回次 |
第5期 |
第6期 |
|
決算年月 |
平成26年12月 |
平成27年12月 |
|
売上高 |
(百万円) |
|
|
経常利益 |
(百万円) |
|
|
当期純利益 |
(百万円) |
|
|
包括利益 |
(百万円) |
|
|
純資産額 |
(百万円) |
|
|
総資産額 |
(百万円) |
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
潜在株式調整後 1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
営業活動による キャッシュ・フロー |
(百万円) |
|
|
投資活動による キャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
|
財務活動による キャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
△ |
現金及び現金同等物の期末残高 |
(百万円) |
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第6期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
3.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
4.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
5.第5期及び第6期の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けております。
6.平成28年4月25日開催の取締役会決議により、平成28年6月10日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っておりますが、第5期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。
回次 |
第2期 |
第3期 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
|
決算年月 |
平成23年12月 |
平成24年12月 |
平成25年12月 |
平成26年12月 |
平成27年12月 |
|
売上高 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
経常利益 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
当期純利益 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
資本金 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
発行済株式総数 |
(株) |
|
|
|
|
|
普通株式 |
|
|
|
|
|
|
A種優先株式 |
|
|
|
|
|
|
B種優先株式 |
|
|
|
|
|
|
純資産額 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
総資産額 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
|
|
|
1株当たり配当額 |
(円) |
|
|
|
|
|
(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
1株当たり当期純利益金額又は 1株当たり当期純損失金額(△) |
(円) |
|
△ |
|
|
|
潜在株式調整後 1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
|
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
|
|
配当性向 |
(%) |
|
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.第5期までの潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため、また、第3期については、1株当たり当期純損失金額であるため記載しておりません。第6期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
3.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
4.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
5.第2期、第3期、第4期、第5期及び第6期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しております。
なお、第5期及び第6期の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けておりますが、第2期、第3期及び第4期の財務諸表については、当該監査を受けておりません。
6.当社は平成23年3月31日に協和発酵キリン株式会社から、旧協和発酵ケミカル株式会社の全株式を買い取り、旧協和発酵ケミカルを完全子会社としました。そのため、第2期については実質的に9ヶ月間の営業期間となっております。
7.平成28年4月25日開催の取締役会決議により、平成28年6月10日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っておりますが、第5期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。
8.当社は、平成28年6月10日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っております。
そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第2期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第2期、第3期及び第4期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、有限責任監査法人トーマツの監査を受けておりません。
|
第2期 |
第3期 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
|
|
平成23年12月 |
平成24年12月 |
平成25年12月 |
平成26年12月 |
平成27年12月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
522.65 |
513.52 |
600.59 |
546.05 |
460.25 |
1株当たり当期純利益金額又は 1株当たり当期純損失金額(△) |
(円) |
38.76 |
△8.20 |
58.00 |
46.26 |
266.69 |
潜在株式調整後 1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
1株当たり配当額 |
(円) |
- |
- |
- |
88.20 |
411.17 |
(うち1株当たり中間配当額) |
(-) |
(-) |
(-) |
(88.20) |
(-) |
当社(KHネオケム株式会社)は、協和発酵ケミカル株式会社(実質上の存続会社)の事業の承継を目的に、平成22年12月8日にケイジェイホールディングス株式会社(形式上の存続会社)として設立いたしました。
協和発酵ケミカル株式会社は、協和醱酵工業株式会社(現協和発酵キリン株式会社)の化学品製造子会社であった大協和石油化学株式会社の事業のうち、誘導品、すなわちオレフィン等の基礎化学原料から化学反応によって生成される各種製品の事業部門を昭和41年11月1日に基礎化学原料の事業部門から分離し承継した協和油化株式会社として設立されました。
協和油化株式会社は、平成3年7月1日に協和醱酵工業株式会社の化学品製造子会社である日本オキソコール株式会社を吸収合併した後、平成16年4月1日に、製販一体化による意思決定の効率化や事業責任の明確化を図るため協和醱酵工業株式会社の化学品事業部門(企画管理、販売、研究等の機能を持っていた部門)を吸収分割により承継し、同日に商号を協和発酵ケミカル株式会社に変更しております。
平成22年10月に投資組合を管理・運営する事業を営む日本産業パートナーズ株式会社と協和発酵キリン株式会社との間で協和発酵ケミカル株式会社の事業の譲渡に関して基本合意がなされ、その譲渡を実行するための特別目的会社として日本産業パートナーズ株式会社により設立されたケイジェイホールディングス株式会社が、平成23年3月31日に協和発酵ケミカル株式会社の全株式を協和発酵キリン株式会社から取得し完全子会社とした後、平成23年6月1日に協和発酵ケミカル株式会社を吸収合併し、合併直後に商号を協和発酵ケミカル株式会社に変更しました。さらに、平成24年4月1日には商号を現在のKHネオケム株式会社に変更しております。
このため、以下においては、沿革等の協和発酵ケミカル株式会社(旧協和油化株式会社)からの連続性を有するものについては、協和発酵ケミカル株式会社と当社の内容を合わせて記載しております。
(協和発酵ケミカル株式会社(実質上の存続会社)の沿革)
昭和41年11月 |
協和醱酵工業㈱(現協和発酵キリン㈱)の化学品製造子会社として大協和石油化学㈱の誘導品部門を分離して協和油化㈱を設立(資本金10億円、東京都千代田区) |
昭和45年4月 |
四日市工場霞ヶ浦製造所が完成しプロピレンを原料とする高圧オキソ法により「ブチルアルデヒド」等の製造を開始 |
昭和53年7月 |
四日市工場内に四日市研究所を設置 |
昭和57年2月 |
四日市工場において「ブチルアルデヒド」等の製法を高圧オキソ法から低圧オキソ法に転換 |
昭和57年9月 |
樹脂皮膜形成助剤「キョーワノールM」を発売 |
昭和60年1月 |
有機酸「オクチル酸」を発売 |
昭和61年2月 |
「オクタンジオール」の製造を開始 |
平成元年2月 |
四日市工場がエネルギー管理優良工場として通産大臣賞を受賞 |
平成2年2月 |
四日市工場が冷却水の省エネルギーで資源エネルギー長官賞を受賞 |
平成3年7月 |
日本オキソコール㈱を吸収合併したことで生産拠点に千葉工場(千葉県市原市)が加わる。千葉工場では高圧オキソ法により高級アルコール等を製造しており、その製造技術を継承することになった |
平成5年1月 |
工業用洗浄剤「キョーワゾールC800」を発売 |
平成5年7月 |
代替フロンのための「冷凍機用潤滑油原料」及び金属洗浄用の新溶剤「フロン・エタン代替溶剤」を開発 |
平成5年11月 |
工業用洗浄剤「キョーワゾールC900」を発売 |
平成9年12月 |
有機酸「キョーワノイック-N(イソノナン酸)」の製造を開始 |
平成10年12月 |
千葉工場がISO9002認証を取得 |
平成11年1月 |
四日市工場がISO9002認証を取得 |
平成12年4月 |
三菱化学㈱との合弁により各種可塑剤の製造及び販売を目的として㈱ジェイ・プラスを設立 |
平成12年7月 |
四日市工場がISO14001認証を取得 |
平成12年11月 |
千葉工場がISO14001認証を取得 |
平成14年12月 |
四日市工場が無災害記録の業種別最長記録を樹立(有機化学工業製品製造業) |
平成16年4月 |
協和醱酵工業㈱(現協和発酵キリン㈱)の化学品事業部門を吸収分割により承継すると共に商号を協和発酵ケミカル㈱に変更し、本店を東京都中央区へ移転 |
|
協和醱酵工業㈱が保有していた黒金化成㈱、㈱黒金ファインズの株式も承継し、両社が関係会社となる |
平成19年7月 |
協和醱酵工業㈱(現協和発酵キリン㈱)からの株式譲受により Kyowa Hakko Industry (Singapore) Pte. Ltd.(現 KH Neochem Singapore Pte. Ltd.)が関係会社となる |
平成19年12月 |
四日市工場が無災害記録の業種別最長記録を更新(2,342万時間、有機化学工業製品製造業) |
平成22年1月 |
協和発酵キリン㈱からの株式譲受によりミヤコ化学㈱及び柏木㈱が関係会社となる |
平成23年1月 |
ミヤコ化学㈱が柏木㈱を吸収合併 |
|
米国における化学品の販売等を目的として米国イリノイ州において Kyowa Hakko Chemical Americas, Inc.(現 KH Neochem Americas, Inc.)を設立 |
(当社(形式上の存続会社)の沿革)
平成22年12月 |
協和発酵ケミカル㈱の全株式の取得及び合併を目的としてケイジェイホールディングス㈱を設立(資本金25千円、東京都中央区) |
平成23年3月 |
日本産業パートナーズ㈱が管理・運営するファンドや機関投資家等を引受先とする第三者割当増資を実施(資本金120億円) |
|
協和発酵キリン㈱から協和発酵ケミカル㈱の全株式を取得 |
平成23年4月 |
中国における化学品の販売等を目的として中国上海市において晟化(上海)貿易有限公司を設立 |
平成23年6月 |
当社が協和発酵ケミカル㈱を吸収合併すると共に商号を協和発酵ケミカル㈱に変更 |
平成24年4月 |
商号をKHネオケム㈱に変更 |
平成27年5月 |
ミヤコ化学㈱の全株式を蝶理㈱へ売却 |
平成27年7月 |
合弁会社(曄揚股份有限公司)への投資を目的として英国ロンドン市において KH Neochem U.K. Ltd.を設立 |
平成27年9月 |
台湾中油股份有限公司及び兆豊國際商業銀行股份有限公司との合弁によりイソノニルアルコール等の製造及び販売を目的として曄揚股份有限公司を設立 |
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(KHネオケム株式会社)、子会社6社及び関連会社2社(平成28年7月31日現在)により構成されており、各種石油化学製品の製造・販売を主たる業務としております。「オキソ技術」と呼ばれる製造方法をコア技術として、さまざまな産業分野に特色ある化学製品を提供し、新たな可能性を生み出すべく挑戦を続けています。オキソ技術とはオレフィン(注1)を原料にアルコールや有機酸(注2)の原料となる「アルデヒド」(注3)と呼ばれる化合物を製造するものです。当社グループは昭和45年にオキソ技術によるアルデヒドの大量生産に成功して以来、生産品目及び生産能力、安定供給体制の充実を図り、溶剤(注4)や可塑剤原料(注5)、機能性材料等の多様な製品群を国内外のユーザーに供給しうるように努めております。
「基礎化学品」「機能性材料」「電子材料」の3事業分野を柱として、国内のみならずアジア・欧米諸国のユーザーに製品を提供しております。各事業分野の事業内容は以下のとおりであります。
(1)基礎化学品
コア技術であるオキソ技術及びエステル(注6)、グリコールエーテル(注7)製造技術を通して、アルコール群や、含酸素系溶剤群を日本国内ほかアジア各国の市場に供給しております。これらは、自動車・電機・住宅などの産業分野の塗料・インキ・可塑剤等さまざまな用途向けに販売しております。
<主な製品名と概要>
ブタノール、オクタノール、オキソコール900(イソノニルアルコール)、酢酸ブチル、ブチセル
・オクタノールは、幅広く使用されている代表的な可塑剤であるDOP(ジオクチルフタレート)等の原料です。壁紙や床材、自動車部材等の用途向けに販売しております。
・オキソコール900(イソノニルアルコール)は、耐熱性や電気絶縁性に優れた可塑剤であるDINP(ジイソノニルフタレート)の原料です。壁材や床材の他、自動車部品や電線被覆材等の用途向けを中心に販売しております。
・ブタノール、酢酸ブチル、ブチセルは主に塗料の原料となる溶剤で、自動車のボディや建物の外壁、各種缶類の塗装等の用途向けに販売しております。
<主な用途>
塗料、インキ、シンナー、汎用樹脂、可塑剤、洗浄剤
(2)機能性材料
基礎化学品分野で培ってきた合成技術により開発された有機酸、高級アルコール(注8)、特殊ジオール(注9)、高機能性高分子材料を供給しております。エアコン・冷蔵庫等向けの潤滑油、自動車のフロントガラス中間膜、界面活性剤、水系塗料、化粧品、農薬、医薬品等の原材料用途向けに販売しております。
<主な製品名と概要>
キョーワノイック-N(イソノナン酸)、オクチル酸、1, 3-ブチレングリコール、トリデカノール、
ダイアセトンアクリルアマイド(DAAM)
・キョーワノイック-N(イソノナン酸)とオクチル酸は、成長分野である環境対応型のエアコンや冷蔵庫のコンプレッサー用潤滑油(冷凍機油)の原料であり、当社は高いシェアを有しております(出所:IHS Markit, Ltd. 2015年8月出版CEH Marketing Research Report「OXO CHEMICALS」)。オゾン層破壊物質全廃・温室効果ガス削減といった地球規模での環境問題に対処するため、エアコンや冷蔵庫の冷媒は、旧来型の冷媒(特定フロン)からオゾン層保護・温暖化抑制に対応した環境に優しい新型冷媒(代替フロン)への切替が進んでおり、当該製品はその代替フロンに適合する冷凍機油の原料です。当社はさまざまなタイプの冷凍機油に対応できる製品・技術のラインナップを取り揃え大手潤滑油メーカー等に納入しております。
・オクチル酸は、自動車のフロントガラス中間膜樹脂向けの可塑剤原料の用途でも販売しております。
・1, 3-ブチレングリコールは、高い保湿性を持ち、高級化粧品やスキンケア製品の原料となっております。日本、米国、欧州に加え、中国をはじめとしたアジアへの販売にも注力しております。
・トリデカノールは繊維油剤(注10)等に含まれる界面活性剤の原料です。
・ダイアセトンアクリルアマイド(DAAM)は水系塗料の原料で、常温架橋(注11)を可能とする環境配慮型の材料です。
<主な用途>
潤滑油、高分子材料、粘接着剤、化粧品・トイレタリー、医農薬、界面活性剤
(3)電子材料
当社の高純度化技術、品質管理技術を融合し、日々進展する電子材料産業の製造工程に薬液を供給しています。特に半導体や液晶基板等の用途で先端的な高機能樹脂を製造する化学メーカーに当社の高純度溶剤を販売しております。
<主な製品名と概要>
PM-P(プロピレングリコールモノメチルエーテル-P)、PMA-P(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート-P)
・液晶ディスプレイや半導体の製造工程で必要なフォトレジスト(注12)の材料となる「高純度溶剤」です。
・PMやPMAは塗料や印刷インキの用途向けの溶剤でもありますが、それらの純度を高めることにより半導体等の製造工程でも使用可能な品質にして販売しております。
<主な用途>
半導体、ディスプレイ材料、光学材料
(注)1.オレフィンとは
分子内にひとつの二重結合を持つ鎖状炭化水素の総称です。石油化学基礎製品であるエチレン、プロピレン等がこれに含まれます。
2.有機酸とは
酸の性質を持つ有機化合物の総称です。酢酸、酒石酸などカルボン酸に分類される有機酸が古くから日常生活や生産活動に使われています。当社のイソノナン酸やオクチル酸もカルボン酸の一種です。
3.アルデヒドとは
アルコールから水素を1つ除いたアルデヒド基をもつ有機化合物の総称です。たとえば、お酒(エタノール)を飲み過ぎると血中のアセトアルデヒドの濃度が高くなり、二日酔いの原因になります。逆に、アルデヒドに水素添加するとアルコールになります。当社のブタノールはブチルアルデヒドに水素添加して作られています。また、アルデヒドが酸化するとカルボン酸になります。
4.溶剤(ようざい)とは
樹脂や医農薬等の原料などを溶かすものです。塗料の樹脂、インキの樹脂、電子材料の樹脂、医農薬などとして使用され、最終需要分野は住宅・自動車(塗料)、印刷(インキ)、液晶・半導体(電子材料用樹脂)、医農薬等です。
5.可塑剤(かそざい)とは
塩化ビニル樹脂等に柔軟性を与える添加剤です。主に塩化ビニル樹脂に添加して使用され、最終需要分野は電線被覆材、壁紙・床材・農業用温室ビニル・自動車コーティング材等です。
6.エステルとは
酸とアルコールが1分子の水を失って縮合した形の化合物の総称です。工業用途をもつエステルとしては、油脂のほかに香料として食品、化粧品、せっけんなどに添加されているエステル、さらにはポリエステル繊維、ポリエステル樹脂、可塑剤となるフタル酸エステル、溶剤として使われる酢酸エチルなどをあげることができます。
7.グリコールエーテルとは
塗料原料等の各種溶剤として使用されます。エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドとアルコールを原料とする液体の化合物です。
8.高級アルコールとは
炭素数が6個以上のアルコールをいい、合成洗剤、可塑剤等の原料に使用されます。古くはヤシ油等天然原料のみから作られておりましたが、現在はプロピレン等各種オレフィンを原料として製造されるものが主流となっております。
9.ジオールとは
2つの水酸基が異なった炭素原子に結合しているアルコールの総称です。グリコールともいいます。
当社の1, 3-ブチレングリコールはアセトアルデヒドを原料とするジオールです。
10.繊維油剤とは
繊維産業の糸をつむぐ、布に織る、染色の各段階の工程で使用される薬剤であり、糸をすべりやすくする、染色時の発色を良くするなどの効果が得られます。
11.常温架橋とは
架橋とは高分子の分子間を化学的に結合させて網状構造をつくることです。塗料においては塗膜の脆弱性を改善するために行います。常温で架橋が可能であれば、その製品の使用時の利便性が増します。
12.フォトレジストとは
半導体や液晶ディスプレイに回路を形成する際の(リソグラフィーと呼ばれる)工程で用いられる感光性材料です。高純度溶剤はレジストの溶媒や洗浄剤として使われます。
また、グループ各社の役割は以下のとおりであります。
国内法人
当社 |
グループの中核会社として、各種石油化学製品の研究、製造、販売を行っております。 |
黒金化成㈱ |
少量ロット生産による有機合成中間体等の製造及び受託製造、販売を行っております。 |
㈱黒金ファインズ |
黒金化成㈱の販売子会社として食品、医薬原料等の販売を行っております。 |
㈱ジェイ・プラス |
三菱化学株式会社との合弁により各種可塑剤の製造及び販売を行っております。 |
海外法人
KH Neochem Singapore Pte. Ltd. |
当社が製造・販売する化学品等のアジアにおける輸出入及び販売を行っております。 |
KH Neochem Americas, Inc. |
当社が製造・販売する化学品等の米国における輸出入、販売及び開発を行っております。 |
晟化(上海)貿易有限公司 |
当社が製造・販売する化学品等の中国における輸出入及び販売を行っております。 |
KH Neochem U.K. Ltd. |
合弁会社(曄揚股份有限公司)への投資を行っております。 |
曄揚股份有限公司 |
台湾中油股份有限公司及び兆豊國際商業銀行股份有限公司との合弁によりイソノニルアルコール等の製造及び販売を行う予定であります。 |
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
(注) 無印 連結子会社
※1 非連結子会社で持分法非適用会社
※2 関連会社で持分法適用会社
※3 関連会社で持分法非適用会社
名称 |
住所 |
資本金 |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
(連結子会社) |
|
|
|
|
|
黒金化成㈱ |
愛知県名古屋市中区 |
90 百万円 |
有機合成中間体の製造及び受託製造、販売 |
53.4 |
当社が同社に製品を販売 役員の兼務 |
㈱黒金ファインズ |
愛知県名古屋市中区 |
10 百万円 |
食品、医薬原料等の販売 |
62.0 (52.0) |
当社が同社に製品を販売 |
KH Neochem Singapore Pte.Ltd. |
シンガポール |
382 千シンガポールドル |
化学品の輸出入及び販売 |
100.0 |
当社が同社に製品を販売 従業員の出向 |
(持分法適用関連会社) |
|
|
|
|
|
㈱ジェイ・プラス |
東京都千代田区 |
480 百万円 |
各種可塑剤の製造及び販売 |
50.0 |
当社が同社に製品を販売 当社が同社から原料を購入 当社が同社より資金を借入 当社が同社に土地を賃貸 従業員の出向
|
(注)1.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
2.ミヤコ化学㈱は平成27年5月15日付で全保有株式を売却したため、子会社から除外されました。
(1)連結会社の状況
平成28年7月31日現在 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
化学品事業 |
738 |
|
合計 |
738 |
|
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
2.当社グループの事業セグメントは単一であるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。
(2)提出会社の状況
平成28年7月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
606 |
39.7 |
14.9 |
6,837 |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社の事業セグメントは単一であるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。
(3)労働組合の状況
提出会社の労働組合の状況は下記のとおりであり、労使関係は円満であり特記すべき事項はありません。
名称 KHネオケム労働組合
組合員数 平成28年7月31日現在の組合員数は492名であります。
上部団体 UAゼンセン
なお、連結子会社には労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満であり特記すべき事項はありません。