第二部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

 

回次

第7期

第8期

決算年月

2018年3月

2019年3月

売上高

(千円)

5,679,172

6,627,713

経常利益

(千円)

145,373

230,734

親会社株主に帰属する
当期純利益

(千円)

76,338

158,915

包括利益

(千円)

75,063

157,431

純資産額

(千円)

241,162

408,119

総資産額

(千円)

5,790,815

5,821,285

1株当たり純資産額

(円)

180.24

304.34

1株当たり当期純利益金額

(円)

60.58

118.74

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

4.2

7.0

自己資本利益率

(%)

266.6

49.0

株価収益率

(倍)

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

120,679

378,491

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

406,638

248,112

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

608,154

153,470

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

918,145

895,053

従業員数
〔ほか、平均臨時雇用人員〕

(名)

394

728

472

877

 

(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

   2.当社は第7期より連結財務諸表を作成しております。

   3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第7期は潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、第8期には、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、記載しておりません。

     4.株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。

   5.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を第8期の期首から適用しており、第7期に係る主要な連結経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。 

     6.第7期及び第8期の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。

     7.従業員数は、就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。臨時雇用人員(契約社員及びパートタイマーの従業員を含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均人員(月末の在籍者数の和を月数(12か月)で割り算出)を〔外書〕で記載しております。

     8.2018年3月15日付で株式1株につき2,000株の分割を行っております。
そこで、第7期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第4期

第5期

第6期

第7期

第8期

決算年月

2015年3月

2016年3月

2017年3月

2018年3月

2019年3月

売上高

(千円)

628,345

1,090,852

1,735,254

3,454,060

4,011,122

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

35,683

31,137

12,845

16,151

62,918

当期純利益又は
当期純損失(△)

(千円)

21,331

9,030

20,673

192,239

58,547

資本金

(千円)

79,000

79,000

79,000

79,000

79,000

発行済株式総数

(株)

272

689

689

1,378,000

1,378,000

純資産額

(千円)

177,939

1,578,372

1,297,834

1,325,594

1,392,392

総資産額

(千円)

519,219

2,358,158

3,197,786

3,686,061

3,722,732

1株当たり純資産額

(円)

654,190.08

2,290,817.11

2,063,329.43

990.73

1,038.32

1株当たり配当額
(1株当たり中間配当額)

(円)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)

(円)

102,142.50

33,060.83

31,884.03

152.55

43.75

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

34.3

66.9

40.6

36.0

37.4

自己資本利益率

(%)

12.0

0.6

4.3

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

従業員数
〔ほか、平均臨時雇用人員〕

(名)

28

  〔54

67

120

107

199

245

401

259

503

 

(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

     2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額について、第4期から第7期には潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、第8期には、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、記載しておりません。

     3.第6期は、第5期に開設及び事業承継した事業所の稼働率が定常化途上のため経常損失及び当期純損失となっております。第7期は、グループ子会社4社の吸収合併に伴う抱合せ株式消滅差損を特別損失に計上しているため、当期純損失となっております。

     4.第6期及び第7期における自己資本利益率については、当期純損失が計上されているため記載しておりません。

     5.株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。

     6.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

   7.従業員数は、就業人員数(当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む。)であります。臨時雇用人員(契約社員及びパートタイマーの従業員を含み、派遣社員を除く。)は、年間の平均人員(月末の在籍者数の和を月数(12か月)で割り算出)を〔外書〕で記載しております。

   8.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を第8期の期首から適用しており、第7期以前に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。 

     9.第7期及び第8期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けております。
また、第4期、第5期及び第6期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定によるEY新日本有限責任監査法人の監査を受けておりません。

   10.当社は、2018年3月15日付で株式1株につき2,000株の分割を行っておりますが、第7期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)を算定しております。

     11.2018年3月15日付で株式1株につき2,000株の分割を行っております。
そこで、東京証券取引所自主規制法人(現日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第4期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。なお、第4期から第6期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けておりません。

 

回次

第4期

第5期

第6期

第7期

第8期

決算年月

2015年3月

2016年3月

2017年3月

2018年3月

2019年3月

1株当たり純資産額

(円)

327.10

1,145.41

1,031.66

990.73

1,038.32

1株当たり当期純利益金額又は
1株当たり当期純損失金額(△)

(円)

51.07

16.53

△15.94

△152.55

43.75

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益金額

(円)

 

1株当たり配当額

 
(1株当たり中間配当額)
 

(円)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

 

 

 

 

 

2 【沿革】

当社グループは、2011年6月に北海道札幌市中央区において、持続可能な社会保障制度を構築することを目的として発足いたしました。当社グループは設立以降、自社による施設の開設とともに、事業承継、子会社化等により事業を拡大してまいりました。当社グループ設立以後の企業集団に係る経緯は次のとおりであります。

年 月

変    遷    の    内    容

2011年6月

北海道札幌市中央区に㈱リビングプラットフォーム(資本金1,000千円)を設立

2011年10月

北海道札幌市中央区にて介護施設、高齢者共同住宅「ライブラリ円山」を開設

 

北海道札幌市中央区にて訪問介護事業所「ライブラリ札幌訪問介護事業所」を開設

 

北海道札幌市中央区にて障がい者訪問介護事業所を開設

2012年4月

北海道札幌市東区にて居宅介護支援事業所「ライブラリ札幌居宅介護支援事業所」を開設

2012年7月

北海道札幌市東区にて訪問看護事業所「ライブラリ札幌訪問看護事業所」を開設

2012年9月

北海道札幌市東区にてサービス付き高齢者向け住宅「ライブラリ元町」を開設

2012年10月

北海道札幌市東区にて定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所「ライブラリ札幌定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所」を開設

2013年7月

千葉県柏市にて住宅型有料老人ホーム「ウェルライフヴィラ柏(現:ライブラリ柏)」を事業承継

2013年8月

東北エリアへの事業強化を図るため宮城県仙台市若林区に㈱リビングプラットフォーム東北(現 連結子会社)を設立

2014年5月

北海道札幌市東区にて障がい者支援事業開始。障がい者就労支援B型事業所「サニースポット札幌東就労支援事業所」、「サニースポット江別就労支援事業所」を開設

2014年9月

北海道エリアにて介護事業拡大を図るため㈱ケアプロダクツをグループ化

2014年10月

北海道札幌市白石区にて住宅型有料老人ホーム「ライブラリ白石はな壱号館」及び住宅型有料老人ホーム「ライブラリ白石はな弐号館」を事業承継

2015年6月

北海道エリアにて介護事業拡大を図るため㈱シルバーハイツ札幌をグループ化(現 連結子会社、北海道札幌市豊平区)

2015年12月

介護事業拡大を図るため㈱アイケアパートナーズ東京(2016年1月に㈱リビングプラットフォーム東京に名称変更し、2017年4月に当社に吸収合併)を子会社化

2016年1月

介護事業拡大を図るため㈱Good・Better・BESTを子会社化

2016年2月

東京都大田区に㈱OSプラットフォーム(現 連結子会社)を設立し、給食事業の内製化を開始

2016年3月

介護事業拡大を図るため「ウェルライフガーデン取手(現:ライブラリ取手)」を事業承継

2016年3月

介護事業拡大を図るため㈱ライフミクスを子会社化

介護事業拡大を図るため㈱ケアプロダクツ及び㈱シルバーハイツ札幌(現 連結子会社)を株式交換により子会社化

2016年4月

㈱IMAGINE保育園(現 連結子会社㈱ナーサリープラットフォーム、東京都港区)を子会社化し、保育事業を開始

2016年4月

「ほいくみー」を事業承継し、保育士の人材紹介業を開始

2016年5月

介護事業拡大を図るため、㈱アルプスの杜(現 連結子会社、神奈川県相模原市南区)を子会社化

2017年1月

介護事業拡大を図るため「クローバーケアホーム(現:ライブラリ葛西)」を事業承継

2017年4月

介護事業の効率化を目的とし、子会社4社(㈱リビングプラットフォーム東京、㈱ケアプロダクツ、㈱Good・Better・BEST、㈱ライフミクス)を吸収合併

介護事業拡大を図るため「こまち(現:ライブラリこまち)」、「花こまち(現:ライブラリ花こまち)」を事業承継

2018年4月

北海道札幌市中央区に企業主導型保育所「きゃんばすmini中島公園保育園⁺M」及び、「きゃんばすmini羊ヶ丘保育園⁺M」を開設

宮城県仙台市宮城野区に企業主導型保育所「きゃんばすmini陸前高砂保育園⁺M」を開設

神奈川県横浜市神奈川区に認可保育所「きゃんばす子安台保育園」を開設

 

 

 

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社及び連結子会社5社の計6社により構成されており、介護事業、障がい者支援事業、保育事業及びその他事業を展開しております。これらの事業をライフケア事業と総称し、単一セグメントとしております。

グループ各社は、当社の経営方針及び事業展開方針に基づき、個別にサービスを提供しております。なお、当社グループは単一セグメントであるため、上記事業領域別の記載を行っております。

各社における具体的な事業内容は、以下のとおりであります。

事業領域の名称

会社名

具体的な事業内容

介護事業

当社

・介護付有料老人ホーム

・住宅型有料老人ホーム

・サービス付き高齢者向け住宅

・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

・居宅介護支援

・通所介護(デイサービス)

・短期入所者生活介護(ショートステイ)

・訪問介護

・訪問看護

・コンサルティング業務

㈱シルバーハイツ札幌

・介護付有料老人ホーム

㈱リビングプラットフォーム東北

・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

㈱アルプスの杜

・介護付有料老人ホーム

・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

障がい者支援事業

当社

・就労継続支援B型

・相談支援

・自立訓練(生活訓練)

・共同生活援助(グループホーム)

保育事業

㈱ナーサリープラットフォーム

・認可保育所

・企業主導型保育所

その他事業

㈱OSプラットフォーム

・給食サービス

・求人広告サービス(求人広告サイト「ほいくみー」)

・不動産保有・賃貸

・共同購買

 

 

当社グループの提供するサービスの特徴は、「持続可能な社会保障制度を構築する」ことをミッションに掲げ、介護、障がい者支援、保育が三位一体となり有機的に補完しあっているということにあります。

当社グループは、高齢者向け居住施設の運営を中心として、シニア世代と子育て世代、子どもたちや障がいを持った方々が共存できる小規模コミュニティーを有機的に結び付け、日本で不足しているソーシャルキャピタル(社会・地域における人々の信頼関係や結びつき:相互の信頼や協力)の醸成のための一助となるよう全国各地に施設展開及びサービス拠点の充実を図っております。(図2~図4)

具体的には、近年、慢性的に人材が不足している介護及び保育事業に対し、障がい者の方々が当該各事業における補助業務を行うことにより、介護及び保育事業の人材不足の解消を図ると同時に、障がい者の方々に対して就労の機会を提供いたします。

また、保育事業においては認可保育所に加え、病児保育を企業主導型保育制度を活用しつつ整備を進めております。認可保育所では、障がい者支援事業のノウハウを活かすことにより障がい児保育を行っており、企業主導型保育所は、当社グループ事業所の近隣に設置することで、当社グループの各施設等で働く子育て世代の従業員に対して働きやすい環境を提供でき、介護分野の拡大にも繋がります。また、当社グループの高齢者向け事業所との連携において世代間交流を深めております。

このように、各事業が有機的に補完し合うことによりそれぞれ相乗効果が生まれ、高齢者の方々には心から安らげ、充実した日々がおくれるような環境を、児童やそのご家族には、安全でかつ教育にも注力した環境を、障がい者の方々には、社会の一員として生活できるだけでなく、その為に必要な働く場や働くための支援の場、環境を提供しております。障がい者や高齢者の方々が活躍できる労働環境の提供、及び介護事業・障がい者支援事業・保育事業の拡充を通じて、望まない離職の減少を支援し、働く意思はあるが就労できていない人の労働参加や離職せざるを得ない人を離職しなくて良いような環境にしてまいります。(図1)

 

 


 

  (図1)

 

(図2) 「介護事業」事業所数(承継含む施設介護事業所)及び定員数の推移

 

事業所数

定員(名)

新規

累計

新規

累計

2015年3月末

8

11

261

411

2016年3月末

13

24

769

1,180

2017年3月末

6

30

242

1,422

2018年3月末

4

34

72

1,494

2019年3月末

3

37

72

1,566

2019年12月末

6

43

370

1,936

 

(注)事業所数は、介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)及び短期入所者生活介護(ショートステイ)の合計数です。その他、主に、当社グループが運営する住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に併設し各種介護サービス(訪問介護や訪問看護等)を提供する事業所が2019年12月末時点で26事業所あります。

 

(図3) 「障がい者支援事業」事業所数及び定員数の推移

 

事業所数

定員(名)

新規

累計

新規

累計

2015年3月末

3

3

50

50

2016年3月末

2

5

25

75

2017年3月末

4

9

70

145

2018年3月末

9

145

2019年3月末

1

10

145

2019年12月末

3

13

65

210

 

 

 

(図4) 「保育事業」事業所数(承継含む)及び定員数の推移

 

事業所数

定員(名)

新規

累計

新規

累計

2015年3月末

2016年3月末

2017年3月末

2

2

50

50

2018年3月末

2

3

53

2019年3月末

5

7

232

285

2019年12月末

1

8

75

360

 

(注)事業所数には、外部へ運営委託をしている「ハーバーキッズみなとみらい保育園」は含みません。

 

 

 

(介護事業)(当社、㈱シルバーハイツ札幌、㈱リビングプラットフォーム東北、㈱アルプスの杜)

当該事業においては、当社及び子会社3社(㈱シルバーハイツ札幌、㈱リビングプラットフォーム東北、㈱アルプスの杜)において、有料老人ホーム、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)及び高齢者向け住宅を中心とした各種介護サービスを提供しております。

 

a 有料老人ホーム

(a)介護付有料老人ホーム

介護保険法に基づき特定施設入居者介護の認定を受けた施設であり、介護が必要な方を対象として、食事をはじめとした健康管理、掃除や洗濯、入浴、排泄等の生活援助をはじめ、健康相談やリハビリ・レクリエーション等の介護サービスを当該施設に常駐する介護職員が日常生活において提供するタイプの有料老人ホームであります。

 

(b)住宅型有料老人ホーム

生活支援等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設であり、介護が必要な高齢者だけでなく、介護は不要という高齢者も利用可能であります。

入居者が介護が必要となった場合、入居者自身の選択により外部の訪問介護等の介護サービスを利用しながら生活することが可能となっております。

当社グループが運営する施設内において、各種介護サービスの事業所を併設すること等により、入居者が必要とする介護サービスを組み合わせて提供しております。 

 

b サービス付き高齢者向け住宅

高齢者の居住の安定確保に関する法律(以下、「高齢者住まい法」)に基づき国土交通省により創設された制度により登録を行う居住施設であります。バリアフリー構造等を有した居住施設であり、当該施設に常駐する職員が、安否確認及び生活相談等のサービスを提供しております。

入居者が介護が必要となった場合、自身の選択により外部の訪問介護等の介護サービスを利用することが可能となっております。

住宅型有料老人ホーム同様、当社グループが運営する施設内において、各種介護サービスの事業所を併設すること等により、入居者が必要とする介護サービスを組み合わせて提供しております。

 

c 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

介護保険法に基づく地域密着型サービス(注)1の1つで、1ユニット9人までの少人数で共同生活を行うグループホームであります。認知症であるために日常生活を営むのに支障がある高齢者を対象として、当該施設の介護職員が、共同生活を行う住居での食事・排泄・入浴等の介護及びその他の日常生活上の援助を行っております。

 

d 居宅介護支援

当社グループが運営する居宅介護支援事業所において、介護支援専門員(ケアマネジャー)が、利用者(要介護者又は要支援者)に対し利用者の心身の状況や置かれている環境に応じた介護サービスを利用する為の介護サービス計画(ケアプラン)を作成しております。当該プランに基づいて適切なサービスが提供されるよう、事業者や関係機関との連絡調整等の支援を行っております。

 

e 通所介護(デイサービス)

介護保険法に基づくサービスであり、当社グループが運営する通所介護事業所への送迎を行い、入浴、食事、機能訓練等の提供を行っております。

 

f 短期入居者生活介護(ショートステイ)

介護保険法に基づくサービスであり、当社グループが運営する短期入居者生活介護事業所へ一時的に入所をしていただき、入浴、食事、機能訓練等の提供を行っております。

 

g 訪問介護

利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、当社グループが運営する訪問介護事業所の訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者の自宅を訪問し、食事・排泄・入浴等の介護(身体介護)や、掃除・洗濯・買い物・調理等の生活の支援(生活援助)を行っております。

 

h 訪問看護

当社グループが運営する訪問看護ステーションより、病気や障がいを持った方々が住み慣れた地域やご家庭で、その人らしく療養生活を送れるように、看護師等が利用者の生活の場へ訪問し、看護ケアを提供することにより自立への援助を促すとともに、療養生活の支援を行っております。

 

i コンサルティング業務

当社グループの事業開発や事業所運営を通じて培った実践ノウハウを活用した不動産流動化のアドバイザリー業務や事業所の運営に関する支援業務等を行っております。

 

(障がい者支援事業)(当社)

当該事業においては、当社において、就労継続支援B型及び相談支援・自立訓練(生活訓練)・共同生活援助を展開しております。

それぞれの事業内容については、以下のとおりであります。また、介護を必要とされる方には、訪問介護や生活介護のサービスの提供を行っております。

 

a 就労継続支援B型

当社において、就労継続支援B型事業所を運営しております。

就労継続支援B型事業は、通常の事業所に雇用されることが困難であり、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供、その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行うものであります。

当該事業所においては、PC作業(各種デザイン作成、名刺、はがき等の受注)、軽食喫茶運営(手作りケーキ、クッキー)等、利用者の趣向や特技、能力に合わせた就労作業の提供を通じて、生産活動や就労に必要な知識や能力の向上を図っております。

 

b 相談支援

当社の運営する相談支援事業所において、相談支援を展開しております。

相談支援は、障害者総合支援法に基づいたサービスであり、基本相談支援と計画相談支援のサービスを提供しております。基本相談支援では、障がい者の方々からの相談に応じ必要な情報の提供及び助言等の他、必要な便宜を供与する支援を行っております。一方、計画相談支援では、障がい者の方々が障害福祉サービスを利用する際に、サービス等利用計画(注)2を作成し、一定期間ごとにモニタリングを行う等の支援を行っております。


c 自立訓練(生活訓練)

障害者総合支援法に基づいたサービスであり、地域生活を営む上で生活能力の維持・向上等のために必要な訓練、地域社会のルール、マナー等に関する相談や助言を行っております。 

 

d 共同生活援助(グループホーム)

障害者総合支援法に基づいたサービスであり、少人数で共同生活を行うグループホームであります。地域生活を希望する障がいを持たれた方を対象としており、当社が運営するグループホームの職員が、主として夜間において、相談及びその他の日常生活上の援助を行っております。

 

(保育事業)(㈱ナーサリープラットフォーム)

当該事業においては、当社の子会社である㈱ナーサリープラットフォームにおいて、認可保育所及び当社グループの福利厚生サービスの一環として企業主導型保育所の運営を行っております。

 

a.  認可保育所

児童福祉法に基づく児童福祉施設であり、国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理等)を満たして都道府県知事に認可を受けた施設です。保育を必要とする0歳から小学校就業前の児童を対象としており、働く女性を応援していく中で、女性にとって大きな壁となる育児と仕事の両立問題を解決したいという思いで運営を行っており、延長保育や一時保育(注)3の導入等、働く母親・父親が安心して児童を預けられるような環境を整えており、障がい児保育も行っております。

また、保育内容についても「リズムあそび」、「えいごあそび(英語教育)」等に力を入れており、このような遊びを通じて児童との信頼関係を築き、心身ともにすくすく、のびのびと成長させる保育を行っております。

 

b.  企業主導型保育所

待機児童問題の解消を狙い2016年4月から内閣府により制度化された推進事業です。認可外の保育所ですが、設備及び運営に関する基準並びに認可外保育施設指導監督基準等の各種基準を満たす必要があります。女性の活躍推進を支援するために保護者の多様なニーズへの対応として病児保育等のサービスを提供しております。また、地域の児童の受け入れも行っております。

 

(その他事業)(㈱OSプラットフォーム)

当社の子会社である㈱OSプラットフォームにおいて、以下のサービスを展開しております。

 

a 給食サービス

当社の子会社である㈱OSプラットフォームにおいて、当社グループが運営する介護・障がい者支援・保育事業の各施設の利用者(顧客)に対し、給食サービスを提供しております。

 

b 求人広告サービス

当社の子会社である㈱OSプラットフォームにおいて、全国の保育士に特化した求人広告サービス「ほいくみー」を運営しております。

「ほいくみー」は、成功報酬型の求人広告サービスであり、保育士を募集している保育園等が求人広告を無料で掲載することができ、実際にサイトに登録した会員(保育士)が掲載保育園に応募し、若しくは掲載側が応募者を採用した場合に、掲載保育園より成功報酬として一定料金を頂く形となっております。

 

c 不動産保有・賃貸

当社の子会社である㈱OSプラットフォームにおいて、当社グループが運営する一部の介護・障がい者支援・保育事業の事業用地及び建物の保有及びグループ会社への賃貸を行っております。

 

d 共同購買

当社の子会社である㈱OSプラットフォームにおいて、当社グループが運営する一部の介護事業の施設の利用者(顧客)に対し、介護用品等の共同購買を行っております。

 

 (注)1.地域密着型サービスとは、今後増加が見込まれる認知症高齢者や中重度の要介護高齢者等が出来る限り住み慣れた地域での生活が継続できるように、2006年4月の介護保険制度改正により創設されたサービス体系であります。

2.サービス等利用計画とは、障がい者の心身の状況、置かれている環境やニーズを把握し、本人の意向に合わせて、総合的な支援方針や解決すべき課題を踏まえ、最も適切なサービスの組み合わせ等について検討した総合的な支援計画のことであります。

3.「延長保育」とは、保育所で、通常の保育時間を超えて児童をお預かり(保育)する制度であり、「一時保育」とは、保護者等のパート就労や疾病、入院等により一時的に家庭での保育が困難となる場合や、保護者の育児不安の解消を図り、負担を軽減するために児童をお預かり(保育)する制度であります。

 

 

当社グループの事業系統図は、以下のとおりであります。


 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金
(千円)

主要な事業
の内容

議決権の所有
(又は被所有)
割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

㈱シルバーハイツ札幌(注)3、4

北海道札幌市豊平区

50,000

介護事業

100.0

役員の兼任(5名)

資金の借入

業務受託

㈱リビングプラットフォーム東北

宮城県仙台市若林区

1,000

介護事業

100.0

役員の兼任(1名)

業務受託

㈱アルプスの杜(注)3、5

神奈川県相模原市南区

100,000

介護事業

100.0

役員の兼任(5名)

資金の貸付

業務受託

㈱ナーサリープラットフォーム(注)3

東京都港区

58,500

保育事業

100.0

役員の兼任(3名)

業務委託・受託

㈱OSプラットフォーム(注)3

東京都大田区

1,000

その他事業

100.0

役員の兼任(1名)

業務受託

土地建物の借入

従業員の出向受入

 

  (注) 1.当社グループの報告セグメントはライフケア事業のみであり、「主要な事業の内容欄」には、連結子会社が行う主要な事業領域を記載しております。

     2.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

       3. 特定子会社であります。

     4.㈱シルバーハイツ札幌については、売上高(連結会社相互間の内部取引売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

 

主要な損益情報等

(2019年3月期)

①売上高

1,309,194千円

 

②経常利益

160,067千円

 

 

③当期純利益

137,130千円

 

 

④純資産額

513,818千円

 

 

⑤総資産額

2,198,681千円

 

  5.㈱アルプスの杜については、売上高(連結会社相互間の内部取引売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

 

主要な損益情報等

(2019年3月期)

①売上高

796,738千円

 

②経常利益

118,488千円

 

 

③当期純利益

131,327千円

 

 

④純資産額

42,346千円

 

 

⑤総資産額

759,295千円

 

 

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

 

2019年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

ライフケア事業

509

976

合計

509

976

 

(注) 1.従業員数は、就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。臨時雇用人員(契約社員及びパートタイマーの従業員を含み、派遣社員を除く。)は、最近1年間の平均人員(月末の在籍者数の和を月数(12か月)で割り算出)を〔外書〕で記載しております。

     2.当社グループはライフケア事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

2019年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

296

553

47.62

2.62

3,742

 

(注) 1.従業員数は、就業人員数(当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む。)であります。臨時雇用人員(契約社員及びパートタイマーの従業員を含み、派遣社員を除く。)は、最近1年間の平均人員(月末の在籍者数の和を月数(12か月)で割り算出)を〔外書〕で記載しております。

     2.最近日までの1年間において従業員数が27名増加したのは、主として業務拡大に伴う採用によるものであります。

     3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

   4.当社はライフケア事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(3) 労働組合の状況

当社の施設であるライブラリ取手において労働組合が結成されておりますが、グループ会社各社ともに労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。