回次 |
第10期 |
第11期 |
第12期 |
第13期 |
第14期 |
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決算年月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
平成29年3月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益 |
(千円) |
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当期純利益 |
(千円) |
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持分法を適用した場合の投資利益 |
(千円) |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
△ |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
△ |
現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については
記載しておりません。
2.売上高には、消費税等は含まれておりません。
3.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社を有していないため記載しておりません。
4.1株当たり配当額及び配当性向については、配当実績がないため記載しておりません。
5. 潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので、記載しておりません。
6.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
7.第10期、第11期及び第12期については、キャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシ
ュ・フロー計算書に係る各項目については記載しておりません。
8.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員(パートタイマーを含む。)の年間の平均雇用人員であります。
9.第13期及び第14期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和
38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けております。
なお、第10期、第11期及び第12期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基
づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けておりません。
10. 当社は平成26年9月1日付けで株式1株につき、1,000株の株式分割を行っておりますが、第12期の期首に
当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益金額を算出しております。
11. 当社は平成26年9月1日付けで株式1株につき、1,000株の株式分割を行っております。そこで、東京証券
取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上申第133号)に基づき、第10期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第10期、第11期及び第12期の数値については、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けておりません。
回次 |
第10期 |
第11期 |
第12期 |
第13期 |
第14期 |
|
決算年月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
平成29年3月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
52.49 |
78.85 |
99.23 |
115.33 |
137.99 |
1株当たり配当額 (うち1株当たり中間配当額) |
(円) |
- (-) |
- (-) |
- (-) |
- (-) |
- (-) |
1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
46.72 |
24.75 |
15.80 |
16.10 |
19.57 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
当社の創業者である吉田大介が、株式会社国際電気通信基礎技術研究所に在籍していた際に、音声合成技術に出会
い、世の中に役立つ面白い技術であると直感しました。当時の技術は、まだ不完全ではありましたが、世の中に音声合成を普及させようと考え、当社を設立しました。当社は、音声合成エンジンの研究開発を進め、社内で開発した音声合成エンジンをベースに、様々な製品、サービスとして提供しております。
平成15年4月 |
東京都文京区小石川に株式会社エーアイを設立 |
平成19年4月 |
自由文音声合成エンジン「AITalk®」シリーズのライセンス提供を開始 |
平成19年7月 |
京都府けいはんな地区に研究開発センターを開設 |
|
音声ファイル作成パッケージ「AITalk® 声の職人®」の販売開始 |
平成20年2月 |
東京都港区芝へ本社移転 |
平成21年9月 |
事業拡大に伴い、東京都文京区西片へ本社移転 |
平成23年4月 |
事業拡大に伴い、東京都文京区本郷へ本社を移転 |
|
コンシューマー向けパッケージ「かんたん!AITalk®」の販売開始 |
平成23年11月 |
音声合成クラウドサービス「AITalk® WebAPI」の提供開始 |
平成24年4月 |
オリジナル音声合成辞書作成サービス「AITalk® Custom Voice®」の提供開始 |
平成26年2月 |
Japan Venture Awards 2014にて、「中小企業庁長官賞」を受賞 |
平成26年4月 |
個人向け入力文字読上げソフト「VOICEROID®+ 琴葉 茜®・葵®」の販売開始 |
平成26年5月 |
音響学会にて、「技術開発賞」を受賞 |
平成26年9月 |
事業拡大に伴い、東京都文京区西片へ本社を移転 |
平成26年11月 |
東京都ベンチャー技術大賞にて、「大賞」を受賞 |
平成27年10月 |
音声合成クラウドサービスを「AICloud®」としてリニューアル |
当社は、「音声技術で拓く21世紀の文化 ~音声技術の応用開発・サービス化を通じて、音声情報の新しい文化を
創出し、生活文化の向上に貢献する。~」を企業理念に掲げ、事業活動を行っています。
日本語音声合成エンジンに関する研究開発から製品開発、販売、サポートを全て社内で行っており、「法人向け製品」「法人向けサービス」「コンシューマー向け製品」の提供を行っています。(詳細は、(4)ビジネスモデルをご参照ください。)
「音声技術」には、主に音声を認識する技術(音声認識)とテキスト情報を音声に変換する技術(音声合成)があ
りますが、当社は、設立以来、音声合成に特化して事業を展開しています。音声合成分野における研究開発の歴史は古く、1850年頃まで遡ります。以前から音声合成を知っている方にとっては、機械音、いわゆる「ロボットボイス」の印象を強く持っている方が多いかと思います。当社が提供している音声合成エンジンは、機械音ではなく、人の声で合成する「コーパスベース音声合成技術」をベースに、独自に研究開発を行った音声合成エンジン「AITalk®」となります。「コーパスベース音声合成技術」の向上に伴い、この10年程で音声合成エンジンの利用が拡がってきており、当社の音声合成エンジンを利用する顧客企業は、通信、防災、金融、鉄道・交通、車載、ゲーム、観光、自治体、図書館等、多岐に渡っております。(後述「(3)主な活用シーン」をご参照ください。)特にこの数年、IoT、ロボットの普及、あるいは観光客の増加に伴い、音声認識と意図解釈を組み合わせた対話ソリューション、あるいは、翻訳と多言語音声合成を組み合わせた音声翻訳ソリューションとして利用されるケースが増えてきており、音声合成の活用方法が、従来の片方向の情報提供から人工知能の一部として双方向の対話へと拡がっていくと考えております。
(1)「コーパスベース音声合成技術」とは
「コーパスベース音声合成技術」には、「音声辞書を作成する技術」と「テキスト情報から音声を作成する音
声合成処理技術」の2つがあります。
「音声辞書を作成する技術」は、特定の方の音声を収録し、収録した音声を母音、子音の音素片に分解した上
で、音声辞書(音素片の集合体)と韻律辞書(収録音声の韻律情報)を作成する技術となりますが、音声合成時に収録した方の音声の再現性を高める為には、音声辞書を作成する作業の精度が非常に重要となります。
「音声合成処理技術」は、テキスト情報を日本語解析し、ヨミ、アクセント情報等を付与する「言語処理部」と、解析した結果に対して、韻律辞書を参照し、韻律情報を予測した結果をもとに、音声辞書より最適な音素片を選択し、再度、音声波形に接続し、音声出力する「音声処理部」に分かれます。それぞれ、日本語解析の精度、韻律予測の精度に加え、音声波形に接続する際の精度が重要となります。
これらの精度が向上することにより、収録した音声の音素片を再接続して音声出力しますので、収録した方の音声に極めて近い合成音を作成することができるのが大きな特徴となります。
(2)「AITalk®」の特徴と当社の強み
当社の強みは、以下の4点になります。
①少ない収録音声
「コーパスベース音声合成技術」において、合成品質を向上するための一般的なアプローチは、音声収録数を増
やすことになります。一方で、音声収録数が増加することにより、収録時間が長時間に及び、また、音声辞書のサイズが大きくなりますので、音声辞書作成コストも増加します。当社では、少ない収録音声で高品質な音声合成を目指し、研究開発を進めており、一般的には、数10時間(数千~1万文章程度の収録)の収録時間を要するところ
2時間~6時間程度(200~600文章程度の収録)の収録時間で音声辞書を作成することを実現しています。
②豊富な話者の提供
少ない収録音声で音声辞書を作成することを実現した結果、様々な音声辞書を提供する事が可能となり、本書提
出日現在、女性7話者、男性4話者、男の子2名、女の子2名の合計15話者を提供しております。
③Custom Voice(カスタムヴォイス)
従来は音声辞書の作成に数千万円の費用がかかっていたところ、少ない収録での作成を実現した結果、50万~500万円程度で作成することが可能となりました。その結果、特定の声優、ナレータ、キャラクター等、ご希望の音声辞書を安価に作成することにより、音声合成エンジンの利用範囲が大幅に拡がり、当社はこれまで300以上の
Custom Voiceの作成を行っております。
④一気通貫での提供
音声合成エンジンを提供している競合他社は大手メーカーとなり、研究開発と製品開発あるいは販売が分離され
ています。当社においては、研究開発から製品開発、販売、サポートまでを全て自社内で対応しており、柔軟かつ迅速な対応を行える体制となっております。なお、外国語の音声合成エンジンについては、海外メーカーと提携し、展開しています。
(3)主な活用シーン
音声合成の品質向上に伴い、以前は、声優、ナレーターでの録音音声が利用されていた身近な様々なシーンにお
いて、音声合成エンジンの活用が拡がってきました。その様な状況の中、当社の音声合成エンジン「AITalk®」は、以下の様な様々なシーンにて活用頂いています。
①防災行政無線
防災行政無線、あるいは、全国瞬時警報システム(J-ALERT)にて、住民への放送用音声として、多くの自治体に活用頂いております。
②スマートフォン音声対話
スマートフォンにおける音声対話アプリの利用が拡大しておりますが、(株)NTTドコモが提供する「しゃべってキャラ®」、ヤフー(株)が提供する「Yahoo!音声アシスト」にて活用頂いております。
*「しゃべってキャラ®」は、(株)NTTドコモの登録商標です。
③コミュニケーションロボット
各社より様々なコミュニケーションロボットが提供されている状況の中、ソフトバンクロボティクス社が提供する「Pepper」、マツコロイド製作委員会が提供する「マツコロイド」等、多くのコミュニケーションロボットにおいて活用頂いております。
④道路交通情報、カーナビゲーション
リアルタイムでの情報提供が必要となる道路交通情報、あるいは、全国の膨大な地点名を案内するカーナビゲーションにおいて活用頂いております。
⑤館内放送、駅構内放送
駅、空港、商業施設におけるアナウンスとしてご利用頂いております。
⑥電話自動応答システム
図書館における電話による休館案内、銀行における電話自動応答システム、あるいはコールセンターにおける電話による自動案内等、電話自動応答システムとして幅広く活用頂いております。
⑦ホームページ読上げ
全国自治体、各企業のホームページの情報を音声で提供するツールとして活用頂いております。
⑧音声ファイル作成
eラーニング教材のナレーション、発券機等の機器におけるガイダンス等で利用する音声ファイルを作成する
ツールとして活用頂いております。
⑨ゲーム
(株)セガ・インタラクティブが提供する競馬のアーケードゲーム「StarHorse」シリーズを始め、ゲームのナレーション音声等で活用頂いております。
⑩コンシューマー向けパッケージ製品
(株)AHSから販売しております、「VOICEROID®」シリーズを始め、コンシューマー向けパッケージ製品に
て音声ファイル作成用途で活用頂いております。
(4)ビジネスモデル
当社は、音声合成事業の単一セグメントではありますが、「法人向け製品」「法人向けサービス」「コンシューマー向け製品」の3つの区分に分類しており、法人向けについては、顧客の特性に応じて、最適な製品またはクラウドサービスを提供しております。
①法人向け製品
<パッケージ販売:AITalk® 声の職人®・AITalk International®>
パソコンにテキストを入力するだけで、手軽に音声ファイルが作成できるパッケージソフトを販売しており、このソフトを使えば、誰でも簡単に直感的な操作で、高品質なナレーション音声を作成することができます。
<ライセンスの提供:AITalk® SDK・AITalk® Server・micro AITalk®>
当社の主たるビジネスモデルは、ライセンスビジネスとなります。具体的にはお客様と使用許諾契約書を締結し、音声合成エンジンをご利用頂く対価として許諾料を頂くことになります。なお、許諾料については、初期に基本ライセンス料として一時金を頂いた上で、ご利用用途に応じて、月額使用料、販売実績に応じたロイ
ヤリティ等を個別に設定しております。顧客の用途に応じて、最適な音声合成エンジンをご提供しております。
<受託開発:AITalk® Custom Voice®>
顧客独自のオリジナル音声辞書を作成する場合には、受託開発として請け負っております。
②法人向けサービス
<クラウドサービス:AICloud®シリーズ>
クラウド環境を活用した音声合成サービスの展開を進めており、インターネットを経由して以下のサービスをご提供しております。
・AITalk® WebAPI
WEBサービス等から音声合成エンジンを利用できるサービスで、手軽に音声合成を利用したサービスを開始する事ができます。
・AITalk® 声の職人® クラウド版
Webブラウザ上で、簡単に音声ファイルを作成できるサービスです。
・AITalk® Web読み職人®
ホームページにタグを埋め込むことにより、ホームページを読み上げるサービスです。
<サポートサービス>
法人向け製品をライセンス提供しているお客様に対して、継続的に技術的なサポートサービスを提供してお
ります。
③コンシューマー向け製品
音声ファイルを簡単に作成することができるパッケージを販売しています。コンシューマー向け製品については、直販ではなく、販売店に販売を委託しており、毎月、もしくは四半期単位で販売実績に応じて対価を頂き、継続的に収入が見込めることになります。当社独自のコンシューマー向け製品として、以下を販売しております。
・かんたん!AITalk®
誰でも文字を入力するだけで、簡単に高品質なナレーションが作成できる個人ユーザー向けパッケージソフトです。
・AITalk® あなたの声®
ご自身や大切な方の声を、音声合成技術で再現します。パソコンさえあれば、いつでも、どこでも、様々な言葉を喋らせる事ができるパッケージソフトで、Custom Voice®をセットにした製品となります。
・VOICEROID®シリーズ 琴葉 茜®・葵®
人気声優「榊原ゆい」さんの声をベースにした、入力文字読み上げソフトです。「琴葉 茜®」は関西弁“風”、「琴葉 葵®」は標準語のイントネーションで、お好きな文章を自由に読み上げさせる事ができます。
[事業系統図]
事業系統図は以下のとおりであります。
該当事項はありません。
(1)提出会社の状況
平成30年4月30日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
29(9) |
35.0 |
4.7 |
6,421 |
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマーを含む。)は、最近1年間の平均人員を
( )外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社の事業は、音声合成事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)労働組合の状況
当社の労働組合は、結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。