回次 |
第9期 |
第10期 |
|
決算年月 |
2018年12月 |
2019年12月 |
|
売上高 |
(千円) |
|
|
経常利益 |
(千円) |
|
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
(千円) |
|
|
包括利益 |
(千円) |
|
|
純資産額 |
(千円) |
|
|
総資産額 |
(千円) |
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
|
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.当社は2020年4月1日付で、普通株式1株につき100株の割合をもって株式分割を行っておりますが、第9期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
5.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー及び人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、1年間の平均人員を()外書きで記載しております。
6.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第10期の期首から適用しており、第9期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
7.第9期及び第10期の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、PwC京都監査法人の監査を受けております。
回次 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
第9期 |
第10期 |
|
決算年月 |
2015年12月 |
2016年12月 |
2017年12月 |
2018年12月 |
2019年12月 |
|
売上高 |
(千円) |
|
|
|
|
|
経常利益又は経常損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
|
|
当期純利益又は当期純損失(△) |
(千円) |
△ |
|
△ |
|
|
資本金 |
(千円) |
|
|
|
|
|
発行済株式総数 |
(株) |
|
|
|
|
|
純資産額 |
(千円) |
|
|
|
|
|
総資産額 |
(千円) |
|
|
|
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
|
|
|
1株当たり配当額 |
(円) |
|
|
|
|
|
(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△ |
|
△ |
|
|
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
|
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
|
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
|
|
配当性向 |
(%) |
|
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.第6期及び第8期における経常損失及び当期純損失、並びに第7期における経常損失については、複数の拠点開設が重なり、拠点開設費用及び人件費が先行したことによるものであります。
3.当社は2020年4月1日付で、普通株式1株につき100株の割合をもって株式分割を行っており、発行済株式総数は1,228,000株となっております。
4.当社は2020年4月1日付で、普通株式1株につき100株の割合をもって株式分割を行っておりますが、第9期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
5.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
6.第6期及び第8期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。第7期、第9期及び第10期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
7.第6期及び第8期の自己資本利益率は、当期純損失を計上しているため、記載しておりません。
8.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
9.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー及び人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、1年間の平均人員を()外書きで記載しております。ただし、第6期、第7期及び第8期の臨時雇用者数につきましては、正確な平均人員の算出が困難なため、期末時点の人数を記載しております。
10.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第10期の期首から適用しており、第9期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
11.第9期及び第10期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、PwC京都監査法人の監査を受けております。
なお、第6期、第7期及び第8期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づくPwC京都監査法人の監査を受けておりません。
12.当社は2020年4月1日付で、普通株式1株につき100株の割合をもって株式分割を行っております。
そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Iの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第6期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第6期、第7期及び第8期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、PwC京都監査法人の監査を受けておりません。
回次 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
第9期 |
第10期 |
|
決算年月 |
2015年12月 |
2016年12月 |
2017年12月 |
2018年12月 |
2019年12月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
4.99 |
26.40 |
0.22 |
30.30 |
102.74 |
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△79.96 |
21.40 |
△12.34 |
46.38 |
72.44 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
1株当たり配当額 (うち1株当たり中間配当額) |
(円) |
- (-) |
- (-) |
- (-) |
- (-) |
- (-) |
当社は2010年2月、訪問看護事業を営むことを目的として当社代表取締役社長である北山忠雄が創業いたしました。
当社の社名は「株式会社T.S.I(ティー・エス・アイ:Terminalcare Support Instituteの略)」です。高齢者の人生の終末期を支援するため、訪問看護事業を立ち上げました。
訪問看護では看護師、准看護師等の有資格者が要介護者の自宅へ訪問しておりましたが、人生の終末期を支援するためには、訪問時のみならず、生活全般の支援の必要がありました。
当時の介護保険制度では要介護3以上になると、特別養護老人ホーム(以下、「特養」という。)への入所の可能性が上がり、公的な支援を受けやすくなりますが、要介護2以下では入所は限られた条件を満たす場合のみの特例措置でありました。要介護1以上や要支援状態から入れる有料老人ホームは一定数の整備はありましたが、入所時には数百万円~数千万円の一時金が必要であり、月額費用も高く一部の富裕層向けの住宅でした。特養は2013年度時点で全国で52万4千人(出典:2014年3月25日「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」厚生労働省のプレスリリースより)が入所待機者状態といわれておりました。なお、2019年4月時点においては、29万2千人が入所待機者状態といわれています(出典:2019年12月25日「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」厚生労働省のプレスリリースより)。
そのような中、2011年に「高齢者の居住の安定確保に関する法律」(以下、「高齢者住まい法」という。)が改正されました。この法律は、国土交通省と厚生労働省が共管し、良好な居住環境を備えた高齢者向けの賃貸住宅の供給を促進することを目的として制定されました。住まいとケアの融合であり、当社が目指すべきものと合致したため、サービス付き高齢者向け住宅に訪問介護事業所、居宅介護支援事業所を併設させた形態にて拠点を開設し、事業を展開しております。
当社設立以降の沿革は、以下のとおりであります。
年月 |
概要 |
2010年2月 |
京都市西京区にて、訪問看護事業を営むことを目的に当社を設立(資本金10,000千円) |
2010年5月 |
訪問看護事業を開始し、「訪問看護ステーションえんじゅ桂」(京都市西京区)開設 |
2012年12月 |
訪問介護事業を開始し、「ケアステーションえんじゅおごと」(滋賀県大津市、現「ケアステーションあんじぇすおごと」)開設 |
2013年1月 |
居宅介護支援事業を開始し、「ケアプランセンターえんじゅおごと」(滋賀県大津市)開設 |
2013年3月 |
サービス付き高齢者向け住宅事業を開始し、「アンジェスおごと」(滋賀県大津市)運営開始 |
2013年10月 |
サービス付き高齢者向け住宅として京都府へ進出 「アンジェス亀岡」(京都府亀岡市)運営開始 |
2014年11月 |
サービス付き高齢者向け住宅として岡山県へ進出 「アンジェス中庄」(岡山県倉敷市)運営開始 |
2015年11月 |
株式会社北山住宅販売(現 連結子会社)の株式を取得し子会社化 |
2016年9月 |
サービス付き高齢者向け住宅として静岡県へ進出 初の44室モデルとなる「アンジェス浜松中沢」(浜松市中区)運営開始 |
2017年5月 |
株式会社北山住宅販売(現 連結子会社)の株式を追加取得し完全子会社化 |
2018年10月 |
サービス付き高齢者向け住宅として兵庫県へ進出 「アンジェス姫路」(兵庫県姫路市)運営開始 |
2019年12月 |
初の69室モデルとなる「アンジェス加古川」(兵庫県加古川市)運営開始 |
2020年6月 |
サービス付き高齢者向け住宅として愛知県へ進出 「アンジェス一宮奥町」(愛知県一宮市)運営開始 |
2020年11月 |
サービス付き高齢者向け住宅として神奈川県へ進出 「アンジェス相模原」(相模原市緑区)運営開始 |
また、当社グループの各拠点(サービス付き高齢者向け住宅)の開設・運営開始の推移は、
下記のとおりであります。
(2021年2月12日現在)
都道府県 (拠点数) |
拠点名 |
運営開始年月 |
居室数 |
滋賀県 (7拠点) |
アンジェスおごと |
2013年3月 |
28 |
アンジェス彦根 |
2014年10月 |
29 |
|
アンジェス堅田 |
2014年10月 |
29 |
|
アンジェス守山 |
2015年9月 |
29 |
|
アンジェス彦根城 |
2015年10月 |
29 |
|
アンジェス長浜 |
2016年8月 |
29 |
|
アンジェス石山寺 |
2018年2月 |
29 |
|
京都府 (5拠点) |
アンジェス亀岡 |
2013年10月 |
28 |
アンジェス篠 |
2016年6月 |
29 |
|
アンジェス岩倉 |
2017年9月 |
28 |
|
アンジェス宇治木幡 |
2018年9月 |
29 |
|
アンジェス嵯峨広沢 |
2020年10月 |
29 |
|
岡山県 (4拠点) |
アンジェス中庄 |
2014年11月 |
28 |
アンジェス大元 |
2015年4月 |
29 |
|
アンジェス北畝 |
2015年10月 |
29 |
|
アンジェス当新田 |
2016年3月 |
29 |
|
静岡県 (4拠点) |
アンジェス浜松中沢 |
2016年9月 |
44 |
アンジェス長田 |
2016年10月 |
29 |
|
アンジェス静岡東新田 |
2017年5月 |
29 |
|
アンジェス西焼津 |
2020年3月 |
29 |
|
兵庫県 (2拠点) |
アンジェス姫路 |
2018年10月 |
28 |
アンジェス加古川 |
2019年12月 |
69 |
|
愛知県 (1拠点) |
アンジェス一宮奥町 |
2020年6月 |
29 |
神奈川県 (1拠点) |
アンジェス相模原 |
2020年11月 |
29 |
合計 (24拠点) |
- |
- |
746 |
当社グループは、当社及び連結子会社である株式会社北山住宅販売で構成されております。社名の「株式会社T.S.I」は、「Terminalcare Support Institute」の略であり、「終末期ケアの支援機関」を意味します。
当社は、日本の超高齢社会(※)において、在宅独居高齢者の孤独死、要介護者の在宅生活の限界と特養の入所待機者の解消という社会課題を解決するため、「サービス付き高齢者向け住宅」の運営、「訪問介護/介護予防・日常生活支援」及び「居宅介護支援」を行っております。
なお、当社グループの事業セグメントは、高齢者住まい法に基づくサービス付き高齢者向け住宅の運営、及び介護保険法に基づく訪問介護、居宅介護支援等を行う「介護事業」(当社)、並びに当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅「アンジェス」の建築請負を行う「不動産事業」(株式会社北山住宅販売)で構成されており、当社グループは、自宅で看取られたいと望む高齢者が安心して住める住まいと介護サービスを提供することを目的に、サービス付き高齢者向け住宅を「設計・建築・運営」まで一気通貫して提供しております。
また、拠点数・居室数の推移は下記のとおりであります。
|
拠点数 |
居室数 |
2015年12月末 |
9 |
258 |
2016年12月末 |
14 |
418 |
2017年12月末 |
16 |
475 |
2018年12月末 |
19 |
561 |
2019年12月末 |
20 |
630 |
2020年12月末 |
24 |
746 |
(※)
高齢化の進行具合を示す言葉として、65歳以上の人口が、全人口に対して7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」と呼ばれます。
(1)当社グループの各事業の内容
(介護事業)
① サービス付き高齢者向け住宅
高齢者が暮らすための介護サービスは「施設系」と「住宅系」に大別されます。「施設系」の契約は利用権方式、「住宅系」の契約は賃貸借方式をとっており、サービス付き高齢者向け住宅は「住宅系」にあたります。
サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者住まい法の第5条において「状況把握サービス」「生活相談サービス」を行うことが必須とされておりますが、その上に付加するサービスについては各事業者の任意となっております。
サービス付き高齢者向け住宅は、医療体制がしっかりしており、重度の方を対象とする「医療特化型」、介護体制がしっかりしており、自立~重度の方までを対象とする「介護特化型」、入居時費用等が高額であり、高所得者層を対象とする「高級志向型」、自立度が高い方向けに最低限のサービスのみ提供する「高齢者一般向け」等の様々な形態がみられますが、当社は「介護特化型」にて事業を運営しております。当社は、後述するように、基本的にサービス付き高齢者向け住宅の1階事務所部分に訪問介護事業所、居宅介護支援事業所を併設させた形で、24時間施設に人員を配置し、看取りまで対応を行うなど、要介護2~3程度の介護が必要な方を主たる顧客層と想定した運営を行っております。
利用者は、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅「アンジェス」に賃貸借契約を締結して入居します。サービス付き高齢者向け住宅は、様々なサービスを提供することが可能ですが、当社は現在、住まいの提供、生活支援サービス、食事の提供に加え、訪問介護事業、居宅介護支援事業によるサービス提供をしております。
生活支援サービスでは、安否確認(毎日、主に食事時を利用した食堂での見守りなど)及び機能訓練も意識したレクリエーションを毎日実施しております。希望者や必要な方には、生活支援サービスのオプション対応として、有償での介護の提供も行っております。
当社では、サービス付き高齢者向け住宅を建築されるオーナーから委託を受けて、サービス付き高齢者向け住宅の運営及び入居者に対するサービスの提供を行っております。
当社の運営するサービス付き高齢者向け住宅の主な入居者は、要介護1以上の要介護認定を受けている高齢者です。高齢者住まい法で定められている、サービス付き高齢者向け住宅を運営する上での最低要件は「状況把握サービス(安否確認)」「生活相談サービス」の提供であり、居室部分の設備(浴室やキッチンの設置の有無)や介護サービス体制、料金設定等は事業者に委ねられておりますが、当社は特養入所待機者層をメイン顧客層としているため、全体的に介護向けの設備とし、人員配置やサービス内容を整備しております。また、介護保険の訪問介護だけを利用して在宅で生活を送ろうとした場合、介護保険の区分支給限度基準額を超えた部分は利用者の10割(全額)負担となり、生活費が高額となりますが(※)、当社の運営するサービス付き高齢者向け住宅では、利用者が介護保険でまかないきれない部分について生活支援サービスのオプション(有償)を利用することで、介護保険で10割(全額)負担となる場合に比べて、同一サービスを低価格で受けることができるようにしております。
事業者の運営効率を考慮し、サービス付き高齢者向け住宅に通所介護事業所(デイサービス)を併設するケースもみられますが、当社は訪問介護事業所及び居宅介護支援事業所を併設しております。これは、利用者との一対一の関わりの頻度を高くし、家族介護の代わりとするための体制です。入居者とスタッフ、または入居者同士の関わりを多くするために毎日レクリエーションも実施しております。高齢者の方が強く感じやすい、孤独・不安を少しでも取り除くことができるよう、人との関わりを多く持てる安心した生活の場を提供しております。
在宅での看取りとは原則、医療処置や延命措置を行わないため、本人、家族、訪問診療医がその点について合意することが必要になります。三者の積極的延命措置はしない旨の共有のもと、各拠点の提携先の訪問診療医が痛みや苦しみを和らげるケアを、外部の訪問看護が状況把握や経過観察を行い、「アンジェス」のスタッフが最期の日々の生活をサポートすることで「アンジェス」での在宅の看取りは成り立っております。
(※)
在宅で介護保険を利用する場合、利用者の自己負担割合は1割(本人の収入によって自己負担割合は1~3割の間で変動)となりますが、各々の認定された要介護状態により、利用できる介護保険サービスの量が異なります。2019年10月の改定内容では、要介護1の利用者の区分支給限度基準額(1割負担で利用できる範囲)は16,765単位、要介護3の利用者の区分支給限度基準額は27,048単位であるなど要介護度に応じて設定されております。訪問介護の代表的なサービスである「入浴介助(身体介護60分)」の場合、60分で395単位に諸々の加算を加え、大津市の場合は1単位=10.70円であることから、自己負担が1割負担の場合は約508円となりますが、介護保険の限度額(区分支給限度基準額)を超過して10割(全額)負担での利用となると、約5,071円の負担となります。これが積み重なると、金銭的な負担が大きくなり、「アンジェス」での生活の継続が難しくなり、特養など施設への転居を本格的に検討しなければならなくなりますが、当社は、介護保険とサービス付き高齢者向け住宅の生活支援サービスのオプション(有償)を併用するプランを提供できることから、必要な介護と費用負担面を考慮しながら生活プランを設計することが可能となっております。
② 訪問介護/介護予防・日常生活支援
訪問介護とは、65歳以上の第1号被保険者(第2号被保険者にあっては特定疾病等で認定を受けた40歳~64歳の方)で、要介護認定を受けた利用者に対して、介護福祉士(ケアワーカー)や訪問介護員(ホームヘルパー)が、自宅へ訪問し、食事・排泄・入浴など直接身体に触れる身体介助や掃除・洗濯などの家事面における生活援助を行うサービスです。介護支援専門員(以下、「ケアマネージャー」という。)が作成するケアプランに則り、食事・排泄・入浴の支援や、血圧測定、緊急時の通院補助等、日常生活の支援を実施しております。
当社の訪問介護事業所「ケアステーションあんじぇす」では、主として「アンジェス」の入居者に向けて訪問介護を提供しており、「ケアステーションあんじぇす」のスタッフは、サービス付き高齢者向け住宅のスタッフも兼務しております。時間帯によってはサービス付き高齢者向け住宅の仕事も行っており、食事の様子、夜間の様子など24時間を通じた入居者の生活の支援・見守りを行っております。これらの理由から、訪問介護においても利用者の些細な変化に気づきやすく、体調不良時などに早期に家族や医療従事者へ情報提供ができる体制が整っていること、利用者との信頼関係を深く築きやすいことで、利用者がより安心できる看取りの場を提供できること等が特徴となっております。
③ 居宅介護支援
居宅介護支援とは、在宅で介護を希望する利用者向けの介護サービスのひとつです。ケアマネージャーが、要介護・要支援認定された要介護者や要支援者、その家族の生活環境の状況を確認し、利用者やその家族に対して、介護や支援の内容について確認し、それに基づきケアプランを作成します。当社の居宅介護支援事業所「ケアプランセンターえんじゅ」では、「アンジェス」の入居者以外の外部の利用者にサービス提供するケースもあるものの、主として「アンジェス」の入居者を対象としております。
当社のケアマネージャーは、「アンジェス」の生活環境や「アンジェス」の生活時間帯を参考とすることで、多くの利用者に安心・安全にサービスを提供できるプラン設計を目指しております。利用者は、当社サービス利用前に担当していたケアマネージャーに引き続き担当を依頼することも可能であるため、一部の利用者は外部のケアマネージャーが担当しております。当社のケアマネージャーは、「アンジェス」の入居者の状態を日々知ることができ、それらを参考としてケアプランの作成をすることが可能です。また、当社のケアマネージャーは、「アンジェス」が提供可能なサービスに関する知識もあり、利用者の介護面と金銭面を考慮したプランを作成できることから、長く安心して生活できるプランを迅速に提案することが可能となっております。
(不動産事業)
不動産事業は、サービス付き高齢者向け住宅「アンジェス」の設計・建築を行っております。不動産事業では、株式会社北山住宅販売がオーナーと建築請負契約を締結し、サービス付き高齢者向け住宅の設計から建築までを行っております。同一モデルのサービス付き高齢者向け住宅を手掛けてきたノウハウの蓄積により、設計期間の短縮化・効率化と介護向けの建物としての質の向上を図っております。株式会社北山住宅販売では、当社で運営するサービス付き高齢者向け住宅だけでなく、外部運営業者が運営するサービス付き高齢者向け住宅の建築請負も行っております。また、株式会社北山住宅販売は、現在「アンジェス」を6棟保有しております。基本的に当社グループでの保有棟数は限定しており、外部オーナーが施主となり保有するスキームとして事業を行っております。
(2)事業の特徴
当社は京都府、滋賀県を中心に岡山県、静岡県、兵庫県、愛知県、神奈川県にサービス付き高齢者向け住宅「アンジェス」を展開し、基本的に「アンジェス」に併設する形で、訪問介護事業所「ケアステーションあんじぇす」、居宅介護支援事業所「ケアプランセンターえんじゅ」を開設しております。
当社のサービス、事業展開の主な特徴は、以下のとおりであります。
① 当社グループにおけるワンストップでのサービス提供
当社は、連結子会社に株式会社北山住宅販売を保有しております。株式会社北山住宅販売はサービス付き高齢者向け住宅に特化した設計・建築を行っており、特に29室モデルについてのノウハウを蓄積しております。外部のオーナーからの建築請負だけでなく、株式会社北山住宅販売が土地を調達し、自社で設計・施工し、「アンジェス」のオーナーとなる場合もあります。現在、株式会社北山住宅販売はオーナーとして「アンジェス」を6棟保有しております。
基本的な事業スキームとしては、土地オーナーが施主となり、株式会社北山住宅販売が建築請負契約を結び、建物完成後には当社又は一括借上業者が一括借り上げを行い、当社は賃貸テナントとして介護事業運営を行っております。
開設先を外部建築会社に委ねると、適切な開設先を確保できないリスクや、建築コストが高くなるリスク等があることから、当社グループではこのような形態をとっております。
上記のとおり、当社グループの事業はグループ内に、サービス付き高齢者向け住宅の設計・建築に特化した株式会社北山住宅販売を保有しており、当社グループで「土地所有」「設計・建築・運営」をすべて内製化していることが、最大の特徴であります。その他、利用者、オーナー、当社グループそれぞれの立場における特徴は、下記に記載のとおりです。
a.利用者
株式会社北山住宅販売には、29室の同モデルのサービス付き高齢者向け住宅に特化した設計・建築ノウハウが蓄積されており、介護事業に適した建物を建てることが可能です。これらのノウハウは1棟新たに増えるごとにさらに蓄積され、介護導線、食堂の配置、居室内の設備の配置等の改善という形で、利用者へ還元されております。
「アンジェス」は、要介護2~3程度の特養入所待機者層をメイン利用者と想定し運営を行っております。特養入所待機者層は、基本的に料金面でも制約のある中、株式会社北山住宅販売が建築した場合、運営開始から蓄積したノウハウを活かし建築請負金額を抑えることが可能です。建物価格を抑えることで利用者が支払う家賃も低く抑えることができるため、利用者にとっては生活費の総額を抑え、介護支援などの必要な部分に資金を回すことができ、介護度が上がっても長く「アンジェス」で生活を送ることが可能となります。「アンジェス」は、厚生年金受給者を対象とした価格帯を設定することで、最期まで生活できる場を提供しております。
b.オーナー
株式会社北山住宅販売が建築する「アンジェス」シリーズは、木造寄宿舎扱いの建物であり相続税評価が低く見積もられることから、オーナーにとっては相続税対策に適しております。建築の責任を担う株式会社北山住宅販売と同一グループである当社から一括で25年間の借上げを受けられることもオーナーの安心感につながっております。また、現在、建築費の1割の補助金(スマートウェルネス住宅等推進事業:国土交通省)を受けることができますが、株式会社北山住宅販売が補助金申請代行を行うため、オーナーの負担はありません。
c.当社グループ
株式会社北山住宅販売では、サービス付き高齢者向け住宅建築に特化したノウハウを蓄積しており、同一規格も多いことから建築原価のコストダウンに繋がっております。また、サービス付き高齢者向け住宅の新規開設には、行政へのサービス付き高齢者向け住宅の登録や補助金申請など、建築会社と介護会社が情報連携しながら行政対応を進める必要がある中で、二社間でこれまでにも多くの「アンジェス」を新規開設させてきたことから、連携してスムーズに案件を進めていくことが可能です。
② 看取りから自宅復帰まで対応するサービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅の全国平均看取り率は22.4%に対し、当社の「アンジェス」シリーズの2019年12月期における看取り率は33.7%となっております(出典:サービス付き高齢者向け住宅に関する懇談会(国土交通省)第3回配布資料「高齢期の居住の場とサービス付き高齢者向け住宅の現状に関する調査報告」令和2年1月29日。なお、当社の看取り率については同調査報告に記載の計算方法(※1)により算出)。超高齢社会で独居高齢者が増え続ける我が国において、約5割強の方が「自宅で最期を迎えたい」と望んでいるにもかかわらず、自宅の環境と家族の受け入れ準備が整わず、結局7割近くが病院にて亡くなっているというデータもあります(出典:平成24年度 高齢者の健康に関する意識調査(内閣府)、平成29年人口動態調査(厚生労働省))。そのような中、当社は利用者の第2の自宅として、最期まで生活できるような料金に設定しており、多くの利用者に看取りの場を提供しております。そのため、利用者の入居受入れ可能期間が長くなります。当社では、訪問診療の医師、訪問看護と連携することも可能です。当社では、まずは利用者に生活の場として「アンジェス」に住んでもらう中で、最終的に本人や家族に看取りの場として選んでもらえるよう長い目で見た関係性を作っております。
また365日実施しているレクリエーション等により利用者のADL(※2)が向上し、自宅復帰率(※3)は8.6%(2017年12月期から2019年12月期の3期平均値実績)となっており、「アンジェス」での看取りと自宅に復帰することの両面から「自宅で最期を迎えたい」高齢者のニーズに応えております。
(※1)
看取り率は、「高齢期の居住の場とサービス付き高齢者向け住宅の現状に関する調査報告」に記載のとおり、「居室・一時介護室・健康管理室での看取り(人)」を「死亡による契約終了+病院・介護療養型医療施設等への転居(人)」で除した数値、と同じ考え方で算出しております。
(※2)
ADLとは、「Activities of Daily Living」の略で、「日常生活動作」のことであり、起床から着替え、移動、食事、トイレ、入浴など日常的に発生する動作を指します。
(※3)
自宅復帰率は、自宅復帰者数を総退去者数で除した数値となっております。
③ 各拠点に役割が異なる3つの事業部を配置
当社の各拠点では、施設管理部、訪問介護部、居宅介護支援部の3事業部の各担当者を配置し、各々が専任でそれぞれの目標とする経営指標(KPI)をもち、3事業部が相互に連携しております。
当社では、施設管理部には、収支・稼働率に責任をもつ経営者の視点と、利用者の家族の立場に立った視点を持つことを求めております。拠点経営を担う部門で、営業による入居者の確保、稼働率の維持・向上と円滑な施設運営に責任を持ちます。訪問介護部には、利用者の立場に立った介護を提供することを求めております。訪問介護部は、介護サービスの質・人件費率に責任を持ち、スタッフ教育や日々のサービス提供を担っております。居宅介護支援部には、専門職としてのケアマネージャーの視点に立ち、看取りに至るまでのケアプランの作成と、ケアプランの作成業務を通じて、入居者の生活の質の向上を図ることを求めております。これら3事業部が当社における同じ理念のもとに各々の業務を連携しながら実施していくことで、利用者へのサービス提供と経営の安定化を図っております。
④ 自社営業部隊の配置
当社は、施設管理部という自社の営業部隊を保有しており、原則1拠点につき1名配置しております(同一地区の拠点は1名が兼務することもあります)。これにより、当社では利用者の獲得に際し、紹介会社等を使うことがなく、紹介手数料等の1利用者あたりの獲得コストがかからない運用となっております。また、自社営業部隊が直接営業を行い、地域で信頼を獲得していくことにより、中長期的な視点を見据えた事業運営を行っております。
当社の営業担当者は、ケアマネージャーや病院のソーシャルワーカーへの定期訪問により、入居者の生活情報をフィードバックする等の情報提供を行っております。要介護の高齢者が住宅・施設に入居する場合、どのようなブランド名の住宅・施設か、よりも、どのような施設長・スタッフに介護されるかが、入居検討者の大きな関心事となっており、人と人による関わりが重視される傾向にあります。当社では、自社の営業担当者を置き、直接、紹介元のケアマネージャー、病院のソーシャルワーカーに営業し、関係性を築くことで、その後も繰り返し入居者を紹介してもらいやすく稼働率が安定しております。
当社は開設後1年未満の平均稼働率が、2016年度は75.6%、2017年度は81.0%と、全国平均入居率を2016年度は約18ポイント、2017年度は約12ポイント上回っております(出典:サービス付き高齢者向け住宅に関する懇談会(国土交通省)第2回配布資料「サービス付き高齢者向け住宅に関する現状」平成31年3月8日)。
さらに、開設後1年以上経過した全拠点の平均稼働率は97.2%(第11期第3四半期連結会計期間末時点)と、早期立ち上げに加え、満室に近い状態を維持しております。
第9期連結会計年度末 (2018年12月31日) |
第10期連結会計年度末 (2019年12月31日) |
第11期第3四半期 連結会計期間末 (2020年9月30日) |
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居室数 (室) |
稼働率(%) |
居室数 (室) |
稼働率(%) |
居室数 (室) |
稼働率(%) |
|||
|
うち開設 1年以上 |
|
うち開設 1年以上 |
|
うち開設 1年以上 |
|||
561 |
91.1 |
96.0 |
630 |
90.5 |
97.3 |
688 |
92.6 |
97.2 |
※「稼働率」を次のとおり定義しております。
稼働率=(賃貸借契約数÷総提供可能居室数)
また当社は、次項で記載している「ドミナント戦略」により、複数の拠点を含む1エリアに対して、1名の外回り担当者の配置でも商圏全体をカバーできる体制とすることで、営業効率の向上を図っております。
⑤ ドミナント戦略
当社は、新たな都道府県にて事業進出後、その周辺に複数拠点を開設するドミナント戦略をとっており、当該戦略により、以下の点が可能になると考えております。
a.入居者確保
近隣に複数の拠点があることで、1エリアに1名の外回り担当者の配置でも、複数拠点をカバーして営業活動を行うこともでき、効率的に入居者を確保することが可能です。また、1つの拠点が満室でも近隣拠点を紹介することが可能となります。
b.人材確保
現在、介護業界において、人材確保は大きな課題となっておりますが、当社は、ドミナント展開を行うことで、同一エリアの拠点間で人員の融通を行うことを可能とし、課題に対処しております。
ドミナント展開を行うと、拠点を新規開設する際に、近隣の既存拠点から昇格人事により当社の事業運営のノウハウを持った管理者を立てることが可能となります。その結果、初期の教育期間を短縮できることに加え、当社の理念・価値観にあった人材を管理者として登用していくことができます。また、急なスタッフ不足の際に、近隣拠点間又はエリア全体として介護スタッフの補充体制を取ることができ、スタッフ不足による利用者へのサービス中止という収益機会の逸失を防ぎます。
また、これらスタッフの確保と管理者の育成が進むことで、さらに入居者が募集しやすくなると考えております。
⑥ キャリアプランによる人材育成
当社では、体系的なキャリアプランと部門横断的な異動の実現によってスタッフの能力に応じて育成・配置を行っております。大型の拠点ではなく29室の「アンジェス」を多店舗展開する当社の開設スタイルは、多くの人材に管理者ポジションを与えることを可能としており、従業員がキャリアプランを描きやすい事業運営を行っております。当社には、訪問介護部、居宅介護支援部で専門性を高めてスペシャリストを目指す「スペシャリストライン」と、施設管理部で、拠点経営者、エリアマネージャーと、経営を担っていく「経営者ライン」の2つのキャリアプランがあります。部門をまたいでの異動も多々あり、現在のエリアマネージャーのうち約50%、施設管理部の管理職のうち約42%が、訪問介護部から経営者ラインである施設管理部へ異動し活躍しており、人材発掘や、人材育成による内部昇格体制を構築しております。
⑦ 自社運営による直接的なブランド力の維持・強化
当社は、介護業界で業務を運営していくうえでは、コンプライアンスと教育が経営の根幹であると考えており、1棟の事故で全「アンジェス」ブランドが傷つくリスクもあることから、介護のクオリティを担保するため、自社運営であることを重視しております。当社では、自社で雇用したスタッフに対して、入社時の理念研修と毎年行う理念研修、マネジメント研修を実施することで、当社の運営方針についてスタッフへ浸透を図っております。
⑧ 厚生年金受給額を考慮した料金設定
令和2年度の厚生年金の平均受給額220,724円(厚生労働省が規定する、モデル世帯の年金受給額)に対して、「アンジェス」シリーズの毎月の生活費は1人89,000円(食費の月額45,000円を除いた金額)(※)~と、ほぼ年金の範囲内で無理のない生活を送ることができることを目指しております。またこれは、大都市圏のサービス付き高齢者向け住宅の平均月額生活費である約124,000円(食費を除いた金額)を下回る価格帯に位置しております(出典:サービス付き高齢者向け住宅に関する懇談会(国土交通省)第2回配布資料「サービス付き高齢者向け住宅に関する現状」平成31年3月8日)。
(※)
サービス付き高齢者向け住宅では上記月額利用料の他に、訪問介護を利用した場合は訪問介護サービス利用に係る自己負担分の費用が発生します。また、利用者によっては、生活支援サービスの有料オプションサービスを利用される場合もあります。
⑨ 介護保険に依存しない売上バランス
当社の介護事業における売上(※)は、第10期連結会計年度において、サービス付き高齢者向け住宅による家賃収入が22.7%、生活支援関連収入が22.0%、介護保険関連収入が55.3%と、相対的に介護保険収入の割合は高いものの、介護保険収入とその他収入の割合が約半分と均等な収入バランスとなっております。「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の「(2)介護保険法の改正について」にも記載のとおり、介護保険法改正は当社においてリスクであることから収入の分散化を推し進めております。
(※)
当社の介護事業における売上は、サービス付き高齢者向け住宅による家賃収入として家賃と共益費を、生活支援関連収入として生活支援サービス費、生活支援サービスオプション及び食費を、介護保険関連収入として訪問介護収入、居宅介護支援収入及び福祉用具貸与収入を計上しております。
これらのうち、入居者・利用者からの介護保険(訪問介護)収入は介護保険自己負担1~3割分の他に、各都道府県の国民健康保険団体連合会からの居宅介護支援売上の10割分と、訪問介護売上7~9割分によって成り立っております。介護保険収入は、単位×地域単価で計算されます。単位は、全国一律であり厚生労働省が定めます。地域単価とは、人件費の地域差を調整するために設けられた地域ごとの単価であり、1単位10円を基本とし、7つに区分されております。当社が事業を展開する地域では、10円、10.21円、10.42円、10.70円、10.84円の5区分が該当します。
[事業系統図]
名称 |
住所 |
資本金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合 (%) |
関係内容 |
(連結子会社) 株式会社北山住宅販売 (注)2.4
|
京都市西京区 |
20,000 |
不動産事業 |
100.0 |
当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅の建築 賃貸借契約 役員の兼任 3名 |
(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.特定子会社に該当しております。
3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
4.株式会社北山住宅販売は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
(2019年12月期)
主要な損益情報等 (1)売上高 458,645千円
(2)経常損失(△) △6,883千円
(3)当期純損失(△) △6,531千円
(4)純資産額 27,660千円
(5)総資産額 1,482,301千円
(1)連結会社の状況
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2020年12月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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介護事業 |
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( |
不動産事業 |
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( |
全社(共通) |
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( |
合計 |
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( |
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー及び人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、最近1年間の平均人員を()外書きで記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
3.最近日までの1年間において従業員数が63名増加したのは、主として業容拡大に伴う期中採用によるものであります。
(2)提出会社の状況
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2020年12月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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( |
|
|
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
介護事業 |
|
( |
不動産事業 |
|
( |
全社(共通) |
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( |
合計 |
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( |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー及び人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、最近1年間の平均人員を()外書きで記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおり、中途入社者、臨時雇用者を除く最近1年間の在籍者数
を基に計算しております。
3.最近日までの1年間において従業員数が61名増加したのは、主として業容拡大に伴う期中採用によるものであります。
(3)労働組合の状況
当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。