回次 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
|
決算年月 |
2015年9月 |
2016年9月 |
2017年9月 |
2018年9月 |
2019年9月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
当期純損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
持分法を適用した場合の投資利益 |
(千円) |
|
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
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普通株式 |
(株) |
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A種優先株式 |
(株) |
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B種優先株式 |
(株) |
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C種優先株式 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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|
|
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1株当たり純資産額 |
(円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
1株当たり配当額 |
(円) |
|
|
|
|
|
(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
潜在株式調整後 1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
|
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|
|
自己資本比率 |
(%) |
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|
|
自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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|
配当性向 |
(%) |
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|
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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|
△ |
△ |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
|
|
△ |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
|
|
|
△ |
現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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|
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.売上高には、消費税等は含まれておりません。
3.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。
4.1株当たり純資産額については、A種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式に優先して配分される残余財産額を純資産の部の合計額から控除して算定しており、計算結果はマイナスとなっております。
5.当社は配当を行っておりませんので、1株当たり配当額及び配当性向についてはそれぞれ記載しておりません。
6.第4期、第5期及び第6期については、キャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。
7.第4期、第5期、第6期、第7期及び第8期は、サービス機能強化のための人件費の増加等に伴い、経常損失、当期純損失となりました。
8.第4期、第5期、第6期、第7期及び第8期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため期中平均株価が把握できませんので、また、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
9.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
10.第4期、第5期、第6期、第7期及び第8期の自己資本利益率は、当期純損失であるため記載しておりません。
11.第7期及び第8期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けております。
なお、第4期、第5期及び第6期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく有限責任 あずさ監査法人の監査を受けておりません。
12.当社は2019年2月13日開催の取締役会決議に基づき、2019年4月4日付で普通株式1株につき1,000株の割合で株式分割を行っておりますが、第7期の期首に当該株式分割が行われたものと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失(△)を算定しております。
13.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、平均臨時雇用者数(契約社員・アルバイト)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
14.当社は2019年2月13日開催の取締役会決議に基づき、2019年4月4日付で普通株式1株につき1,000株の割合で株式分割を実施しております。そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第4期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第4期、第5期及び第6期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けておりません。
回次 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
|
決算年月 |
2015年9月 |
2016年9月 |
2017年9月 |
2018年9月 |
2019年9月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
△7.48 |
△14.84 |
△16.50 |
△21.82 |
△45.91 |
1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△7.64 |
△7.36 |
△1.66 |
△7.41 |
△25.05 |
潜在株式調整後 1株当たり当期純利益 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
1株当たり配当額 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
(うち1株当たり中間配当額) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
年月 |
概要 |
2011年10月 |
東京都渋谷区に、ECに関するコンサルティングやアプリ開発を主な事業目的として当社設立(資本金10,000千円) |
2013年11月 |
EC特化型メディア「Shopping Tribe(ショッピングトライブ)」のサービスを開始 |
2014年7月 2014年8月 |
ウェブ接客サービス「KARTE(カルテ)」のコンセプトを発表 本社を東京都渋谷区に移転 |
2015年3月 2015年10月 2016年3月
2018年3月
2018年4月
2018年7月 2018年12月 |
ウェブ接客プラットフォーム「KARTE(for Web)」の提供開始 本社を東京都品川区に移転 メールやチャット等を用いてメッセージを配信する事により、サイト外のお客様への接客を可能にする「KARTE Talk」の提供開始 スマートフォンアプリに対応した「KARTE for App」の提供開始 CX(顧客体験)に特化したメディア「XD」を開始 「KARTE」において、「ウェブ接客プラットフォーム」から「CXプラットフォーム」へとコンセプトを変更 本社を東京都中央区に移転 分断されているデータベースを統合しワンストップにCX(顧客体験)の向上を実現する「KARTE Datahub」の提供開始 |
2019年7月 2019年11月 2020年3月 2020年5月 |
「KARTE」導入支援の戦略パートナーとしてトランスコスモス株式会社との業務提携 Google International LLCを引受先とする第三者割当増資を実施(D種優先株式) 東京都が設立する「スタートアップ ・エコシステム 東京コンソーシアム」に参画 株式会社Emotion Techへの出資及び同社と戦略的パートナーシップを締結 |
(1)ミッション
当社は「データによって人の価値を最大化する」をミッションに掲げ、世の中に溢れるデータをあらゆる生活者(注1)にとって価値のあるものとして還元し、豊かな体験を流通させることを目的に、当社の提供するCX(注2)(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」をウェブサイトやスマートフォンアプリを運営する事業者に向け、クラウド方式(注3)で提供しております。
ネットショッピングはもちろんのこと、旅行や金融、人材、不動産、学習、行政など、官民問わず様々なサービスがインターネットを介して提供されるようになった今、ウェブサイトやスマートフォンアプリに生活者が求めることは、「自宅にいながら買い物できる」「予約ができる」と言った単なる利便性だけではなく、自分の興味や状況に合わせた最適な提案が受けられる良質なコミュニケーションやその先の体験へとシフトしていると当社は考えております。
DX(デジタル・トランスフォーメーション、注4)やデジタル投資、オンラインの顧客体験向上に取り組む企業が増える一方、企業がそれを実現するには、データを蓄積し、統合し、分析し、顧客の状態を理解し、それらに基づいてメールやウェブサイト、スマートフォンアプリ上で顧客とコミュニケーションする、あるいはメールやウェブサイト、スマートフォンアプリをそれぞれの顧客に合わせてパーソナライズ(注5)する仕組みや社内体制を構築する必要があり、この取り組みは企業にとって複雑で難易度の高いものとなっているのが現状です。
事業者は「KARTE」を活用することにより、様々なデータを、ユーザー単位で整理・解析し、オンラインの顧客を、PV(注6)やUU(注7)といった塊の「数字」として認識するだけではなく、一人ひとりの「人」として認識・理解しやすくなると当社は考えております。その上で、事業者は、ウェブサイト、スマートフォンアプリを顧客や顧客セグメント(注8)に合わせてパーソナライズしたり、メールやLINE、チャットを通じてコミュニケーションしたり、また、それらのコミュニケーションやパーソナライズ結果の検証を行うことなどができます。
当社は、データによる顧客理解からパーソナライズした多様なコミュニケーション施策までを、一気通貫で行うことのできるプラットフォームを提供し、「KARTE」を導入するすべての事業者と共に、データを通じた生活者の顧客体験の向上を実現してまいります。
(注1)世の中一般の不特定多数の人々を「生活者」、当社の直接の取引先である法人等を「事業者」又は「企業」、事業者が商品・サービスを提供する相手を「顧客」又は「ユーザー」と表記しております。
(注2)Customer Experience(カスタマーエクスペリエンス)の略語であり、一般的に「顧客体験」と訳されますが、顧客がよいと感じられる体験、つまり「顧客が体験して得られる価値」までも含めて定義しております。
(注3)クラウドコンピューティングの略語であり、ソフトウェア等のシステムをインターネットを経由してサービス提供することを前提とした仕組みの総称であります。
(注4)Digital Transformationの略語であり、新しいデジタル技術を活用し、企業におけるこれまでの組織やシステム、ビジネスモデル等を、より付加価値の高いものへと変貌させ、利益や生産性の向上を図ることをいいます。
(注5)ウェブサイトやスマートフォンアプリ、メールやLINE、チャットなどを顧客ごとに改変することをいいます。
(注6)Page View(ページビュー)の略語であり、ウェブサイト内の特定のページが開かれた回数を表し、ウェブサイトがどのくらい閲覧されているかを測るための指標の一つです。
(注7)Unique User(ユニークユーザー)の略語であり、特定の集計期間内にウェブサイト又はスマートフォンアプリに訪問したユーザーの数を表す数値です。
(注8)一定の条件に基づき抽出された顧客のまとまりを表す言葉です。
(2)サービス概要
当社はCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」の開発を行い事業者に対して提供しております。「KARTE」は、事業者が運営するウェブサイトやスマートフォンアプリに組み込むことにより、事業者が「KARTE」上でそれらのウェブサイトやスマートフォンアプリを訪れるユーザーのウェブサイトやスマートフォンアプリでの行動のデータを収集・解析し、ユーザー単位でデータを整理・可視化し、それらに基づいてウェブサイトやスマートフォンアプリ、メールやLINE、チャットでのコミュニケーションをユーザー又はユーザーのセグメントそれぞれにパーソナライズするための、クラウド方式で提供されるSaaS(Software as a Service)(注9)です。
(注9)サービス・プロバイダーがネットワーク経由でソフトウェアを提供し、事業者側はコンピューターにソフトウェアをインストールするのではなく、ネットワーク経由でソフトウェアを利用する形態のサービスを指します。
(3)当社として考える、「KARTE」が必要とされる理由
1.企業におけるデジタル人材の枯渇
「KARTE」を導入、活用することで、社内エンジニアや外注先に仕事を依頼せずに、ウェブサイトやスマートフォンアプリにおけるユーザー分析や多様なマーケティング施策及び、ユーザビリティの改善を実施することが可能です。エンジニアや外注による開発を経ずに、実行や検証のサイクルを素早く回すことによるウェブサイトやスマートフォンアプリの差別化などを目的として、「KARTE」を活用する企業が増えています。
2.企業都合で顧客体験を分断しない
店舗に加えてウェブサイトやスマートフォンアプリ、メールやLINEなど、顧客接点が増えるに従い、企業はメール配信ツールや分析ツールなど様々なサービスを導入した結果、顧客に関わるデータが企業内で分散・サイロ化し、顧客体験を分断してしまう弊害が生まれています。「KARTE」では、店舗などオフラインのデータを含む多種多様なデータの収集・蓄積からパーソナライズした施策の実施までを一気通貫して行うことが可能なので、より良い顧客体験に繋がるコミュニケーションが実現します。
3.幅広い部署・部門で利用が可能
デジタルマーケティング部やCX戦略部等はもちろんのこと、カスタマーサポートや新規事業開発など、企業内の幅広い部門で「KARTE」を活用することが可能です。活用のノウハウや成功事例を社内外で発信・共有する場も多く、「KARTE」を媒介とした社員同士や企業間の繋がりが生まれています。
4.事業シナジーを創出する
多様な事業、サービスを展開する企業が「KARTE」を導入することで、グループ企業共通の顧客及びマーケティング基盤を構築することが可能です。グループ全体の膨大な顧客接点を統合して顧客の解像度を上げ、新たなニーズを発見して新規事業を生み出すといった、中長期の経営計画やDX(デジタル・トランスフォーメーション)戦略の一環として、「KARTE」が採用されています。
5.企業の環境変化に寄り添い続けることが可能なSaaSであること
当社は「KARTE」の核となるリアルタイムのデータ解析基盤はもちろんのこと、すべての開発を自社のエンジニアが行っており、毎日のようにサービスが改善されたり、新機能が追加されています。「KARTE」を利用する企業は、オプションとして提供される以外の機能はすべて毎月の定額料金の中で利用することができ、高い技術力を用いたサービスの進化を享受し続けることが可能です。
6.「人」の良さを活かすというコアコンセプトへの共感
長い人間の進化の歴史から、人は数字よりも人を直接見ることで、何かを考えたり、新しい発想をすることに長けていると当社では考えており、事業に携わる人自身に備わる発想や創造力を発揮できる環境を作ることこそが、企業の競争力の源泉になると確信し、「KARTE」を開発しています。デジタル化がもたらす効率化や定量化、自動化といった技術の恩恵は取り入れつつも目的とせず、人の能力を拡張することを主眼におき、仕事に対する人の介在価値を高めることを目指した「KARTE」の開発思想が、多くの企業に受け入れられています。
また、当社サービスの料金体系は、以下のとおりです。
「KARTE(for Web)」(注10)、「KARTE for App」及びその他のオプションのサービス契約期間は原則単年(12ヶ月)契約であり、料金体系としては、毎月一定のプロダクト利用料をいただく月額課金型(サブスクリプションモデル)を採用しております。「KARTE(for Web)」及び「KARTE for App」は原則として事業者のサービス(ウェブサイト等)のMAU数(注11)に応じて料金が決定されます。「KARTE Datahub」については「KARTE(for Web)」及び「KARTE for App」のオプション商品の位置付けとなり、事業者のサービス(ウェブサイト等)のMAU数及びレコード総数(注12)に応じて料金が決定されます。
(注10)SaaS事業分野のサービスの総称である「KARTE」と同名称のため、ウェブサイト向けのサービスについては、情報明快化の観点から(for web)を付記しております。
(注11)Monthly Active Users(マンスリーアクティブユーザーズ)の略語であります。ウェブサイトやネットサービス、スマートフォンアプリなどで、ある一ヶ月の間に一回でも利用や活動のあった利用者の数の合計を指します。
(注12)データファイルの行数の総計を指します。
当社は、SaaS(Software as a Service)事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、事業分野別に記載しております。当社の事業分野は①SaaS事業、②その他周辺事業となり、SaaS事業分野のサービスは、a.KARTE(for Web)、b.KARTE for App、c.その他のオプションで構成されます。
(4)当社の事業分野別の内容
①SaaS事業
a.KARTE(for Web)
「KARTE(for Web)」は、ウェブサイト向けに提供している「KARTE」であります。主な特徴は以下のとおりです。
ア.顧客一人ひとりを可視化
ウェブサイト等に来訪する顧客の行動データを顧客ごとに蓄積します。一人ひとりのウェブサイト等における顧客行動を把握することにより、事業者が顧客の状態やニーズを直感的に理解し、より良い体験を得られるような様々な施策を実行・検証することが可能になります。
イ.リアルタイム解析基盤
過去のデータではなく、「会員登録の途中で迷っている」「特定の商品で長時間悩んでいる」など、ウェブサイトに来訪する顧客の「今」を解析することが可能であり、顧客の購入意向の高まりなどを見逃すことなく、適切にコミュニケーションすることができます。
ウ.ワンストップで施策実行
顧客分析やメール配信、ウェブチャットやSMS(注13)など様々なマーケティングツールがありますが、「KARTE」は「顧客分析」と「施策制作・配信・自動化」を同サービス上でまとめて実行することができます。ツールやデータを社内で分散・分断させることなく、一元化することが可能です。さらに、PDCAを通じた分析や施策アクションは、ナレッジとしてKARTEに蓄積していきます。また、顧客分析、企画、デザイナーへの依頼、エンジニアへの依頼など、複数部署に依頼をして、数週間要していたようなサイト上のマーケティング施策の実行が「KARTE」担当者1名でも可能になるので、デジタル人材の不足に悩む企業にも活用されています。
具体的には、行動によるセグメンテーションから、ユーザーをリアルタイムに可視化することで、施策制作・配信を行い、データを収集するというPDCAを通じたナレッジの蓄積を行うことができます。
(注13)Short Message Service(ショートメッセージサービス)の略語であります。一般的に、携帯電話番号だけで手軽にメッセージが送られるサービスのことを指します。
b.KARTE for App
「KARTE(for Web)」とほぼ同じ機能をスマートフォンアプリ上で実現するサービスであり、iOS、Androidのスマートフォンアプリ向けのSDK(注14)であります。
「KARTE for App」を導入することで、事業者はスマートフォンアプリを利用する顧客の行動をリアルタイムに解析し、「アプリインストール直後のユーザー」や「ロイヤルカスタマー(注15)」など、個々の顧客を柔軟な条件を元にグループ化してプッシュ通知やアプリ内メッセージを配信できるようになります。
また、現代の消費者行動として同一サービスのウェブサイトとスマートフォンアプリを行き来しながら情報取得や購買行動を行うことが一般的になりつつあります。なお、「KARTE for App」とあわせて「KARTE(for Web)」を導入している事業者は、共通の「KARTE」管理画面からウェブサイトとスマートフォンアプリ双方を使う顧客の行動を一覧で可視化・解析することも可能であります。さらに、メールやSMS、ウェブチャット、LINEなど、様々な顧客接点を統合したコミュニケーションを作り、届けることが可能になります。
(注14)Software Development Kit(ソフトウェア開発キット)の略語であります。特定のソフトウェアを開発するために必要となるプログラムやツール等をひとまとめにしたパッケージのことを指します。
(注15)ある商品又はサービスに対しての忠誠心が高い顧客を指します。
c.その他のオプション
「KARTE(for Web)」及び「KARTE for App」に付随して利用いただくオプションであります。主なオプションは、「KARTE Datahub」であります。
「KARTE Datahub」は様々なデータを用いて事業者が顧客理解をさらに深め、より良い体験を顧客に提供することの実現を目指しております。具体的には、事業者は「KARTE(for Web)」及び「KARTE for App」で蓄積した顧客の体験データを自社の顧客データベースなどと統合・分析したり、外部CRM(注16)ツールへ連携して、チャネルを横断したマーケティング活動全体での顧客体験の設計を行うことが可能となります。上記(3)2.において記載した顧客に関わるデータが企業内で分散・サイロ化し、顧客体験を分断してしまう弊害に悩む事業者の課題を解決することにも繋がると考えております。
システムの統合やデータ環境の構築、ツール導入・活用のコンサルティングを行うパートナー企業が「KARTE Datahub」を扱うことで「KARTE(for Web)」や「KARTE for App」と合わせて「KARTE」をパートナー企業が持つソリューション全体像の中心部分として活用する可能性が広がるものと認識しております。
「KARTE」を利用しているウェブサイト及びスマートフォンアプリにおける業界別割合(注17)と導入企業例は下図のとおりです。サービス開始当初より導入されているファッション、美容・健康などの各種EC事業者にとどまらず、金融、人材サービス、不動産、メディア・ポータルウェブサイトなどの運営事業者にまで導入が広がっており、特定の業界を問わない幅広い事業者に利用されています。
(注16)Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)の略語であり、一般的に「顧客関係管理」の意とされます。顧客の情報を一元管理することで、顧客と密接でより良い関係を構築し、顧客の満足度を上げるための活動を指します。
(注17)2020年9月末時点における、各業界の導入ウェブサイト及びスマートフォンアプリ数の合計をすべての導入ウェブサイト及びスマートフォンアプリ数の合計で除して算出しております。
2015年3月に正式リリースして以来、SaaS事業における各サービスは継続的に成長し、2017年9月期から2020年9月期の3年間における売上高の年平均成長率は70.3%となりました。2020年9月期第4四半期会計期間におけるサブスクリプション売上高(注18)は、1,074,937千円に達しており、サブスクリプション売上高比率(注19)は96.3%となっております。また、導入企業数、導入ウェブサイト及びスマートフォンアプリ数(以下、「導入ウェブサイト数等」という。)(注20)も成長を続けており、2020年9月期第4四半期会計期間末の導入ウェブサイト数等は710件、導入企業数は474社となっております。なお、各指標の過去推移は下表のとおりであります。
各指標の推移
|
2019年9月期 第1四半期 |
2019年9月期 第2四半期 |
2019年9月期 第3四半期 |
2019年9月期 第4四半期 |
サブスクリプション売上高(千円) |
563,685 |
670,265 |
739,053 |
795,233 |
サブスクリプション売上高比率(%) |
94.4 |
92.9 |
94.7 |
94.9 |
導入ウェブサイト数等(件) |
548 |
581 |
579 |
605 |
導入企業数(社) |
357 |
380 |
376 |
397 |
|
2020年9月期 第1四半期 |
2020年9月期 第2四半期 |
2020年9月期 第3四半期 |
2020年9月期 第4四半期 |
サブスクリプション売上高(千円) |
840,190 |
910,077 |
994,426 |
1,074,937 |
サブスクリプション売上高比率(%) |
94.9 |
95.2 |
94.6 |
96.3 |
導入ウェブサイト数等(件) |
632 |
667 |
678 |
710 |
導入企業数(社) |
412 |
436 |
453 |
474 |
(注18)売上高のうち、経常的に得られる「KARTE」の利用料の合計額を指します。
(注19)売上高に占める、サブスクリプション売上高の割合を指します。
(注20)導入ウェブサイト及びスマートフォンアプリ数:「KARTE (for Web)」又は「KARTE for App」を導入しているウェブサイト及びスマートフォンアプリ数の合計を指します。
②その他周辺事業
当社事業で重要視しているCX(顧客体験)という考え方をより広く伝え、世の中の共感を増やしていく目的から「XD(クロスディー)」というメディア運営を通じてインターネット上で情報の提供をしております。
「XD」はCXをテーマに、様々なサービスと消費者の間に生まれる「体験(Experience)」にフォーカスしたビジネスメディアであり、「世の中のあらゆる体験を魅力的に」をコンセプトに、企業が消費者に提供する体験をよりよくするためのヒントとなる情報を、様々な観点からお届けしており、CX(顧客体験)の考え方を広めることに寄与していると考えております。また、2018年9月にオフラインの大規模イベント「CX DIVE」を初開催し、直近では2019年10月に同イベントを開催しており、CXを考え、広げていくコミュニティとしての活動を始めております。
[事業系統図]
当社の事業を事業系統図によって示すと以下のとおりとなります。
該当事項はありません。
(1)提出会社の状況
|
|
|
|
2020年9月30日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
|
|
( |
|
|
|
当社はSaaS事業の単一セグメントであるため、事業部門別に記載しております。
事業部門の名称 |
従業員数(人) |
|
プロダクト |
67 |
(4) |
ビジネス |
108 |
(16) |
管理 |
15 |
(4) |
合計 |
|
( |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員・アルバイト)は、最近1年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。
3.従業員数が最近1年間において、68名増加しましたのは、主として業容拡大に伴う期中採用によるものであります。
(2)労働組合の状況
当社において、労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。