第二部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

 

回次

第27期

第28期

決算年月

平成28年9月

平成29年9月

売上高

(千円)

4,330,650

4,505,412

経常利益

(千円)

155,789

152,296

親会社株主に帰属する当期純利益

(千円)

88,494

121,506

包括利益

(千円)

89,988

113,151

純資産額

(千円)

670,142

774,096

総資産額

(千円)

2,248,657

2,375,688

1株当たり純資産額

(円)

728.57

841.59

1株当たり
当期純利益金額

(円)

96.21

132.10

潜在株式調整後
1株当たり
当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

29.8

32.6

自己資本利益率

(%)

14.2

16.8

株価収益率

(倍)

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

205,862

392,173

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

232,765

147,036

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

114,986

183,662

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

442,777

504,251

従業員数
〔ほか、平均臨時
雇用人員〕

(名)

167

25

168

29

 

(注) 1.当社は第27期より連結財務諸表を作成しております。

2.売上高には、消費税等は含まれておりません。

3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。

4.株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。

5.前連結会計年度(第27期)及び当連結会計年度(第28期)の連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。

6. 平成30年7月25日付で普通株式1株につき普通株式100株の割合で株式分割を行っております。第27期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。

7. 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員(パートタイマー及び派遣社員)の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第24期

第25期

第26期

 

第27期

第28期

決算年月

平成25年9月

平成26年9月

平成27年9月

 

平成28年9月

平成29年9月

営業収益

(千円)

527,624

545,818

756,080

 

812,068

803,649

経常利益又は
経常損失(△)

(千円)

2,228

38,485

131,736

 

84,174

40,786

当期純利益又は
当期純損失(△)

(千円)

121,688

107,718

110,969

 

82,526

38,598

資本金

(千円)

100,000

100,000

100,000

 

100,000

100,000

発行済株式総数

(株)

9,198

9,198

9,198

 

9,198

9,198

純資産額

(千円)

704,610

584,435

695,560

 

778,258

807,332

総資産額

(千円)

1,752,857

1,858,666

2,001,935

 

1,943,148

1,897,849

1株当たり純資産額

(円)

77,531.95

63,539.45

75,620.84

 

846.12

877.73

1株当たり配当額
(1株当たり中間配当額)

(円)

2,000

(―)

(―)

(-)

 

1,000

(-)

1,000

-)

1株当たり
当期純利益金額

又は当期純損失金額(△)

(円)

13,390.02

11,836.35

12,064.52

 

89.72

41.96

潜在株式調整後
1株当たり
当期純利益金額

(円)

 

自己資本比率

(%)

40.2

31.4

34.7

 

40.1

42.5

自己資本利益率

(%)

17.3

 

11.2

4.9

株価収益率

(倍)

 

配当性向

(%)

 

11.1

23.8

従業員数
〔ほか、平均臨時
雇用人員〕

(名)

10

―〕

11

―〕

14

―〕

 

14

―〕

16

―〕

 

(注) 1.営業収益には、消費税等は含まれておりません。

2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。

  3. 第24期及び第25期の自己資本利益率については、当期純損失を計上しているため記載しておりません。

4.株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。

5.配当性向については、第24期は当期純損失が計上されているため、記載しておりません。また、第25期及び第26期は配当が無いため記載しておりません。

   6.主要な経営指標等の推移のうち、第24期から第26期については、会社計算規則(平成18年法務省令第13号)

       の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明

       を受けておりません。

7.前事業年度(第27期)及び当事業年度(第28期)の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。

8.平成30年7月25日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を行っております。第27期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。

 

9.平成30年7月25日付で株式1株につき100株の株式分割を行っております。

そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第24期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。なお、第24期、第25期、及び第26期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、有限責任 あずさ監査法人の監査は受けておりません。

 

回次

第24期

第25期

第26期

 

第27期

第28期

決算年月

平成25年9月

平成26年9月

平成27年9月

 

平成28年9月

平成29年9月

1株当たり純資産額

(円)

775.32

635.39

756.21

 

846.12

877.73

1株当たり配当額

(1株当たり中間配当額)

(円)

20

(―)

(―)

(―)

 

10

(―)

10

(―)

1株当たり
当期純利益金額

又は当期純損失金額(△)

(円)

△133.90

△118.36

120.65

 

89.72

41.96

潜在株式調整後
1株当たり
当期純利益金額

(円)

 

 

 

 

2 【沿革】

 当社は、平成2年に創業者である木村春樹の財産管理を目的として設立された持株会社「有限会社エーシーエス」が前身であります。その後、有限会社エーシーエスは、平成21年4月に株式会社アクセスホールディングスに組織変更し、さらに平成26年6月に株式会社アクセスグループ・ホールディングスに商号変更し、現在に至っております。

一方、当社グループとしましては、昭和57年東京都千代田区神田多町において広告広報業(現プロモーション事業)を目的とする会社として、現在の当社子会社である株式会社アクセスプログレスの前身「株式会社アクセス通信」を創業し、事業を開始しております。

 そのため、当社グループとしての事業開始は株式会社アクセス通信設立時点であり、同社設立以降における企業集団に係る沿革は、次のとおりであります。

年月

概要

昭和57年10月

株式会社アクセス通信(資本金5百万円)を設立。

昭和58年10月

株式会社アクセス通信、就職広報事業(現採用広報事業)に参入。

昭和62年7月

株式会社アクセス通信、学校広報事業に参入。

平成元年9月

株式会社アクセス通信、本社を東京都千代田区四番町に移転。

平成2年4月

有限会社エーシーエス(現株式会社アクセスグループ・ホールディングス(提出会社))を設立。

平成8年12月

株式会社アクセス通信、本社を東京都千代田区五番町に移転。資本金を1億円に増資。

平成10年7月

株式会社アクセス通信、就職情報会社・株式会社メディア21の営業権を取得。

平成14年1月

株式会社アクセス通信、プライバシーマークを取得。

平成15年12月

株式会社アクセス通信を株式会社アクセスコーポレーションに商号変更、本社を東京都港区赤坂に移転。

平成19年7月

株式会社アクセスコーポレーション、本社を現在の東京都港区南青山に移転。同時にアクセス青山フォーラムを開設。

平成21年4月

有限会社エーシーエスを株式会社アクセスホールディングスに組織変更。

平成21年5月

株式会社アクセスホールディングスを完全親会社、株式会社アクセスコーポレーションを完全子会社とする株式交換を実施し、持株会社制に移行。(当社資本金1億円)

平成21年10月

株式会社アクセスコーポレーション、採用広報事業を株式会社アクセスヒューマネクストに分割分社化。

平成22年10月

株式会社アクセスコーポレーションを株式会社アクセスプログレスに商号変更。学校広報事業を株式会社アクセスリードに分割分社化。

平成22年12月

アクセス梅田フォーラムを開設。

平成23年3月

アクセス渋谷フォーラムを開設。

平成24年4月

株式会社アクセスプログレス、東京都港区南青山に、子会社として株式会社キャンペーン事務局を設立。

平成25年2月

株式会社キャンペーン事務局を株式会社アクセス業務推進センターに商号変更。

平成26年6月

株式会社アクセスホールディングスを株式会社アクセスグループ・ホールディングスに商号変更。

平成26年10月

株式会社アクセス業務推進センターを株式会社アクセスプログレスに吸収合併。

平成27年11月

アクセス名古屋駅前フォーラムを開設。

 

 

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、及び連結子会社である株式会社アクセスプログレス(プロモーション事業)、株式会社アクセスヒューマネクスト(採用広報事業)、株式会社アクセスリード(学校広報事業)の計4社で構成されております。

当社グループは、「人や社会をベストな未来に導くために、心の通うメディアとコミュニケーションの場を創造」することをグループ経営理念としており、グループ全体でその使命を全うするため、プロモーション、採用広報、学校広報を事業セグメントとして、専門特化した事業会社体制を構築し、メディアづくりと広告広報に付随する業務案件の受注を推進しております。

 当社グループは、以下の4点を経営戦略として事業の推進をしており、当社ではこの戦略に基づいて、グループ全体の成長基盤の構築と、事業セグメント間のシナジー創出に向けて、取り組んでおります。
 ① 安定収益基盤の構築と連合企画(※1)・個別案件(※2)の複合的アプローチによる新規クライアントの開拓
 ② イベントノウハウの蓄積とフォーラム(※3)スペースの保有
 ③ グループの総合力を結集した外国人留学生向けビジネスの拡大
 ④ アナログ・デジタルを融合したフレキシブルな提案力の拡大

 

   ※1:当社グループが自社で企画する広報企画商品を総称するものです。1つの広告メディア(イベント・新聞・情報誌・Webサイト・交通広告・会報誌同梱広告等)において、複数のクライアントから出展・出稿を募集します。1つのメディアの広告枠を小口化して提供することで、クライアントが出展・出稿しやすくなるだけでなく、スケールメリットにより広告訴求力が向上する特徴があります。採用広報事業では売上高の約5割、学校広報事業では約3割、プロモーション事業では約1割を連合企画商品が占めており、当社グループの主力商材となっております。

※2:クライアント毎の個別ニーズに応じて、営業員が最適な商材やソリューションを選別して提案・受託し、クリエイティブ(ダイレクトメール(以下、「DM」)、会社・学校案内、パンフレット、サンプリング、ノベルティ、ポスター等)の制作や業務代行を請け負う案件を総称するものです。

※3:当社グループが、青山・渋谷・梅田・名古屋駅前の4箇所に開設している、自社イベントスペースです。

 

グループ全体の事業の系統図は、次のとおりであります。

 


 

以下、セグメント毎の事業内容を記載いたします。

 

(1) プロモーション事業の事業内容と特徴(株式会社アクセスプログレス)

<事業内容>

プロモーション事業は、セールスプロモーション分野に特化した事業展開を行っております。住宅、シニア居住施設、広告代理店、アパレル、外食、公的機関、旅行、自動車販売、ケーブルテレビを主要ターゲット業界とし、クライアント(企業・代理店・公的機関等)が販促したい商品・サービスを、その商品・サービスを欲すると考えられるターゲット層(消費者)に対して、直接的にアプローチして販促・広報する「ダイレクトプロモーション」を展開しております。

具体的には、クライアントに対して、クリエイティブ(DM・パンフレット・Webサイト・サンプリング等の販促物)の制作・印刷・発送代行を中心に、クライアントの業界に適した効果的なプロモーション手法を提案する企画営業を展開し、業務を受託しております。

 

プロモーション事業 事業内容イメージ図

 


 

プロモーション事業で取り扱う主要商材は、次のとおりです。

クリエイティブ制作・
印刷・発送

DM、パンフレット、サンプリング、ノベルティ、ポスター等をオーダーメイドで制作・印刷し、消費者や会員等に発送するほか、ポスティング、交通広告、街頭広告などを行う業務を請け負っております。

プロモーションサイト構築

企業のプロモーション用Webサイトやキャンペーン応募受付サイト、会員管理サイト等の構築を請け負っております。

キャンペーン事務局

メーカー等の販促キャンペーンに際し、応募ハガキの企画・制作・印刷、受付Webサイトの構築、消費者からの応募や問合せの受付、データの整理、当選者の抽選、当選品の発送に至るまでの一連の業務を請け負っております。また、広告代理店からキャンペーンに関する業務の受託も行っております。

テレマセンター

プロモーションに関連した電話応対を行うテレマセンター機能を有しており、インバウンドコール(問合せの受付等)、アウトバウンドコール(イベントの来場促進、DMの到着確認等)の両面に対応し、販促物から派生した周辺業務の受託を行っております。

データ管理

クリエイティブ制作・印刷・発送等に関連するクライアントの顧客リストをお預かりして管理代行するサービスです。

連合企画

マイホームトレイン

東京・関西でJR等の車両一編成の広告枠を借り切り、複数の住宅メーカーや不動産ディベロッパーに広告を募集して、沿線の不動産物件広告で埋め尽くす連合企画です。

他社媒体同梱企画

複数の住宅メーカーや不動産ディベロッパー、自動車ディーラー等に広告を募集し、他社が発行・送付する情報誌に同梱する形やメールマガジン等の広告枠を借りる形で、広告を配信する連合企画です。

外国人留学生生活支援イベント

学校広報事業が開催する外国人留学生を対象とした大型イベントに併設する形で、生活支援イベントを企画・開催しております。イベント出展枠を企業に提供し、出展企業と外国人留学生との情報マッチングを行う連合企画です。

 

 

 

<特徴>

① 専門知識を活かした営業展開

当事業の特徴として、住宅や旅行、シニア居住施設等、専門知識を求められる分野を中心にサービスを展開している点が挙げられます。当社グループは単に制作や発送の業務を請負うだけではなく、専門性を活かした提案力と品質を実現することにより、他社との差別化を図っております。また、一人一人の営業員の提案活動を効率化するため、都市圏などの比較的顧客が多い地域を中心にターゲットを絞り、事業展開を行っております。

 

② カテゴリ別の戦略的な営業展開

クライアントをカテゴリに分け、それぞれのカテゴリごとに営業戦略を立案して、効率的かつ機動的に営業展開をしております。各カテゴリとも大企業を始めとする各種法人との取引により、安定した継続的な取引を行っております。カテゴリごとの事業部体制を整備するとともに、組織内横断的にプロジェクトを遂行する部門を設け、売上金額の大きい案件の獲得に向けた取組みを展開しております。
  また、当事業の特徴として、キャンペーン事務局代行業務を中心に、広告代理店との取引が拡大しております。近年集中的に営業拡大を図っており、広告代理店を通じて大企業を始めとする民間企業からキャンペーン案件を受注しています。こうした案件での実績やノウハウの積み重ねにより、キャンペーンの企画から事務局運営まで一括して受注できる体制を構築しております。

 

③ 連合企画の創出による新規クライアントの開拓

当事業において連合企画は、クライアントとの新規取引につなげるきっかけ作りを行う商材と位置づけております。そのため、連合企画をノック媒体(初期提案用の媒体)とした営業展開により、新規クライアントを開拓する手法を重視しております。連合企画をきっかけに深耕営業し、当事業が強みとするクリエイティブ制作や業務代行の受注へと拡大することで、クライアントとの取引を深めております。

 

④ 「業務推進センター」の活用

当事業の機能センターである「業務推進センター」にて、宛名印字や自動封緘、発送作業、テレマーケティング業務、制作物の定期発送等を行う環境を有しており、企画から制作・発送・業務代行までワンストップでトータルソリューションを提供できる体制を整えております。DMの発送やキャンペーン事務局等、個人情報を取り扱う案件については、一社で業務を完結できることが求められる傾向にありますが、個人情報を同一の施設内で取り扱える「業務推進センター」がクライアントの求める水準を満たすことで、受注の拡大を図っております。社内に機能センターを保有することで、納期面、費用面、個人情報保護の観点で訴求力を持っております。その特徴を活かして、広告代理店からも業務を請け負っております。

 

(2) 採用広報事業の事業内容と特徴(株式会社アクセスヒューマネクスト)

<事業内容>

採用広報事業は、大学を新卒で卒業する学生や転職を希望する若年層の社会人に対してクライアント企業の採用情報を提供するとともに、合同企業説明会やセミナー等の開催を行うことで、クライアント企業から広告・出展収入を得るサービスを行っております。また、クライアント企業の会社案内等の企画制作や、採用活動に関する業務代行のサービス、人材紹介も行っております。

 

 

採用広報事業 事業内容イメージ図

 


 

<特徴>

① フォーラムを活用した中小規模型イベントの開催と蓄積したノウハウによるイベント運営業務の受託

自社イベントスペース「フォーラム」を活用して、小規模型イベント「アクセス就活フェア」(年間延べ約90日開催)やテーマ型イベント「アクセス就活FOCUS」(年間延べ約40日開催)等の合同企業説明会を開催しております。いずれも、人事担当者と学生が膝詰めで面談する場を提供することで、学生と企業とのベストマッチング機会を創出しております。

就職活動の早期化が進む中、売り手市場の加速により採用予定数の学生を獲得できない企業や、内定を受けていても納得が行くまで就職活動を継続する学生が増加しています。フォーラムを活用したイベントは主に中堅中小企業を対象としており、イベントを機動的に企画・開催することで、細分化するニーズに迅速かつフレキシブルに対応しております。

また、これらのイベントで蓄積したノウハウを活かして、官公庁・学校法人・公益法人・大企業を始めとする民間企業等から、個別案件として、人材採用や働き方に関するイベントの運営業務を受託しております。連合企画で培ったノウハウを個別案件に展開して実績を積み重ね、さらに新たなテーマでの連合企画イベントの開催や個別案件イベントの受託へと横展開して行くことを、事業モデルとしております。

 

② 大学キャリアセンターとのリレーションによるイベント開催や就職支援プログラムの実施

当事業では、大学キャリアセンター(就職担当窓口)との長年に渡るリレーションを構築しています。これにより、大学内で学生にWebサイト「アクセス就活」の会員募集を行ったり、大学内や大学周辺会場で行う「UNI-PLATZ(ウニ・プラッツ)※セミナー」を多数開催しております。また、個別案件として、大学キャリアセンター主催の学内合同説明会の運営業務を受託しているほか、平成28年6月からは大学キャリアセンターとのジョイント・連携による大規模型イベント「アクセス就活LIVE」を開催するなど、当事業の基盤となる関係を築いております。

また、このリレーションを活かした新たな取り組みとして、大学キャリアセンターと連携し、外国人留学生向けの就職支援プログラムを開発して、平成30年秋より複数の大学で開始することが決定しております。

 

※ドイツ語のUNI(大学)とPLATZ(広場)を組み合わせた当社グループの商品名です。

 

 

③ 採用広報周辺業務の幅広い受託実績

当事業では、事業開始以来培ってきた実績と信頼に基づき、クリエイティブ(会社案内等)の制作や業務代行(データ管理・テレマセンター等)といった採用広報周辺業務を、企業や自治体から幅広く受託しております。近年は、首都圏の主要自治体の運営事務局案件等を継続的に受託しております。
 当事業はイベントを事業のコア商品としておりますが、景気変動等の環境変化の影響を受けやすいため、個別の受託案件を一定割合で確保し、業績の安定を図っております。また、業務代行は、当事業のセキュリティルーム内またはプロモーション事業が保有する業務推進センターで内製化し、個人情報保護の観点からも安心・安全な業務進行を行っております。

 

(3) 学校広報事業の事業内容と特徴(株式会社アクセスリード)

<事業内容>

学校広報事業は、教育機関の学生募集に関わる広報業務の総合的なサポートを展開しております。外国人留学生や日本人受験生向けの合同進学説明会の開催やWebサイト上での情報提供を通じて、クライアント校から出展・広告収入を得るサービスを行っております。また、Web・パンフレット等による学校案内の企画制作、オープンキャンパス等の事務局運営代行、各種業務代行、Web出願システム等の学校運営支援業務の提供も行っております。

 

学校広報事業 事業内容イメージ図

 


 

<特徴>

① 動員力を持つ外国人留学生向け進学説明会の開催と8言語対応進学情報サイトの提供

採用広報事業で培ったイベント運営ノウハウをもとに、平成21年に独立行政法人日本学生支援機構から「外国人学生のための進学説明会」の運営事務局代行業務を初めて受託し、以来、来場者サイドである日本語学校とのリレーションを構築してまいりました。平成14年より全国紙上で複数大学の進学情報を見開き紙面上に掲載する連合企画を実施しており、大学とのリレーションも構築してまいりました。
 このような実績を踏まえて、平成21年より当社独自の外国人留学生向け進学イベント「アクセス日本留学フェア」を開催しております。平成29年9月期は計24企画(27日間)開催し、出展数は延べ1,335校(717ブース)※、動員数は延べ約2万人となっております。特に、平成29年6月に渋谷ヒカリエで開催したイベントでは、国公立大学や主要私立大学を含む225校(131ブース)に出展いただき、2日間で延べ1万人を超える来場がありました。これは、採用広報事業において培ったイベント運営ノウハウを当事業に横展開するとともに、大学や日本語学校とのリレーションを構築しながら、学校広報事業における独自の運営ノウハウを築いてきたことによるものです。

 

また、イベントをきっかけとした取引が拡大し、外国人留学生向けの学校案内の制作や、専用のWeb出願システム導入の受託をしているほか、8言語に対応した外国人留学生向け進学情報サイト「アクセス日本留学」を開設しております。

※複数企画に参画の学校は、企画回数分の校数カウントをしております。

 

② 教育機関の学生募集広報をトータルサポート

少子化の時代を迎え、各学校では特色ある学校運営を打ち出し、その魅力を効果的に伝えて、学生を獲得する手法を求めています。当事業では、教育機関の学生募集広報に特化したトータルなサポートを行っており、30年に渡って培ったノウハウをもとに、以下のような幅広い連合企画を商品化しております。
 1) アクセス進学   :日本人向け進学情報サイト
 2) 進学マイスター  :スマートフォンに特化した進学情報サイト
 3)アクセス進学FOCUS :フォーラムで開催する日本人向けカテゴリ別進学説明会
 4) その他      :新聞広告企画、交通広告企画、進学情報誌企画等

また、連合企画をきっかけとして、クリエイティブ(学校案内・学校ホームページ等)制作・印刷・発送の個別受託案件も受託しており、長年培ってきた自社メディア、イベント、クリエイティブのノウハウをさらに深化させることで、トータルソリューションを実現しております。

こうした取り組みを通じて得られたクライアントからの信頼をもとに、官公庁の案件を受託するなど、公共機関との取引も行っております。

 

③ 学校広報周辺業務の実績に基づくICT(情報通信技術)サービス分野の拡充

当事業は長年に渡り、学校案内等のクリエイティブ制作やオープンキャンパスの運営代行など、学校広報周辺業務の豊富な受託実績があります。顧客とのリレーションに基づいて、平成28年9月期よりWeb出願システムを始めとした広報関連システムの受注を開始するなど、ICTサービス分野の事業拡大を図っております。

 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金
(千円)

主要な事業
の内容

議決権の所有
(又は被所有)
割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社アクセスプログレス
(注2,4)

東京都港区

80,000

プロモーション事業

100

当社が経営指導しております。
当社が債務保証をしております。
当社の借入金に対する債務保証を受けております。
資金の受入をしております。
役員の兼任
 取締役 1名
 監査役 1名

株式会社アクセスヒューマネクスト
 
(注2,4)
 

東京都港区

100,000

採用広報事業

100

当社が経営指導しております。
当社の借入金に対する債務保証を受けております。
資金の受入をしております。
役員の兼任
 取締役 1名
 監査役 1名

株式会社アクセスリード
 
(注2,4)
 

東京都港区

80,000

学校広報事業

100

当社が経営指導しております。
当社の借入金に対する債務保証を受けております。
資金の援助をしております。
役員の兼任
 取締役 1名
 監査役 1名

 

(注) 1.「主要な事業の内容」には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。

2.特定子会社であります。

3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

4.各社とも、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等(平成29年9月期)

株式会社アクセスプログレス

① 売上高     1,860,243千円

② 経常利益      77,845千円

③ 当期純利益     79,197千円

④ 純資産額     317,301千円

⑤ 総資産額     624,200千円

株式会社アクセスヒューマネクスト

① 売上高        1,498,313千円

②  経常利益       65,228千円

③  当期純利益         35,157千円

④  純資産額     309,940千円

⑤  総資産額     512,314千円

株式会社アクセスリード

① 売上高     1,293,145千円

②  経常損失         115千円

③  当期純損失        1,434千円

④  純資産額    △ 81,321千円

⑤  総資産額     341,885千円

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

平成30年8月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

プロモーション事業

46
(11)

採用広報事業

71
(13)

学校広報事業

36
(-)

全社(共通)

17
(-)

合計

170
(24)

 

(注) 1.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員(パートタイマー及び派遣社員)の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。

2.全社(共通)は、持株会社である当社の従業員数であります。

 

(2) 提出会社の状況

平成30年8月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

17

37.9

11.8

4,162

 

(注) 1. 平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。

2.持株会社である当社の従業員数は、上記(1)の「全社(共通)」として記載しております。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループでは労働組合は結成されておりません。なお、労使関係については円満な関係にあり、特記すべき事項はありません。