(はじめに)
当社グループ事業の祖業は、2013年1月に設立されたオンラインコミュニケーションの良さを広めることを目的とし、オンラインゲーム受託開発事業及びミドルウェア事業を運営する株式会社モノビット(モノビット①)を端緒としております。地方人材の獲得と、地域活性化を目的として2017年6月に高知県においてゲーム受託制作を行う「株式会社AVOCADO」を設立し、2018年7月にミドルウェア事業であるモノビットエンジンを新設分割する形で「モノビットエンジン株式会社」を設立しております。その後、当社は2018年10月に持株会社体制に変更し、社名を「モノビット・モリカトロンホールディングス株式会社」に変更し、オンラインゲーム受託開発事業を新設分割する形で「株式会社モノビット(モノビット②)」を設立、同月ゲームAI開発を行うモリカトロン株式会社と株式交換を行い同社を100%子会社化しております。その後、当社は2019年11月に社名を現在の「monoAI technology株式会社」に変更し、2020年1月に株式会社モノビット(モノビット②)を吸収合併、モリカトロン株式会社のソフトウエア品質保証事業(AIQA事業)を吸収分割しております。2021年2月には株式会社ベリサーブと当社のソフトウエア品質保証事業のジョイントベンチャー化を目的として、新設分割により「AIQVE ONE株式会社(旧monoAI QA technology株式会社)」を設立、その後、AIQVE ONE株式会社は株式会社ベリサーブに第三者割当を実施し、当社の持分比率は33.3%となり、当社はAIQVE ONE株式会社を持分法適用関連会社としております。
本書提出日現在において、当社グループは、当社、連結子会社2社(モリカトロン株式会社、モノビットエンジン株式会社)、及び持分法適用関連会社1社(AIQVE ONE株式会社)から構成されており、以上の経緯を図示すると以下のようになります。
回次 |
第8期 |
第9期 |
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決算年月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
包括利益 |
(千円) |
△ |
△ |
純資産額 |
(千円) |
△ |
|
総資産額 |
(千円) |
|
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1株当たり純資産額 |
(円) |
△ |
|
1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△ |
△ |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
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自己資本比率 |
(%) |
△ |
|
自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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|
従業員数 |
(人) |
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|
(注)1.当社は、第8期より連結財務諸表を作成しております。
2.売上高には、消費税等は含まれておりません。
3.第8期及び第9期の経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失の発生要因は、主に新規事業開発に伴う研究開発費を計上したことによるものであります。
4.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が算定できないため、また、1株当たり当期純損失を計上しているため記載しておりません。
5.自己資本利益率については、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため、記載しておりません。
6.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
7.第8期及び第9期は新規事業開発に伴う研究開発費を計上したため、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなっております。
8.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
9.第9期の従業員数が第8期に比べて減少した主な原因は、ソフトウエア品質保証事業の新設分割によるものです。
10.第8期及び第9期の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、かがやき監査法人の監査を受けております。
11.当社は、2022年8月16日開催の取締役会決議により、2022年8月31日付で普通株式1株につき20株の割合で株式分割を行っております。第8期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失を算定しております。
回次 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
第9期 |
|
決算年月 |
2017年12月 |
2018年12月 |
2019年12月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
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売上高 |
(千円) |
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|
|
|
|
経常利益又は経常損失(△) |
(千円) |
|
|
|
△ |
△ |
当期純利益又は当期純損失(△) |
(千円) |
|
|
△ |
△ |
△ |
資本金 |
(千円) |
|
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|
発行済株式総数 |
(株) |
|
|
|
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|
純資産額 |
(千円) |
|
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|
△ |
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総資産額 |
(千円) |
|
|
|
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|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
|
△ |
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1株当たり配当額 |
(円) |
|
|
|
|
|
(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
|
|
△ |
△ |
△ |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
|
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
△ |
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
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株価収益率 |
(倍) |
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|
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配当性向 |
(%) |
|
|
|
|
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従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.第7期の売上高の減少要因は、2018年10月に持株会社体制に変更したことによるものであります。また、第8期の売上高の増加要因は、2020年1月に子会社である株式会社モノビットを吸収合併するとともに、子会社であるモリカトロン株式会社よりソフトウエア品質保証事業を譲り受けたことによるものであります。
3.第5期及び第6期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第7期、第8期及び第9期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が算定できないため、また、1株当たり当期純損失を計上しているため記載しておりません。
4.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
5.第7期、第8期及び第9期の自己資本利益率については、当期純損失を計上しているため、記載しておりません。
6.株価収益率については、当社株式が非上場であるため、記載しておりません。
7.第8期及び第9期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、かがやき監査法人の監査を受けております。
なお、第5期、第6期及び第7期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づくかがやき監査法人の監査を受けておりません。
8.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、10%未満のため省略しております。
9.第9期の従業員数が第8期に比べて減少した主な原因は、ソフトウエア品質保証事業の新設分割によるものです。
10.第8期及び第9期において経常損失及び当期純損失を計上している主な理由は、新規事業開発に伴う研究開発費を計上したことによります。
11.当社は、2019年1月31日開催の取締役会決議により、2019年2月1日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を行っております。第7期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失を算定しております。
12.当社は、2022年8月16日開催の取締役会決議により、2022年8月31日付で普通株式1株につき20株の割合で株式分割を行っております。第8期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失を算定しております。
13.当社は、2019年2月1日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行い、2022年8月31日付で普通株式1株につき20株の株式分割を行っております。
そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第5期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第5期、第6期及び第7期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、かがやき監査法人の監査を受けておりません。
回次 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
第9期 |
|
決算年月 |
2017年12月 |
2018年12月 |
2019年12月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
12.47 |
12.03 |
53.94 |
△ 72.54 |
33.45 |
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
0.16 |
1.66 |
△ 4.16 |
△ 158.68 |
△ 29.00 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
1株当たり配当額 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
(うち1株当たり中間配当額) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
年 月 |
事業の変遷 |
2013年1月 |
東京都新宿区新宿において、オンラインコミュニケーションの良さを広めるため、株式会社モノビット(現 monoAI technology株式会社)を設立し、オンラインゲーム受託開発事業及びミドルウェア事業を開始(資本金9,000千円) |
2013年7月 |
オンラインゲーム開発ミドルウェア「モノビットエンジン」を開発、リリース |
2016年3月 |
VR/AR開発に特化したXR事業を開始 |
2017年6月 |
高知県高知市帯屋町において、ゲーム受託制作を行う株式会社AVOCADOを設立(100%子会社) |
2017年9月 |
兵庫県神戸市中央区に本店を移転 |
2018年7月 |
兵庫県神戸市中央区において、オンラインゲーム開発ミドルウェア「モノビットエンジン」の開発、販売を行うモノビットエンジン株式会社を設立(100%子会社) |
2018年10月 |
ゲームAI開発を行うモリカトロン株式会社を株式交換により100%子会社化 持株会社体制に移行し、モノビット・モリカトロンホールディングス株式会社に商号変更するとともに、事業会社としてオンラインゲーム受託開発事業及びミドルウェア事業を行う株式会社モノビットを設立(100%子会社) |
2018年12月 |
モリカトロン株式会社において、AIを活用したソフトウエア品質保証事業を開始 |
2019年11月 |
monoAI technology株式会社に商号変更 |
2020年1月 |
株式会社モノビットを吸収合併するとともに、モリカトロン株式会社のソフトウエア品質保証事業を譲受し、持株会社体制を廃止 |
2020年7月 |
仮想空間共有技術プラットフォーム「XR CLOUD」を開発、リリース |
2021年2月 |
株式会社AVOCADOを吸収合併 |
2021年2月 |
ソフトウエア品質保証事業を会社分割により分社し、東京都新宿区新宿において、100%子会社としてmonoAI QA technology株式会社を設立 |
2021年2月 |
monoAI QA technology株式会社が株式会社ベリサーブに第三者割当増資を実施。当社の持株比率は33.3%となり持分法適用関連会社となる monoAI QA technology株式会社がAIQVE ONE株式会社へ商号変更 |
2022年9月 |
本社を兵庫県神戸市中央区内で移転 |
当社グループは、当社、連結子会社2社(モリカトロン株式会社、モノビットエンジン株式会社)、及び持分法適用関連会社1社(AIQVE ONE株式会社)から構成されております。
当社グループは、XR(注1)事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。なお、当社グループのサービスは、メタバース(注2)サービス、XRイベントサービス、XR周辺サービスに区分されます。
メタバースは、人々を住んでいる場所の制約から解き放つテクノロジーであり、19世紀に産業革命を起こした鉄道や、20世紀に情報革命を起こしたインターネットに続いて、21世紀に新しい革命を起こすインフラとして期待されています。
また、当社は「先進技術で、エンタメと社会の未来を創造する」ことをミッションとし、オンラインゲーム開発で培った通信技術とAI技術をコアとするXR技術をあらゆる産業に展開しております。企業価値の最大化を図るべく、誰でも簡単に仮想空間でイベントを行うことができる「XR CLOUD」等の新しいプロダクトを開発していきます。
<XR事業に関して>
オンラインゲームなどのメタバースは、フィクションの仮想空間においてプレイヤーが様々な体験をするために開発されたものです。また、オンラインゲームではリアルタイム同時接続の技術が重要ですが、新型コロナウイルス感染防止を契機として、この技術はノンフィクション(現実)においてもバーチャルイベントやバーチャル展示会などの様々な用途に利用され始めております。
バーチャルイベントやバーチャル展示会などのメタバース市場においては、株式会社矢野経済研究所が公表している「メタバースの国内市場動向調査(2022年)」によると、国内市場は2026年度まで年平均成長率68.3%(2021年度744億円→2026年度予測値10,042億円)での成長が予測されております。
このような予測について、足元はテレワークの急速な広がりに伴いバーチャルイベントやバーチャル展示会に加え、バーチャルオフィスやバーチャル会議が浸透するなど、現実的なものとなっております。今後も高速大容量通信や低遅延通信を実現する5Gの普及もあいまって、継続的に市場拡大していくことが予測されます。
そのなかでも当社グループでは、オンラインゲーム開発で培ってきた技術をゲーム業界だけでなく、幅広い業界における様々なシーンで利用可能とするために、仮想空間共有技術プラットフォーム「XR CLOUD」を開発しております。また、XR周辺に位置するAI技術・通信技術とを総合してXR事業とみなしております。
<仮想空間共有技術プラットフォーム「XR CLOUD」について>
「XR CLOUD」は、だれでも、どこからでも、大勢で同時接続できる仮想空間共有技術プラットフォームです。当社グループではXR市場において、コア技術である通信技術及びAI技術をゲーム業界だけでなく幅広い業界で利用可能とするために、誰でも簡単に仮想空間でイベントを行うことができることを目指し、仮想空間共有技術プラットフォーム「XR CLOUD」を開発しております。
オンラインゲーム開発で培ってきた技術と経験を背景とした「XR CLOUD」は、以下の特長を有しております。
1.安定した数万人規模の同時接続かつ、仮想空間を構成する1エリアごとにも1,000人規模の同時接続が可能
リアルタイム同時接続数は、仮想空間でのコミュニケーションに不可欠な技術要素ですが、全体と個別の2つの観点で分けて考えることができます。1つは「空間内全体での同時接続数」、もう1つは「1エリア内での同時接続数」です。当社の技術では、仮想空間内全体において数万人の同時接続が可能であり、かつ、当該空間を構成する1エリア内でも1,000人規模の同時接続が可能です。1エリア内での同時接続数は多ければ多いほど現実でのコミュニケーションに近しいものとなっていきます。この点は当社グループが持つ重要な優位性となっております。
2.OEM提供による高い拡張性
当社グループは、長年にわたるオンラインゲーム開発などのシステム開発ノウハウの蓄積、自社で確保している開発リソースを背景に、「XR CLOUD」を開発いたしました。このような開発技術を活用し、顧客ごとに異なる個別の細かなニーズに合わせた柔軟なカスタマイズ対応を可能とする体制を構築できております。
3.マルチデバイス(スマートフォン、タブレット、PC等)に加え、アプリだけでなくブラウザにも高品質対応が可能
仮想空間においては、ユーザー側の使用するブラウザによって、画面遷移や音声等の品質にバラツキが発生します。当社グループではこれまでの開発技術や知見を活かし、独自のクラウドレンダリング技術(注3)を有しております。従来のブラウザでレンダリングを行うWebGL技術(注4)では接続数が増えるとクライアント処理が極端に重くなるという課題をクリアした、1,000人が同時接続しても重くならない先端技術です。
<当社グループのサービスについて>
当社グループのサービスは、(1)メタバースサービス、(2)XRイベントサービス、(3)XR周辺サービスに区分されます。
(1)メタバースサービス
メタバースサービスは、仮想空間内で行われるライブ・展示会等の需要に対し、顧客ごとのシステム開発及びオンラインゲーム開発、顧客の要望によってはライブ・展示会等のイベント運営、集客代行、運営支援を行うものです。また、「XR CLOUD」をOEM供給し、顧客のプラットフォームとして、顧客ごとのオリジナルの仮想空間の構築及びオンラインゲーム開発等を行うものを分類しております。OEM供給することで、メタバースをゼロから開発することなく、迅速かつ安価に独自メタバースを構築できます。開発実績としては、ライブ特化型仮想空間SNS「INSPIX WORLD」や、「INSPIX WORLD」内のオンラインゲーム、バーチャル音楽ライブ「JM梅田ミュージックフェス」、オリジナル会場における展示会「デジタル甲子園」、同人誌即売会「NEOKET」、ファンイベント「JM梅田ミュージックフェス内の野外ライブやポイントラリー」等を手掛けております。これらサービスにおいて、当社は主にシステム開発の成果物の対価として売上を計上しておりますが、顧客の要望によっては川上から川下まで一気通貫で支援するソリューション提供をしております。これらにより顧客企業内に専門人材が不在でも、メタバースイベント等を運営できるような支援をする体制を有しております。
主たる収益であるカスタマイズ開発による初期収益に加え、プラットフォーム利用におけるライセンス料及び運営費等による安定した中長期収益モデルとなっております。
(2)XRイベントサービス
XRイベントサービスは、仮想空間内で行われるイベント等の需要に対して、当社のプラットフォーム「XR CLOUD」を活用し、あらかじめ構築した仮想空間をベースに、誰でも簡単に仮想空間上でイベント等を開催できるサービスを分類しております。
開発実績としては、採用説明会や社内懇親会、社内会議、展示会、ショッピングモール、VTuberファンイベント、国際化学オリンピック等を手掛け、さまざまな種類のイベントをパッケージ化し、低コスト、短期納期化を実現しております。
当社は「XR CLOUD」にあらかじめ構築されている標準機能※を提供することで、顧客が実現したいイベントを、ゼロから作る場合と比較して、短納期かつより廉価で実現可能なものとしております。また、「XR CLOUD」のプラットフォーム内においても、標準機能の応用として、顧客ごとに細やかな対応も可能です。それにより顧客1社1社にあったサービスを提供しております。具体的には、自社スタッフの顔を表現したアバターを用いるケースや、自社会議室を模した社内イベントを催すケースのほか、画面共有機能、カメラ映像のワイプ表示、PDFアップロード、質問者へのマイク付与など、ビジネス機能を充実させることもできます。また、同一エリアに1,000人同時接続可能な自社プラットフォームで、大規模なイベントも開催が可能です。このように「XR CLOUD」では、画一的なプラットフォームでは対応が難しいケースにも柔軟に対応しております。
ライセンス料、イベント制作・運営委託による収益がメインであり、イベントのパッケージ化によって、高い収益が見込めるモデルとなっております。
※仮想空間でイベント実施するのにあたり必要な「空間、アバター、画面共有、カメラ機能、名刺交換」等の機能
メタバースサービス及びXRイベントサービスは主に、仮想空間内で行われるイベント開催の需要がある法人に対してサービスを提供しております。当第3四半期連結累計期間における累計動員数は186,956人と前年度(59,026人)に比べ大きく増加しており、順調に推移しております。
開催されるイベントの属性は大きく以下2つのケースに分類できます。
1.最終消費者である一般個人が参加するイベント開催に利用するケース
顧客企業が要望する背景として、物理的に1か所に参加者を集める開催方法と比較してコスト安が望めること(設営費、運営人件費等)や、参加者増加が望めること(全世界から参加可能、施設の収容可能数に縛られない、移動が不要等)、技術革新により高いクオリティーでのメタバース体験が可能なこと(場所に囚われず、没入感のある体験ができる等)等が挙げられます。
例.バーチャルショッピングモール(そらのうえショッピングモール/ベネリックデジタルエンターテインメント株式会社)、バーチャルファンミーティング(オンラインVTuberフェス/中京テレビ放送株式会社)、テレビ連動企画(24時間テレビコンテンツ/中京テレビ放送株式会社)
2.自社内でのイベント開催に利用をするケース
顧客企業が要望する背景として、物理的に1か所に参加者を集める開催方法と比較してコスト安が望めること(賃料やイベント会場費等)や、メタバースならではの高付加価値(擬態化されたアバターを用いることでのコミュニケーション活性化等)があることが挙げられます。
例.社内イベント(アビームコンサルティング株式会社)、講演・懇親会(フランチャイズオーナー懇親会/株式会社HITOSUKE)
また、これらの新規顧客獲得の数・質を高めることを目的に、オウンドメディア「メタバース相談室」を運営しております。これにより、メタバース開発需要のある当社ターゲット企業へ効率的にリーチできる体制を構築しております。
(3)XR周辺サービス
当社グループ「XR CLOUD」の根幹でもある通信ミドルウェア「モノビットエンジン」の開発・販売、AIを用いたソフトウエア品質保証サービスの開発、キャラクター開発等のAI技術開発を行っております。
具体的には、当社子会社であるモノビットエンジン株式会社では、オンラインゲームやVR開発に用いる通信ミドルウェア「モノビットエンジン」を開発し、開発会社向けに提供しております。当社子会社であるモリカトロン株式会社では、AIを用いたソフトウエア品質保証サービスのシステム設計や研究開発、AIがキャラクターの口調を学習しセリフの監修をサポートする「AIせりふサポート」、人との雑談をシステム化する「AI会話ジェネレーター」等を提供しております。
(注)1.XR
VR、AR、MRなどの総称。VR:Virtual Reality=仮想現実は、仮想世界に入り込むことができ、AR:Augmented Reality=拡張現実は、現実と仮想世界を重ねることができ、MR:Mixed Reality=複合現実は、現実に仮想空間を融合させることができる。
2.メタバース
インターネット上に作られた仮想空間のことを指す。メタバースの利用者は3DCG空間で自分の姿をアバターの姿に変え、他のユーザーと交流したりコンテンツを楽しんだり、商品売買などの経済活動を行うことができる。
3.クラウドレンダリング
PCやスマートフォンなどのローカル端末で行われるイメージ処理を、全てクラウド上のサーバで行う手法。
4.WebGL技術
ブラウザで3DCGを高速に描画する技術仕様の一つ。
[事業系統図]
注 持分法適用関連会社であるAIQVE ONE株式会社については、連結業績に与える影響は僅少であるため、事業系統図への記載を省略しております。
名称 |
住所 |
資本金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
(連結子会社) |
|
|
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|
モリカトロン株式会社 (注)2.3 |
東京都新宿区 |
22,000 |
AIシステムの設計、開発事業 |
100 |
役員の兼任 資金の貸付 経営指導 |
モノビットエンジン株式会社 |
兵庫県神戸市中央区 |
9,000 |
ソフトウエア開発 |
100 |
役員の兼任 経営指導 |
(持分法適用関連会社) |
|
|
|
|
|
AIQVE ONE株式会社 (注)4. |
東京都千代田区 |
100,000 |
ソフトウエア品質保証事業 |
33.3 |
当社グループサービスの検証テスト 役員の兼任 経営指導 |
(注) 1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
2.特定子会社に該当しております。
3.2021年12月末時点で債務超過会社でしたが、2022年9月末で債務超過は解消されております。
4.債務超過会社であり、債務超過の額は、2021年12月時点で98,532千円となっております。
(1)連結会社の状況
2022年9月30日現在 |
従業員数(人) |
|
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
2.当社グループはXR事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)提出会社の状況
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2022年9月30日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
2.当社はXR事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況
当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。