第二部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

提出会社の状況

回次

第18期

第19期

第20期

第21期

第22期

決算年月

2014年9月

2015年9月

2016年9月

2017年9月

2018年9月

売上高

(千円)

884,754

1,136,416

1,323,399

1,591,790

1,485,725

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

3,007

22,853

26,716

89,385

14,396

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

37,340

23,369

47,992

91,245

87,318

持分法を適用した場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

46,000

46,000

99,000

99,000

99,000

発行済株式総数

(株)

4,736

4,736

5,796

1,159,200

1,159,200

純資産額

(千円)

144,633

121,264

32,728

123,973

36,655

総資産額

(千円)

553,099

559,709

661,439

705,826

848,878

1株当たり純資産額

(円)

30,539.10

25,604.76

5,646.73

106.95

31.62

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益金額又は

1株当たり当期純損失金額(△)

(円)

7,884.34

4,934.34

10,036.09

78.71

75.33

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

26.1

21.7

4.9

17.6

4.3

自己資本利益率

(%)

116.5

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

158,958

171,211

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

74,025

25,638

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

113,658

87,419

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

129,717

362,709

従業員数

(人)

36

39

43

45

48

(外、平均臨時雇用者数)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

 (注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.売上高には、消費税等は含まれておりません。

3.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。

4.1株当たり配当額及び配当性向は、配当を行っていないため記載しておりません。

5.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり期中平均株価が把握できないため、また、第18期及び第22期は1株当たり当期純損失金額であるため、記載しておりません。

6.自己資本利益率については、第18期及び第22期は当期純損失を計上しているため、また、第19期及び第20期は期中平均の自己資本が負の数値となるため、記載しておりません。

7.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。

8.第21期及び第22期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、海南監査法人の監査を受けております。

なお、第18期、第19期及び第20期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく、海南監査法人の監査を受けておりません。

9.第18期、第19期及び第20期についてはキャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。

10.2017年6月4日付で普通株式1株につき200株の割合で株式分割を行っておりますが、第21期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)を算定しております。

11.当社は、2017年6月4日付で普通株式1株につき200株の株式分割を行っております。

そこで、証券会員制法人福岡証券取引所の定める会員証券会社宛通知「『上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成20年5月12日付福証自規第20号)に基づき、第18期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。

なお、第18期、第19期及び第20期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、海南監査法人の監査を受けておりません。

 

第18期

第19期

第20期

第21期

第22期

 

2014年9月

2015年9月

2016年9月

2017年9月

2018年9月

1株当たり純資産額

(円)

△152.70

△128.02

28.23

106.95

31.62

1株当たり当期純利益金額又は

1株当たり当期純損失金額(△)

(円)

△39.42

24.67

50.18

78.71

△75.33

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

1株当たり配当額

(うち1株当たり中間配当額)

(円)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

 

2【沿革】

年  月

事  項

1997年2月

資本金10,000千円 福岡市博多区比恵町7-12フェイズイン博多駅東901号室にて創業

1998年10月

Citrix社メタフレームの取扱を開始

1999年6月

社員増に伴い本社を福岡市博多区比恵町16-26へ移転

2001年10月

自社開発ソフト「デルバイ」を販売開始

2003年6月

社員増に伴い本社を福岡市博多区比恵町17-15へ移転

2004年4月

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社と、シトリックス・ソリューション・アドバイザー/プラチナ契約を締結

2004年9月

自社開発ソフト「キトラス」を販売開始

2005年10月

東京都中央区築地に、東京オフィス設立

2006年12月

東京オフィスを東京都港区虎の門へ移転

2009年9月

東京オフィスを本社に集約し、本社を福岡市博多区東比恵三丁目3-24へ移転

2010年12月

代物弁済により特許権を取得し、エモーショナルシステム事業開始

2014年2月

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社のCitrix Partner Award Japan 2013『Local King Award』を受賞

2014年11月

2014年4月~2014年9月度のVMwareパートナーエリアコンテスト 九州沖縄地区のエリア賞を受賞

2015年2月

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社のCitrix Partner Award Japan 2014『Local King of the Year』2年連続受賞

2015年5月

泉陽興業株式会社と4D王販売の業務提携

2016年1月

VMwareパートナーエリアコンテストにて功績が認められ殿堂入り

2016年9月

加賀電子株式会社等への第三者割当増資により資本金を99,000千円に増資

2017年2月

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社のCitrix Partner Award Japan 2016『Citrix Specialist of the Year』、『Best of Citrix Advisor Rewards/Net New Partner Sourced Award』をダブル受賞

2017年6月

従来品より運搬・設置・解体を簡易化した4D王ギャロップを投入

2018年2月

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社のCitrix Partner Award Japan 2017 『Best of Citrix Advisor Rewards/Net New Partner Sourced Award』を受賞

2018年7月

福岡市科学館クリエイティブスペースの企画展示作品を選ぶコンテストで4D王が大賞を受賞

 

3【事業の内容】

 当社の事業セグメントは、企業の基幹システムをクラウド化する「セキュアクラウドシステム事業」、特殊な映像技術を用いて空間を仮想化する「エモーショナルシステム事業」の2つのセグメントで構成されております。

 

(セキュアクラウドシステム事業)

セキュアクラウドシステム事業は、当社が創業間もない時期から取り組んでいる主力事業であります。

同事業は、目安として売上高100億円~500億円規模の中堅企業を主な顧客ターゲットとしております。同事業の属する国内クラウドサービス市場は、2018年度の市場全体の規模は約1兆9,422億円、2023年には4兆4,754億円まで拡大すると予測(出典:株式会社MM総研「2019年国内クラウドサービス需要動向調査」2019年6月11日)されている有望かつ潤沢なマーケットと言われております。

単一企業内で利用するクラウドをプライベートクラウドと呼び、当社は、企業、団体向けの「システムのプライベートクラウド化」を中心として事業を行っておりますが、2017年の国内プライベートクラウド市場は、前年比40.6%増の4,223億円、2022年の市場規模は2017年比4.9倍の2兆851億円になると予測(出典:IDC Japan株式会社「国内プライベートクラウド市場予測、2018年~2022年」2018年11月6日)されております。

当社は、プライベートクラウドを実現する主要なソフトウエア企業である、Citrix、VMware、Microsoftの製品群を熟知、これら各社の戦略を理解し、顧客企業にとって最適な選択を行うことを第一に考え、派生する多数のセキュリティ、ストレージ、サーバー等のハードウェア商品及び各種ソフトウエア商品を含めた総合的な提案を柔軟に行っております。

特に、シトリックス・システムズ・ジャパン社のスペシャリスト認定者が最も多い企業として『Citrix Specialist of the Year』を2017年に受賞、『Best of Citrix Advisor Rewards/Net New Partner Sourced Award』を2017年2018年の2年連続受賞する等、既に国内では主だった仮想化技術企業として評価を得ております。

 セキュアクラウドシステム事業は、サーバーの仮想化や強固なセキュリティ環境の構築を行う「プラットフォーム」、仮想化環境に特化し、現場から発生するニーズを満たした機能を製品化して販売を行う「プロダクツ」、顧客が望む独自機能を満たすためのスクラッチ開発(手作り開発)を行う「カスタマイザー」の3つの区分で構成されており、プライベートクラウド構築だけでなく、企業システム全般を対象としたサービスを中堅企業向けに提供しております。

 

売上区分

概要

プラットフォーム

システム仮想化業務(プライベートクラウド化~ハイブリッドクラウド化)にて活用する各種仮想化ソフトウエア(Citrix、VMware、Microsoft等)の導入コンサルティング、設計、実装、保守及びそれらに付随するハードウェア、ソフトウエア販売を行っております。

コンサルティングにおいては、上記3社の仮想化ソフトウエア全てによるシステム構築が可能であることを強みとして、各社製品の特徴を生かした提案を行っております。

特にCitrixについては、2004年4月から15年連続でシトリックス認定販売パートナーのトップカテゴリ(Citrix Solution Advisor Platinum)にリストされております。

プロダクツ

Citrix環境における印刷系諸問題を解決する「デルバイ」及び「キトラス」という製品が主力で、Citrixユーザー向けに10年以上売れ続けています。2014年には、食品製造業務向けの生産管理業務に特化した生産管理システムパッケージである「イートバイ」を開発し、市場投入しております。

カスタマイザー

業務ロジックのプログラミング及びデータベース化する業務で販売管理や在庫管理、物流管理等対象クライアントは多岐にわたっています。既存パッケージのカスタマイズは殆ど行わず、顧客ニーズと顧客状況に応じたシステムを手作りで構築できることが特徴となっております。

 

[セキュアクラウドシステム事業:事業系統図]

 

0201010_001.jpg

 

 

(エモーショナルシステム事業)

 エモーショナルシステム事業は、VR(Virtual reality:仮想現実)シアター4D王の技術開発及び製造販売を中心に行っております。

 4D王は特許(特許第4166260号:立体映像の投影方法及び立体映像の投影装置)を取得しており、360度スクリーンに切れ目なく3D映像を投影する特許技術を基にした移設可能なミニシアターであります。円筒形のスクリーンの中に客席が設置され、スクリーンに囲まれた空間に映像が縦横無尽に飛び回り、観客を突き抜ける特殊効果と、映像に同期した立体音響、突風、地面の揺れによって、360度に展開するストーリーに観客を没入させる、独自のVR空間を作り上げる装置となっております。ヘッドマウントディスプレイ型のVRと異なり、軽量な3D眼鏡を使用することで仲間と感動を共有する、いわゆる「体験共有型VRシアター」と言えます。

 2019年7月末現在、4D王の常設設置箇所は遊園地を中心として、国内17箇所、海外2箇所、計19箇所となっております。最近では、博物館や科学館で設置されるようになったほか、工場見学等産業系をはじめとした様々な用途に対応するシミュレーターとしての利用が検討されるなど、販売・設置先が遊園地系以外にも広がりつつあります。

 また、4D王は、運搬や設置に時間と労力を要する常設型のシアターだけではなく、装置の運搬・設置・解体を簡易化し、これらの時間を大幅に短縮させた可搬型のシアターである4D王ギャロップも製品化されております。一定の平面箇所があれば設置可能なラインアップを大小にわたって取り揃えていることから、平面スクリーンと稼働椅子を使ったシアターと比較して、設置にあたって柔軟な対応が可能となっております。

 その他、4D王において上映するコンテンツ制作も行っておりますが、有名なキャラクターを用いたコンテンツとして、2017年3月の「ウルトラマンゼロ Another Battle ~光と力~」を皮切りに、2017年8月には「頭文字D project VR -疾駆-」、2019年3月には「新幹線変形ロボ シンカリオン360°ザ・ムービー」をリリースしました。また、解像度が高い8k360度カメラで撮影した実写によるミュージックビデオや、各地の風景映像など、新たなコンテンツ制作にも取り組んでおります。

[エモーショナルシステム事業:事業系統図]

 

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※レベニューシェアとは、当社提供機器等の対価として4D王運営者の売上の一部を一定割合で当社に支払ってもらうものです。

※ここでのIPは、Interllectual Property=知的財産のことを表しています。

 

4【関係会社の状況】

 該当事項はありません。

 

 

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

2019年7月31日現在

 

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

46

45.6

8.8

5,906,120

 

セグメントの名称

従業員数(人)

セキュアクラウドシステム事業

32

 

エモーショナルシステム事業

4

 

 報告セグメント計

36

 

全社(共通)

10

 

合計

46

 

 (注)1.従業員数は、執行役員及び契約社員を含んでおります。なお、臨時従業員数はその総数が従業員の総数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.平均年間給与は、執行役員の役員報酬を含んでおりません。

4.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

 

(2)労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。