を受け、関連会社化(当社45%出資)

2017年4月

エイブルエナジー合同会社の完全子会社として、福島バイオマスロジスティックス合同会社を設立

2018年10月

介護事業を開始

福島県いわき市に「元氣ジムいわき小島町」を開設

2019年3月

株式会社高柳工業より鉄骨工事請負に関する事業を譲受

千葉県木更津市に木更津工場を開設

2020年6月

福島第一原子力発電所1・2号機排気筒解体を遠隔操作ロボットにより完遂(内閣総理大臣賞受賞)

2021年8月

再生可能エネルギー開発を目的として、秋田県鹿角市に鹿角事務所を開設

2021年9月

地域新電力事業を目的として、大熊るるるん電力株式会社を設立(20%出資)

2022年4月

福島いわきバイオマス発電所(出力112MW)が運転を開始

 

 

 

年月

概要

2022年5月

料飲事業(レストラン及びバンケット用の料理提供)を開始

 

 

秋田県鹿角市に「レストランGarden」を開設

2022年7月

「元氣ジムいわき中央台」を開設

2024年2月

居宅支援事業所「エイブルケアプラン」を開設

2024年4月

大熊町大川原地区に大川原事業所を開設

2024年5月

秋田県鹿角市における風力発電所の事業化を目的として、完全子会社であるかづのグリーンエネルギー株式会社を設立

2024年8月

商号を株式会社ビーエイブルに変更

2025年6月

「ビーエイブル訪問看護ステーション」を開設

2025年9月

株式会社IHIより出資を受ける

2025年9月

「元氣ジムいわき小名浜」を開設

2025年11月

電力小売事業を開始

2025年11月

再生可能エネルギー由来の電力を発電することを目的として設立された合同会社佐野バイオマス発電に出資(出資比率19.9%)

2026年3月

島根営業所開設

2026年4月

仙台営業所開設

2026年4月

秋田県鹿角市に「鹿角データセンタ」を開設

 

 

 

3 【事業の内容】

当社は、設立以来、発電プラント機器のメンテナンス事業を主軸として業績を伸ばしてまいりましたが、2011年3月11日の東日本大震災発災、及び、福島第一原子力発電所事故の発生を経て、その社会的責任を貫徹し、地域社会の復興に少しでも貢献したいとの思いから、現在は工事事業、再生可能エネルギー事業、その他事業の3事業を展開しています。

 

(工事事業)

工事事業は、当社設立以来の中核事業であり、特に福島第一原子力発電所における廃炉作業を主力としております。東日本大震災以降、当社は同発電所における事故収束作業及びその後の廃炉作業に継続的に従事しており、現在では元請として各種廃炉作業を受注するなど、当該分野において重要な役割を担っております。当社は創意工夫に基づく工法提案やロボティックス技術の開発を通じて、付加価値の高い工事に取り組んでおります。

さらに、東京電力ホールディングス株式会社の柏崎刈羽原子力発電所、中部電力株式会社の浜岡原子力発電所、東北電力株式会社の女川原子力発電所といった、様々な原子力発電所を中心としたプラント建設工事及び定期点検工事、BWR型原子力発電所(※2)の耐震補強工事など再稼働に向けた準備工事を行っております。

また、一般産業分野においては、産業プラント設備に関する配管・設備の保守点検、改修工事、新設工事等を行っているほか、京葉・京浜工業地域を中心として、鉄骨の製作から現地での建方までを一貫して行う鉄骨工事及び一般構造物工事等を展開しております。

2011年3月11日の東日本大震災発災、及び、福島第一原子力発電所事故の発生以降、当社は、同年12月16日に政府によって発電所の事故そのものは終息に至った(冷温停止状態の完了)宣言が行われるまでの間、同発電所における原子炉の冷却及び安定化を目的とした各種支援業務、ならびに事故鎮静化業務(圧力容器と格納容器の温度が100度以下となる2011年12月25日迄の作業)に従事しました。その後も現在に至るまで、同発電所の廃炉作業に継続的に携わっております。

その過程において、作業員の放射線被ばく低減を目的として、遠隔操作ロボットによる同発電所1・2号機共用排気筒の上部解体工事に取り組みました。当該工事においては、当社独自のアイディアでグランドデザインを描き、既製品のみでは対応が困難な現場特有の課題を切断機構・制振機構・無線システム・常時放射線監視システム等を組み合わせて解決するため、既製品部材とメーカーの特注品を組み合わせた遠隔操作ロボットの構成を採用しております。当社はこれらの装置について、基本構想から基本設計、詳細設計、部品調達、組立、モックアップによる検証、現場での作業に至るまで一貫して対応し、当該解体工事を完遂いたしました。本件は国内外から高い評価を得て総理大臣賞を受賞しております。このような実績を背景に当社ではロボティックス技術及び新工法を活用した廃炉作業の受注拡大につなげております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


遠隔操作ロボットによる排気筒の解体

 


3Dモデルによる検討~製作・組立~モックアップ試験

 

福島第一原子力発電所の廃炉作業については、今後40年以上にわたり継続することが見込まれております。国及び東京電力ホールディングス株式会社においても、継続的に廃炉に取り組む方針が示されております。

当社としても、当該廃炉事業を重要な事業領域と位置付け、これまで培ってきた技術力、人材及び現場対応力を活かしながら、必要な経営資源を適切に投入し、継続的に取り組んでまいります。

なお、当社は震災前より原子力プラントの保守点検業務に従事しておりましたが、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故の発生後は、事故収束対応及び廃炉作業に経営資源を重点投入してまいりました。その後、原子力発電所の再稼働の進展に伴い、再稼働準備工事や再稼働後の定期検査工事を通じて、原子力プラントの保守・点検業務にも再び取り組んでおります

また当社は、停止していた原子力発電所の再稼働に向けた準備工事や、再稼働後の原子力発電所における定期検査工事にも従事しております。これらの工事においては、発電所の安全性と信頼性を確保するため、厳格な検査や補修作業を実施し、安定的な運転の継続に寄与しています。再稼働後のプラントは毎年、定期的に定期検査が実施され、その中で当社の技術が必要とされる機器の点検が行われております。

さらに、海外においては、安全性の向上及び避難範囲の限定を特徴とする小型モジュール原子炉(SMR)が注目されております。当社は、小型モジュール原子炉向けの検査装置の開発についても、国内メーカーと連携し、これまで培った技術力を活かした製品提供を行っております。

 

当社は、原子力関連工事に加え、一般産業分野においても事業を展開しております。プラントに関する一般産業分野においては、京浜・京葉地区の石油化学プラント等における各種鉄骨構造物の製作及び据付工事、一般産業プラントに係る鉄骨加工及び建方工事を行っております。また、プラント分野にとどまらず、大型レジャー施設やオリンピック関連モニュメントの骨組等の製作も手掛けております。

また、プラント関連工事に加え、各種産業施設等における解体工事についても対応しており、一般産業分野における事業基盤の拡大を図っております。

一般産業分野においては、千葉県富津市に新工場の竣工を予定しており、これにより生産能力の向上が見込まれております。今後は、当該設備の稼働により、受注対応力の強化及び事業規模の拡大を図ってまいります。

 

(再生可能エネルギー事業)

再生可能エネルギー事業については、当社が発電プラントの設備工事で培ってきた発電に関するノウハウを活かし、電力のエキスパートとして、再生可能エネルギー発電所の建設、オペレーション、メンテナンスに携わっております。

東日本大震災発災後に、当社は廃炉作業に従事する社員の雇用維持及び事業の多角化を目的として、再生可能エネルギー事業への参入を決定しました。具体的には、福島県浜通り地域において、合計で5MW太陽光発電所を開発し、2013年から2020年にかけて順次運転を開始しております。当該は発電所については、用地取得から系統接続、建設、メンテナンスまでを一貫して自社で実施しております。

また、持分法適用関連会社であるエイブルエナジー合同会社が運営する福島いわきバイオマス発電所(国内最大級である112MW規模の木質バイオマス発電所)は、2022年4月より運転を開始しており、当社は発電設備の運転業務及び日常保守業務等を担っております。自社設備である太陽光発電所の売電収入に加え、数年後以降には、当該発電所の運営会社から、有償減資及び配当等による収益を見込んでおります。

また、当社は、同発電所における運営支援を通じて蓄積した知見・ノウハウを活かし、他の木質バイオマス発電所に対するオペレーション&メンテナンス業務の展開を進めてまいります。

さらに、木質バイオマス発電所は、栃木県佐野市で次年度から建設が始まる案件を手掛けており、そこでも長期のオペレーションとメンテナンスの契約を締結しております。また、陸上風力発電所のメンテナンス事業においては、GEベルノバ・インターナショナル・エルエルシー製(以下、「GE製」という。)の機種を中心にメンテナンスを実施するとともに、その他機種への水平展開も図っており、安定的な収益源としております。当該業務の受注にあたっては、第三者機関による審査及び承認が必要であり、参入障壁の高い事業領域となっております。当社は現在、55基のメンテナンス業務を受注しており、国内にはGE製風車が数百基以上設置されていることから、今後の受注拡大余地は大きいものと考えております。

また、陸上風力発電の開発についても複数案件を推進しており、最も早い案件では環境アセスメントの手続きに着手しております。

国内ではまだ実用化の事例がない「波力発電」についても実用化に向けた研究開発に取り組んでおり、海上試験において発電することまで確認ができており今後大きな期待が持てます。

当社は、福島県双葉郡大熊町の「2050ゼロカーボン宣言」に地元企業として貢献することを目的として地域新電力会社である「大熊るるるん電力株式会社」を通じて電力小売事業に参入しております。その後、当該事業で培った知見を活かし、当社が開発した再生可能エネルギー発電設備により発電したクリーンな電力を、地元である福島県浜通り地域を中心とした地産地消化の推進を目的として、2025年11月より電力小売事業を開始しております。

 

 

(その他事業)

その他事業については、「地域貢献を通じて共に成長する事業」と位置付け、当社が培ってきた「安全」「地域貢献」という当社の理念に根差した事業を通じて社会課題への対応と地域に信頼される企業を目指しております。

介護事業においては、高齢化の急速な進行や、担い手不足が地域でも深刻な課題となっています。当社は、事業活動を行う中で、インフラ整備だけでなく、地域で暮らす人々の生活そのものを支える分野への貢献が必要であると考え、福島県浜通り地域を中心に、2018年から機能訓練型デイサービス、居宅介護支援事業、訪問看護事業などを展開しております。

また、秋田県鹿角市において市及び地元商工会からの要請を受け地域活性化を目的として地元食材を活用した料飲事業を2022年5月から開始しております。

 

※2:BWR型原子力発電所(Boiling Water Reactor:沸騰水型原子炉)とは、原子炉で水を直接沸騰させ、その蒸気でタービンを回して発電する方式であり、東京電力ホールディングス株式会社が採用している原子力発電所の型式

:木材を燃料にして発電する、再生可能エネルギーの発電所(木質バイオマス専焼では国内最大級)

 

これらの事業に関するセグメント等の関係性、及び、これら事業の商流は、下記図記載のとおりとなります。

セグメント

分野

事業内容

内容

工事事業

廃炉・原子力分野

廃炉作業

福島第一原子力発電所で発生した放射性物質の放出による事故に伴う同発電所の廃炉作業を行っています。当社の強みである遠隔操作ロボットを活用した工事に注力しており1・2号機の排気筒(120m)の上部を遠隔ロボットで解体を成功させ2020年に内閣総理大臣賞を受賞しています。福島第一原子力発電所内で発生するがれきの減容処理設備の設置工事・オペレーション&メンテナンス作業を担当するなど廃炉に向けた様々な工事業務を担っています。

原子力プラント配管・設備の保守・交換作業

原子力プラントの付帯設備の工事で機器や装置、配管などをリニューアルする工事や、原子力発電所の保守メンテナンス工事を多数手がけています。

特に当社は、原子力発電所内の重要設備(非常用設備、制御棒駆動装置等)のメンテナンス専門技術を有していることが強みとなって、再稼働プラントにおいては毎年、定例の工事が発生します。

一般産業分野

プラント配管・設備の保守・交換作業

産業プラント設備の保守点検や改修工事、新設工事

鉄骨工事・一般構造物

京葉・京浜工業地域をメインに鉄骨の製作から現地での建方までを行っています。

再生可能エネルギー事業

発電所建設、オペレーション&メンテナンス

当社が出資する関係会社の木質バイオマス発電所のオペレーション&メンテナンスを実施しています。その他、風力発電所のオペレーション&メンテナンスは風車メーカーより請け負っています。また、当社が出資する関係会社の木質バイオマス発電所の建設工事の受注に向けて準備を進めています。

再生可能エネルギー

電源開発事業

風力発電所の開発を中心に木質バイオマス発電所、小水力発電所などの開発も行っております。

日本ではまだ実用化されていない、波力発電の技術開発は今後期待される事業です。

再生可能エネルギー

発電事業

開発した太陽光発電設備による発電事業を行っております。

電力小売事業

市場(日本卸電力取引所)からの電力調達にて2025年11月より電力小売事業を開始しております。現状は、当社及び関連会社が保有する再生可能エネルギー発電設備により発電された電力は、FIT制度に基づき一般送配電事業者である東北電力ネットワーク株式会社へ売電しており、当該電力を当社の小売事業において直接活用することはできません。このため、当社の電力小売事業においては市場からの電力調達を基本としておりますが、今後は、自社及び関連会社の再生可能エネルギー設備にて発電した電力の調達に切替え、電力の地産地消化にて差別化し地元を中心に販売していく計画です。

その他事業

介護事業

株式会社ルネサンスとフランチャイズ契約を締結し、福島県いわき市内3箇所で介護事業「リハビリ特化型デイサービス元氣ジム」を運営しています。その他、当社直営で居宅介護支援事業、訪問看護事業も行っています。

料飲事業

当社は、地域活性化を目的として、地産地消・地域連携を重視して、地元産食材の活用や地域事業者との連携を図りながら、現在秋田県鹿角市のホテルにおいて料飲事業(レストランびバンケット)を運営しております。

また、こうした地域との連携を基盤として、鹿角市で進めております再生可能エネルギー事業等においても地域経済に貢献できる事業を目指してまいります。

 

 

(事業系統図)

 


 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金又は
出資金

(千円)

主要な事業

の内容

議決権の所有又は被所有

割合(%)

関係内容

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

エイブルエナジー合同会社

福島県双葉郡広野町

1,000

木質バイオマス発電所設備の運転・電力の供給、販売等

40

発電所保守業務等の受託

役員の兼任2名

業務委託、出向

福島バイオマスロジスティックス合同会社

福島県双葉郡広野町

500

燃料倉庫の賃貸

40

(40)

役員の兼任2名

業務委託

合同会社佐野バイオマス発電

群馬県館林市

1,000

木質バイオマス発電所設備の運転・電力の供給、販売等

20

発電所運転保守業務等の受託

職務執行者の兼任

 

(注)1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

 

 

 

2026年5月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

218

15

45.7

5.8

5,366

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

工事事業

101

4

再生可能エネルギー事業

30

2

その他事業

43

7

全社(共通)

44

2

合計

218

15

 

(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者、契約社員を含む就業人員数であります。

2.従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の最近1年間の平均人員であります

3.臨時従業員には、季節工、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。

4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

5.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門及び研究開発部門の従業員であります。

 

(2) 労働組合の状況

 労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

 

(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性

労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注)1

労働者の男女の

賃金の差異(%)

(注)1

正規雇用

労働者

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

7.6

50.0

62.2

65.5

43.4

(注)2

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

      2.当社では役割・能力に基づく等級制度及び評価制度を導入しており、同一の役割・職務・等級における男女間の賃金差はありません。全労働者における男女の賃金差異は、技術系職種に男性が多い一方で事務系職種に女性が多いなど職種構成の違いに加え、女性は若年層が多く、男性は50代~60代を中心とした年配層が多いことによる勤続年数や等級分布の差によるものです。今後は女性管理職比率の向上やキャリア形成支援に取り組み、構造的な賃金差異の縮小を図ってまいります。