第二部 【企業情報】

第1 【企業の概況】

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

 

回次

第73期

第74期

決算年月

2020年3月

2021年3月

売上高

(千円)

7,763,557

7,694,241

経常利益

(千円)

564,071

623,472

親会社株主に帰属する
当期純利益

(千円)

328,566

411,031

包括利益

(千円)

327,618

416,082

純資産額

(千円)

1,492,373

1,729,858

総資産額

(千円)

9,136,972

8,959,444

1株当たり純資産額

(円)

334.24

387.43

1株当たり当期純利益金額

(円)

73.59

92.06

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

16.3

19.3

自己資本利益率

(%)

23.2

25.5

株価収益率

(倍)

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

1,011,147

1,046,745

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

474,247

156,076

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

537,027

877,336

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

538,846

546,537

従業員数
〔ほか、平均臨時
雇用人員〕

(名)

403

400

47

71

 

(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

3.当社株式は非上場であるため株価収益率を記載しておりません。

4.前連結会計年度(第73期)及び当連結会計年度(第74期)の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。

5.従業員数は就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数(パートタイマー、契約社員、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均人数を〔外書〕で記載しております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

回次

第70期

第71期

第72期

第73期

第74期

決算年月

2017年3月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

売上高

(千円)

5,424,134

5,650,620

5,663,078

6,625,502

6,965,638

経常利益

(千円)

698,937

558,885

549,139

577,923

653,115

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

70,353

36,169

342,111

430,583

426,322

資本金

(千円)

255,000

255,000

310,000

310,000

310,000

発行済株式総数

(株)

4,220,000

4,220,000

4,480,000

4,480,000

4,480,000

純資産額

(千円)

1,055,793

866,238

1,145,492

1,391,829

1,648,717

総資産額

(千円)

6,186,405

6,587,357

7,964,086

8,337,591

8,244,161

1株当たり純資産額

(円)

250.19

205.27

256.55

311.73

369.26

1株当たり配当額

(円)

36.00

36.00

40.00

40.00

40.00

(1株当たり中間配当額)

(18.00)

(18.00)

(20.00)

(20.00)

(20.00)

1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)

(円)

17.04

8.57

80.13

96.44

95.48

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

17.1

13.2

14.4

16.7

20.0

自己資本利益率

(%)

6.6

34.0

33.9

28.0

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

211.3

49.9

41.5

41.9

従業員数

〔ほか、平均臨時
雇用人員〕

(名)

199

199

207

241

239

-〕

-〕

-〕

-〕

-〕

 

(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

3.第71期の自己資本利益率、配当性向については、当期純損失を計上しているため記載しておりません。

4.株価収益率に関しましては当社株式は非上場であるため記載しておりません。

5.主要な経営指標等のうち、第70期から第72期については会社計算規則(2006年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。

6.前事業年度(第73期)及び当事業年度(第74期)の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。

7.従業員数は就業人員数(当社から当社外への出向者を除き、当社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数(パートタイマー、契約社員、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除く。)は、従業員の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

 

2 【沿革】

1947年12月に故山口 昭一(前名誉会長)が愛知県名古屋市熱田区において、当社の前身である製材・木材加工(製函等)業を開始いたしました。その後、日本の経済成長とともに、建材、梱包及び紙等の需要が増加したことから、製材機、木質チップ製造設備を導入し、当該分野における事業拡大を目的として「古橋製函株式会社」を設立し、株式会社化いたしました。

年月

概要

1948年 2月

製材・木材加工(製函等)業を目的として、古橋製函株式会社(当社)を愛知県名古屋市熱田区に

 

設立

1956年 12月

木質チップ製造設備を導入し、製紙用チップの製造販売を開始(バイオマテリアル事業の開始)

1963年 9月

古橋製函株式会社から古橋木材工業株式会社へ商号変更

 

春日井工場(現愛知第一工場)を開設し、木製パレット製造を開始(環境物流事業の開始)

1972年 6月

飛島工場(現飛島リサイクルパーク)を開設し、建材用製材及び木質ボード用チップの生産を開始

1980年 5月

古橋木材工業株式会社からフルハシ工業株式会社へ商号変更

1980年 11月

弥富工場(現愛知第二工場)を開設し、木質リサイクルチップ生産を開始

1984年 5月

春日井工場(現愛知第一工場)で、木質リサイクルチップ生産を開始

1987年 4月

三重工場を開設し、木質リサイクルチップ生産を開始

1991年 1月

タイでの環境物流事業の事業拡大を目的として、PAC AND PAL LTD.を設立

 

(現FULUHASHI CORPORATION(THAILAND)LTD.)(現 連結子会社)

1997年 5月

建設副産物の再資源化を目的として、名港リサイクルガーデンを開設(資源循環事業の開始)

 

(現株式会社フィニティ名港リサイクルガーデン)

2000年 4月

中国地区での事業拡大を目的として、株式会社グリーンランドを設立(現広島工場)

2001年 2月

豊田リサイクルガーデン・愛知第三工場を開設(現愛知第六工場へ移転)

2001年 4月

環境コンサルティングサービスを目的として、株式会社フルハシ環境総合研究所を設立(現 連結

 

子会社)

2002年 3月

輸送等の内製化を目的として、東海アールシー株式会社(現株式会社フィニティ)を連結子会社化

2002年 5月

関東地区での営業強化、事業拡大のため千葉営業所を開設

2002年 11月

千葉リサイクルランドを開設し、建設副産物リサイクルと木質リサイクルチップ生産を開始

2004年 7月

Yoga Fit Japan(現jonetsuYoga一社スタジオ)を開設し、健康サービスを開始

2005年 4月

国連の提唱する「国連グローバル・コンパクト」(※1)に署名

2005年 6月

愛知県名古屋市中区へ本社機能を移転

2005年 11月

環境物流事業の事業拡大のためセントレア事業所を開設

2006年 3月

あいち地球温暖化防止戦略「CO2排出削減マニフェスト」(※2)に登録

2006年 10月

工場警備等の内製化を目的として、ASAP SECURⅠTY株式会社を設立(現 連結子

 

会社)

2006年 11月

健康商品の通販販売を目的として、株式会社JONETSUドットBIZを設立

 

(株式会社iEPO)

2006年 12月

関東地区での営業強化のため横浜営業所を開設

2007年 11月

飛島リサイクルパークにて、建設副産物リサイクルを開始

 

 

年月

概要

2008年 4月

フルハシ工業株式会社からフルハシEPO株式会社へ商号変更

 

神奈川県川崎市にて、一部出資により住友共同電力株式会社及び住友林業株式会社と

 

合併会社川崎バイオマス発電株式会社を設立

2008年 8月

川崎バイオマス発電株式会社への木質リサイクルチップ供給を目的として、住友共同電力

 

株式会社及び住友林業株式会社との合弁会社ジャパンバイオエナジー株式会社を設立

 

(持分法適用関連会社)

2009年 1月

人員確保を目的として、EPOヒューマンリソース株式会社を設立(現 連結子会社)

 

川崎バイオマス発電株式会社及びジャパンバイオエナジー株式会社の持株管理を目的として、住友

 

林業株式会社との合弁会社ジャパンバイオエナジーホールディング株式会社を設立

 

(持分法適用関連会社)

2009年 10月

本社を愛知県名古屋市中区金山一丁目に移転

2010年 6月

関東地区での事業拡大を目的として、フルハシバイオ株式会社を設立(現湘南工場)

2013年 6月

ベトナムでの環境物流事業の事業拡大を目的として、FULUHASHI CORPORATION(VIETNAM)LTD.

 

を設立(現 連結子会社)

2013年 10月

東海地区での事業拡大のため静岡営業所を開設

2014年 4月

愛知第五工場を開設し、木質リサイクルチップの生産を開始

2014年 11月

静岡第一工場を開設し、木質リサイクルチップの生産を開始

2015年 4月

登記上の本店を愛知県名古屋市中区金山一丁目に移転

2015年 6月

愛知第六工場を開設し、木質リサイクルチップの生産を開始

2016年 3月

東東京営業所・東東京工場を開設し、関東地区での営業強化、木質リサイクルチップの生産を開始

2017年 4月

愛知県半田市にて、一部出資により株式会社シ―エナジーと合併会社CEPO半田バイオマス発電

 

株式会社を設立

2018年 11月

岐阜第一工場を開設し、木質リサイクルチップの生産を開始

2019年 3月

CEPO半田バイオマス発電所への木質リサイクルチップ供給のため、当該バイオマス発電所専用

 

木質リサイクル工場として愛知第七工場を開設

2019年 4月

木質リサイクルチップ生産拠点の統合強化を目的として、株式会社グリーンランドとフルハシバイ

 

オ株式会社を吸収合併

2021年 4月

当社の情報システム部門の強化を目的として、株式会社iEPOを吸収合併

 

 (※1)国連グローバルコンパクト(United Nations Global Compact):

 国連と民間(企業・団体)が手を結び、健全なグローバル社会を築くための世界最大のサステナビリティ イニシアチブのことであります。署名する企業・団体は、人権の保護、不当な労働の排除、環境への対応、そして腐敗の防止に関わる10の原則に賛同する企業トップ自らのコミットメントのもとに、その実現に向けて努力を継続しております。

 (※2)あいち地球温暖化防止戦略「CO2排出削減マニフェスト」:

 愛知県は2005年1月に「あいち地球温暖化防止戦略」を策定し、地球温暖化防止に関する取組みを総合的かつ計画的に推進・改定し、施策の充実強化を図っております。『あいちCO2削減マニフェスト』は本戦略に基づき、県内の事業者が自主性や創意工夫を活かしたCO2排出削減の取組みを宣言し、県がそれを認定・PRするものです。

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、連結子会社6社及び持分法適用関連会社2社の計9社で構成されております。

当社グループは、「世のため 人のため 地球のため 社員のため 持続可能な社会を創造します」を経営理念とし、木質系廃材のリサイクル処理を行うとともに、その過程において発生する木質チップを燃料又は原料製品として販売するほか、建設現場から生じる建設副産物の再資源化、回収からリサイクルまで考慮した物流機器の製造・販売、中古物流機器の買取販売等、各種環境ソリューションを展開することにより持続可能な社会の実現を目指しております。

 

(1)当社グループの事業内容について

当社グループにおいては、「バイオマテリアル事業」、「資源循環事業」、「環境物流事業」及び「その他」の各事業を展開しております。各事業の概要及び位置付けは、次の通りであります。

なお、事業セグメント区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。

 

① バイオマテリアル事業

バイオマテリアル事業は、木質系廃材のリサイクル処理受託及び木質リサイクルチップの販売を展開しております。当社グループは、木質系廃材の処理受託において顧客となる排出事業者等より処理料(売上①)を受領するとともに、リサイクル処理過程において製造する木質リサイクルチップ販売による収入(売上②)の双方にて収益を獲得する事業モデルを構築しております。

 

(リサイクル処理受託)

当社グループは、家屋等の解体現場や住宅建設現場等において排出される木質系廃材について、排出事業者等からリサイクル処理を受託しております。リサイクル処理の対象となる木質系廃材は、主に木造家屋の解体や新設時に発生する廃材のほか、製材端材や廃パレット等があり、排出事業者等から受け入れたこれら木質系廃材は、各地域に設置する自社リサイクル処理工場において、入荷確認及び異物除去等を行ったうえで、破砕又は切削等の処理を行うことにより木質リサイクルチップ製品として加工・製造しております。なお、当該事業においては廃棄物に係る上記の中間処理業務を行うほか収集運搬業務も提供しております。

 

(木質リサイクルチップ販売)

当社グループは、リサイクル処理に伴い加工・製造される副産物を木質リサイクルチップ製品として販売しております。木質チップ製品のうち、塗料や接着剤等の附着物が少ない柱材や梁等から製造されるものは、紙・パルプ原料や木質ボード原料等の「木質原料チップ」として販売しており、その他の集成材や内装材等により製造されるものは、バイオマスボイラー等の石油代替の燃料(木質バイオマス発電向け含む)として販売しております。

 

 

[バイオマテリアル事業における木質系廃材リサイクルの概要]


 

なお、当該事業においては、主に当社が木質系廃材のリサイクル処理受託を、子会社である株式会社フィニティが木質系廃材のリサイクル処理受託と収集運搬を各々展開しております。また、あけぼのサービス有限会社が製品輸送を展開しておりましたが、2021年4月1日付で株式会社フィニティに吸収合併しております。

 

② 資源循環事業

資源循環事業は、住宅建設現場等から排出される各種建設副産物(廃棄物)のリサイクル処理を受託しております。住宅メーカー等を顧客として、建設現場に資材回収ボックスを設置し定期的に巡回・回収を行い、当社グループのリサイクル工場において、選別、再資源化等の中間処理業務を行っております。建設副産物(廃棄物)のうち木質系廃材については、自社バイオマテリアル事業の処理工場にて木質リサイクルチップとして再生するほか、当社グループにて再資源化が可能な資材については資源として売却しております。

 

[新設住宅の建設現場から生まれる様々な資材の副産物]


 

当社グループにおいて処理対応が困難となる資材等については、外部業者へ再資源化の2次処理委託又は埋立処分等に係る最終処分業者への委託等により、適切な廃棄物処理を実施しております。

なお、当該事業については、当社が建設副産物(廃棄物)のリサイクルに係る中間処理を、子会社である株式会社フィニティが建設副産物(廃棄物)のリサイクルに係る中間処理及び収集運搬を行っております。

 

 

③ 環境物流事業

環境物流事業は、木製パレット等の物流機器の製造・仕入・販売を展開しております。国内においては、物流機器(新品)の製造・仕入・販売に加えて中古物流機器の買取・販売にも注力しており、廃棄木製パレット等のリサイクル処理を含めたソリューションも提供しております。

 

[物流機器の製造・仕入・販売とリサイクルの概要]


 

なお、当該事業については、当社が国内における物流機器の製造・仕入・販売を、子会社であるFULUHASHI CORPORATION(THAILAND)LTD.及びFULUHASHI CORPORATION(VIETNAM)LTD.が海外における事業展開を行っております。

 

④ その他

当社グループ事業において、必要となる各種サービスのグループ内製化を目的として子会社等にて事業を展開しております。各社別には、株式会社フルハシ環境総合研究所が環境コンサルティングを、ASAP SECURITY株式会社が施設・交通警備を、EPOヒューマンリソース株式会社が人材派遣・紹介サービスを提供しております。

また、株式会社iEPOがITサービスを展開しておりましたが、2021年4月1日付で当社に吸収合併しております。

 

(2)当社グループの事業展開について

① 事業所展開について

当社グループは、愛知県を中心とする東海地区を基盤とした事業を展開しております。「バイオマテリアル事業」及び「資源循環事業」は、解体現場や建設現場から発生する建設廃棄物を主たる取扱対象としており、当該需要は主に都市部及びその近郊において発生することから、当社グループの事業拠点は主に東海地区に加えて、関東地区に注力した展開を行っております。

当社グループの事業は、リサイクル処理需要と木質リサイクルチップ需要のバランスが重要であり、これら各需要動向を踏まえた事業所展開を推進しております。

また、リサイクル事業の展開に応じて、「環境物流事業」における木製パレット等の物流機器の製造・販売からリユース、リサイクル等のサービス展開も推進しております。なお国内の環境物流事業のノウハウを活かすべく海外拠点(タイ・ベトナム)へ展開を行っております。

 

 

当社グループのネットワーク図


 

 

② 木質バイオマス発電に関する取組みについて

当社グループは、主力事業であるバイオマテリアル事業における木質リサイクルチップ製品の安定供給先確保を目的として、国内における複数の木質バイオマス発電事業への参画を実施しております。

  具体的な取組みとしては、住友共同電力株式会社及び住友林業株式会社との合弁による川崎バイオマス発電株式会社(2011年2月運転開始、発電出力33,000kw、当社出資比率13.0%)への出資 、同発電所への木質リサイクルチップ供給会社であるジャパンバイオエナジー株式会社(持分法適用関連会社)への出資等のほか、中部電力グループの株式会社シーエナジーとの合弁によるCEPO半田バイオマス発電所株式会社(2019年10月運転開始、発電出力50,000kw、当社出資比率10.0%)へ出資しており、それらの燃料供給を当社が担っております。また、出資・合弁事業以外にも木質リサイクルチップの納入先として木質バイオマス発電所との関係構築を強化し、これら取組みについて継続的に推進しております。

 

③ 環境ソリューションについて

当社グループの事業は、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)における廃棄物の適正処理及び再資源化の推進、エネルギー問題及び気候変動等の解決に対するソリューションとなるものであり、当社グループは各事業展開を通じて、国際社会の目標達成に貢献できるものと考えております。

これまでの事業展開として、国内の環境規制の整備、環境意識の向上等とともに適正な木質系廃材リサイクル処理の提案と木質リサイクルチップの市場開拓(ボイラー燃料、製紙原料、木質ボード等の建材原料等)を行ってまいりました(バイオマテリアル事業)。さらに、建設由来の木質系廃材の取扱いが主になるにつれて、その排出事業者及び発生源である建設市場に対して再資源化のソリューションを提案して、建設現場(発生源)からの選別調達及び木くず以外の建設副産物のリサイクルを展開してまいりました(資源循環事業)。

当社グループは、上記各事業における創業以来の実績と信頼性の構築、これまでの事業展開において構築してきたリサイクル資源の排出事業者から木質リサイクルチップの需要者を含む資源リサイクルに係る顧客ネットワークを構築していることが事業展開における強みであると認識しております。その資源リサイクルネットワークを活かし、燃料の生産・調達が課題とされる木質バイオマス発電プロジェクトに積極的な参画を行い、環境政策(再生可能エネルギーの普及、気候変動対策等)にも貢献しております。なお、木質バイオマス発電プロジェクトは木質リサイクルチップの長期安定的な供給が見込める需要先であり、これら供給先を確保することにより、リサイクル拠点拡充及び営業・輸送コスト削減等を推進しております。

なお、当社グループは、主に都市部及びその近郊でのさらなる拠点展開を推進させ、都市廃棄物の選別リサイクル促進、製造者への再資源化の普及、災害木処理等の地域貢献を推進しております。

 

 

(3) 事業系統図


(注) 1.2021年4月1日付で、当社は㈱iEPOを吸収合併いたしました。

2.2021年4月1日付で、㈱フィニティはあけぼのサービス㈲を吸収合併いたしました。

3.ジャパンバイオエナジー㈱は、川崎バイオマス発電㈱への木質リサイクルチップ生産・供給を行っております。ジャパンバイオエナジーホールディング㈱は、川崎バイオマス発電㈱及びジャパンバイオエナジー㈱の持株管理会社であります。

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金
(千円)

主要な事業
の内容

議決権の所有
割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

㈱フィニティ

(注)2、6

愛知県

名古屋市熱田区

30,000

収集運搬

100.0

収集運搬の委託等

廃棄物処理の受託等

あけぼのサービス㈲

(注)3、5

愛知県

名古屋市熱田区

3,000

運送

100.0

(100.0)

FULUHASHI CORPORATION(THAILAND)LTD.

タイ

チョンブリー県

35,670千

バーツ

物流機器製造販売

100.0

運転資金貸付

FULUHASHI CORPORATION(VIETNAM)LTD.

ベトナム

ハイズオン省

12,784百万

ベトナムドン

物流機器製造販売

100.0

運転資金貸付

債務保証

㈱フルハシ環境

総合研究所

愛知県

名古屋市中区

40,000

環境コンサルティング

100.0

環境コンサルティング等の委託等

役員の兼任

ASAP

SECURITY㈱

愛知県

名古屋市熱田区

10,000

警備請負

100.0

施設・交通警備の委託等

㈱iEPO

(注)4

愛知県

名古屋市熱田区

20,000

IT関連

100.0

情報システム開発の委託等

役員の兼任

EPOヒューマン

リソース

愛知県

名古屋市中区

20,000

人材派遣

100.0

当社に対する人材派遣等

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

ジャパンバイオエナジー㈱

(注)5

神奈川県

川崎市川崎区

100,000

廃棄物処理・リサイクル

20.0

(19.0)

 

営業業務受託先

ジャパンバイオエナジーホールディング㈱

東京都

千代田区

51,500

ジャパンバイオエナジー㈱の経営管理全般

36.9

役員の兼任

 

(注) 1.上記会社のうちには、有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

2.特定子会社であります。

3.2021年4月1日付で、㈱フィニティはあけぼのサービス㈲を吸収合併いたしました。

4.2021年4月1日付で、当社は㈱iEPOを吸収合併いたしました。

5.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。

6.株式会社フィニティについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等

   売上高

1,439,052千円

   経常損失(△)

△4,972千円

   当期純損失(△)

△11,691千円

   純資産額

61,093千円

   総資産額

703,149千円

 

 

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

 

2022年1月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

バイオマテリアル事業

172

(5)

資源循環事業

69

(26)

環境物流事業

77

(1)

その他

36

(46)

全社(共通)

79

(5)

合計

433

(83)

 

(注) 1.従業員数は就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数(パートタイマー、契約社員、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除く。)は年間の平均人数を(外書)で記載しております。

2.全社(共通)は、当社の管理部門、セグメント重複する営業人員、研究開発部門及び子会社の管理部門の従業員であります。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

2022年1月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

253

40.0

8.07

4,603

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

バイオマテリアル事業

144

 

資源循環事業

27

 

環境物流事業

10

 

その他

 

全社(共通)

72

 

合計

253

 

 

(注) 1.従業員数は就業人員数(当社から当社外への出向者を除き、当社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数(パートタイマー、契約社員、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除く。)は従業員の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

2. 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3. 全社(共通)は、当社の管理部門、セグメント重複する営業人員、研究開発部門の従業員であります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。