回次 |
第20期 |
第21期 |
第22期 |
第23期 |
第24期 |
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決算年月 |
2019年1月 |
2020年1月 |
2021年1月 |
2022年1月 |
2023年1月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益又は経常損失(△) |
(千円) |
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△ |
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当期純利益又は当期純損失(△) |
(千円) |
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△ |
△ |
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持分法を適用した場合の投資利益 |
(千円) |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
|
△ |
△ |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
△ |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
△ |
現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.第21期の当期純損失は、子会社の株式会社イタミを吸収合併したことにより、抱合せ株式消滅差損を計上したことによるものであります。
3.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社がないため記載しておりません。
4.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
5.第20期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第21期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第22期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。第23期及び第24期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
6.第21期及び第22期の自己資本利益率は、当期純損失が計上されているため記載しておりません。
7.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
8.第20期から第22期においてはキャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。
9.従業員は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー社員を含む。)は、年間の平均人員を( )内にて外数で記載しております。
10.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第24期の期首から適用しており、第24期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
11.第23期及び第24期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。なお、第20期から第22期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明は受けておりません。
12.当社は、2022年11月15日開催の取締役会決議により、2022年12月15日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を行っており、発行済株式総数は、1,050,000株となっております。第23期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第20期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第20期、第21期及び第22期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、有限責任 あずさ監査法人の監査証明を受けておりません。
回次 |
第20期 |
第21期 |
第22期 |
第23期 |
第24期 |
|
決算年月 |
2019年1月 |
2020年1月 |
2021年1月 |
2022年1月 |
2023年1月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
233.17 |
68.58 |
57.54 |
167.98 |
257.32 |
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
53.16 |
△164.60 |
△11.04 |
14.76 |
87.45 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
1株当たり配当額 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
(うち1株当たり中間配当額) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
1999年2月に岡山県岡山市において広告制作業務を目的とする会社として、現在の株式会社イタミアートの前身である「有限会社イタミアート」を創業いたしました。その後、2004年12月に改組し株式会社イタミアートを設立しました。当時から現在の主力事業であるセールスプロモーション商材を販売しておりましたが、現在はインターネットによる販売を行っております。
設立以降における当社に係る経緯の詳細は、次のとおりであります。
年月 |
概要 |
1999年2月 |
資本金3,000千円で有限会社イタミアートを岡山県岡山市に設立。広告制作業として事業開始 |
2001年6月 |
うちわキット、オリジナルハガキ、名入れ焼酎、教材等カタログ通販を開始 |
2004年12月 |
株式会社イタミアートに改組・設立(資本金10,000千円) |
2006年9月 |
インターネット通販事業を開始し、うちわ印刷、うちわキット、オリジナルハガキ、名入れ焼酎、教材等のネット通販サイトを開設 |
2009年3月 |
自社開発ECサイト構築システム「DREAM-PACK」を開発。自社サイト構築に利用すると同時に同システムの外部提供を行うASP事業を開始。ECサイトの基盤となる自社システムの構築及びECサイト「のぼりキング」を開設 |
2009年4月 |
本社を岡山市北区大学町に移転 |
2011年10月 |
のぼり旗の自社製造を開始。自社のECサイト群を「キングシリーズ」としてブランド化 |
2012年12月 |
ECサイト「横断幕・懸垂幕キング」を開設 |
2013年1月 |
ECサイト「Tシャツキング」を開設 |
2014年10月 |
ECサイト「のれんキング」を開設 |
2015年1月 |
本社及び本社工場を岡山市南区新保に移転 |
2015年2月 |
横断幕・懸垂幕の自社製造を開始。ECサイト「マグネットシートキング」、「展示会キング」、「名入れカレンダーキング」を開設。自社開発データ処理自動化システムの運用開始。新卒採用本格化 |
2016年5月 |
ECサイト「販促キング」を開設。本社増築工事完成 |
2016年6月 |
WEB上でデザインと注文ができるオンラインデザインサービス「のぼりデザイン」を自社開発 |
2017年11月 |
紙オンデマンド印刷事業の開始。オンラインデザインサービスの対象商品を「幕」、「うちわ」に拡大。企業内保育園を設置 |
2018年9月 |
ECサイト「冊子製本キング」を開設。自社開発ECサイト構築システム「DREAM-PACK」をスマートフォン対応サイト構築対応に改修。ECサイト「のぼりキング」のスマートフォン対応とサービス強化のリニューアルを実施。オンラインデザインサービスのスマートフォン対応。事業拡大のため、岡山市北区御舟入町に工場機能を一部移転(十日市工場) |
2019年4月 |
自社開発製造管理システム「i-backyard」の運用開始 |
2019年6月 |
ECサイト「横断幕キング」のリニューアル。(スマートフォン対応とサービス強化) |
2019年10月 |
自社開発冊子印刷データ処理自動化システムの運用開始 |
2020年1月 |
株式会社イタミ(注)を吸収合併 |
2020年9月 |
岡山市北区七日市東町に工場(七日市工場)を新設し、本社に併設された工場機能を移転 |
2020年10月 |
集客に関する情報発信を行う自社メディア(オウンドメディア)「マネケル」を開設 |
2020年11月 |
ECサイト「現場シートキング」を開設 |
2020年12月 |
各種ボード・パネルの自社製造を開始。ECサイト「パネルキング」を開設 |
2021年1月 |
ECサイト「マグネットシートキング」のリニューアル。(スマートフォン対応とサービス強化)オンラインデザインサービスの対象商品を「マグネットシート」に拡大 |
2021年5月 |
ECサイト「うちわ印刷キング」のリニューアル。(スマートフォン対応とサービス強化) |
2021年6月 |
プライバシーマーク取得 |
2021年8月 |
ECサイト「手作りうちわキング」のリニューアル。(スマートフォン対応とサービス強化) |
2021年10月 |
自社開発外注加工管理システム「i-partner」の運用開始 |
2022年5月 |
オンラインデザインの対象商品を簡単に拡大できる「らくらくデザイン」を自社開発 |
2022年6月 |
ECサイト「展示会キング」のリニューアル。(スマートフォン対応とサービス強化) |
2022年7月 |
ECサイト「タペストリーキング」を開設 |
2022年8月 |
ECサイト「名入れカレンダーキング」のリニューアル。(スマートフォン対応とサービス強化)自社開発コールセンターシステム「CALLNAVI」の運用開始 |
2023年5月 |
ECサイト「Tシャツキング」のリニューアル。(スマートフォン対応とサービス強化)オンラインデザインサービスの対象商品を「Tシャツ」に拡大 |
2023年7月 |
ECサイト「冊子製本キング」のリニューアル。(スマートフォン対応とサービス強化)オンラインデザインサービスの対象商品を「冊子」に拡大 |
(注)株式会社イタミは、当社代表取締役社長の伊丹一晃が100%出資していた会社であります。
当社は、「「IT」×「モノづくり」の力で世の中を変える。」をミッションに掲げ、伝統的な印刷業界でインターネットを活用し、D2C(Direct to Consumer)ビジネスモデルと効率的な社内管理システムを自社独自で構築することで、必要な時に必要な分だけを低価格かつ迅速に制作し、安定した品質の商品を顧客に届けるべく、事業を展開しております。
主な事業内容は、飲食業、小売業、広告代理店などにご利用頂いているBtoB向けECサイト「キングシリーズ」など、18サイトの運営と卸販売事業であります。インターネットを通じ、屋外に設置するメディアOOH(アウト・オブ・ホーム)広告の代表的な媒体のひとつであるのぼり旗、幕、看板といったオリジナル大型セールスプロモーション商材(以降、SP商材)の商品企画、サイト構築、集客、販売、制作、出荷の全工程を自社で行い(注)、顧客に対して柔軟性・利便性の高いサービス、安定した品質、短納期、低価格販売を実現しております。
なお、当社の事業におけるセグメントはSP商材の企画・制作・販売の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(注)一部、商品を外注している商品もあります。
(当社ビジネスモデルのイメージ図)
(1) 事業の概要
当社では、のぼり旗、幕、冊子、パネル、うちわ等、豊富な取り扱いSP商材ごとに「キングシリーズ」としての独立ECサイトで販売を行っております。
また、EC取引において、多くのご注文を頂いた顧客やその他ご紹介などによる大口の顧客には、専任の営業担当をつけて対応を行う卸販売事業も行っており、ECでは拾えないニーズへの対応も行っております。
当社は、ECサイト構築、受注管理、商品管理、顧客管理、出荷指示など受注から出荷までの管理の全てをECサイト構築システム「DREAM-PACK」、製造管理システム「i-backyard」等の自社開発システムで行っております。
集客施策については、販売の主要チャネルがECサイトであり、WEBマーケティングを行う専門部署を設置して、SEO(注)対策、WEB広告運用、サービス開発など効果的な集客施策に取り組んでおります。
ECサイトを通じた受注獲得、システム開発、製造の自動化による生産性の向上、設備導入によるキャパシティ拡大を継続的に行い、SP商材を利用する多くの顧客に短納期、低価格の販促商品提供を実現しております。
(注)SEO:WEBサイトを検索結果に上位表示させるために実施するWEBサイトの改善のこと。
(自社開発のシステム事例)
① BtoB向けECサイト
当社は計18サイトのECサイトを運営しております。主要なECサイトは「のぼりキング」、「横断幕・懸垂幕キング」、「冊子製本キング」となっており、下記にその特徴を記載します。その他のサイトも全て同様の施策を行っており、再現性の高い集客と売上の拡大、効率化を図っております。
(当社運営の主なECサイト)
a. のぼり旗のECサイト「のぼりキング」の運営
当社は、のぼり旗のECサイトである「のぼりキング」の運営を行っております。のぼり旗を中心に横断幕、タペストリー、看板、バナースタンドなど店舗のサイン&ディスプレイを幅広くラインナップしており、のぼりキングでは約1.5万点以上の商品を取り扱っております。オリジナルのぼり旗が1枚から注文ができ、最短翌営業日の出荷を行っております。ご注文方法は、顧客からの専用ソフトを利用したデータ入稿だけではなく、当社専任デザイナーへのデザイン依頼、専用ソフトを利用せずにサイト上で豊富なテンプレートの中から顧客自身がデザインを編集し注文ができる「のぼりデザイン」サービスも提供しております。
(のぼりデザインイメージ)
「のぼりキング」は、Google自然検索における表示順位において検索キーワード「のぼり」で1位、「のぼり旗」で2位を獲得(2024年1月時点)しております(注)。さらに広告投資も継続的に行っており、2024年1月実績では、年間約173万の流入数があり、8.5万件以上のご注文を頂いております。
(注)検索順位チェックツールを用いて日別Google自然検索における表示順位において調査月に一番多く獲得した順位を記載しております。
売上構成の約75%が過去購入実績のある既存顧客からのリピート注文となっているほか、注文の約90%は1枚~10枚までの小口注文で構成された、安定したビジネスモデルとなっております。
また、受注処理の自動化にも力を入れており、顧客から入稿されたデータは、通常は人による目視チェックを行い印刷用のデータに加工しますが、当社独自の印刷データ処理システムにより自動化を行っており、小口注文の処理効率を向上させております。
製造管理においては、受注システムのデータが製造管理システム「i-backyard」に自動連携されます。「i-backyard」を通して、製造工場に納品日ごとに制作すべき商品が表示され、その情報を基に漏れなく正確に制作・出荷を行っています。
b. 横断幕のECサイト「横断幕・懸垂幕キング」の運営
当社は、大型幕のECサイトである「横断幕・懸垂幕キング」の運営を行っております。店頭幕、垂れ幕、看板幕、広告・イベント幕など店舗装飾として商品やイベントの告知にご利用いただいております。
また、建築現場に特化した足場幕も建築現場用のSP商材として販売しております。幕に関しても1枚から注文が可能で、最短3営業日で出荷を行っております。幕だけの販売ではなく、のぼり旗、バナースタンド、看板など買い合わせが期待できる商材はECサイトを跨いで販売を行っており、クロスセルも積極的に行っています。
「のぼりキング」同様、「横断幕・懸垂幕キング」でも顧客が自身で作成したデータ入稿、デザイン制作依頼、サイト上でデザインできる「幕デザイン」のサービスを提供しております。
(幕デザインイメージ)
また、「横断幕・懸垂幕キング」においても、Google自然検索における表示順位において検索キーワード「横断幕」で1位、「横断幕 印刷」でも1位を獲得(2024年1月時点)しており、こちらも購買確度の高い自然検索からの顧客流入を多く獲得しております(注)。
(注)検索順位チェックツールを用いて日別Google自然検索における表示順位において調査月に一番多く獲得した順位を記載しております。
受注処理の自動化や製造管理システムとの連携も、のぼり旗と同様のシステムを利用しており、製造工程の効率化を行っております。
c. 冊子のECサイト「冊子製本キング」の運営
当社は、冊子印刷のECサイトである「冊子製本キング」の運営を行っており、パンフレット、会社案内、大会冊子、教材、レポート、写真集、カタログ等、様々なジャンルの紙面印刷物を取り扱っています。中綴じ、無線綴じと本格的な製本冊子を1冊から注文でき、最短3営業日で出荷を行っております。
2018年より開始したECサイトですが、2023年1月期に一時的に売上高が4.8%減少しましたが、2024年1月期第3四半期の売上高は2023年1月期の売上高を既に上回っていることから、売上が順調に拡大しているサイトであり、次なる中核として市場獲得を目指しております。
また、冊子はサイズや仕様の選択肢が多いことに加えてページ数も多いため、データチェックを人が行うと時間も手間も非常に掛かることから、小ロット受注は受けにくかった分野ですが、のぼり旗と同様に入稿データの確認、加工を自動化する冊子専用のデータ処理自動化システムを独自開発し、データ処理時間や工数の圧縮に対応しており、1冊の受注でも利益を確保できる仕組みを実現しております。
「冊子製本キング」においても、Google自然検索における表示順位において検索キーワード「製本」で3位、「冊子 印刷」で6位を獲得(2024年1月時点)しており、購買確度の高い自然検索からの顧客流入を多く獲得しております(注)。
(注)検索順位チェックツールを用いて日別Google自然検索における表示順位において調査月に一番多く獲得した順位を記載しております。
d. その他
「のぼりキング」、「横断幕・懸垂幕キング」、「冊子製本キング」以外に、「うちわキング」、「マグネットキング」をはじめとしたキングシリーズなどのBtoB向けECサイトを全18サイト運営しております。様々なマーケティング施策やシステム化された受注処理などこれまでに培った専門ECサイト運営のノウハウを他のECサイトに横展開をすることで、売上の拡大を図っております。
② 卸販売事業
ECサイトから継続的に大口注文を頂く顧客や継続的な注文や大口案件をお持ちの企業からの受注については、専任の営業担当を配置し卸価格を設定して対応することでECだけでは拾いきれない受注や継続的な受注を獲得しております。数千枚単位の「のぼり旗」でも、日々のEC販売による、1日700件以上の受注、1,000枚以上の出荷という大量生産を続けていることで材料原価の低減交渉が可能となり、オペレーション業務のシステム化、効率化による人件費の抑制により、価格や納期面においても十分な競争力を持って販売が可能であり、受注拡大に注力をしてまいります。EC販売と卸売販売の売上構成比率についてはEC:69% 卸売:31%(2023年1月期実績)となっております。
(2) 当社事業の特徴
① 製造直販のD2Cビジネスモデル
当社は、計18のECサイトを運営し、SP商材の商品企画、サイト構築、集客、販売、制作、出荷の全工程を自社で行っております(注)。中間業者を介さずに自社インターネットサイトを通じて効率的な販売を行うことで、低価格、短納期で主に自社で制作した商品を顧客に届けております。
また、顧客からの専用ソフトを利用したデータ入稿、当社専任デザイナーへのデザイン依頼だけでなく、顧客自身でデザイン、編集を行えるサービス「のぼりデザイン」を展開するなど、インターネットの特性を活かして高いサービスレベルを維持しております。
(注)一部、商品を外注している商品もあります。
② 専門部署によるマーケティング施策
マーケティング課という専門部署を設置し、SEO対策、WEB広告、メールマガジン、SNS運用、ダイレクトメール送付など様々な施策を行っております。また特に、SEO対策とWEB広告には注力をしております。SEO対策では、ECサイトごとにユーザーの検索動向を分析し検索上位表示を狙う「キーワード」を設定し、サイトの内部要素、サイト内の内容を検索媒体のアルゴリズムへの最適化を重ねることで上位表示を実現し、検索ユーザーの流入増を図っております。また、WEB広告では、様々な媒体に出稿を行いながら、広告内容をターゲットに変化させながら、広告効果の最適化を図っています。SEO対策、WEB広告を駆使し、新規顧客、既存顧客の両方を継続的かつ効率的に獲得しております。
主要ECサイト「のぼりキング」では、Google自然検索における表示順位において検索キーワード「のぼり」で1位、「のぼり旗」で2位を獲得(2024年1月時点)しております(注1)。その結果、検索ユーザーをECサイトへ流入させることが可能となり、着実に顧客数が増加しております。また、SEO対策、WEB広告に加え、自社独自のCRM(注2)を活用して、ターゲット、配信タイミング、配信内容にこだわったメールマガジンやダイレクトメールの発送を行っております。これらの施策によって、主要ECサイト「のぼりキング」の売上構成は約75%が既存顧客からのリピート注文となっております。
効率的な新規獲得とリピート顧客増加の施策を全サイトで横展開し、継続的な受注増を図っております。
(注1)検索順位チェックツールを用いて日別Google自然検索における表示順位において調査月に一番多く獲得した順位を記載しております。
(注2)CRM(Customer Relationship Management):顧客管理ツールを用いて顧客情報を管理すること。
③ 自社開発の管理システムと最新設備の導入
ECサイト構築システム「DREAM-PACK」、製造管理システム「i-backyard」を始めとした自社開発システムを開発・運用し、業務フローを効率化しております。また、これらのシステムによって、顧客が入稿した印刷用データのチェックから制作指示書の作成、発送状況のリアルタイム連携等を行っており、人的ミスを未然に防止する体制を整えております。
製造設備については、最新のオンデマンド印刷機(注)の導入による高速印刷で製造キャパシティの拡大を図り、また製造工程の断裁や縫製作業といった技術が必要な作業を機械化、自動化を推進することで、安定的な製造とオペレーションコストの低減を行い、小ロット・多品種生産に対応すると同時に、顧客の多様なニーズに迅速に対応できる社内体制を築いております。
(注)オンデマンド印刷:原稿データをダイレクトに読み取って製版することなく印刷をする方式のこと。
[事業系統図]
当社の事業系統図は下記のとおりであります。
該当事項はありません。
(1)提出会社の状況
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2024年1月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
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( |
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(注)1.従業員数は就業人員であります。また従業員数欄の(外書)は、臨時雇用者数(パートタイマー社員を含む。)の最近1年間の平均雇用人員であります。
2.平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与は、正社員のみになります。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.当社はSP商材の企画・制作・販売の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
5.最近日までの1年間において従業員(臨時雇用者を除く。)が21名増加しております。主な理由は、業容の拡大に伴い期中採用が増加したことによるものであります。
(2)労働組合の状況
労働組合は、結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。