第二部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

回次

第1期

第2期

第3期

第4期

第5期

第6期

決算年月

2016年3月

2017年3月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

売上高

(千円)

28,063

292,155

293,763

638,059

952,735

1,330,928

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

7,951

129,509

10,103

22,817

9,070

72,264

当期純利益又は当期純損失

(△)

(千円)

6,032

90,275

64,647

18,706

1,193

68,434

持分法を適用した場合の

投資利益

(千円)

資本金

(千円)

1,000

1,000

1,000

1,000

1,000

1,000

発行済株式総数

(株)

100

100

1,000,000

1,000,000

1,000,000

1,000,000

純資産額

(千円)

7,032

97,307

32,659

51,366

50,173

118,608

総資産額

(千円)

15,994

165,169

468,498

532,610

886,096

1,293,949

1株当たり純資産額

(円)

70,320.63

973,076.74

32.66

51.37

10.03

23.72

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

60,320.63

902,756.11

64.65

18.71

0.24

13.69

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

43.96

58.91

6.97

9.64

5.66

9.17

自己資本利益率

(%)

150.20

173.04

44.53

81.09

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

157,789

102,709

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

136,752

174,245

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

263,695

258,697

現金及び現金同等物の

期末残高

(千円)

658,137

845,298

従業員数

(人)

8

12

24

31

37

55

(外、平均臨時雇用者数)

(11)

(65)

(80)

(95)

(91)

(91)

(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.売上高には、消費税等は含まれておりません。

3.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社を有していないため記載しておりません。

4.第1期及び第2期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。第3期及び第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できず、また、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。第4期及び第6期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。

5.第3期及び第5期の自己資本利益率については、当期純損失を計上しているため記載しておりません。

6.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。

7.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

8.第1期から第4期については、キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。

9.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイト、インターン生を含む。)は、最近1年間の平均人員を( )外数で記載しております。

10.当社は2015年8月18日設立のため、第1期は2015年8月18日から2016年3月31日までの7ヶ月と14日となっております。

11.第3期は、決算期変更により2017年4月1日から2017年12月31日までの9ヶ月間となっております。

12.第5期及び第6期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく、太陽有限責任監査法人による監査を受けております。

なお、第1期から第4期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。

13.2021年6月7日を基準日として、2021年6月8日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行いましたが、第5期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失を算定しております。

14.当社は、2017年12月1日付で普通株式1株につき10,000株、2021年6月8日付で普通株式1株につき5株の株式分割を行っております。

そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(2012年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第1期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。

なお、第1期から第4期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。

回次

第1期

第2期

第3期

第4期

第5期

第6期

決算年月

2016年3月

2017年3月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

1株当たり純資産額

(円)

1.41

19.46

6.53

10.27

10.03

23.72

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

1.21

18.06

△12.93

3.74

△0.24

13.69

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

 

2【沿革】

2013年12月

現代表取締役社長の宮下尚之が株式会社トライフで新卒採用支援メディア「ONE CAREER」のサービスを開始

2015年8月

東京都渋谷区松濤に株式会社ワンキャリア設立

2015年12月

株式会社トライフより新卒採用支援メディア「ONE CAREER」の事業譲受

2016年4月

東京都渋谷区道玄坂へ本社オフィス移転

2017年9月

有料職業紹介事業の許可を取得

2017年10月

株式会社トライフより全事業譲受

2019年1月

株式会社レントヘッドを設立(2019年12月解散、2020年5月清算結了。)

2019年7月

UB Venturesが当社株式取得により資本参加

2019年8月

PKSHA SPARXアルゴリズム1号が当社株式取得により資本参加

2020年3月

LIVE動画サービス「会社説明会 ONE CAREER LIVE」提供開始

2020年3月

プライバシーマーク認定を取得

2020年4月

サービスシリーズ「ワンキャリアクラウド」をリリース

2020年5月

東京都渋谷区桜丘町へ本社オフィス移転

2020年6月

「ワンキャリアクラウド採用計画」β版をリリース

2020年11月

「ワンキャリアクラウド採用計画」β版が日本の人事部HRアワード2020で最優秀賞を受賞

2021年3月

ワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能をリリース

2021年6月

中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」β版をリリース

 

3【事業の内容】

当社は、「人の数だけ、キャリアをつくる。」をミッションに掲げ、企業が発展する上で必要不可欠な採用活動や人事業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を支援する、「キャリアデータプラットフォーム」事業を展開しております。働き方が多様化していく中で、企業や個人が参考にする仕事選びに関するあらゆるデータ(以下、キャリアデータ)を当社が公開することにより、誰もが自由に働き方を選択できる社会を目指します。

 

・キャリアデータプラットフォーム

日本ではインターネットの普及に伴い、WEB上での求人広告が一般的となっています。しかし、求職者は就職の意思決定に必要な情報を手に入れるために、オンラインの求人サイトや企業の採用ページ、オフラインの在職者との面談(OB・OG訪問)や企業の会社説明会など、異なる複数のチャネルにアクセスしなければなりませんでした。

当社が構築する「キャリアデータプラットフォーム」は、これまで求職者が複数のチャネルを横断して手に入れる必要があった就職の意思決定に必要な情報を、まとめて1箇所で得ることができるプラットフォームであり、求職者からの就職活動の体験情報を中心とする、これまで公開されていなかったキャリアデータを蓄積し、就職・採用の意思決定に必要な情報として、求職者と企業の双方に提供するものです。当社はキャリアデータプラットフォームにキャリアデータを求めて集まる求職者と企業の多様な雇用機会を創出するとともに、それぞれの意思決定に必要な情報を合わせて提供することで、「知っていれば避けられた」採用のミスマッチを防ぎ、仕事選びにおける意思決定を支援しております。

このキャリアデータプラットフォームにおいて、求職者には新卒採用支援メディア「ONE CAREER」と中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」によって、企業には採用DX(注1)支援を行う「ワンキャリアクラウドシリーズ(注2)」によって、求人メディアや採用ソリューションを提供しております。

 

(注1)採用DX:採用活動のDXです。企業の採用活動にデータとデジタル技術を導入することで、採用計画策定、採用広報活動、求職者募集、選考、応募者管理などの一連の採用活動をオンライン化し、採用力の強化や採用業務の効率化を図ります。

(注2)ワンキャリアクラウドシリーズ:人材採用に特化したクラウド型サービスです。当社の「キャリアデータプラットフォーム」を活用した採用DX支援により、人材採用の課題を包括的に解決するサービスです。現時点では新卒採用領域において求人掲載、動画配信、採用計画などの各種機能を提供しております。

 

0201010_001.png「キャリアデータプラットフォームの成長サイクル」

0201010_002.jpg当社が収集・保有するキャリアデータ(注3)は、どのような求職者がどのような企業に興味を持ち、選考を受け、評価されているのかを浮き彫りにする「求職者に関するキャリアデータ」と、企業が開示している求人情報や、求職者による就職活動の体験情報から、どのような企業がどのような選考方法や採用基準で採用活動を行っているのか、その結果どのような求職者を採用しているのかを浮き彫りにする「企業に関するキャリアデータ」に大別されます。当社が収集・保有するキャリアデータの具体的な内容は以下のとおりであります。

求職者に関するキャリアデータ

·求職者がどのような企業について、閲覧/お気に入り登録/エントリー/内定したかなどの行動情報

·求職者がどの企業からどの企業にどういった動機で転職したかという転職履歴情報(中途採用領域)

企業に関するキャリアデータ

·エントリーシートや面接の質問事項や実施時期、インターンシップの内容や実施概要など、企業の採用活動・選考の内容に関する情報

·企業の説明会や選考活動に対する感想や評判などの、求職者からの評価

(注3)収集・保有するキャリアデータ:2021年12月期の第2四半期末時点で、新卒採用領域の就職活動の体験情報に関するキャリアデータ455千件、中途採用領域の転職活動の体験情報に関するキャリアデータ8千件を保有しております。

 

・業界を取り巻く環境変化と課題

当社の属するHR(Human Resources)マーケットでは、日本国内においては、少子高齢化により労働人口の減少は今後避けられず、更に労働生産性は主要先進7カ国において最下位を記録するなど、国全体で限られた労働資源を有効活用し生産性を高めていくことが急務となっていると考えております(出所:公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較2020」)。

同時に企業においても、人々の働き方が多様化し人材の流動化が加速する中で、「労働生産性の向上」と「働く人々の満足度の向上」を両立させることが強く求められています。そのような中、近年あらゆる領域においてデジタル化の波が急激に訪れており、これらの社会課題がDX(注4)により解決されることが期待されています。しかし、人材採用領域においては、労働集約型の旧態依然としたビジネスモデルが主流であり、必ずしもDXが積極的に推進されているという状況ではありません。また、これまでの日本のHRマーケットにおいては、終身雇用が前提となっていたため、一企業に個人のキャリアデータが蓄積されてきたほか、仲介業者においても情報を囲い込むことで価値を生み出すような、閉鎖的なビジネスモデルが主流となっており、キャリアデータを有効に活用した就職・採用活動を行うことは困難な環境でした。近年、HRマーケットにおいては、HR Techといったテクノロジーやデータを活用した新しいサービス分野が拡大しつつありますが、マーケット全体を見渡すとまだまだキャリアデータの活用は十分とは言えません。

仕事を選ぶ個人にとっても、新卒一括採用、終身雇用、年功序列型賃金などが特徴的である日本の雇用制度は転換期を迎えているため、一人ひとりが自らの責任においてキャリアプランを考え、能動的に就職の意思決定に必要な情報(キャリアデータ)を収集し、ミスマッチを減らすための効率的な就職活動を進めていくことが強く求められます。

 

(注4)DX:企業活動にデータとデジタル技術を活用することで、ビジネスモデルや業務、サービスなどを変革し、競争上の優位性を確立すること。

 

当社は、これらの国、企業、個人それぞれが抱える課題を、キャリアデータプラットフォームを活用して、解決してまいります。企業は当社のサービス(ワンキャリアクラウドシリーズ)を活用することで、キャリアデータに基づいた定量的な採用活動を行うことができます。その結果、今や国家施策となっているDX推進の取り組みを、人材採用領域において推進することに繋がり、これまでアナログな人海戦術で対応していた企業の採用業務に掛かる大幅な手間の削減と、これまでの採用活動では難しかったデジタルを活用した新たな採用手法の選択肢を拡大することが可能となります。更に当社が提供するキャリアデータに基づく仕事選びの意思決定は、国全体の最適な人材配置や多様な雇用機会の創出を促し、国家や企業の課題であった労働生産性の向上と働く人々の満足度の向上につながると考えており、今後その実現に向けて取り組んでまいります。

また、求職者は当社のサービス(新卒採用支援メディアONE CAREER及び中途採用支援メディアONE CAREER PLUS)を活用することで、就職の意思決定に必要な情報に容易にアクセスすることができるため、求職者自身にとって最適な「仕事(職)」と巡り合える機会が拡大し、ミスマッチを減らす効率的な就職活動を行うことができます。

今後、企業の経営環境や雇用市場はより流動的になることが予想され、HRマーケットを取り巻く課題への対応が急務となるため、キャリアデータの価値が今後益々高まっていくものと当社は考えております。

 

・ビジネスモデル

当社は「キャリアデータプラットフォーム」事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりませんが、主たるサービスの特徴を分類すると、(1)採用DX支援サービス、(2)その他のサービスになります。

 

(1)採用DX支援サービス

・求人メディア

当社は新卒採用支援メディア「ONE CAREER」を運営しております。「ONE CAREER」は新卒入社までの最初のキャリア選択をサポートするサービスで、求職者の声を中心とした就職活動の体験情報を集めたコンテンツと、プロの編集チームが作成したコンテンツを融合したハイブリッドメディアです。就職活動の体験情報などのコンテンツをパソコンやスマートフォンで簡単に閲覧できる仕組みを作ることで、就職活動をおこなう求職者が企業に関するキャリアデータにいつでもどこでもアクセスすることができるサービスを展開しております。

「ONE CAREER」は、スマートフォンを中心としたインターネットを通じて、求職者には就職活動に必要なあらゆる情報を提供する就職支援サービスを、企業には求人情報を発信することで母集団形成を行うことができる採用支援サービスをそれぞれ提供しております。

求職者から投稿される就職活動の体験情報はキャリアデータとして「ONE CAREER」上で公開され、求職者は「ONE CAREER」の会員となることで、企業に関するキャリアデータを無料で閲覧することができます。求職者は、企業が過去に行った会社説明会や選考の内容、採用スケジュール、面接の際の雰囲気や質問内容などといった、就職活動において本当に知りたい情報を得ることが可能です。

また、当社では独自の審査部門(注5)において、投稿された就職活動の体験情報の信頼性を審査することで品質を担保しております。そのため、就職活動において必要かつ信頼できる情報を得られる手段としてニーズが高まっています。「ONE CAREER」を利用する求職者は、2021年12月期の第2四半期末時点には、80万人を突破し、年々増加しております。

 

(注5)審査部門:コンテンツマーケティング事業部にて、投稿された就職活動の体験情報の内容を審査しております。

 

これまでの会員数(注6)の推移と新卒採用領域における会員獲得率(注7)は下図のとおりであります。

0201010_003.png「会員数」

(注6)会員数:各期間末日時点で新卒採用支援メディア「ONE CAREER」に会員登録をしていた人数(退会者を除く)の累計で、全ての卒業年度の会員を含みます。

 

0201010_004.jpg「新卒採用領域における会員獲得率」

(注7)新卒採用領域における会員獲得率:各年に大学もしくは大学院を卒業するユーザーの、卒業年度別学生の総数に対するシェア率です。但し、2022年卒業予定のユーザーのシェアは、2021年第2四半期末時点までに当社サービスを利用したユーザー数により算出しています。また、卒業年度別学生の総数は、2020年卒業学生数までは文部科学省発表「令和2年度学校基本調査(確定値)の公表について」、2021年以降は2020年卒業学生数を採用しています。

 

他方、企業に対しては、「キャリアデータプラットフォーム」を活用して採用活動を支援するワンキャリアクラウドシリーズを提供しております。

求人メディアサービスとしては、新卒採用支援メディア「ONE CAREER」に会社情報や求人広告を掲載することができるワンキャリアクラウドシリーズの求人掲載機能を利用することで、企業は自社の企業イメージや魅力を求職者に伝えることが可能です。掲載できる情報は、テキストや画像データによる企業説明情報に加えて、インターンシップや会社説明会などの募集情報、タイアップ記事広告など多岐にわたり、これらの掲載情報を通じて多くの求職者にアプローチすることができるほか、自社の採用イメージを向上させるためのブランディングが可能となります。

また、当社は企業の採用説明会を動画で配信するサービスを提供しております。本サービスで提供している企画は、企業の会社説明を1社単独でライブ配信する「ONE CAREER LIVE」、合同企業説明会を複数チャネルで同時ライブ配信した「ONE CAREER SUPER LIVE」などがあります。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、多くの企業説明会がオンラインで実施され採用活動のDXが加速しています。企業は従来のオフラインによる説明会よりも、地理的な制限や、会場の収容人数の制限を受けることなく、採用における母集団形成を効率的に行うことが可能です。当社が実施したオンライン企業説明会は2021年12月期の第2四半期末時点で累計600回を超え、出演企業の魅力を引き出すシナリオ設計や高い視聴者集客力で、企業から高い評価を受けております。またオンライン企業説明会経由での企業求人への申込者数は2021年12月期の第2四半期末時点で延べ74万人と、求職者からの需要を取り込めております。

 

「動画配信サービスのイメージ」

0201010_005.png

 

当社では、「ONE CAREER」を利用する求職者会員数の拡大とともに、大企業からスタートアップまで法人の顧客基盤を拡大し続け、2021年12月期の第2四半期末時点には、法人取引累計社数(注8)は782社となっております。

「ONE CAREER」は、求人広告や採用説明会をオンラインで提供するプラットフォームとして、企業の採用活動のDXを推進いたします。

 

 

これまでの法人取引累計社数の推移と、年間取引社数(注9)は、それぞれ以下のとおりであります。

0201010_006.png「法人取引累計社数」

(注8)法人取引累計社数:各期間末日時点で当社と有償取引を行ったことのある法人顧客数の累計です。

 

「年間取引社数」

 

第5期事業年度

(自 2019年1月1日

 至 2019年12月31日)

第6期事業年度

(自 2020年1月1日

 至 2020年12月31日)

取引社数

362

495

(注9)年間取引社数:各事業年度において当社と有償取引を行った法人顧客数です。

 

・採用ソリューション

採用ソリューションは、当社に蓄積された膨大なキャリアデータを活用し、企業の人事担当者が行う新卒採用業務の支援を行うソリューションサービスです。企業向けの採用コンサルティングや、2020年6月より開始したワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能によって、採用ターゲットとなる求職者がいつどの程度活動しているのか、採用競合となる他社がいつどのような採用活動を行っているのかといった、採用活動計画を立案する際に必要なマーケティングデータを提供し、採用業務に役立つソリューションの提供を行っております(なお、2021年12月期の第2四半期末時点では、ワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能は全ての法人顧客に無償で利用いただけるサービスとなっております。今後は機能の拡張により一部有償化することを予定しております。)。

当社は「ONE CAREER」の公開以来、企業の採用活動に関する45万件を超える就職活動の体験情報を集め、2021年12月期の第2四半期末時点では、キャリアデータが蓄積されている企業は、10,522社となっております。

これまでの採用サービスでは、求職者は企業の募集情報を探し応募するときだけにサービスを利用することが一般的でした。これに対して「ONE CAREER」では、求職者は募集情報を探し応募するときだけでなく、就職活動期間を通じて「ONE CAREER」に蓄積した膨大なキャリアデータを閲覧することで、就職活動開始時の基礎知識の学習や、求人応募後の企業研究や採用選考の対策を行っており、数か月から長ければ1年以上とサービス利用期間が長いことが特徴的です。そのため当社には、求職者の就職活動期間を通じた行動履歴データが蓄積されております。行動履歴データとは、求職者がWEBサイトを訪問し、いつどの企業求人への応募をしたのか、どのページを閲覧したのかなどの履歴情報であり、それらを蓄積することによって求職者の興味・関心を分析することが可能です(全ての行動履歴データは特定の個人を識別できないよう加工を施して利用しております。)。求職者から投稿される就職活動の体験情報とあわせて、当社独自のデータベースを構築しております。

 

これまでのキャリアデータ保有社数(注10)の推移は、下図のとおりであります。

0201010_007.png「キャリアデータ保有社数」

 

(注10)キャリアデータ保有社数:「ONE CAREER」に採用活動に関する体験情報などのキャリアデータが1件以上登録されている企業数です。

 

企業は、本サービスを通じて企業と求職者に関するキャリアデータを得て、競合他社の採用活動の実態や、自社の採用活動の評判などを知ることができるため、自社の採用手法を改善し、求職者を獲得するための取り組みを進めることや、自社の採用計画をワンキャリアクラウド上で作成し、履歴を保存することが可能です。企業の人事担当者が変更になった際にも、本サービスを情報の引継ぎなどに活用することで、採用活動の負担を削減することにも役立ちます。

ワンキャリアクラウドについては今後、採用計画の立案から求職者の募集、選考活動の管理に至るまで、企業の採用活動を通貫して支えるデジタルツールとして提供することで、企業の採用活動のDXを推進することを目指します。

 

(2)その他のサービス

その他のサービスとして、「マーケティングアライアンス」、「中途採用事業」のサービスを提供しております。なお「中途採用事業」は2021年6月より開始し、現時点では業績に与える影響は小さいものの、今後の事業拡大を目指します。

 

当社の「キャリアデータプラットフォーム」事業で提供している各サービスの概要は以下のとおりであります。

採用DX支援サービス

・求人メディア

企業の魅力を伝え、母集団形成を行うことが可能なサービス。新卒採用支援メディア「ONE CAREER」への求人広告を掲載する求人掲載と企業の採用に関する会社説明を動画で配信するサービスの他、母集団形成を補うターゲティングメールなどのオプションサービスを提供。

・採用ソリューション

当社保有のデータを活用したサービス。学生や競合他社の動向を企業の採用活動に反映させることが可能。

その他のサービス

・マーケティングアライアンス

「ONE CAREER」の求職者会員を他のHRサービスなどのアライアンスパートナーに送客し、成果発生件数に応じて収益を得る成果報酬制サービス。

・中途採用事業

中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」へ求人広告の掲載や、企業への人材紹介を提供するサービス。

 

0201010_008.png[事業系統図]

 

 

4【関係会社の状況】

該当事項はありません。

 

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

 

 

 

 

2021年7月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

66

(86)

28.5

1.8

6,038,055

 (注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイト、インターン生を含む。)は、最近1年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社はキャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

4.最近日までの1年間において従業員数が15名増加しております。主な理由は、事業拡大に伴う期中採用の増加によるものであります。

 

(2)労働組合の状況

当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好であります。