回次 |
第22期 |
第23期 |
第24期 |
第25期 |
第26期 |
第27期 |
|
決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2021年11月 |
2022年11月 |
2023年11月 |
|
売上高 |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
経常利益又は経常損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
|
|
|
当期純利益又は当期純損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
|
|
|
持分法を適用した場合の投資利益 |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
資本金 |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
発行済株式総数 |
(株) |
|
|
|
|
|
|
純資産額 |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
|
総資産額 |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
|
1株当たり配当額 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
( |
|
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△ |
△ |
△ |
|
|
|
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
|
|
|
配当性向 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
|
|
|
△ |
△ |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
|
|
|
△ |
△ |
現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
|
(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、第22期から第24期については、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
4.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
5.第22期から第24期の自己資本利益率は、当期純損失であるため記載しておりません。
6.第25期の自己資本利益率は、期中平均自己資本がマイナスであるため記載しておりません。
7.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
8.第22期から第25期はキャッシュ・フロー計算書を作成していないため、キャッシュ・フローに係る各項目を記載しておりません。
9.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。なお、臨時雇用者数(パート・アルバイトを含む。)については、その総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
10.2021年10月21日開催の臨時株主総会決議により、第25期の決算期を3月31日から11月30日に変更しました。従って、第25期は、決算期変更により2021年4月1日から2021年11月30日までの8ヶ月間となっております。
11.第22期及び第23期の経常損失及び当期純損失の計上については、人員の増強や販売促進等の投資を積極的に行ったこと等によります。
12.第24期の経常損失及び当期純損失の計上については、開発プロジェクト中止によるソフトウエア除却等によります。
13.第26期及び第27期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、太陽有限責任監査法人の監査を受けております。なお、第22期から第25期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。
14.当社は、2024年3月15日開催の取締役会決議により、2024年4月15日付で普通株式1株につき50株の割合で株式分割を行っております。第26期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
15.当社は、2024年4月15日付で普通株式1株につき50株の株式分割を行っております。
そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第22期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第22期から第25期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。
回次 |
第22期 |
第23期 |
第24期 |
第25期 |
第26期 |
第27期 |
|
決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2021年11月 |
2022年11月 |
2023年11月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
△23.43 |
△59.03 |
△109.40 |
△23.44 |
37.44 |
95.86 |
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△83.10 |
△35.59 |
△50.37 |
69.04 |
60.88 |
58.42 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
1株当たり配当額 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
(うち1株当たり中間配当額) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
当社は、ITの大きな可能性の実現を目的に、1993年6月に東京都大田区南久が原において創業いたしました。これまでの経緯は次のとおりです。
年月 |
概要 |
1993年6月 |
有限会社里見企画事務所(出資金3百万円)を東京都大田区南久が原に設立 |
1997年4月 |
株式会社エスピーオー(現当社)を東京都品川区大崎に設立し、有限会社里見企画事務所を吸収合併 |
1998年6月 |
オフショア開発を目的として、スリランカにOPRO Lanka (Pvt) Ltd を設立 |
1998年12月 |
日本オプロ株式会社に社名変更 |
2003年2月 |
オンプレミス製品の帳票ソフトウエア 「OPRO X Server」 提供開始 |
2007年10月 |
帳票クラウドサービス 「oproarts」 提供開始 |
2010年6月 |
個人情報セキュリティ強化を目的として、「プライバシーマーク(※1)」の認証を取得(登録番号:第10823624(07)号) |
2015年1月 |
OPRO Lanka (Pvt) Ltd清算結了 |
2016年5月 |
個人情報セキュリティ強化を目的として、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際標準規格である「ISO27001(※2)」の認証を取得(登録証番号:IA160249) |
2016年5月 |
販売管理クラウドサービス 「soarize」 提供開始 |
2016年8月 |
オフライン対応モバイル入力アプリ 「AppsME」 提供開始 |
2018年5月 |
クラウドサービスの情報セキュリティ強化を目的として、クラウドサービスにおける情報セキュリティの国際規格である「ISO27017(※3)」の認証を取得(登録証番号:S0869) |
2019年2月 |
東京都中央区京橋に移転し、社名を日本オプロ株式会社から株式会社オプロに変更 |
2019年6月 |
soarizeの後継サービスとなるサブスクリプション販売管理クラウドサービス 「ソアスク」 提供開始 |
2020年8月 |
クラウド電子申請総合支援サービス 「カミレス」 提供開始 |
2022年5月 |
oproartsの後継サービスとなる次世代型クラウド帳票サービス 「帳票DX」 提供開始 |
2022年6月 |
AppsMEの後継サービスとなる 「帳票DXモバイルエントリー」 提供開始 |
2023年4月 |
モノのサブスクリプション販売管理クラウドサービス 「モノスク」 提供開始 |
※用語解説
番号 |
用語 |
定義 |
※1 |
プライバシーマーク |
プライバシーマークとは、個人情報の保護措置について一定の要件を満たした事業者などの団体に対し、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が使用を許諾する登録商標を指します。 |
※2 |
ISO27001 |
国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)が共同で策定する情報セキュリティ規格で、情報資産の保護、利害関係者からの信頼を獲得するための“セキュリティ体制の確保”を目的としたフレームワークです。 |
※3 |
ISO27017 |
2015年に国際標準化機構(ISO)が発行したセキュリティ規格で、クラウドサービスのための情報セキュリティ管理策の実践の規範を提供するガイドラインと位置付けられています。 |
地球温暖化、少子高齢化、サイバー犯罪、パンデミック対応などによるビジネス環境の変化は、DX(※1)の推進を加速しています。DXは単なる業務効率化やシステム刷新ではなく、そのゴールはデジタル技術でビジネスモデルやワークスタイルを変革し、私たちを取り巻く環境がどう変化しても持続可能なビジネスと社会を実現することにあります。
そのためには、あらゆる業務や情報資産をデジタル化してオンラインでつなぎ、その柔軟性や活用度を高める必要があります。しかし、システムのサイロ化(※2)や膨大な紙文書がその足かせとなるケースも多くあります。当社は「業務をつなげる力」で足かせからお客様を解放しDXの可能性を広げるため、ビジネス文書の電子化とデータ連携に取り組んできました。
当社は「未だないピースを発明する」をコンセプトに、データオプティマイズソリューション及びセールスマネジメントソリューションの提供を通して、幅広い分野で豊富なノウハウ=「つなげる力」を蓄積してきました。その力を活用して情報伝達の在り方を変えれば、分断されていた業務が「つながって」生産性が上がることはもちろん、お客様のビジネスが様々な可能性と「つながり」、新たな価値やビジネスを生み出していきます。そのような状況をお客様と共に創り上げていくことこそ、当社が考える真のカスタマーサクセスです。
また、DXを推進するうえで、当社が重要と考えているものは「内製化」です。システムインテグレーター等に頼らず、自社で完結できてこそ、推進が加速されると考えております。当社はローコード、ノーコードで処理を実現できるサービスを提供し、さらにAI機能を取り入れ、自動で生成される仕組みを実現しております。
当社はクラウドサービス事業の単一セグメントですが、その売上は現在の主力サービスである「クラウド売上」を中心に、「製品売上」、「製品保守売上」、「その他売上」より構成されております。データオプティマイズソリューション及びセールスマネジメントソリューションの売上については、「クラウド売上」に含まれております。また、「製品売上」とは、クラウドサービス提供開始以前より販売しているオンプレミス製品の売上であり、「製品保守売上」とは、そのオンプレミス製品に関わる保守売上であります。当社の売上の大半は月次で計上されるクラウドサービスのライセンス利用料となるため、安定的に推移いたします。
上記区分別の売上高の推移は以下のとおりです。
|
2022年11月期 |
2023年11月期 |
||
売上高 |
構成比 |
売上高 |
構成比 |
|
クラウド売上 |
1,183,382千円 |
91.7% |
1,526,430千円 |
94.3% |
製品売上 |
20,717千円 |
1.6% |
8,379千円 |
0.5% |
製品保守売上 |
68,857千円 |
5.3% |
65,123千円 |
4.0% |
その他売上 |
17,541千円 |
1.4% |
18,224千円 |
1.1% |
合計 |
1,290,499千円 |
100.0% |
1,618,158千円 |
100.0% |
また、当社は、様々な他社SaaSと連携したクラウドサービスとして、データオプティマイズソリューション及びセールスマネジメントソリューションの2つのソリューションを提供しております。これらのクラウドサービスの大部分はSalesforce, Inc.が提供するクラウドサービスと連携するサービスとして提供、もしくは同社が提供するプラットフォーム上において構築されています。同社は、本書提出日現在において、世界中のあらゆる業界における15万社以上(同社公表)の企業に利用されているクラウドサービスを提供しています。同社の提供するサービスは顧客情報の管理・共有、営業活動の分析・可視化、営業プロセスの自動化などの機能(SFA※3、CRM※4)のみならず、様々な外部サービスとも連携することが可能であり、その点も同社サービスが顧客から選ばれる理由となっております。当社は、同社の提供するクラウド型CRMサービスと密に連携したサービスを提供していることを強みとしており、今後も顧客に選ばれる新たなサービスを生み出し、事業拡大を目指してまいります。
ソリューション別の売上高の推移は以下のとおりです。
|
2022年11月期 |
2023年11月期 |
||
売上高 |
構成比 |
売上高 |
構成比 |
|
データオプティマイズソリューション売上 |
871,758千円 |
73.7% |
1,140,196千円 |
74.7% |
セールスマネジメントソリューション売上 |
311,624千円 |
26.3% |
386,233千円 |
25.3% |
合計 |
1,183,382千円 |
100.0% |
1,526,430千円 |
100.0% |
以下ソリューション毎にサービス内容を記載いたします。
(1)データオプティマイズソリューション
企業が持つ取引情報や人事情報などの帳票データや、行政・公共機関、組織が持つ様々な情報を処理・整理することができるソリューションです。
日本の企業や組織は、2023年12月23日に公益財団法人日本生産性本部が公表した「労働生産性の国際比較2023」によると、OECDデータに基づく2022年の日本の時間当たり労働生産性はOECD加盟38カ国中30位となっており、生産性の観点から世界に後れを取っていると言われていることから、業務の生産性を高めていく必要があります。また、人的資本の重要性が増している状況から、働き方の柔軟性も持たせていかなければならないという課題を持っております。
当社のデータオプティマイズソリューションの活用により、商談情報や従業員情報など分散している情報をデータ層から取り出して、必要な情報を帳票として出力したり、データ比較表など最適なカタチに加工することができます。また、紙を利用することが主体となっていた業務におけるデジタル化を支援し、データ層への情報集約を効率化することができるため、業務の生産性を大きく上げることができるだけでなく、郵送や押印などオフィスにいなければできなかった業務をリモートワークで行うことも可能にするため、お客様の働き方を柔軟に変えていくこともできるようになります。
データオプティマイズソリューションでは、商談情報や従業員情報などをデータ層から取り出して、必要な情報を帳票出力や比較表など最適なカタチに加工することができる出力(OUTPUT)サービスと、紙を主体とする業務におけるデジタル化を支援し、データ層への情報集約を効率化することができる入力(INPUT)サービスから構成されており、主に以下のサービスを提供しております。
<出力(OUTPUT)サービス>
① クラウド帳票DXサービス「帳票DX」
帳票DXはSalesforce(※5)をはじめとした様々なシステム・サービスから「帳票」を出力するクラウド帳票DXサービスです。
ビジネスのDX化が進む現在においても業務に欠かすことのできない「帳票」ですが、当社は2007年よりクラウド帳票事業をスタートし、企業の電子化・ペーパーレス化に貢献してきました。
帳票DXにより出力された「帳票」を様々な外部サービスに連携することで、郵送や押印などのオフィスワークにおける帳票電子化の多くの課題を解決することで生産性を上げることができ、お客様のDX化そして内製化を実現できるだけでなく、長時間労働の課題や、働き方に柔軟性を持たせることができます。
帳票DXは当社が15年以上に亘って培ってきたクラウド帳票の技術とノウハウを集結した次世代型のクラウド帳票サービスです。請求書や契約書等の取引関係書類から、ダイレクトメールのような大容量サイズのファイルまで対応できる、新しく設計し直された帳票生成エンジンとAI機能を搭載した帳票デザインツールをお客様に提供しております。
その特徴としては、サービスの根幹を成す電子帳票の出力機能に加え、押印やメール配信などの周辺業務のプロセスを省力化・自動化する連携機能をすべてのプランで利用でき、電子帳票の雛形である帳票テンプレートを自社で設計するための洗練された帳票デザインツールを利用できます。ドローソフト(※6)のような操作感で帳票テンプレートを設計できるため、現場担当者の方でも直感的に扱え、内製化の実現が可能です。また、データセンターの多重運用により可用性に優れた環境が整っています。仮に一部のサーバーがダウンしても、帳票DXはサービスを停止することはありません。データは毎日バックアップされ、万が一問題が起きても監視体制を整備していますので早期に解決することが可能です。さらに、帳票DXでは企業のDXを促進するために、出力枚数の増加によるプラン変更や超過料金に縛られない新しい料金体系として、扱うデータの大きさやリクエスト数により選択していただける料金体系としております。
② クラウド帳票サービス「oproarts」
oproarts(オプロアーツ)は、①「帳票DX」の前世代の帳票出力サービスです。15年以上に亘って安定して提供し続けており、いまも多くのお客様にご利用いただき、生産性の向上や、働き方の柔軟性を持たせることに貢献しております。
帳票出力サービスとしては、新規のお客様には①帳票DXをご契約いただいており、既存のお客様には継続してサービス提供しております。また、今後につきましては、当社のようなクラウドサービス提供会社様に当該サービスを自社ブランドのサービスとして提供することができるOEM提供を広げてまいります。
<入力(INPUT)サービス>
③ 金融/行政機関向け電子申請サービス「カミレス」
カミレスは、金融機関や行政機関が行う各種サービスの利用者からの申請や窓口対応業務、そして金融機関や行政機関の内部における職員の方々の行う紙主体の業務台帳を迅速にデジタル化することができるクラウドサービスです。各種サービスの利用者の「申請」から、各機関内部における「承認」「共有」などの社内手続きなどの業務ワークフローそのものをスムーズに電子化することができ、窓口業務を大幅に削減することができるDX化サービスです。
各種サービス利用者にとって直感的で操作しやすいUI(※7)を提供し、画面上の書類を見ながら、紙に記入するように項目に入力していくだけでデータ登録することができ、紙に記入するイメージそのままにオンライン申請することが可能になるため、サービス利用者は窓口を訪れる必要がなくなります。さらに帳票DXをプラスして利用することで、金融機関や行政機関の職員の方々は、書面の交付業務などを効率化し、長時間労働を減らすことも可能になり、必ずしもオフィスや窓口に行く必要がなくなるため、働き方を柔軟に変えていくことができます。
④ 現場帳票DXサービス「帳票DXモバイルエントリー」
帳票DXモバイルエントリーは、専用モバイルアプリからSalesforceなどのシステムに、インターネット接続がないオフライン環境下でもデータ入力することができるサービスです。これまで紙の帳票で行われていた店舗での契約又は申込み業務や、工場や個人宅の設備の点検・報告などをモバイルアプリで行うことができます。現場の「紙帳票」を見た目そのままに入力画面化することで業務の生産性を向上することができるだけでなく、働き方を変えることができます。
施設や設備の点検・報告、工業製品の検査、配送の受け渡しサインなど、現場には紙ベースの運用がまだまだ残っていますが、デジタル化によるメリットは、帳票への記入漏れ・記入ミスの解消や業務システムへのデータ転記作業の負担軽減や生産性の向上だけではありません。紙で保存されていた情報がデジタル化されて管理されていくことで、情報の伝達スピードが上がり、情報を可視化し共有できるようになり、データに基づいた経営方針の決定やさらなる業務改善を可能にしていきます。
専用の入力帳票画面のデザインツールにより、現場で使用するデバイスや作業項目に応じて最適な入力フォームを設計できます。入力フォームは帳票イメージそのままのレイアウトにすることも、スマートフォンの表示に適したシンプルなレイアウトにすることも可能です。また、タブレットやスマートフォン、PCによる通常のキー入力に加え、手書き入力や音声入力に対応しており、作業現場を写真撮影して報告することや、作業完了の顧客サインを残すことも可能です。また、インターネット接続がないオフライン環境でも入力作業ができ、端末に一時的に保存されたデータは、インターネットに接続後、Salesforce環境へアップロードされます。さらに、帳票DXもご利用いただけるため、現場で入力されたデータと顧客情報や機器情報等のデータを組み合わせて、現場作業報告書などの帳票をPDF出力することができます。従来、現場作業後にオフィスに戻って行っていたデータ転記や報告書作成などのアナログ作業や重複していた事務的な作業をなくすことができるため、働き方を大きく変えることができます。
データオプティマイズソリューションでは、上記サービスを顧客へ提供することで、契約月額利用料を受領するストック型ビジネスとなっております。
収益モデルについては、以下のとおりです。
区分 |
内容 |
ランニング利用料 |
月額固定料金で、基本的なサービス機能の対価であります。 帳票DXはご利用組織ごとの課金、その他サービスはID課金となっております。 データオプティマイズソリューション売上の大半を占めております。 |
初期費用 |
一部サービスにて発生する、サービス導入時に発生する作業の対価であります。 |
プロフェッショナルサービス |
お客様へのサービス導入・定着化を目的とした、特別なサポート対応等の対価であります。お客様に代わり帳票を作成・修正する「帳票開発サービス」や、お客様の目標や課題を認識し、最適な提案を行う「コンサルティング」等が該当します。 |
その他 |
上記に当てはまらない、従量課金やその他スポット対応の対価であります。 |
データオプティマイズソリューションにおけるユーザー(契約数)及び契約ARR(※8)の推移は以下のとおりです。
期 |
契約数(期末月) |
前期比 |
契約ARR(期末月) |
前期比 |
2021年11月期 |
810社 |
114.4% |
563,685千円 |
120.9% |
2022年11月期 |
1,009社 |
124.6% |
713,609千円 |
126.6% |
2023年11月期 |
1,194社 |
118.3% |
1,108,077千円 |
155.3% |
(2)セールスマネジメントソリューション
経営や事業のゴールに対して、達成のために必要な営業・販売に関する様々な情報を一元管理し、業務プロセスを支えるソリューションです。
DXによって従来のビジネスモデルを打破する動きが起こっており、サブスクリプション型ビジネスはその顕著な成功例と言え、ビジネスモデルが変われば、その業務プロセスの管理手法も変わります。
当社は2007年からサブスクビジネスにいち早く参入し成長を続けており、そのノウハウをサービスの機能として実現し、売上按分化機能、アップセル・クロスセルの契約管理機能、サブスクビジネス特有のKPI管理・分析機能など、B2Bサブスクビジネスの管理に強みを持った販売管理サービスの提供を開始しました。B2Bビジネスの管理に必要な問合せ対応、商談、見積から始まり、B2Cサブスクビジネスでも必要な受注、契約、請求など、一連の業務をスムーズに連携する機能を提供し、顧客との新しい「つながり」方を容易に実現するとともに、お客様のビジネスの長期的・安定的成功を支援します。さらに帳票機能として帳票DXが利用できますので、B2Bの販売管理に必要な見積書、注文書、納品書、請求書などの帳票業務もDX化することができ、働き方も柔軟に変えていくことができます。
セールスマネジメントソリューションでは、主に以下のサービスを提供しております。
① サブスクリプション管理サービス「ソアスク」
「ソアスク」は、LTV(※9)を最大化するためのサブスクリプション型ビジネスの管理に強みを持った販売管理サービスです。
見積・契約・売上・請求などのバックオフィス業務をサポートする機能を中心に、案件の活動管理や契約・売上状況の可視化などサブスク管理に必要な要素を統合したプラットフォームを提供しております。
ソアスクは世界15万社に利用されているSalesforce, Inc.のプラットフォーム上に当社が独自開発したアプリケーションをセットしてサービス提供しております。そのため、Salesforce各種サービスと同一プラットフォーム上での利用が可能となっており、特に、Sales Cloud(※10)を利用している場合には、リード、取引先、商談、キャンペーン等のデータと一連のUI操作の流れのままに、ソアスクの見積、受注、契約、請求、売上情報といった販売管理データを統合して、各部門の活動や情報連携の仕組みをSalesforceプラットフォーム上で一元管理することが可能です。
② 「モノ」のサブスクリプション管理サービス「モノスク」
モノスクは有形商材を扱うサブスク事業に対応したサブスク管理サービスで、ソアスク同様に世界15万社以上に利用されているSalesforce, Inc.のプラットフォーム上で稼働しています。
ソアスクが備え持っているサブスクリプションの販売業務を管理する基本機能に加え、「モノ」のサブスクビジネス特有の商品に関する物品管理機能、設置情報管理機能、サポート・保守情報などの作業管理機能などを備え、情報を一元管理できます。モノスクを導入いただくことで、契約中の商品状況を瞬時に把握し、かつ情報を正確に保つことが可能です。
セールスマネジメントソリューションでは、上記のサービスを顧客へ提供することで、契約月額利用料を受領するストック型ビジネスとなっております。
収益モデルについては、以下のとおりです。
区分 |
内容 |
ランニング利用料 |
ID課金による月額固定料金で、基本的なサービス機能の対価であります。 帳票機能としてご利用可能な帳票DXはご利用組織ごとの課金となります。 セールスマネジメントソリューション売上の大半を占めております。 |
初期費用 |
一部サービスにて発生する、サービス導入時に発生する作業の対価であります。 |
プロフェッショナルサービス |
お客様へのサービス導入・定着化を目的とした、特別なサポート対応等の対価であります。お客様の目標や課題を認識し、最適な提案を行う「コンサルティング」等が該当します。 |
[事業系統図]
(注) 当社では、サービスの提供形態によりクラウド売上と製品売上に区分しており、それぞれクラウドサービスによるサービス提供とオンプレミスによるサービス提供を行っております。
なお、セールスマネジメントソリューションにおけるユーザー(契約数)及び契約ARRの推移は以下のとおりです。
期 |
契約数(期末月) |
前期比 |
契約ARR(期末月) |
前期比 |
2021年11月期 |
102社 |
113.3% |
243,184千円 |
163.3% |
2022年11月期 |
124社 |
121.6% |
329,871千円 |
135.6% |
2023年11月期 |
135社 |
108.9% |
396,065千円 |
120.1% |
※用語解説
本項「事業の内容」において使用する用語の定義については、次のとおりです。
番号 |
用語 |
定義 |
※1 |
DX |
デジタルテクノロジーを活用し、ビジネスプロセス・文化・顧客体験を新たに創造し、変わり続けるビジネスや市場の要求を満たすプロセスを指します。 |
※2 |
サイロ化 |
業務プロセスや業務アプリケーション、各種システムが孤立し、情報が連携されていない状況を指します。 |
※3 |
SFA |
企業の営業部門における情報及び業務プロセスを自動化することで、営業活動が管理する情報全般をデータ化して、蓄積・分析することができるシステムです。 |
※4 |
CRM |
顧客の氏名や年齢、属性といった基本的な情報をはじめ、購買履歴や志向など、顧客に関わる情報を一元管理し、その蓄積した情報をもとに、マーケティングやサポート、マネジメントを行うことが可能となるシステムです。 |
※5 |
Salesforce |
Salesforce, Inc.が提供しているクラウドサービスプラットフォームです。Salesforce、Sales Cloud、及びその他はSalesforce, Inc.の商標であり、許可のもとで使用しています。 |
※6 |
ドローソフト |
コンピュータ上で絵やイラストを描くためのソフトウエアを指します。 |
※7 |
UI |
UIとはユーザー・インターフェース(User Interface)の略称です。ユーザー(利用者)と、製品・サービスをつなぐ接点(インターフェース)のことです。 |
※8 |
契約ARR |
年間経常収益(Annual Recurring Revenue)のことであり、クラウドサービスのなかでも毎年得ることのできる収益を指します。初期費用といった一時的な売上は含みません。 |
※9 |
LTV |
「顧客生涯価値(Life Time Value)」の略称であり、ある顧客が自社の利用を開始してから終了するまでの期間に、自社がその顧客からどれだけの利益を得ることができるのかを表す指標です。 |
※10 |
Sales Cloud |
Salesforce, Inc.が提供する、顧客管理・営業支援サービスです。 |
該当事項はありません。
(1)提出会社の状況
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2024年6月30日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。臨時雇用者数(パート・アルバイトを含む。)は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は、クラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)労働組合の状況
当社の労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。