第二部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

回次

第6期

第7期

第8期

第9期

第10期

決算年月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

売上高

(千円)

127,656

299,590

530,104

790,772

1,192,791

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

△173,573

△79,751

△60,026

203,219

403,287

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

△175,499

△83,188

△15,305

184,879

340,287

持分法を適用した場合の投資利益

(千円)

-

-

-

-

-

資本金

(千円)

209,034

209,034

252,195

252,195

252,195

発行済株式総数

(株)

3,647

3,647

420,500

420,500

420,500

純資産額

(千円)

△7,891

△91,080

△21,011

163,868

504,155

総資産額

(千円)

257,879

182,499

346,436

610,981

1,061,279

1株当たり純資産額

(円)

△2,573.04

△25,383.28

△51.26

25.89

79.84

1株当たり配当額

(円)

-

-

-

-

-

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

△52,232.14

△22,810.24

△40.02

29.31

53.95

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

-

-

-

-

-

自己資本比率

(%)

-

-

-

26.7

47.5

自己資本利益率

(%)

-

-

-

260.8

102.0

株価収益率

(倍)

-

-

-

-

-

配当性向

(%)

-

-

-

-

-

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

-

-

-

195,898

408,642

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

-

-

-

△15,679

△73,755

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

-

-

-

△4,560

△44,560

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

-

-

-

326,741

617,068

従業員数

(人)

25

40

50

52

59

(外、平均臨時雇用者数)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

 (注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第10期の期首から適用しており、第10期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

3.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社が存在しないため記載しておりません。

4.1株当たり配当額および配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

5.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。

6.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。

7.第6期、第7期および第8期の自己資本比率および自己資本利益率については、債務超過のため記載しておりません。

8.第6期、第7期および第8期についてはキャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。

9.第9期および第10期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、太陽有限責任監査法人の監査を受けております。

なお、第6期、第7期および第8期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。

10.当社は、2019年11月15日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っております。

第8期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額および1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)を算定しております。

11.当社は、2022年6月15日付で普通株式1株につき15株の株式分割を行っております。

第9期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額および1株当たり当期純利益を算定しております。

12.当社は、2019年11月15日付で普通株式1株につき100株の株式分割、2022年6月15日付で普通株式1株につき15株の株式分割を行っております。

そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第6期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。

なお、第6期、第7期および第8期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。

回次

第6期

第7期

第8期

第9期

第10期

決算年月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

1株当たり純資産額

(円)

△1.72

△16.92

△3.42

25.89

79.84

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

△34.82

△15.21

△2.67

29.31

53.95

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

-

-

-

-

-

1株当たり配当額

(円)

-

-

-

-

-

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

 

2【沿革】

2012年6月

大阪市中央区南船場に株式会社eWeLLを設立(資本金 8,000千円)

2014年6月

2017年1月

2018年1月

2020年10月

2021年1月

2021年4月

2022年4月

当社主力サービスである「訪問看護専用電子カルテ iBow」をリリース

本社(大阪オフィス)を大阪市中央区内で移転

東京オフィスを東京都千代田区に設置

訪問看護業界向け勤怠システム「iBow KINTAI」をリリース

「iBow 事務管理代行サービス」提供開始

訪問看護ステーション用レセプトシステム「iBow レセプト」をリリース

東京オフィスを東京都中央区に移転

 

3【事業の内容】

 当社は、「ひとを幸せにする」をMissionに掲げ、「私たちは在宅療養(注1)に新しい価値の創造を行い、すべての人が安心して暮らせる社会を実現します」をVisionとし、地域における在宅療養を支えている訪問看護(注2)ステーション向けに業務支援SaaS(注3)として、オペレーション業務を網羅したクラウド型「訪問看護専用電子カルテiBow(以下、「iBow」という)」をサブスクリプション(注4)で提供するクラウド(注5)ソフトウエア事業を営んでおります。

 当社では、サービス提供方法により「クラウドサービス」「BPO(注6)サービス」の2つに区分しております。

 なお、当社のセグメントは、訪問看護ステーション向けサービス提供事業の単一セグメントであり、セグメント情報の記載を省略しております。区分別の内容は次のとおりであります。

(1)クラウドサービス

①サービスの概要

主として訪問看護ステーションに対して、訪問看護ステーションの業務全般にわたる課題解決に対処するための各種サービスを提供しております。
 顧客の生産性向上に貢献するSaaS型業務支援ツール( CRM機能(注7)を有する「iBow」、保険請求を行う機能を有する訪問看護専用レセプトシステム「iBow レセプト」、訪問看護に特化した訪問看護専用勤怠システム「iBow KINTAI」)を提供し、自社を中心に要件定義、機能設計(開発部分は外注を活用)から販売、運用サポートまでの一連のプロセスを対応するとともに、システム開発で培ってきたノウハウを活用して徹底して見やすさと使いやすさを重視し、訪問看護ステーションにおいて業務効率をはかる機能を備えたツールを主要な料金プランでは基本料金と従量課金制で提供しております。

 

②訪問看護業界のDX(注8)推進に貢献する「iBow」

当社は、訪問看護ステーションで働く看護師等(看護師等に含まれるのは、看護師、保健師、助産師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士になります)が、在宅療養中の患者宅に訪問しケアを実施する度に記録書類(カルテ)を作成する義務があることに着目し、患者宅で記録書類の作成、過去のカルテ等の確認が簡単にできることで訪問看護師等が本来提供する業務に専念することができ、訪問看護ステーションが収益を新たに生み出せるのではないかと考え、顧客である現場で働く看護師等の意見を聴取し、UI/UX(注9)にこだわってシステムを開発してまいりました。また何が必要かを徹底的に追求するため、自社でも訪問看護ステーションを立ち上げ(現在は閉鎖)対応してまいりました。

 当社が創業した2012年には各種記録が手書きで行われていた訪問看護業界に ICT(注10)の活用を提案し、未だ半数以上が紙カルテに手書きをしているというアナログな業界に、DXを推進すべく事業展開しております。訪問看護ステーションの業務効率の向上に貢献するとともに、記録される情報をデータ化し蓄積することを推進しております。

0201010_001.png

③サービスラインアップ

当社は、訪問看護市場向けに、「iBow」、「iBow レセプト」、「iBow KINTAI」を提供し、当社は訪問看護業界における総合的なプラットフォーマーとして、確かな地位を築くことを目指しております。

 

提供サービスを取りまとめると次のとおりとなります。

提供

サービス

課金の種類

概要

iBow

(主要な料金プラン)

基本料金+従量課金

基本料金:18,000円/月

従量課金:訪問件数×100円

原則、2年以上の期間契約

 訪問看護ステーションは、介護サービス事業、指定医療機関として地方自治体および厚生労働省の許認可を得て行う事業であります。看護師等が患者宅へ訪問し、主治医の指示のもとで立案する看護計画に基づき看護ケア等を行うことで収益を得る事業であることから、利用者宅への訪問件数が増えることで収益が増えていきます。またターミナル期の在宅看取り、小児慢性疾患や精神疾患患者への地域での対応等、乳幼児から終末期までの幅広い在宅療養を地域の中心となって行っています。

訪問看護ステーションは当社のサービスを利用することで、看護師等の訪問看護業務を効率化(残業時間の削減や1日当たりの訪問件数の向上に寄与することを開発コンセプトとして提供しております。)し、また地域包括ケア(注11)として重要である多職種への情報提供等も迅速に行えるため、看護師等が安心・安全に在宅看護ケアに集中する時間づくりに寄与し、一人当たりの訪問件数を増加させ、労働生産性を上げることを目指しております。

 当社のサービスはSaaSでのシステム提供だけではなく、顧客に対して訪問看護制度への質問に対する回答や、法律が改正される都度の情報提供等も自社運営のカスタマーサポートが行っており、看護師等が制度理解や解釈で悩む時間を削減させることで訪問件数の増加に寄与しております。

 なお、当社の提供するシステムは、電子カルテ運用に係るガイドラインである3省2ガイドライン(注12)(厚生労働省、総務省、経済産業省)を踏まえたサービスを提供する電子カルテシステム(注13)であります。

iBow

レセプト

従量課金

最低利用料金:7,000円/月

原則、単月または年間契約

本システムは、「iBow」と完全に連携されており、「iBow」で患者宅に訪問し看護を実施した記録を看護師等が作成することで、レセプトの計算が自動的に行われるよう開発しております。

レセプト請求の諸元となる訪問看護記録から請求が自動で作成されることで、不正請求や誤った請求等を抑制することができ、訪問看護ステーションのガバナンス強化に貢献するものであります。

また訪問看護ステーションは看護師等の医療従事者が管理運営しているため、事務手続きのレセプト作成に自信がない管理者も多く、そういった人でも「iBow」を適正に入力しておくことで、レセプト請求が容易にできます。

 電子カルテの「iBow」と「iBow レセプト」が完全連携していることで、レセプト請求事務に多くの時間を費やしていた看護師等が効率的にレセプト業務を行うことができることから、看護に集中する時間を新たに生み出すことができます。

0201010_002.png

 

提供

サービス

課金の種類

概要

iBow KINTAI

原則、無償

有償の場合は、単月または年間契約

 

※利用者数に応じた従量課金制での一部有償サービスもあります。

訪問看護ステーションで働く看護師等の就業環境は、一般的な企業と異なり、就業時間中の中抜けやシフト制の勤務、夜間や休日に患者や患家、主治医からの緊急連絡が入る体制を取るために、定めた携帯電話を保持するオンコール当番(注14)といった特殊なものがあります。また常勤換算(注15)と言われる訪問看護ステーション特有の計算、管理、定められたフォーマットでの書類の作成が必要な事業であります。

本システムは、スマートフォン、タブレット、パソコンのどのような機器でも、また、出先や自宅等、どこからでも打刻ができ、GPSで位置情報も取得することが可能なため、直行直帰やテレワークに有効なシステムとして提供しております。

 当社の顧客でない方も無償で利用できるようにしており、訪問看護業界自体の発展に寄与すべく取り組んでおります。

●直行・直帰で打刻

●1日複数回の勤務も管理

●複雑なシフトに対応

●柔軟なスタッフ管理機能

●オンコール当番表の作成

●出退勤状況を一覧管理

●常勤換算表を自動作成

 ※従業員の勤務体制及び

  勤務形態一覧表

0201010_003.png

※画像は、iBow KINTAIの利用画面になります。

 

④ビジネスモデルによる安定した収益基盤

当社は、サブスクリプション型で顧客にサービスを提供しております。一般的なイニシャル(初期費用)やID課金という形態はとらず、主要な料金プランでは1ステーション毎に定める月額基本料金に加え、看護師等が患者宅に訪問する訪問1件あたり幾らの利用料金をいただく従量課金で収益を得ており、顧客である訪問看護ステーションの収入が増える(訪問件数が増える)ことで当社の収益も増えるwin-winの関係を築いております。

 

⑤情報セキュリティ管理への取り組み

当社のサービスを通じて顧客は個人情報および医療情報を取り扱います。当社の提供するサービスは、インターネットを利用しているため、自然災害、事故、不正アクセス等によって通信ネットワークの切断、サーバー等ネットワーク機器に作動不能等のシステム障害が発生する可能性があります。稼働状況の定期的なモニタリングや異常発生時の対応方法の明確化等、システム障害の発生防止のための対策を講じております。

当社は、外部クラウドサーバーにて提供しており、安定的な稼働が当社の事業運営上、重要な事項となっております。当社では継続的に稼働しているかを常時監視しており、障害の発生またはその予兆を検知した場合には、当社の役職員に連絡が入り、早急に復旧するための体制を整えております。国内に点在する複数の地理的リージョン(注16)で運用されております。

当社では、情報セキュリティに関する取り組みとして、情報セキュリティ管理に関する規程の制定、社内教育を実施し、情報管理への意識向上を図るとともに、情報セキュリティマネジメントシステムISMS(ISO27001)(注17)認証を取得し、情報セキュリティ体制および情報流出防止対策を構築しております。

 

⑥訪問看護ステーション向けサービス提供事業の競争優位性

当社は、設立時点において既に訪問看護業界にも定着していたレセプトシステム(勘定系システム)ではなく、紙カルテに手書きをしているというアナログな訪問看護業界のDXを推進すべく、「iBow」( CRM系システム)を提供しております。

当社は訪問看護ステーションで働く方々が日々の業務で必要なことをデジタル化し、その情報をもとにレセプトシステムへデータが流れる仕組みを提供しておりますが、一般的にはレセプトシステムがメインであり、CRM系機能が主ではなくレセプトシステムの付帯機能となっていることが多く見受けられます。

当社の提供するサービスにより、訪問看護師等が日々業務を効率的に行うことが可能となるため、看護師等が訪問する件数が増えることやステーションの管理者がレセプト以外の他の業務を遂行しやすいなど違いとなって表れることが期待できます。当社は、現場第一主義を掲げ、常にUI/UXを追求しております。

また、この仕組みは訪問看護ステーションによる不正請求の防止にも効果を発揮します。日々の情報をもとにレセプト情報を作成する当社の仕組みでは記録がないと処理できませんが、レセプトありきのシステムでは記録を後から記録する仕組みもあり、不正につながる可能性もあります。訪問看護ステーションが図らずも不正請求が生じにくいシステムを提供することで、適正な業務支援を行っております。

 

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 当社の主力サービス「iBow」のターゲットである日本全国の訪問看護ステーション数は、14,304ステーション(2022年4月1日現在、一般社団法人全国訪問看護事業協議会「令和4年度訪問看護ステーション数調査結果(2022年6月)」)存在し、「iBow」の契約ステーション数(稼働ステーション数およびサービス準備中のステーション数の合計)は1,885社(2022年3月時点)で、訪問看護ステーション全体に占める当社の市場シェアは13.2%(2022年3月時点)であります。訪問看護ステーションにおいて ICTの普及率はまだまだ低く、レセプト請求システムを除くと56.9%(一般社団法人全国訪問看護事業協議会「訪問看護の ICT化について(2019年2月)」)が手書きの状況であります。2020年以降新型コロナウイルスが猛威を振るうなかで、訪問看護の業界においても、集合して申し送りをしない、直行直帰を行う等、看護師等が極力接触を避けるための方策としてモバイル等の活用に積極化してきていることから、 ICTの普及率は上昇傾向にあると考えております。このような中で、早くからモバイルを活用したサービスの提供を行ってきた当社としては、未利用企業の新規開拓促進により、さらなる高い市場シェア獲得を目指しております。

 

(2)BPOサービス

①サービスの概要

BPOサービスとして、「iBow 事務管理代行サービス」を提供しております。事務管理代行サービスでは、訪問看護ステーションにおける事業運営上避けては通れない、レセプト業務(保険医療機関や利用者への請求データの作成業務)を当社が代行して対応するものであります。正しいレセプト業務を行うために必要である医療・介護保険情報の登録や、医師からの指示書情報の登録を代行すること、また請求諸元となる電子カルテ情報の確認等を当社が行うことで、顧客における人的リソースを収益獲得に集中することに貢献できるものとしてサービスを提供しております。

主なサービスの内容は、「利用者情報の登録代行」「日々の記録、各種説明等の確認」「レセプトの作成」「審査結果の対応」「利用者請求書/領収証データ作成」等になります。

 

②サービス優位性

一般的に医療保険でのレセプト業務とは、組合健保や協会けんぽ、市区町村等の健康保険の保険者に診療報酬を請求する業務のことを指します。「レセプト」とは、保険者に請求する診療報酬明細書であります。「診療報酬」とは、診療に要した費用のことで、診療報酬点数表に基づいて点数で算出されます。「医療費」は診療報酬点数から1点=10円として金額で算出されます。日本では国民皆保険制度により、加入者が診察を受けるときは最大で医療費の3割を患者が負担し、残りの7割は健康保険組合等を運営する保険者が負担する仕組みとなっています。

訪問看護ステーションのレセプト請求業務は、医療保険の診療報酬計算、療養費明細書請求、介護保険の介護報酬計算と請求、自費訪問(保険外でのサービスとなります。訪問看護ステーションは混合診療可能)の計算と請求でありますが、患者の主病名、状態に応じて、医療保険、介護保険の制度を利用することになり、また患者および患家からの要望があった場合には自費の訪問も行います。また医療保険、介護保険だけではなく、患者の世帯収入や患者の年齢、主病名等に応じて、国の補助である公費の利用や、社会福祉保障制度等も活用されます。

このように医療、介護保険の切り替えを確認するのはもちろんのこと、様々な制度を活用しながら、正しく保険者に医療費および介護費を請求し、自己負担分を患者へ請求する業務がレセプト業務であります。一人の患者の医療および介護保険毎に保険者への請求を計算し、請求を行いますが、その請求計算や入力に間違いが一箇所でもあった場合は、その患者の保険請求全額が返戻となって差し戻され、支払われなくなります。よって正確なレセプト請求を行うことが、指定訪問看護ステーションとしての収入を支え、また安定した経営を行う重要な業務となるため、訪問看護ステーションでは重要視されています。

当社の「iBow」を訪問看護ステーションが利用することで、複雑な医療、介護の制度が違う請求対応や、患者毎に異なる加算算定、保険者への請求漏れや不正請求等の問題が解消することになり、管理者(看護師)の業務負担の軽減を実現することができ、管理者が看護ケアに集中し訪問看護に向き合う時間を確保することができるようになるため、訪問看護ステーションの訪問件数向上につながります。また複雑で難しいレセプト業務を担当する専門的な事務員がなかなか確保することができないステーションにとっては課題解消の選択肢になります。

 

③収益構造

 提供価格は、顧客の総売上(保険、自己負担分、自費)の一定割合(最低利用料金100,000円、利用料金:顧客の総売上の一定割合)をいただくこととしており、顧客の収入が増えることで当社の収益も増える仕組みとしております。「iBow 事務管理代行サービス」は、2021年1月より本格的にサービス提供を開始し、2021年12月末における契約ステーション数は34ステーションであり、さらなる拡大を目指しております。

 

 

用語

注1

在宅療養

「可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けたい」在宅医療は、そのような患者さんの想い、ご家族の想いを大切にしながら、医療・介護の多職種が連携して行う医療です。そして、その在宅療養生活を支えるのが在宅医療であります。

注2

訪問看護

病気や障害を持った方が住み慣れた地域やご家庭で、その人らしい療養生活が送れるように支援するサービスです。地域の訪問看護ステーションから、看護師や理学療法士・作業療法士等がその方が生活する場所へ訪問し、医療的ケアを提供します。

注3

SaaS

クラウドで提供されるソフトウエアのことを指します。企業側にソフトウエアをインストールするのではなく、クラウドを通じてオンライン上でソフトウエアを提供することで、常に最新版のソフトウエアを利用することができます。

注4

サブスクリプション

「料金を支払うことで、製品やサービスを一定期間利用することができる」形式のビジネスモデルのことであります。

注5

クラウド

クラウドコンピューティングの略語で、インターネット経由で必要な時に必要なだけITシステムを利用する仕組みの総称であります。ソフトウエア、ハードウエアを所有してITシステムを利用するのに比べて、ITシステムに関する開発や保守・運用の負担が軽減され、コスト削減につながる技術として普及しております。

注6

BPO

ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略語であり、企業活動における業務プロセスの一部を一括して専門業者に外部委託することであります。

注7

CRM機能

訪問看護ステーションにおいて、従来手書きで対応されていた「入院時サマリー、カンファレンス記録、看護計画、看護記録Ⅰ・Ⅱ、統計データ、対応記録、ヒヤリハット、サービス提供票、情報提供書」等の顧客管理情報を電子データで管理する機能を指しております。

注8

DX(デジタル・トランスフォーメーション)

・デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革すること

・既存の価値観や枠組みを根底から覆すような革新的なイノベーションをもたらすもの

注9

UI(User Interface)

Webサイト等を利用する際の情報の表示形式や操作性のことであります。

UX(User Experience)

Webサイト等を利用して得られる体験、また、その心地よさや充足感等の概念であります。

注10

ICT

インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジーの略語であり、情報処理技術や通信技術を総称する用語であります。

注11

地域包括ケア

「地域包括ケア」とは、「医療や介護が必要な状態になっても、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した生活を続けることができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される」という考え方であります。

注12

3省2ガイドライン

医療情報を電子的に扱う際の安全管理の観点から、厚生労働省、総務省、経済産業省の3省が策定した2つのガイドラインを、まとめて3省2ガイドラインといいます。

・厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン(第5版)」

・経済産業省「医療情報を受託管理する情報処理事業者における安全管理ガイドライン」

厚生労働省のガイドラインは、病院や一般診療所、薬局等の医療機関向けのガイドラインです。経済産業省のガイドラインは、医療情報を取り扱うクラウドサービス事業者・情報処理事業者を対象としています。

 

注13

電子カルテシステム

電子カルテとは病院で医師が記録する診療記録(カルテ)を電子化し、保存・管理するシステムのことです。電子カルテは、「真正性」「見読性」「保存性」の電子保存の3原則を満たさなければいけません。

真正性:正当な人が記録し確認された情報に関し第三者から見て作成の責任の所在が明確であること故意または過失による、虚偽入力、書き換え、消去、および混同が防止されていること

見読性:電子媒体に保存された内容を、権限保有者からの要求に基づき必要に応じて肉眼で見読可能な状態にできること

保存性:記録された情報が法令等で定められた期間に渡って真正性を保ち、見読可能にできる状態で保存されること

注14

オンコール当番

訪問看護ステーションの多くは、利用者の急変等に備えて24時間体制を採っています。オンコールとは、こうした緊急の呼び出しや訪問に備えて待機することです。オンコールの対応は、担当の訪問看護師が専用の携帯電話を持ち、利用者やご家族からかかってきた電話に応じるという形が一般的です。

注15

常勤換算

医療や介護の質を保つため、国は事業所規模やサービス内容に応じた、人員配置基準を定めています。しかし、正社員やパート等、労働時間が異なる人を同じ1人と考えると、実際の現場では基準を下回っていたということになりかねません。基本的には、すべての従業員の労働時間を足し、フルタイムの労働時間で割ることで、「通常何人で働いているか」を示します。その事業所の労働者の平均を表すのが「常勤換算」であります。

注16

リージョン

リージョンとは、地理的に近い「ゾーン」をグループ化したもので所在地を特定することができ、またリージョン毎に完全に独立しています。

注17

ISMS(ISO27001)

ISMSとは、Information Security Management Systemの頭文字をとった略称で、情報セキュリティマネジメントシステムのことを意味しております。

ISO27001とは、組織内の情報を守り有効活用するための情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関するISOの規格であります。

 

[事業系統図]

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4【関係会社の状況】

 該当事項はありません。

 

 

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

 

 

 

2022年6月30日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

64

36.8

2.9

4,614,670

(注)1.従業員数は就業人員であります。なお、臨時雇用者がいないため外書での記載を省略しております。

2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。

3.業容の拡大に伴い最近日までの1年間で従業員が11名増加しております。

4.当社は訪問看護ステーション向けサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報との関連性については、記載しておりません。

 

(2)労働組合の状況

当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。