(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.売上高には、消費税等は含まれておりません。
3.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社を有していないため、記載しておりません。
4.2020年5月29日開催の取締役会決議により、2020年5月31日付で普通株式1株につき10株の株式分割を行っており、発行済株式総数は5,883,720株となっております。
5.1株当たり配当額及び配当性向については、第21期、第22期、第23期及び第25期については配当を実施していないため、記載しておりません。なお、第24期の1株当たり配当額は、会社法第109条第2項に基づく特定株主への臨時配当であります。
6.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、第21期、第22期、第23期及び第24期については潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、 第25期については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
7.1株当たりの純資産額、1株当たり当期純利益は、普通株式の発行済株式数から自己株式数を控除した株式数で除して算定しております。
8.株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
9.第21期、第22期及び第23期については、キャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。
10.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は年間平均人員を( )内にて外数で記載しております。
11.第24期及び第25期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。なお、第21期、第22期及び第23期の財務諸表については、「会社計算規則」(2006年法務省令第13号)に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づくEY新日本有限責任監査法人の監査を受けておりません。
12.当社は、2019年5月28日付で普通株式1株につき1,000株、2020年5月31日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行っておりますが、第24期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
13.当社は、2019年5月28日付で普通株式1株につき1,000株、2020年5月31日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行っております。また、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(2012年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第21期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。なお、第21期、第22期及び第23期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けておりません。
(注1)不動産関連ソフトにおける導入社数を記載しております。不動産関連ソフトとは「賃貸革命」「売買革命」「Web Manager Pro」等の不動産会社向けの有償の製品・サービスを含み、建築会社向けである「見積革命」また不動産会社向けではありますが無償で提供しております「不動産BB」等は社数に含めておりません。
当社は、「テクノロジーで不動産領域に革新的プラットフォームを創造する」を中期ビジョンとして掲げ、不動産業界に特化したIT活用のソリューション企業として、不動産業の業務支援となる製品・サービスを開発し、日本全国の不動産会社に提供しております。
また、不動産会社の支援だけでなく、不動産会社とその顧客である消費者とのコミュニケーションも支援サービスの範囲としており、不動産業の幅広い業務範囲に対し、業務支援となる製品・サービスをワンストップで提供しております。
当社の主な顧客は不動産管理会社(注1)及び不動産仲介会社(注2)(以下、併せて「不動産会社」という。)でありますが、当社が提供する価値ある情報と情報技術によって不動産会社と、不動産会社の顧客である消費者を支援することを当社の事業領域として位置付けております。
(注1)不動産管理会社とは、不動産の貸主に代わり、賃貸物件の管理・維持を行うことを主な役割とする会社であります。管理・維持のためには、集金管理、入居者管理、更新・解約・精算、建物管理等の業務を行います。
(注2)不動産仲介会社とは、家主と入居希望者の間に入り、不動産物件の仲介をすることを主な役割とする会社であります。不動産仲介会社は、家主や不動産管理会社からの依頼を受けて、空室の入居者を募集し、入居者を決め、賃貸借契約の締結等の業務を行います。不動産仲介業務を行うためには、宅地建物取引業の免許が必要であり、当免許を取得して不動産の取引業を営む業者を宅地建物取引業者(宅建業者)といいます。
当社の事業は不動産業界に特化したIT活用のソリューションを提供する「不動産業務支援事業」のみの単一セグメントでありますが、当社が提供するソリューション(製品・サービス)についてはその性質により「仲介ソリューション」と「管理ソリューション」とに分類されます。
仲介ソリューションとは、不動産仲介業務(不動産情報流通業務、入居者募集業務、契約業務等)に関して、業者間物件流通サービスを無償で提供するとともに、そのシステム上で機能する仲介業務支援サービスを有償で販売する製品・サービスをいいます。
仲介ソリューションにおける業者間物件流通サービスの主要な製品・サービスは「不動産BB」であり、仲介業務支援サービスの主要な製品・サービスにはホームページ作成ツール「Web Manager Pro3」とポータルサイト連携「物件データ連動」や不動産ポータルサイト「くらさぽ」があげられます。また、仲介ソリューションにおいては「電子入居申込」や「IT重説」等を用いて、これまで対面が常識であった物件探しから入居申込み、重要事項説明までの一連の手続きをすべて非対面で行える非対面仲介サービスを提供しております。
管理ソリューションとは、不動産管理業務(契約管理・入居者/建物管理、家賃・入送金管理等)に関して、網羅的に対応した管理業務支援サービスと消費者支援サービスを販売し、顧客が導入した後には、システムの操作案内や継続的な保守・サービスを提供する製品・サービスをいいます。
管理ソリューションにおける管理業務支援サービスの主要な製品・サービスには「賃貸革命」「巡回アプリ」「会計連動」があげられます。
消費者支援サービスの主要な製品・サービスは「くらさぽコネクト」があげられます。
当社の事業セグメント、サービス分類、主要な製品・サービスの体系を図示すると以下のとおりであります。
<当社の事業セグメント、サービス分類、主要な製品・サービスの体系>
販売経路は、直接販売(直販)、販売店経由があります。
(直販)
当社が顧客である不動産会社に対して直接販売し、当社と不動産会社の間でソリューションサービスの提供及び保守サービス等の契約を締結します。
(販売店経由)
販売店とは、当社の製品を利用する不動産会社を紹介する者であり、当社と販売店契約を締結しております。販売店から不動産会社を紹介いただいた後、当社は販売店に対してソリューションサービスを提供し、販売店から対価を受領します。なお、保守サービス等については、当社と不動産会社の間で契約を締結します。
また、上記の販売店の他、保守サービスも当社の代理で不動産会社に提供する形態(代理店)も一部あります。
当社の不動産業務支援事業における特徴は以下のとおりです。
(1) 不動産業務支援サービスをワンストップで提供
当社は、不動産会社に対して、不動産会社が行う物件在庫管理、入居者募集業務、契約管理、家賃・入送金管理、入居者・建物保全管理等の業務を支援するサービスをワンストップで提供しております。
不動産業務支援サービスをワンストップで提供することにより、顧客ニーズに網羅的に対応できるのみならず、顧客にとっては、当社の製品・サービスを業務全体でご利用いただくことでデータの連携により商品間のシナジーが生まれ、更に利便性を高めることが可能となります。それにより、製品・サービスの解約率に関しても、安定した低い数値を保持することができております。
① 仲介ソリューション
a.業者間物件流通サービス
業者間物件流通サービスの主要な製品・サービスは「不動産BB」であります。この「不動産BB」は仲介を行う不動産事業者の業務の中核(他社への共有、物件仕入れ)を担うサービスであり、無償でご利用いただけます。これまで紙面・FAX・電話でのやりとりが主流であった物件情報の共有をインターネット上で行うことができ、24時間いつでも情報の更新・確認ができることから、双方が効率的に仲介を行える業者間物件流通のプラットフォームとなっております。なお、「不動産BB」上での物件情報登録をスムーズにするため、撮影した画像の種類を自動で判別する当社独自の「AIカメラアプリ」も提供しております。
b.仲介業務支援サービス
仲介業務支援サービスは「不動産BB」によって業者間で共有されている物件情報を2次活用できるサービスであります。2次活用のサービスとしては、不動産会社の集客方法である自社ホームページを作成するためのシステム「Web Manager Pro3」とポータルサイト連携システム「物件データ連動」、当社にて運営を行う不動産ポータルサイト「くらさぽ」があります。
「Web Manager Pro3」は標準の複数テンプレートとCMS(注1)機能により、パーツを組み合わせていくことで不動産ホームページが作成できるレスポンシブ対応のホームページ作成ツールであります。掲載する物件情報は「不動案BB」と連携することができ、掲載情報もリアルタイムに更新可能となっております。
「物件データ連動」は不動産ポータルサイトへの掲載を効率的に行えるシステムであります。不動産ポータルサイトへの掲載を希望する不動産会社は「不動産BB」上で掲載したい物件を選択し、掲載の指示を行うことで掲載が可能となります。また、「物件データ連動」を利用することにより複数の不動産ポータルサイトへの一括掲載も可能となり、効率的に集客業務を行うことが可能となります。なお、掲載する場合、事前に不動産ポータルサイトとの事前契約が必要となります。
不動産ポータルサイト「くらさぽ」は当社が運営する不動産検索サイトであり、他社のポータルサイト同様、「不動産BB」から掲載したい物件を選択することで掲載可能となります。スマートフォンやタブレットにも対応しており、仲介業務の集客支援としてサービスを提供しております。
(注1)CMSとは、Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)の頭文字をとった略
称であり、専門知識が無くとも、Webサイトの作成・更新等が行えるシステムのことを言います。
非対面仲介サービス
仲介ソリューションでは、これまで対面が常識であった物件探しから入居申込み、重要事項説明までの一連の手続きをすべて非対面で行える「非対面仲介サービス」を新たなソリューションとして提供しております。Web上で内見ができる「Web内見」、入居申込に関するやり取りを非対面で行う「電子入居申込」、重要事項説明書の説明が非対面で対応できる「IT重説」を提供し、入居希望者と不動産会社とのあいだに、新たなコミュニケーションの在り方を提案しております。これらにより、物件紹介から、電子入居申込、IT重説までデジタルで管理・利用することができ、業務そのものを非対面で、かつ、オンラインで執行することができるようになります。
② 管理ソリューション
a.管理業務支援サービス
管理業務支援サービスの主要な製品・サービスは「賃貸革命」であります。賃貸管理業務は、不動産管理会社がアパート・マンション・一戸建て等の契約締結や入居者からの家賃入金管理、入金集計後のオーナー送金、契約期間満了に伴う契約更新、解約の処理など、賃貸管理に関する一連の業務を、賃貸不動産のオーナー(家主)に代わり行うものであります。この賃貸管理業務において、必要な業務を網羅し、一連の業務を効率的に管理が行えるようにする為の基幹システムが「賃貸革命」であり、賃貸管理業務で多用される帳票(書類)に関しても、200種を超える帳票(書類)がすぐにご利用いただけるよう準備されております。導入後は業務全般の情報がシステム内のデータベースに蓄積されていきますので、契約更新業務や過去の情報の参照の必要性から、長期にわたって使用することに適したシステムとなっております。
また「賃貸革命」は、オンプレミス版(注1)とクラウド版(注2)の2パターンで提供しており、顧客のニーズに応じて提供パターンを選択していただいております。クラウド版においては、外出先からのテレワークや自宅での在宅ワーク等、近年多様化する働き方のニーズにも対応しており、高額である自社サーバーの設置やインストール作業も不要となります。
(注1)オンプレミス版とは、顧客ごとにサーバーを設置したうえで、顧客のパソコンに当社の管理業務支援サービスをインストールしていただき、顧客自身がサーバーやシステムを運用するものになります。
(注2)クラウド版とは、顧客のパソコンに当社の管理業務支援サービスをインストールせず、インターネット上に仮想サーバーを設置してサービスをネットワーク経由で提供するものになります。
なお、顧客の長期的なパートナーとなるべく、システムは常に進化させており、これまで手入力が当たり前であった物件登録時の設備入力を音声での入力に対応させるなど、最新技術を駆使して現場での利便性向上も図っております。加えて、管理業務をより便利にする「巡回アプリ」などを提供することで、管理業務の隅々まで支援できるよう、サービスの範囲も拡大しております。
b.消費者支援サービス
消費者支援サービスの主要な製品・サービスは「くらさぽコネクト」であります。「くらさぽコネクト」は不動産会社が入居者へ提供するアプリで、スマートフォンやタブレット等の端末でご利用いただけます。「くらさぽコネクト」は不動産会社と入居者間をつなぐコミュニケーションアプリであり、不動産会社からは契約更新や物件メンテナンス、請求のご案内等を通知することができ、入居者からも不動産会社への問い合わせなどが、チャット形式で行えるサービスとなっており、入居者との非対面コミュニケーションが可能となっております。加えて、アプリ上では入居している物件周辺のスーパーマーケット情報等も取得できる機能が搭載されており、入居者の住生活支援となるサービス内容となっております。
(2) 自社一貫体制によるスピーディー、かつ本質をついた製品開発
当社は、製品の企画から開発、販売、サポートまでを全て自社一貫体制で行っております。その結果、「もっとこんな機能が付いていたらいいのに」、「もう少しここが使いやすいといいのに」、「もっと製品を良くしてもらえませんか」といった現場での顧客からの声がストレートに開発部門へ伝わり、よりスピーディーに製品の改善、強化へと繋がっております。
また、単に顧客のニーズをそのまま製品化するのではなく、そのニーズの背景とニーズの先にある本来の目的を考え、本質をついた製品開発を心がけており、常に顧客に高付加価値のシステムを提供できる開発体制になっております。
(3) 複雑な業務パターンに対応できる製品力
当社の製品は、顧客から「使いやすい」「不動産業務をよく分かっている」といったお声をいただくことがございます。不動産業務は複雑かつ多岐にわたりますが、当社の製品では不動産業務を標準化し、分かりやすくパッケージ化されているほか、当社製品から出力する帳票等のアウトプットについて顧客がカスタマイズできる余地を大きくすることで、複雑な業務パターンに対応できる仕様にしております。
当社には、当社の製品を導入させていただいた多くの顧客の業務内容や業務改善の情報など、膨大な情報が蓄積されております。この情報は当社が支店を置く全国の顧客より集まった情報であり、製品のバージョンアップ、定期的なアップデートではその情報をもとに製品としての強化を繰り返し行ってまいりました。その結果、全国どの地域でもご利用いただける製品力が醸成されております。
(4) 地域に密着したサポート体制
当社は、顧客に満足してご利用いただけるよう地域密着型のサポートを心がけております。その背景としましては、不動産会社自体が地域に根ざしたビジネスを行っていることがあげられます。各地域では、地域特有の慣習が多く存在しますが、そのような地域特有の情報を多く保有し、顧客に多くの有用な情報提供を行い、緊急の際にはすぐに訪問サポートをできることが、顧客の安心と満足度の向上に繋がると考えております。2020年5月末時点では、日本全国11拠点で地域に密着したサポートを実現し、顧客からの要望に迅速に対応しております。
(2020年5月末時点)
(5) 専門知識を有した自社社員によるサポート体制
当社は顧客が製品を導入いただいた後に、製品を最大限に活用していただくことが一番重要であると考えております。その実現のためには、不動産、製品に関する専門知識を有したものが顧客の課題と真摯に向き合い、定期的なフォローを実施していくことは必然であります。またそれらに加え、宅地建物取引業法や、ITに関する専門知識等を持ち、世の中の変化や、流動的な情報の変化にスピーディーに対応するためには、徹底した社内教育を実施することが必要であると考え、サポート体制は自社社員で構成しております。一方で、これまで蓄積してきた顧客の問い合わせ情報を活用し、よくある質問の対応にAIチャットボットを導入する等、素早い対応とサポートスタッフの生産性向上も実現しています。
(6) 低い解約率とストック型ビジネスによる安定した財務基盤
不動産業務支援事業で提供する製品・サービスは、その利便性が評価され継続的にご利用いただけるサービスとなっており、2020年6月期第3四半期会計期間では0.4%に留まっております。また、2019年6月期における当社全体収益の約60%が既存顧客からのランニングによる収益となっており、新規顧客等からのイニシャルを上回っております。毎年安定した新規顧客を獲得していくことで、財務基盤はさらに安定したものへと成長してまいります。
(注)月次解約率の四半期平均を記載しております。
月次解約率:既存契約の月額課金額に占める、解約に伴い減少した月額課金額の割合
以上に述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
[事業系統図]
該当事項はありません。
(1)提出会社の状況
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は最近1年間の平均人員を( )内に外数で記載しておりま
す。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は不動産業務支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)労働組合の状況
当社の労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。