(はじめに)
当社は、「IT×英語」をキーワードとしてバイリンガルのエンジニア(以下、「バイリンガルエンジニア(※)」という。)に特化し、主にITインフラストラクチャに係るIT総合サービスを提供するシステムインテグレーション事業(以下、「SI事業」という。)を営むEarth Technology株式会社、クラウドシステムを活用したITソリューションを提供するクラウドインテグレーション事業(以下、「CI事業」という。)を営むCloudin株式会社を事業子会社とする企業グループの経営管理を行う持株会社です。
※バイリンガルエンジニア:スピーキングを重視した当社独自の英語力の基準において、英語面接等によって判断した語学力が一定の水準を超え、日本語及び英語による対応が可能なエンジニア。
当社及びその子会社(以下、「当社グループ」という。)の祖業は、2013年1月に設立したEarth Technology株式会社を端緒としております。当社はCLSA Capital Partnersがアドバイザーを務めるSunrise Capital III, L.P.、Sunrise Capital III (JPY), L.P.及びSunrise Capital III (Non-US), L.P.(以下、「Sunrise Capital」という。)との資本提携によるLBO(レバレッジド・バイアウト)実行のプロセスにおいて2020年4月に設立され、当社を持株会社並びにグループ本社とするためにEarth Technology株式会社を子会社化しております。
その後、2022年1月にEarth Technology株式会社のCI事業を新設分割により設立したCloudin株式会社に承継し、Cloudin株式会社の株式を当社に配当することで、同社を当社の子会社としております。
以上の経緯を図示すると以下のとおりとなります。
(LBOの実施について)
当社は、さらなる事業成長を達成するために、様々な企業に対する経営支援を行い、上場の支援実績もあるSunrise Capitalとの資本提携を検討し、Sunrise Capitalの企業経営に関する豊富な知見や多岐にわたるネットワーク、経営資源を活用することで、経営体制や管理体制の強化、優秀な人材の確保により実効性が高く効率的な事業運営を行い、当社グループのIT×英語を特徴とする事業の成長をさらに加速させることを目的としてLBOを実施いたしました。
これらの目的を達成するために、当社取締役として清塚徳、中俊二及び当社監査役として米ノ井克司の3名がSunrise Capitalのサブアドバイザーを務めるCLSAキャピタルパートナーズジャパン株式会社から派遣され、経営に関する豊富な経験に基づき、独立した客観的な立場から取締役として当社グループの経営に対する助言及び監査役として当社グループの経営全般の監督及び適正な監査を行ってまいりました。なお、清塚徳、中俊二、米ノ井克司は2023年6月30日に当社の取締役または監査役を退任し、米ノ井克司は2023年6月30日に当社の取締役に就任しております。
また、LBOの実施に伴い、当社グループのコーポレート・ガバナンスの強化のために、株主であるSunrise Capitalと利害関係等が存在しない社外取締役1名、社外監査役2名が2022年3月に就任し、また、過半数を社外役員で構成し、CLSAキャピタルパートナーズジャパン株式会社から派遣されている役員を含まない指名・報酬委員会を2023年3月に設置しております。
(注) 1.第3期より国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。また、第2期についても2021年1月1日を移行日としたIFRSに基づく連結経営指標等をあわせて記載しております。
2.第2期及び第3期のIFRSに基づく連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、三優監査法人により監査を受けております。
3.希薄化後1株当たり当期利益については、新株予約権は存在するものの、権利行使の条件として上場等が付されており、希薄化効果の計算対象外のため記載しておりません。
4.株価収益率については、当社株式は非上場であるため記載しておりません。
5.従業員数は就業人員数(正社員及び契約社員を含む。当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、平均臨時雇用者数は、従業員数の100分の10未満のため、記載を省略しております。
6.当社は、2023年6月15日開催の取締役会決議により、2023年7月12日付で普通株式1株につき35株の割合で株式分割を行っております。第2期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり親会社所有者帰属持分及び基本的1株当たり当期利益を算定しております。
(注) 1.第2期及び第3期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、三優監査法人により監査を受けております。第1期の財務諸表については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
2.1株当たり配当額及び配当性向については、当社は配当を行っておりませんので、記載しておりません。
3.第1期及び第2期の自己資本利益率については、当期純損失のため記載しておりません。
4.第1期及び第2期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。第3期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
5.株価収益率については、当社株式は非上場であるため記載しておりません。
6.従業員数は就業人員数(正社員及び契約社員を含む。当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。
7.当社は、2023年6月15日開催の取締役会決議により、2023年7月12日付で普通株式1株につき35株の割合で株式分割を行っております。第2期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産及び1株当たり当期純利益又は当期純損失を算定しております。また、当該株式分割により、発行済株式総数は4,593,995株となっております。
8.当社は2020年4月20日設立のため、第1期は2020年4月20日から2020年12月31日までの8ヶ月と11日となっております。
9.当社は、2023年6月15日開催の取締役会決議により、2023年7月12日付で普通株式1株につき35株の割合で株式分割を行っております。そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第1期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第1期の数値については、三優監査法人の監査を受けておりません。
(参考情報)
「第1 企業の概況(はじめに)」に記載のとおり、当社は2020年4月20日に、Earth Technology株式会社を完全子会社化し、現在に至っております。参考として、日本基準に基づいて作成された2018年12月期から2020年12月期に係るEarth Technology株式会社の主要な経営指標等の推移は次の通りであります。
Earth Technology株式会社の主要な経営指標等の推移
(注) 1.第6期、第7期及び第8期の財務諸表については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
2.1株当たり配当額及び配当性向については、当社は配当を行っておりませんので、記載しておりません。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.株価収益率については、当社株式は非上場であるため記載しておりません。
5.従業員数は就業人員数(正社員及び契約社員を含む。当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。
「第1 企業の概況(はじめに)」に記載の通り、当社グループは2013年1月に設立したEarth Technology株式会社のSI事業を祖業とし、当社はSunrise Capitalとの資本提携により2020年4月に設立され、当社を持株会社並びにグループ本社とするためにEarth Technology株式会社を子会社化しております。
その後、Earth Technology株式会社のCI事業を新設分割により設立したCloudin株式会社に承継し、Cloudin株式会社の株式を当社に配当することにより、同社を当社の子会社としております。そこで、以下ではEarth Technology株式会社設立から、現在に至るまでの当社グループの沿革を記載しております。
当社グループは、純粋持株会社である当社(Earth Technology Group株式会社)、連結子会社2社(Earth Technology株式会社、Cloudin株式会社)の計3社で構成されており、バイリンガルエンジニアによるIT総合サービス、クラウドシステムを活用したITソリューションの提供を主な事業として取り組んでおります。
当社は純粋持株会社として、当社グループの経営戦略の策定及びグループ会社の経営指導等を行っており、その対価として経営指導料を得ております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメント区分と同一であります。
(1) SI事業(システムインテグレーション事業)
SI事業はEarth Technology株式会社において、主に基幹系ITシステム・インフラストラクチャ・ネットワークの各種ソリューションサービス及びシステム保守・運用等の技術領域において、バイリンガルエンジニアによるIT総合サービスを派遣契約、準委任契約及び請負契約により提供しております。
当社のSI事業は、IT×英語をキーワードに、毎年数千人の応募者の中から英語力を有する人材を採用し、IT技術の教育・研修を行うことで、日英バイリンガルのITエンジニアによる各種IT技術支援を行っていることが特徴として挙げられます。当社のバイリンガルエンジニアはTOEICの点数や留学経験、英語面接などにより英語力を採用時から確認し、入社時から高い英語力を保持し、入社後の研修等により様々なITに係る資格を保有しております。
(採用からITサービス提供までの流れ)
基幹系ITシステム・インフラストラクチャ・ネットワークを中心に、SaaS、PaaS、IaaS等のクラウドソリューション、サイバーセキュリティ、5G、IoT、WEB2.0といった様々な分野に対して、プロジェクトマネジメントやITコンサル、システムの設計構築からオペレーション、サポートまで幅広く日本語及び英語によりサービスを提供しております。
(主なサービス内容)
慢性的なIT人材の不足、海外IT技術のシェア拡大、企業のグローバル化に伴う英語対応の必要性などを背景に、バイリンガルエンジニアに対する需要は高く、様々なITに係るプロジェクトマネジメントや設計構築などを多く受注しております。
(2) CI事業(クラウドインテグレーション事業)
CI事業はCloudin株式会社において、Salesforceをはじめとしたクラウドシステムに係る企画・設計・構築、インテグレーション及び保守・運用等並びにコンサルティングサービスなどを提供しております。
当社のCI事業は、すべてのエンジニアがSalesforceの資格を保有し、Salesforceの様々な製品及びその他のIT技術について日々研鑽を重ねることで、様々な事業領域において企画から保守や業務効率化まで一貫したITソリューションの提供を行っております。また、エンジニアの英語力も高く、グローバル企業等に対して英語によるサービス提供を行っております。プロジェクトに合わせた独自のチーム編成により、プロジェクトの相談から終了まで迅速・柔軟な対応が可能であり、高い技術力、英語力、機動力を特徴としております。
(ソリューション提供の流れ)
(Salesforce製品の対応領域)
(エンジニアの技術力)
※1 2023年7月31日時点
※2 PMP管理者:Project Management Professionalの資格を保有しているプロジェクト管理者
IT化、デジタルトランスフォーメーション(DX)といったビジネス環境の変化に伴いSalesforceなどのクラウドシステムは堅調に伸びており、当社のCI事業は様々な業種・事業規模の国内企業、グローバル企業からクラウドシステムの導入支援・開発・改修・保守・運用などを多く受注しております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
(注) 1.「主要な事業の内容」には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.特定子会社であります。
3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
4.Earth Technology株式会社については、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。しかし、当該子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む。)の連結売上収益に占める割合が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載は省略しております。
5.当社の過半数の株式を所有するSunrise Capitalは、企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」第16項(4)の規定により、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」に基づく親会社には該当しません。なお、当社が採用するIFRSにおいては、Sunrise Capitalが直近上位の親会社であります。
6.Cloudin株式会社は、2022年1月5日を効力発生日としてEarth Technology株式会社の新設分割により設立され、Earth Technology株式会社のCI事業を新設会社へ事業承継し、新設会社の株式のすべてを当社へ配当することにより、当社の完全子会社といたしました。
(注) 1.従業員数は就業人員(正社員及び契約社員を含む。当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、平均臨時雇用者数は、従業員数の100分の10未満のため、記載を省略しております。
2.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。
3.最近日までの1年間において従業員数が86名増加しております。主な理由は、業容の拡大に伴い期中採用が増加したことによるものであります。
(注) 1.従業員数は就業人員数(正社員及び契約社員を含む。当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。
2.平均勤続年数は、当社連結子会社からの転籍以前の勤続年数を通算しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。
① 提出会社
提出会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
② 連結会社
(注) 1.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではない連結子会社の記載は省略しております。また、管理職に占める女性労働者の割合については公表していないため、記載を省略しております。