第二部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

 

回次

第2期

第3期

第4期

第5期

第6期

第7期

決算年月

2017年12月

2018年12月

2019年7月

2020年7月

2021年7月

2022年7月

売上高

(千円)

178,681

276,693

218,935

354,117

419,445

968,521

経常利益又は

経常損失(△)

(千円)

66,296

55,627

23,425

162,957

147,401

109,500

当期純利益又は

当期純損失(△)

(千円)

43,101

41,625

14,099

163,287

148,761

150,061

持分法を適用した

場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

5,000

5,000

379,999

379,999

100,000

100,000

発行済株式総数

普通株式

A種優先株式

B種優先株式

(株)

 

 

 

 

 

 

500

50,000,000

25,000,000

25,000,000

25,000,000

25,000,000

6,249,999

6,249,999

6,249,999

6,249,999

3,391,303

3,391,303

純資産額

(千円)

41,197

37,513

795,612

632,325

1,263,563

1,413,624

総資産額

(千円)

82,624

134,900

838,082

678,695

1,392,476

1,561,255

1株当たり純資産額

(円)

82,395.91

1.50

3.34

8.57

120.21

76.90

1株当たり配当額

(1株当たり中間配当額)

(円)

20,000

0.24

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり当期純利益

又は1株当たり当期

純損失(△)

(円)

86,202.96

1.67

0.53

5.23

44.69

43.32

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

49.9

27.8

94.9

93.2

90.7

90.5

自己資本利益率

(%)

174.9

105.8

3.4

22.9

15.7

11.2

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

23.2

14.4

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

76,458

178,192

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

4,957

4,578

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

777,158

2,840

現金及び現金同等物

の期末残高

(千円)

1,212,381

1,383,154

従業員数

〔ほか、平均臨時

雇用人員〕

(名)

6

14

15

28

31

37

2

4

3

8

10

8

 

(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.2019年7月24日開催の臨時株主総会決議により、決算期を12月31日から7月31日に変更しております。従って、第4期は2019年1月1日から2019年7月31日の7カ月間となっております。

3.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社が存在しないため記載しておりません。

 

4.当社は、2022年12月5日から12日付けですべてのA種優先株式及びB種優先株式を自己株式として取得し、対価として当該A種優先株式及びB種優先株式1株につき、それぞれ普通株式1株を交付しております。また、当社が取得したA種優先株式及びB種優先株式のすべてについて、2022年12月15日開催の取締役会決議により2022年12月16日付で消却しております。これにより、発行済株式数は普通株式34,641,302株となっております。なお、当社は2022年12月27日開催の臨時株主総会において、種類株式を発行する旨の定款の定めを廃止しております。

5.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、第5期及び第6期については1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。

6.1株当たり純資産の算定にあたって、A種優先株式、B種優先株式に優先して配分される残余財産額を純資産の部の合計額から控除しております。

7.株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。

8.第2期、第3期、第4期及び第5期についてはキャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャ ッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。

9.第7期は、大型のプロジェクトを受注したため売上高が大幅に増加しました。

10.第5期から第6期は、将来的な事業拡大のために収益を上回る規模で人件費等に対する先行投資を行ったため経常損失及び当期純損失となり、第6期の営業活動によるキャッシュ・フローもマイナスとなりました。

11.従業員数は就業人員数であり、従業員数の( )外書きは、臨時従業員(インターン、パートタイマー及び人材会社からの派遣社員を含む。)の年間の平均雇用人数であります。

12.前事業年度(第6期)及び当事業年度(第7期)の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けております。なお、第2期、第3期、第4期及び第5期の財務諸表については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく有限責任監査法人トーマツの監査を監査を受けておりません。

13.当社は、2018年10月1日開催の株主総会決議により、2018年10月1日付で株式1株につき100,000株の分割を行っておりますが、第3期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失を算定しております。また、2022年12月27日開催の株主総会決議により、2023年1月4日付で株式10株を1株に併合しておりますが、第6期の期首に当該株式併合が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失を算定しております。

14.2018年10月1日付で株式1株につき100,000株の分割を行っております。また、2023年1月4日付で株式10株を1株に併合しております。

そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(2012年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第2期の期首に当該株式分割及び当該株式併合が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。

なお、第2期、第3期、第4期及び第5期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、有限責任監査法人トーマツの監査を受けておりません。

 

回次

第2期

第3期

第4期

第5期

第6期

第7期

決算年月

2017年12月

2018年12月

2019年7月

2020年7月

2021年7月

2022年7月

1株当たり純資産額

(円)

8.24

15.01

△33.40

△85.66

△120.21

△76.90

1株当たり当期純利益

又は1株当たり当期純

損失(△)

(円)

8.62

16.65

5.28

△52.25

△44.69

43.32

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

1株当たり配当額

(1株当たり中間配当額)

(円)

2.0

2.4

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

 

 

 

2 【沿革】

当社は、2016年東京都千代田区永田町においてビジネスニーズに最適化したAI技術を提供することを目的として創業いたしました。

その後、2017年に本社を東京都千代田区大手町に移転し、AI分野でのコンサルティング及び開発事業の拡大を図っております。

設立以後の当社に係る経緯は、次のとおりであります。

 

年月

概要

2016年7月

ディープラーニング技術を活用したビジネス課題解決を目的として東京都千代田区永田町に、Asian Frontier株式会社グループと柳原尚史が共同出資して当社を設立(資本金5,000千円)

2017年2月

東京都千代田区大手町ビルにオフィスを移転

2017年5月

「AIを活用したモノクロ映像のカラー化」技術を株式会社NHKアートとの共同開発

2018年5月

Asian Frontier株式会社グループから当社の全株式を取得し資本関係を解消

AIを活用した衛星データの解析サービスを開始

株式会社スペースシフトと共同でレーダー衛星画像解析AIによる海面の油膜検出に成功

2018年9月

東京都目黒区に建築向けのAI開発を事業目的とした株式会社AI-feed(資本金5,000千円)を株式会社glounと共同で設立

2018年10月

衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」の開発・利用促進を行うアライアンス「xData Alliance」に参画

2019年2月

「ごみ識別AIを搭載した自動クレーンシステム」を荏原環境プラント株式会社と共同開発。千葉県船橋市の焼却施設で運用を開始

2019年9月

大手町ビル内でオフィス拡充のため移転

2019年10月

株式会社AI-feedを清算

2020年4月

内閣府主催 第4回「宇宙開発利用大賞」経済産業大臣賞を受賞

情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC27001:2013」及び「JISQ27001:2014」の認証を取得

2021年1月

AI活用の共同事業展開を目的として、株式会社オリックスと資本業務提携を開始

2021年3月

SAR衛星及び光学衛星画像による全地球変化検知システム「GRASP EARTH」を無料公開

2021年12月

新規技術の開発及び事業モデルの創出を目的として、株式会社バルカーと資本業務提携を開始

2022年3月

3次元モデル生成業務の効率化及びソリューションの共同開発を目的としてクモノスコーポレーション株式会社と業務提携を開始

2022年3月

内閣府主催 第5回「宇宙開発利用大賞」環境大臣賞を受賞

2022年5月

画像及び動画を活用した共同事業の検討を目的として、セーフィー株式会社と業務提携を開始

 

 

 

3 【事業の内容】

当社は、様々な社会課題・顧客課題をAI・ディープラーニング等の先端技術を用いて解消するために、現場に入り込んだコンサルテーションに始まり、アセスメント、開発、導入、顧客による運用まで視野に入れた、実用的なソリューションを提供するテクノロジーカンパニーです。

当社は、カスタムAIソリューション事業として、AI活用コンサルティング・AI開発サービスと、そのサービスで培った知見やアルゴリズムを活用したAIライセンス提供サービスを行っております。また、宇宙関連市場の拡大を見込み、データの取り扱いに専門的なノウハウが必要な人工衛星データのAI解析サービスも行っております。

 

(1) 事業の概要

当社は、カスタムAIソリューション事業として、コンサルテーション・プランニングからサービスの実現までを支援するフルカスタムAIの受託研究開発を実施しています。業界のキープレイヤーとの協業によって、個社課題にとどまらずに、業界全体のAI・DX化を進めるAI活用コンサルティング・AI開発サービスを行っており、現状はこのサービスが大半を占めております。次に、そのAI活用コンサルティング・AI開発サービスで培った高品質のAIエンジンを、顧客のサービスやSaaSなどのプラットフォーマーへ迅速に提供する、AIライセンス提供サービスを行っております。

また、データの取り扱いに専門的なノウハウが必要な人工衛星データの解析や関連するアルゴリズムを開発するサービスを行っております。


 

当社はこれらのサービスを展開することで、顧客企業の様々なAI活用に関する課題を解決するためのAIサービスを、戦略策定から開発、保守運用、そしてライセンス提供による顧客企業との共同事業化までを行っております。当社の事業は、AI活用コンサルティング・AI開発サービスを中心としたフロー収益を主とし、個別の顧客企業ごとのプロジェクト提供により知見と独自のアルゴリズムを蓄積して、それらを応用してAIライセンス提供サービスとしてストック収益を得るビジネスモデルとなっております。

当社の顧客企業については、特定の業界に特化しておりませんが、AIの活用ニーズが高く、またコアなビジネスの現場で利用されるソリューションの開発のため大手製造業が多くなっております。

当社はカスタムAIソリューション事業において、AI・エンジニアリング・ビジネスの3つの強みに精通したプロフェッショナルが、1つの課題にワンチームとなって挑む体制になっております。これにより、コンサルティングから開発まで一気通貫でのサービス提供が可能となっております。特に日本においてはAI導入率が低い状況ですが、当社は各プロフェッショナルが連携することでコンサルティング及び開発フェーズの切れ目でプロジェクトが止まらないようにしております。

 

(2) 展開するサービス

① AI活用コンサルティング・AI開発サービス

AI活用コンサルティング・AI開発サービスは、AIの活用ニーズを持つ企業に対して目的・課題に合わせたAIソリューションの提案をもとにコンサルティングや開発を行うビジネスです。当社は、顧客企業が現場で効果を体感できるまで開発から導入展開までを一気通貫でサービスを行っております。

 

(a) 実運用まで支援

先端技術の導入、データを主軸としたビジネス・オペレーション変革には既存システムの変更など大きな困難が伴い、プロジェクト期間中でも朝礼暮改で新しい手法を取り入れる局面も出てまいります。当社ではクライアントとの強い信頼関係を醸成することで、経営レベルでの意思決定支援から現場での開発スタッフとの連携、そして運用スタッフへの技術や知識の移転まで一貫して支援し、開発期間中の方向転換などを柔軟に調整しながら、クライアント内での継続的な運用と実用性の高い価値の創造を実現しております。

 

(b) AI×既存技術×人による運用

当社は、AI(機械学習・深層学習)ですべての課題が解決できるとは考えておりません。AI技術、ルールベースの既存技術(注1)、人による運用のすべてが調和したときに、クライアントにとっての持続的な価値創造が実現できます。当社が行うコンサルティングでは、それぞれの技術特性と限界を見極めた上で、システム導入に留まらない最適なビジネス・オペレーションの実現を支援しております。

 

(c) フルカスタムAI

AIでは、目的に応じて様々な手法を選定し組み合わせる必要があります。公開API(注2)や、大手プラットフォームのアプリケーションも日々進化しておりますが、個別ニーズをすべてカバーすることはできません。当社では、クライアントの目的に応じて最適な精度・計算速度・冗長性などのトレードオフを見極めながら、ベストなバランスの性能をもつカスタマイズAIを提供しております。

(注) 1.ルールベースの既存技術

人の手によって記述されたルールやロジックのみに従って動くプログラム全般のこと。

2.公開API

まず、APIとはアプリケーション・プログラミング・インターフェースの略で、あるアプリケーションの機能や管理するデータ等を他のアプリケーションから呼び出して利用するための接続仕様・仕組みを指します。公開APIとは、そうした接続仕様・仕組みを他の企業に公開することを意味します。

 

(d) AI開発テーマ

当社は特定の業界に特化していないため、様々な業界のテーマに対してソシューションを提案しております。ただし、これまでの実績によりAIの活用ニーズが高い日本の製造業の顧客が多くなっております。当社のAI開発の特徴として、製造業を中心に熟練者・ベテランがもっている技術や知見をAIに実装することで、省人化・後継者問題の解消・業界全体の品質を上げていくことをテーマとしたものが多くあります。

 

(e) AI/DXプロジェクトのアプローチと流れ

当社のアプローチの特徴は、顧客企業の目的・業界・課題・プロセスの深い理解を行った上で、様々なデータと技術を組み合わせたAIソリューションの提案をもとに開発を行うことにあります。また、プロジェクトによっては、顧客企業の投資対効果の実現と当社のストック収益を見据えた長期的なパートナーシップに基づきAIサービスの共同開発を行っております。

 

当社のAI/DXプロジェクト流れは、戦略策定、データ収集及びアセスメント、開発及びシステム連携、運用保守となっております。戦略策定は、AIの正しい共通理解の醸成を行いながら顧客企業のDX戦略、業務改善、AI実行テーマの選定支援を行っており、AI知識のあるコンサルタントが顧客企業の業界知見や現場課題を深く理解しつつ支援を行っております。その戦略策定をもとにコンサルタントとAIエンジニアが協力してデータ収集及びアセスメントを行っており、当社が多く扱う画像データだけでなく、それ以外の様々なデータを組み合わせたAIを組み込んだシステムの全体像を設計します。次にアセスメントに基づいてPoC(実証実験)や本格開発を行います。本格開発はAIに精通した人材を含むエンジニアが中心となり、運用までを含めた全体設計支援を行いながら顧客企業のシステムと連携したAI開発により実用化を目指します。最後の運用保守では、AI稼働状況のモニタリングツールの開発、運用プロセス策定や運用に向けたツールの整備、顧客企業のAI教育など、開発したAIの運用を顧客企業が行うためのシステム開発と支援を行っております。

 

(f) AIソリューションの技術と実績

当社は顧客のニーズに応じて、主にディープラーニング等の技術を中心に、顧客の課題や目的に合わせてディープラーニング以外の技術も組み合わせたAIソリューションの開発を行っており、画像・動画・音声など複数のデータ種類に対応したAIの開発実績があります。

直近では、1つのディープラーニング技術だけでは解けない課題も多くなってきており、マルチモーダルAIの開発に取り組んでおります。

 


 

マルチモーダルAIとは、複数種類のデータと複数のAI技術を組み合わせて1つのAIソリューションとするものです。当社の顧客企業からは、製造現場のベテランの知見や作業をディープラーニング等の技術を組み合わせて再現したい、といった1つのディープラーニングでは解けない課題がでてきております。こうした課題には、画像や音声など複数データと複数のAI技術を組み合わせたマルチモーダルAIが必要となります。当社はこれまで画像データや動画データの取扱いに実績と強みを持っていますが、音声や数値データにも対応してきており、今までは解決できなかった課題がマルチモーダルAIにより解決できる可能性があります。

また、当社はデータ取得に必要なセンシング方法についてもパートナー企業と協力することで、顧客企業のニーズに合ったデータ取得ができるように様々なデータ種類に対応するセンシング機器の取扱いの知見を増やしております。加えて、計算環境や出力方法も顧客企業に合った方法をソリューションとして提案できるようにしております。このように、最新技術を柔軟に取り入れたマルチモーダルAIにより顧客の課題に対応することに当社の特徴があります。

 

 

② AIライセンス提供サービス

当社はAI活用コンサルティング・AI開発サービスにおいて、AIの知見や経験をもとにして顧客との事業連携・製品開発を通じたカスタマイズ開発を行っております。このカスタマイズ開発や顧客との連携で培った高難易度のAI技術やノウハウをもとにして、その顧客が位置する業界の共通ニーズを狙ったAIエンジンの利用ライセンスやプロダクトの提供を行っております。このため、当社のAIエンジンやプロダクトの提供については、パートナー企業の製品やサービスとともに顧客企業へ提供されるものが主となっております。

このサービスでは主に2つのサービス提供方法があります。1つはAI開発サービスを提供した顧客企業が直接利用し、顧客企業の利用に合わせてAI利用ライセンス代を対価として受け取るものと、もう1つはすでにサービスを持っているプラットフォーム企業にAIエンジンを提供し、ユーザー企業の利用量に応じて対価を受け取るものがあります。

 


 

③ 人工衛星データのAI解析サービス

当社は人工衛星データAI解析サービスとして、人工衛星データの収集からAIによる解析を行っております。地球を網羅的に捉える衛星データと、顧客が保有する地上データを組み合わせた独自の教師データを作成し、AIにより解析したレポートの提供を行っております。また、継続的に人工衛星データを解析したい顧客に対しては、解析ツールの開発も行っております。これによって、自然災害や社会活動などの環境リスクを可視化しビジネスニーズやSDGsに関する活動に貢献することを目指しております。

今後は、人工衛星解析市場の拡大に合わせ、環境テーマ等の様々なニーズを先読みし、官公庁と民間へのアプローチの両輪でサービスを展開していく方針です。

 

 

(3) 事業系統図

 


 

 

(用語の説明)

当社の事業に関わる用語の定義は以下のとおりです。

 

用語

定義

AI(人工知能)

Artificial Intelligenceの略で、コンピュータープログラムを用いて人間の知能の持つ機能を実現するための技術やシステム

機械学習

AIの1つの手法。データから反復的に学習し、そこに潜むパターンを見つけ出すことで予測・判断を行うための手法・技術

ディープラーニング(深層学習)

機械学習のいち手法であり、人間の神経細胞の仕組みを模したシステムであるニューラルネットワークをベースとする技術。画像などを精度高く認識することができる

アルゴリズム

コンピュータープログラムにおいて問題を解くための計算方法や手順

SaaS

Software as a Serviceの略で、インターネット経由で、必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア又はその提供形態

IoT

Internet of Thingsの略で、家電等のモノについてインターネットを通じて操作や情報を取得する仕組み

API

Application Programming Interfaceの略で、異なるシステム間を連携して自動でデータを受け渡しするための仕組み

DX化

Digital Transformationの略で、デジタル技術によって、ビジネスや社会、生活の形・スタイルを変えること

フルカスタムAI

一からAIモデルの構築を行うこと

POC

Proof of Conceptの略で、新しい概念や理論などが実現可能であることを示すための簡易的な試行。一とおり全体を作り上げる試作の前段階で、要となる新しいアイデアなどの実現可能性を示すために行われるもの

アセスメント・パイロット検証

アセスメントとは、対象を客観的に調査及び評価することで、またパイロット検証とは、提案したソリューションがビジネス上の問題を解決するかどうか検証すること

アジャイル

方針の変更やニーズの変化などに臨機応変に対応すること

PMO

Project Management Officeの略で、組織内における個々のプロジェクトマネジメントの支援を横断的に行う部門や構造システムのこと

SARレーダー

宇宙から地表などを観測する人工衛星に搭載する技術の一つ

点群

位置情報と色情報を持った点の情報

マイスター

高い技術を持った熟練(ベテラン)作業員のこと

デジタルツイン

リアル空間にある情報をIoTなどで集め、送信されたデータを元に仮想空間でリアル空間を再現する技術

コンステレーション

複数の人工衛星を連携させて一つの機能やサービスを達成する方法

マルチセンサー

複数のセンサーを連携して利用すること

ノイズ除去

データに含まれる不要な情報を削除すること

VR

Virtual Realityの略で、人工的につくられた可能空間を現実かのように体感させる技術

スマートファクトリー

AIやIoTなどの最先端技術や膨大なデータを用いて、生産性向上や業務の効率化を図る工場のこと

OEM

Original Equipment Manufacturingの略で、製造メーカーが他社ブランドの製品を生産すること

SIer

System Integratorの略で、主に非IT企業や官公庁等のITシステムのコンサルティング、設計、開発、運用、ハードウェアの選定等を一括で請け負うことを事業としている企業

MLOps

機械学習またはディープラーニングのライフサイクルを管理するための、データサイエンティスト、エンジニア、保守運用担当者のコラボレーションおよびコミュニケーションに関する実践手法

センシング

対象物の音、光、温度などの物理的、化学的、生物学的特性の量を検出し情報を取得する技術

 

 

4 【関係会社の状況】

該当事項はありません。

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

 

 

 

2023年1月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

32

(6)

34.4

2.5

8,196

 

(注) 1.従業員数は就業人員数であり、従業員数の( )外書きは、臨時従業員(インターン、パートタイマー及び人材会社からの派遣社員を含む。)の年間の平均雇用人数であります。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金等を含んでおります。

3.当社は、カスタムAIソリューション事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。