第二部 【企業情報】

第1 【企業の概況】

1 【主要な経営指標等の推移】

回次

第11期

第12期

第13期

第14期

第15期

決算年月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

売上高

(千円)

442,572

492,413

671,664

882,868

1,215,796

経常利益

又は経常損失(△)

(千円)

66,228

6,813

62,555

126,717

298,606

当期純利益

又は当期純損失(△)

(千円)

103,657

3,472

80,347

86,353

201,998

持分法を適用した
場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

10,562

85,494

85,494

85,494

85,494

発行済株式総数

普通株式

(株)

10,750

1,075,000

1,075,000

1,075,000

1,075,000

A種優先株式

163,500

163,500

163,500

163,500

純資産額

(千円)

70,979

82,356

162,704

249,057

451,056

総資産額

(千円)

445,689

738,693

826,489

1,308,554

1,963,776

1株当たり純資産額

(円)

6,602.72

62.80

11.94

33.52

60.70

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

9,642.53

3.23

74.74

11.62

27.18

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

15.9

11.1

19.7

19.0

23.0

自己資本利益率

(%)

4.2

65.6

41.9

57.7

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

285,706

400,275

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

45,498

13,309

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

197,691

40,084

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

796,380

1,169,882

従業員数

(名)

41

53

64

81

94

〔外、平均臨時雇用者数〕

17

24

-〕

-〕

-〕

 

(注) 1.当社は、連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.消費税等の会計処理において、第11期は税込みの金額であり、第12期以降は税抜きの金額であります。

3.持分法を適用した場合の投資利益は、関連会社がないため記載しておりません。

4.1株当たり純資産額については、優先株式に対する残余財産の分配額を控除して算定しております。

5.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

6.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。また、第11期は1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

7.第11期の自己資本利益率については、当期純損失であるため、記載しておりません。

8.株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。

 

9.第11期、第12期及び第13期についてはキャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る項目については記載しておりません。

10.第11期、第12期及び第13期については、会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。

11.従業員数は就業人員であり、従業員数欄〔〕外書は臨時雇用者数(パートタイマーを含み、派遣社員を除く)の年間平均人員であります。なお、第13期、第14期及び第15期の平均臨時雇用者数については、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満のため、記載を省略しております。

12.第14期及び第15期の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。

13.2018年2月14日付でA種優先株式を1,635株発行しております。

14.2018年8月2日付で株式1株につき100株の株式分割を行っております。そこで、第12期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。

15.当社は、2022年6月11日付で株式1株につき6株の株式分割を行っております。そこで、第14期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。

16.当社は、2022年6月11日付で株式1株につき6株の株式分割を行っております。そこで、東京証券取引所自主規制法人の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第11期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると以下のとおりとなります。なお、第11期、第12期及び第13期の数値(1株当たり配当額については全ての数値)については、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けておりません。

 

回次

第11期

第12期

第13期

第14期

第15期

決算年月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

1株当たり純資産額

(円)

△9.55

11.08

21.90

33.52

60.70

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

△0.14

0.47

10.81

11.62

27.18

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

1株当たり配当額

(うち1株当たり中間配当額)

(円)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

 

 

 

2 【沿革】

提出会社は、2007年大阪市生野区において、インターネットコンサルティングを目的とする会社として、現在の株式会社グラッドキューブの前身である「合同会社GLAD CUBE」を創業いたしました。

 その後、2008年2月に本社を大阪市中央区に移転し、ネット広告代理、ウェブサイト解析、メディア事業を目的とする会社に改め、商号も「株式会社グラッドキューブ」に変更いたしました。

合同会社GLAD CUBE設立以後の当社に係る経緯は次のとおりであります。

年月

概要

2007年1月

合同会社GLAD CUBE設立(大阪府大阪市生野区)

2008年2月

株式会社グラッドキューブとして組織変更 リスティング広告のコンサルティングを開始

2011年1月

マーケティングソリューション事業を開始

2011年10月

Google Excellent Performer Award 最優秀賞受賞

2013年3月

サイト制作サービスを開始

2013年4月

東京支社開設(東京都渋谷区)

SaaS事業開始

ウェブ解析ツール「SiTest(サイテスト)」β版ローンチ

Facebook(現:Meta Platforms)広告代行サービスを開始

アクセス解析サービスを開始

2014年3月

東京支社移転(東京都渋谷区)

2014年9月

大阪本社移転(大阪府大阪市中央区)

2016年5月

「SiTest」AIレポート機能を提供開始

2016年9月

SPAIA(スパイア)事業開始

スポーツAI予想解析メディア「SPAIA」β版ローンチ

2017年1月

「SiTest」ディープラーニングによる自動返信機能を提供開始

2017年7月

大阪本社移転(大阪府大阪市中央区)

東京支社移転(東京都港区)

2018年2月

MICイノベーション4号投資事業有限責任組合及びNTTインベストメント・パートナーズファンド2号投資事業有限責任組合を割当先とする第三者割当増資を実施

NTTグループとの取引開始

2018年12月

「SPAIA」アプリ版ローンチ

2019年7月

「SiTest Lite」ローンチ

2019年12月

競馬AI予想解析メディア「SPAIA AI競馬」(現:SPAIA競馬)β版ローンチ

2020年3月

東京支社移転(東京都港区)

2020年11月

「SPAIA AI競馬」アプリ版ローンチ

2022年7月

サイト高速化ツール「FasTest(ファーステスト)」β版ローンチ

 

 

 

3 【事業の内容】

当社は「データ×解析の力でSaaS企業として世界中のプラットフォームとなる」を経営ビジョンに掲げ、主にインターネットを活用して事業拡大、販売促進を実現したい企業に対して以下3つの事業を展開しております。

 

「SaaS事業」…自社開発のSiTestを用いたウェブサイト解析、アクセス解析、サイト制作、コンテンツ制作、コンサルティングによる包括的なデジタルマーケティング施策を顧客に提供しております。

「マーケティングソリューション事業」…インターネット広告の提案型運用、コンテンツ制作、アクセス解析を行い、広告効果を報告するために事業部内で作成したレポート等の成果物を顧客に提供しております。

「SPAIA事業」…自社開発によるSPAIAのメディア運用、AIによるプロ野球及びサッカーの勝敗予想、スーパー選手名鑑、SPAIA競馬のウェブ・アプリで予想オッズ配信や予想に役立つコンテンツ等を一般消費者へ無償提供しているほか、AI予想家によるAI競馬予想、詳細な競馬データ等を一般消費者へ有償で提供しております。プロ野球及びサッカーのデータ提供元であるデータスタジアム株式会社と協業し、プロ野球一球速報ウィジェットを顧客に提供しております。

 

(1) SaaS事業

SiTestはウェブサイト解析から改善まで一気通貫して実施できるオールインワンのサブスクリプション型ウェブサイト解析ツールであります。顧客のウェブサイトを訪れたユーザーがどこを閲覧しているか、クリックしているかを可視化するヒートマップを提供しております。ユーザー行動が蓄積されたデータを検証し仮説を立て、管理画面内からユーザーテスト(A/Bテスト、スプリットテスト)を行うことにより、ウェブサイトの課題を発見し改善を行うことができます。一般的にA/Bテストを行うには別のウェブサイトを2つ以上制作してテストを実施するため、コストと時間を必要としますが、SiTestでは専門的な知識を持たないユーザーでも即時にテスト用のウェブサイトを作成できることが特徴であります。ショッピングカートや入力フォームを最適化するEFO(Entry Form Optimization)、マーケティング担当者の効率化をサポートするAI搭載の自動レポート機能など、ウェブサイトの最適化に必要な機能をオールインワンで兼ね備えているのがSiTestの最大の特徴であります。

当社の営業プロセスモデルでは、潜在顧客を獲得し見込顧客に転換するマーケティング担当、見込顧客の育成を行うインサイドセールス担当、ツールの活用支援やサポートを行い契約継続を促すカスタマーサクセス担当がおります。セールスコストの削減を可能とするマーケティングソリューション事業からのリードシェア、自社の強みであるインバウンド営業とデジタルマーケティングの強化の結果、足元の2022年12月期の第2四半期におけるLTV/CAC(*1)の四半期平均は7.23と一定の高い水準を維持しているほか、解約率はネットレベニューチャーンレート(*2)で計測しており、足元の2022年12月期の第2四半期における四半期平均は1.94%で一定の低い水準を維持しております。


(*1)LTV/CAC…顧客生涯価値 / 顧客獲得コスト。

(*2)ネットレベニューチャーンレート…(失った月次経常収益-増額した既存顧客分の月次経常収益)/月初(先月末)の月次経常収益。

 

 

SaaS事業の主要KPIは平均単価とアカウント数としており、足元の2022年12月期の第2四半期時点で四半期期間平均単価は85,585円で2022年12月期の第2四半期時点で四半期期間平均アカウント数は547件となっており、順調に推移しております。平均単価の定義はツール費や付随するサービスを合計したものを平均単価とし、四半期毎の平均を四半期期間平均としております。アカウント数の定義は有料アカウントの発生ベースで積み上げております。また、SiTestには中小企業向けのヒートマップ機能を抜粋した「SiTest Lite」がございます。


 

主な機能は以下のとおりであります。

ヒートマップ解析

① スクロールヒートマップ:ユーザーがページのどの部分までスクロールしたかを表示する機能

② スクロールデータ:スクロールヒートマップとして表示されるデータを定量的に表示する機能

③ マウスグラフィヒートマップ:ユーザーのマウスポインタの滞在箇所をサーモグラフィ状に表示する機能

④ クリックヒートマップ:ユーザーがウェブページ内を想定どおりにクリックしているかを検証する機能

⑤ タップヒートマップ:スマートフォンやタブレット端末でユーザーがタップした箇所を表示する機能

⑥ タッチアクション:スマートフォンやタブレット上で起こるユーザーのタップ(指先でのタッチ)、スワイプ(指で特定の方向へ動かす操作)、ピンチイン・ピンチアウト(指で拡大・縮小する操作)をSiTest独自の表現でセグメント別に確認できる機能

⑦ クリック(タップ)データ:ウェブページ内に配置された要素のクリック(タップ)数を計測し、どのボタンや画像がクリックされたのか可視化する機能

録画解析機能

ひとりひとりのユーザーがサイト内でどのように行動したかを動画で確認でき、定性的なデータからユーザビリティ上の問題点を発見して、より成果に結びつきやすいサイトへ改善する機能

① セッションリプレイ:訪問したユーザーのクリック/マウスの動き/スクロールなどを録画して再生する機能

② ゲイズプロット:サイト内のユーザーの行動を「順序」と「滞在時間」で可視化し、ページ上のコンテンツをどの順番で、どのくらいの時間で読んでいるのかを視覚的に把握できる機能

テスト機能

① A/Bテスト:同一URLにアクセスしてきた任意の割合の訪問者に改善案のページを表示してオリジナルのページと成果を比較できる機能

② 多変量テスト:A/Bテストではページ単位での比較になるが、多変量テストは一度に複数の要素の改善案をテストできる

 

 

パーソナライズ機能

サイト訪問者の属性・行動ごとにコンテンツを最適化した「パーソナライズしたページ」を表示させて、コンバージョン率を向上させる機能

① ページの閲覧環境やアクセスデータの項目と、流入時のセッションの範囲・タイミングとを組み合わせた「振り分け条件」を設定して、パーソナライズの対象となるサイト訪問者を選別する

② ウェブサイト又はページへの流入時に「振り分け条件」に一致したサイト訪問者に対して「パーソナライズしたページ」を表示させることができる

ポップアップ機能

任意の画像を、指定したページにリンク付きのポップアップ(*1)として表示させることで、ユーザーの視認性を高めてコンバージョン(*2)の向上が期待できる機能

デバイスに合わせて最適なポップアップを表示させることができ、さらに配信したポップアップに対するサイト訪問者の「クリック」の反応はもちろん、設定したゴールに対する「ポップアップを経由したコンバージョン」を一覧画面で確認できる

EFO(エントリーフォーム最適化)

ユーザーの入力を自動でサポートしたり、入力内容に対して適切なエラーメッセージを表示するなど、ユーザーの手間を省いてフォームの利便性を向上させる機能

レポート機能

SiTest にログインしなくてもレポートを、指定したメールの宛先に毎週配信するため、ログイン権限がない関係者の方にも最新のウェブサイトの状況を共有できる

① スマートレポート:各種ヒートマップの分析結果が、Excel形式のファイルにまとめられた状態でダウンロードできるレポート

② AIレポート:ニューラルネットワーク(*3)を活用して学習している膨大な数のウェブ行動データを利用し、利用ユーザーと他社のサイトの状況を比較して改善点を分析するレポート

サイトのコンバージョンデータを様々な切り口からレポーティングするだけではなく、Google Analytics(*4)やSearch Console(*5)と連携して、押さえるべき重要な指標もまとめて反映するレポート

データ比較機能

ウェブサイトの改善前と改善後の期間や、異なるセグメントのヒートマップを並べて比較することで、改善の成果や訪問時の条件が異なるユーザーの行動を分析できる

① 期間比較機能:ウェブサイトの改善を行う前と行った後の期間を比較して、改善を行ったことによる成果を判断することができる機能

② セグメント比較機能:ウェブサイトに初めて訪問したユーザーとリピーターなど、特定の条件で訪問者を絞り込んで比較できる機能

アクセス解析機能

① ダッシュボード:ウェブサイトへのアクセス状況を、ウェブ解析の一般的な指標の数値とグラフでわかりやすく可視化する機能

② セッション一覧:全てのセッション(*6)において、ユーザーがどのようにサイト内で行動しているのかをひと目で把握できる機能

③ ゴールファネル:コンバージョンをゴールとして設定し、ゴールを達成するまでにクリアする条件をステップとして複数設定できる機能

ウェブ広告連携機能

サイトに訪れたユーザーに対し、エンゲージメントが高い動きをしたユーザーのみリターゲティング広告を配信するなど、広告配信のCPA(*7)を最適化する支援をする機能

 

(*1)ポップアップ…ウェブサイト上に小さい画面を重ねて表示させるウェブサイトを指します。

(*2)コンバージョン…インターネットを利用するユーザーが広告を操作し(広告のクリックや動画広告の視聴等)、広告主にとっての広告の目的とする特定の行動(サイトでの商品購入やアプリのダウンロード等)に至ることを指します。

(*3)ニューラルネットワーク…人間の脳の神経回路網を模した数学モデルであり、機械学習の一手法のことを指します。

(*4)Google Analytics…Google社が提供するウェブサイトの解析ができるツール。

(*5)Search Console…Google社が提供するウェブサイトのパフォーマンスが分析できるツール。

(*6)セッション…ウェブサイトへのアクセス開始から終了までの一連の通信を指します。

(*7)CPA…Cost Per Actionの略で、顧客獲得単価と訳されます。コンバージョン1件あたりに要した広告費用のことを指します。

 

 

(2) マーケティングソリューション事業

当該事業においては、主に大企業・中小企業に対してインターネット上の広告運用代行と付随するアクセス解析及びクリエイティブ制作を行っております。人材のリソース不足や専門的な知識を持たない企業の課題に対し、現状分析から戦略立案、効果的な出稿媒体選定、コンテンツ制作、実行、効果測定までワンストップで提供しております。十分な予算やリソースが不足している中小企業、個人事業主に対しては少額プランを提供しており、幅広い企業の収益機会の拡大に貢献しております。

当該事業の顧客に対してもSaaS事業のプロダクトであるSiTest等を提供することにより更なる価値を提供可能であることから、両事業間でのリードシェアを積極的に実施しております。当社は営業専任の人材を有していないものの、広告運用及び顧客折衝教育まで幅広く社員教育を行っております。そのため、顧客の求めるビジネス成果の達成に寄与しております。

当社が顧客に提供している主なサービスは以下のとおりであります。

 

① インターネット広告運用

主に運用型広告を中心に、インターネット広告の代理販売及び運用代行を提供しております。なお、当社が提供する主なインターネット広告は以下のとおりであります。

 

・リスティング広告運用

インターネットにおいて、ユーザーの検索結果に適した広告を表示するサービスであります。検索結果の画面に広告が表示される検索連動型と、訪問先のウェブサイトに広告が表示されるコンテンツ連動型、テキストや画像、動画形式で掲載されるディスプレイ広告があります。

 

・DSP広告運用

DSPとは「Demand Side Platform(デマンドサイトプラットフォーム)」の略称であり、DSPを用いて広告配信を行うのがDSP広告であり、配信先ターゲット層の設定や広告予算の設定など、広告の成果を上げるための配信設定や調整を行っております。

・SNS広告運用

SNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略称で、特定のメンバーでコミュニケーションをとる機能をもつウェブサイトやサービスを指します。各SNSのウェブサイトや検索結果を通じて広告を出稿することで、共通の興味関心が多いユーザーの目に留まりやすく、ターゲット層を詳細に設定できることが特徴であります。

 

・バリュープラン

中小企業向けにSiTest Liteを含めた少額プランを提供しております。

 

② アクセス解析

Google Analyticsを用いてウェブサイトのアクセス解析を提供しております。広告運用による解析とあわせて、広告によってウェブサイトを訪れたユーザーの動向や属性を解析し、顧客の求めるターゲット層に乖離がないか、また広告運用を効果的に実施できているかなど様々な切り口の解析結果を顧客へ提供しております。

 

③ サイト解析

自社開発のウェブサイト解析ツールSiTestを用いて広告によってウェブサイトを訪れたユーザーの動向や属性を解析し、顧客の求めるターゲット層に乖離がないか、また広告運用を効果的に実施できているかなど様々な切り口の解析結果を顧客へ提供しております。②のアクセス解析で実現できないヒートマップ解析及びスクロール解析を主に用いております。

 

上記SaaS事業及びマーケティングソリューション事業はセグメントを分けておりますが、両事業のパッケージ販売、顧客リストの共有等を行うなど連携によるシナジー効果がございます。

 

 

■四半期ごとの平均クロスセル売上比率


[クロスセル計算方法]

・分母をSaaS事業全体とマーケティングソリューション事業全体の売上合計とし、分子はSaaS事業とマーケティングソリューション事業両方で取引のある顧客の売上高の合計です。

・クロスセルの成長戦略を開始した2020年12月期からとしております。

・クロスセル売上比率はQの平均値で計算しております。

 


 

(3) SPAIA事業

当社はAIの機械学習を使用したスポーツメディアプラットフォームとして、プロ野球一球速報等を軸とするSPAIAを運営しております。プロ野球一球速報ではウィジェット化して新聞社やメディアへ販売しているほか、メディアの記事連携による広告収入及び自社サイトでの広告収入が収益モデルとなっております。

その中でも顧客需要があった競馬コンテンツを別サイトに切り出し、無料会員及びサブスクリプション型の有料会員を募ったところSPAIA事業の売上が拡大したことから、特にSPAIA競馬に注力しております。SPAIA競馬に関しては有料会員による収益のほか、メディアの記事連携による広告収入がございます。

 

■SPAIA競馬

SPAIA競馬はSPAIAから競馬コンテンツを切り出したサブスクリプション型サービスであります。SPAIAのAIとは異なるAIを搭載していること、異なるデータを活用していることなどから、アプリもSPAIAと分けて開発及び運用しております。SPAIA競馬には有料会員と無料会員があります。有料会員(月額課金)の場合、コースが3種類(ダイヤモンド・プラチナ・ゴールド)あり、無料会員では利用できないAIによる解析データを付加価値として提供しているほか、コースごとに利用可能なコンテンツの範囲・質が異なっております。

有料会員数は2021年の第4四半期から減少傾向にありますが、同年8月に価格を引き上げた影響により解約率が悪化したものであります。UI/UX改善及び地方競馬コンテンツ開発に注力することによるサービスの質向上をもって解約率を改善を促す予定です。有料会員数とは、当社が提供している各コース(ダイヤモンド・プラチナ・ゴールド)の登録会員数から算出しており、四半期ごとの平均値をとっております。

 

■四半期ごとのSPAIA競馬会員数推移


 

■SPAIA

SPAIAはAIの機械学習によってプロ野球やJリーグの勝敗予想コンテンツを兼ね備えたスポーツメディアプラットフォームであります。SPAIAでは編集部が取材・編集したオリジナル記事を読めることに加え、自社開発にて自動生成されるインフォグラフィック(*1)記事を提供しております。

SPAIAは、記事を配信するだけでなく、ソーシャル機能も兼ね備えたユーザー参加型の勝敗予想や詳細なセイバーメトリクス(*2)が掲載されたスーパー選手名鑑、立体的なグラフィックのプロ野球の一球速報でスポーツをより身近に愉しんでもらえるコンテンツを複数展開しているのが最大の特徴であります。

主な機能は以下のとおりであります。

(*1)インフォグラフィック…情報、データ、知識を視覚的に表現したもの

(*2)セイバーメトリクス…野球のデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法

 

① AI勝敗予想

AIが過去の対戦データや選手データを分析して、試合の勝ち負けを予想。プロ野球AI勝敗予想では、勝つと予想したチームに投票することで、ユーザー自身の勝敗予想結果と的中率を記憶できる。試合ごとにAI勝敗予想の根拠を説明したレポートも配信。月ごとにユーザーランキングも発表するコンテンツ。

 

 

② 一球速報リアルタイム配信

プロ野球の球種・配球・打球方向をAIが予想。投球の軌跡と球種情報を臨場感あふれる3Dグラフィックでリアルタイム配信を行う。1試合中の勝利確率やターニングポイントがわかるWPAグラフ(*1)も掲載することで、深い視点で試合観戦ができるコンテンツ。

 

③ スーパー選手名鑑

プロ野球、Jリーグ、Bリーグに登録されている選手の詳細情報を配信。選手プロフィールなどの基本情報だけでなく、シーズン成績や試合別成績データも選手ごとに掲載し、更新性の高い選手名鑑コンテンツを提供。

 

④ セイバーメトリクス

プロ野球の選手個人別、チーム別の豊富なデータをわかりやすく、比較しやすくするために数値だけでなくレーダーチャート(*2)や様々な種類のグラフで視覚的に掲載するコンテンツ。

 

⑤ ドラフト注目選手・歴代指名選手情報配信

今季のドラフト注目選手や候補選手のプロフィール、シーズン成績を掲載。ドラフト会議当日はリアルタイムで速報結果を配信。今季だけでなく、遡ってデータを閲覧することができ、現役から歴代まで幅広いドラフト候補選手情報が年代別、チーム別で閲覧することができる。守備や属性(高校生・大学生・社会人)、現在の状況がひと目で分かるグラフを掲載しているコンテンツ。

 

⑥ SPAIA totoによるサッカーくじtoto予想

「SPAIA toto」とは、最先端のサッカー戦況予想AIを搭載したAIサッカーシミュレーションメディア。
Jリーグなどのtoto対象試合の展開を、独自に開発したAIがリアルにシミュレーションして勝敗を予想するコンテンツ。

 

⑦ インフォグラフィック記事

ライトなスポーツファンもスポーツデータを愉しめるよう、視覚的にグラフィックで表現した記事。
 

⑧ アプリ内での配信

スマートフォン向けアプリでは競馬コンテンツを中心に、セイバーメトリクス軸でのプロ野球選手分析など、SPAIAならではのコンテンツを配信。

 

⑨ オリジナル記事

長く親しみやすいロングテール記事(*3)を中心に、オリジナルの記事、スポーツ界の著名人をゲストに招いた対談記事、独自のインタビュー記事を配信。

 

(*1)WPAグラフ…WPAとは「Win Probability Added」の略であり、「勝利期待率加算値」「勝利確率」を意味します。WPAグラフは、勝利確率の推移をグラフ化したものになります。

(*2)レーダーチャート…複数の変数を構成比に直すことなく、正多角形上に表現したグラフを指します。

(*3)ロングテール記事…時事性のある記事と比較した場合、閲覧数は少ないものの、時期を問わない内容であるため、長期間に渡って読まれやすい記事を指します。

 

当社の事業系統図は、以下のとおりとなります

 


 

4 【関係会社の状況】

該当事項はありません。

 

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

 

 

 

2022年7月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

102

31.8

2.9

4,468

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

SaaS事業

27

マーケティングソリューション事業

43

SPAIA事業

23

全社(共通)

9

合計

102

 

(注) 1. 従業員数には、休職者及び平均臨時雇用者数は含まれておりません。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.最近日までの1年間において従業員数が13名増加しております。主な理由は、業容の拡大に伴い期中採用が増加したことによるものであります。

4.全社(共通)として記載されている従業員数は、人事及び経理等の管理部門の従業員であります。

5.臨時従業員の総数は、従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

 

(2) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円滑に推移しております。