(はじめに)
当社はグローバルに展開するオルタナティブ(代替)投資会社であるカーライル・グループ(本社:米国ワシントンD.C.)の支援の下、平成23年8月11日にマネジメント・バイ・アウト(MBO)(注)を目的として設立されたエヌ・シー・ホールディングス株式会社によって、平成24年2月に完全子会社化され、東京証券取引所市場第二部の上場を廃止いたしました。その後、平成24年4月に旧株式会社日本医療事務センターを存続会社、エヌ・シー・ホールディングス株式会社を消滅会社とする吸収合併を行い、平成24年10月には株式会社ソラストへと商号変更し、現在に至っております。
(注)MBOとは、一般に、買収対象会社の業務執行を行う取締役の全部又は一部が資金を出資して、買収対象会社の事業の継続を前提として買収対象会社の株式を購入する取引をいいます。
<当社の変遷>
1.マネジメント・バイ・アウト(MBO)に至った経緯とその目的
当社は昭和40年10月、医療事務の通信教育講座を開設するため日本医療経営協会として創業、通学による教育講座や医療関連業務受託事業を拡大しながら成長し、昭和55年に社名を株式会社日本医療事務センターに改称、当時の主たる事業である医療関連受託事業及び教育事業の基礎を築きました。平成4年11月には株式を店頭登録し、その後も平成11年に介護事業、平成14年に保育事業を開始し、将来的に成長が見込まれる分野に事業領域を拡充、同年12月には東京証券取引所市場第二部に株式を上場いたしました。
MBOに至った経緯としましては、当時の事業環境や競争環境から、医療関連受託事業の競争力強化と福祉事業(現介護・保育事業、以下介護事業)における事業規模の拡大が急務だったことにあります。
MBOを決断した平成23年当時、医療機関の経営は国民医療費の抑制を目的とした医療制度改革等の影響を受け厳しい状態が継続していました。医療機関のコスト削減圧力の高まりに伴い、医療機関の経営改善、効率化・合理化への取り組みが求められ、病院経営支援等のコンサルティングなど付加価値の高いサービスの需要が一層高まった結果、当社においても従来の医療事務受託にとどまらず病院の経営改善に資する付加価値の高いサービスを提供する必要に迫られておりました。顧客ニーズと事業環境が大きく変動する中、当社は従来の医療事務受託業務以外の医事周辺業務への取り組みの強化を図りましたが、他社に対する優位性を確立するには至っておらず、当社の収益成長は頭打ちの状況にありました。加えて、平成22年5月に厚生労働省より「専門26業務に関する疑義応答集」が発表され、医療事務関連の派遣業務が派遣期間の制限が無い「専門26業務」の対象外であることが明確化されたことにより、当社は医療事務関連の労働者派遣契約の多くを終了させる必要に迫られました。その結果、平成23年3月期の医療関連受託事業の決算は売上高49,903百万円(前連結会計年度比1.7%減)、セグメント利益3,840百万円(同0.8%減)と、減収・減益となりました。このような状況を克服し、医療関連受託市場において継続的な成長を実現するためには、医療機関の経営改善に貢献する付加価値の高いサービスの提供、競合他社との差別化、顧客獲得戦略の強化など、経営体制の高度化が求められておりました。
介護事業においては、少子高齢化社会において成長が期待でき、医療関連受託事業に続く事業の柱とするため、地域に密着した事業展開を基本方針に新規事業所の開設に注力、介護・保育職員の確保と育成に努めてきましたが、MBOを決断した当時は、収益性の向上スピードが緩やかなものに留まり、医療関連受託事業に依存する事業構造を変えるまでには至っておりませんでした。そのため、事業構造を変革し、介護事業を医療関連受託事業に続く事業の柱へと成長させることを目的に、積極的かつ大規模な先行投資を計画しましたが、それらの先行投資に伴い、平成24年3月期における介護事業は、大幅な減益並びにセグメント損失の計上が見込まれる状況となっており、新設事業所の早期収益化が求められておりました。
さらに、医療関連受託事業や介護事業の成長には人材を安定的に確保することが必要であり、当社は創業以来、教育事業における医療事務講座を通じて人材採用を行っていましたが、近年の新規社員採用に占める当社の医療事務講座修了生の割合が減少し、医療事務講座は採用手段としての役割を果たせなくなってきておりました。医療事務講座のターゲットである女性の目指す資格は多様化してきており、通学講座の受講生が年々減少する中、運営に必要となる教育賃借料や生徒募集費といった固定費などの経費が大きく、MBO時点で事業の継続可能性の観点からも問題を抱えておりました。
これらの環境を踏まえると、医療関連受託事業の競争力強化と介護事業の拡大が急務ではありましたが、その一方で、施策の成果がでるまでには一定の時間を要することが予想され、特に介護事業における拠点新設等による積極的かつ大規模な先行投資は、人件費や償却費等コストの大幅な増加を伴うことから、短期的には収益を急激に悪化させる要因となり株主にリスクを強いることが否定できない状況にありました。
加えて、創業事業である教育事業においても、従来の位置付けやビジネスモデルを見直し、教室や講座の統廃合を含め抜本的に改革することが不可欠でありましたが、創業事業の思い切った改革には社内の意識改革も必要なうえ、その後の事業や収益に与える影響などの面で、その実行には一定のレピュテーション・リスクが想定される状況にありました。
また、それらの経営課題を迅速、果敢に遂行するに当たっては経営体制の刷新が不可避であり、必要な経営人材を外部招聘を含めて機動的に確保することが重要でした。
このような中で、以上の経営改革を、上場を維持しつつスピード感を持って実行することは困難との認識に至り、事業提携やM&Aの実行支援、成長資本の提供など事業成長戦略への支援や、インセンティブ・プランの導入、経営人材の補強、経営及び財務管理体制の高度化といった経営体制の強化策についての提案を受けていたカーライル・グループとの協働による株式の非公開化と抜本的な構造改革が、当社の中長期的な企業価値の向上にとって必要かつ有効であると判断し、MBOによる株式非公開化を決断するに至りました。
2.MBOに至る手続きとその妥当性
平成23年7月に、当社代表取締役社長であった荒井純一(現当社代表取締役会長)及びカーライル・グループ(以下、「公開買付者」という。)より、当社に対するMBOの実施についての初期提案があり、8月には公開買付を含むMBO実施の正式な提案が行われました。
当社はMBO実施の提案を受け、意思決定過程における恣意性を排除し、企業価値・株主共同の利益の観点から協議、検討及び交渉することを目的とし、公開買付者である荒井純一を除く当時の当社全取締役を構成員とするプロジェクトチームを設置し、以降のMBO実施に関する協議及び交渉を行いました。
上記プロジェクトチームによる検討の過程においては、公開買付者から提示される公開買付価格の評価に関する意思決定の公正性を担保する目的で、公開買付者及び当社から独立した第三者算定機関であり、かつ、関連当事者に該当しないプライスウォーターハウスクーパース株式会社(以下、「PwC」という)をフィナンシャル・アドバイザーに選任するとともに、株式価値算定を依頼しました。
(注)当該株式価値算定において、平成23年6月末を基準日とし、当社が上場していたため平成23年9月14日までに得られた情報を基礎として市場株価基準方式を採用するとともに、事業計画・財務関連諸資料等を使用したDCF方式を併用し、株式価値を算定しています。この結果、当社普通株式1株当たりの株式価値は、市場株価基準方式で1株当たりの株式価値を317円~355円、DCF方式では1株当たりの株式価値を504円~783円と算定されております。
これに対して、公開買付者は、買付価格を決定するに際し、東京証券取引所市場第二部における過去6ヶ月間及び直近の株価の推移、財務情報等の資料、買収監査(デュー・ディリジェンス)の結果などを基に、過去1年間における公開買付事例におけるプレミアム率を参考にしながら、プロジェクトチームとの協議・交渉の結果や公開買付の見通し等を勘案し、買付価格を1株当たり530円に決定しております。この公開買付価格530円は、MBOに賛同した前営業日(平成23年9月15日)の東京証券取引所終値320円、同日までの終値の過去1ヶ月単純平均値317円、過去3ヶ月単純平均値333円及び過去6ヶ月単純平均値350円に対し、それぞれ、65.63%、67.19%、59.16%及び51.43%のプレミアムを加えた価格となっており、当社としては、当該プレミアム率は、当時の他案件の平均的なプレミアム率と比較しても遜色の無いものであったと考えております。なお、買付価格530円は当時の当社のPBR(株価純資産倍率)で1倍未満となりますが、当社のPBRは平成22年9月16日から平成23年9月15日までの1年間を通じて0.3~0.5倍台で推移していたことに鑑みると、特に問題となる水準では無かったものと考えております。
また、当社は、MBO実施に関する意思決定過程等における透明性及び合理性を確保するため、公開買付者及び当社から独立したリーガル・アドバイザーであるTMI総合法律事務所を選任し、MBO実施に関する意思決定過程、意思決定方法その他の留意点について、法的助言を受けております。
さらに、当社の取締役会にてMBO実施の是非を審議及び決議するに先立ち、取締役会が公正に実施され、その意思決定過程における恣意性が排除されているか、公開買付けを含む取引が少数株主にとって不利益なものでないかの確認を目的として、第三者委員会を設置しました。第三者委員会は、公開買付者及び当社の取締役会からの独立性の高い、当時の当社社外監査役かつ独立役員である古川晴雄氏及び佐藤英夫氏並びに外部有識者である渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 弁護士野崎竜一氏から構成されており、5回に亘って開催され、当社の企業価値向上の観点から慎重な協議及び検討が行われた結果、目的の正当性、手続きの公正性、対価の妥当性、MBOの実施が少数株主にとって不利益でない旨を内容とする答申書が提出されております。
これらの結果から、当社のプロジェクトチームは、公開買付価格が当社の株主(新株予約権者を含む)にとって妥当であり、株主の皆様に対して合理的な株式及び新株予約権売却の機会を提供するものであると判断し、当社の取締役会は、荒井純一を除く当社取締役の全員一致で平成23年9月に賛同の意見を表明したものです。
公開買付における応募株券等の総数は15,964,659株であり、買付予定数の下限として設定された14,991,300株を上回っており、当社としては、上記のMBOは投資家からは十分な賛同を得られていたものと判断しております。
また、上記のMBOに関し、平成24年1月に当時の一株主から公開買付価格に対する価格決定の申し立てが東京地方裁判所になされておりますが、公開買付価格は公正な価格として認められており、その判断は、東京高等裁判所及び最高裁判所においても是認されております。
以上のことから、当社としましては、公開買付を含むMBOは公正・妥当なプロセスを経て実行されたものと認識しております。
3.MBO後の経営改革
当社はMBO公表後の早期の段階から、事業計画の着実な遂行、経営・財務管理の強化、組織・人事体制の強化の各分野においてプロジェクトを立ち上げ、取り組みを開始しました。
(1)医療事業改革
医療関連受託事業においては、基本戦略として、「医療事務受託会社から病院経営支援・事務運営のプロフェッショナルカンパニーへ」を掲げ、医療事務やその他業務を作業として提供する従来の形態から、付加価値の高い専門的サービスや経営に役立つサービスを提供する形態への移行を進めております。
その具体策の一つとして、病院経営サポート部を新設し、その中に「診療情報管理サービス室」、「病院IT支援サービス室」、「地域連携サービス室」を設け、それぞれのサービスの積極的な展開をはかっています。(平成28年4月より、ICTビジネスディベロップメントセンターとしてICT(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー)を活用した高いクオリティーによって、新サービスを創出する組織に改編しております。)
これらの部署で提供するサービスとしては、病院経営支援サービス(診療報酬の観点から病院の収益が適切かを分析し、改善に対するアドバイスを行うサービス)、IT支援サービス(医療情報システムに関する保守やデータ管理を行うサービス)、診療情報管理サービス(診療情報の分析、活用などを行うサービス)、地域連携サービス(病院を退院する際の受け入れ先のコーディネイトなどを行うサービス)等があり、今後も病院経営に寄与するサービスへのニーズは高まるものと考えていることから、これらの販売に注力することにより、競合他社との差別化をはかっております。
営業力強化の取り組みとしては、新規顧客開拓を専門に行う「営業推進部(現営業推進課)」を新設し、営業をサポートする専門部署を設置することで新規顧客獲得を強化しています。また、ターゲット顧客の絞り込み、提案書の刷新など営業プロセスも高度化し、後述の「主な事業別経営指標」にも記載のとおり、新規顧客の獲得実績(新規受注件数)は着実に向上しております。一方、既存受託先との関係強化のためには、受託業務のクオリティーと生産性の継続的な改善が欠かせません。そのための取り組みとして、全国の受託先共通の顧客品質項目を生産性指標とするビジネスKPIを「病院ダッシュボード」として定め、当該KPIに対するカイゼン活動を実施・継続することで、サービスの質の維持・管理や、業務プロセスの標準化及び高度化を推進しています。この取り組みを効果的に進めるために、主要取引先病院すべてにPCを設置しコミュニケーションの強化を図るとともに、病院のマネージャー層を対象にしたコーチングトレーニング、毎月の病院マネージャー研修会等によって現場のマネージメント力の強化をはかっております。
事業管理体制に関しては、現場社員の勤怠管理のシステム化、拠点・ブロック・本部の役割の明確化、ICTを活用したマネージメントコミュニケーションの強化、業績管理手法の精緻化等を迅速に実施してきております。なお、平成24年10月には経営資源を集積・融合させるとともに効率化を進め競争力・経営基盤の一層の強化を図る目的で、子会社であった株式会社アイ・エム・ビイ・センターを吸収合併しております。
当社は、サービスの質の向上と均一化に向けたこれらの取り組みを強化することで、生産性の向上や既存受託先に対する深耕業務の拡大等をはかってまいりました。
(2)介護事業改革
介護事業においては、今後高齢化が他の地域よりも進行する大都市部において、軽度から重度まで継続的・一体的にケアできるサービスを提供することを方針とした地域戦略を打ち出しました。1つの施設で単独のサービスを提供する他社が多い中、1つの施設で複数のサービスを提供することを差別化要因とし、質の高いサービスの提供、事業の高付加価値化と品質向上を図っております。
当社は、介護サービスの中でもニーズの高い居宅サービス(訪問・通所・居宅)を主軸に、MBO後は積極的な事業所の展開を進めております。第1 企業の概況 3.事業の内容 (2) 介護・保育事業の「当社グループが運営する事業所数の推移」にも記載のとおり、当社グループが運営する介護事業所数は、MBO前の平成23年3月期の全103事業所に対し、平成28年3月期には全219事業所となっており、当社は、短期間に多数の新規事業所開設を進めるとともに、後記のとおりM&Aによる事業所の展開も実現しました。MBO当時の介護事業の課題として新規事業所の立ち上げ早期化がありましたが、サービスの中でも通所と訪問の事業所開設モデルを作成し、適宜更新をかけることで、ローコスト投資モデルの開発を進めております。また、地域の民生委員、居宅介護支援事業所、福祉施設等に対しての営業活動を強化しております。さらに、事業所毎の適切な運営状況を確立するために、KPIや報告フォーマットの見直しを行い、週単位での厳格かつ徹底したモニタリングを実行することで、タイムリーに事業の状況を把握できる経営管理体制の構築と採算性の向上を進めております。一方で、自社で新規事業所を開設することによる成長に加えて成長スピードを加速させるために、M&Aを継続的に検討しております。M&Aにおいては、当社介護事業に不足するノウハウの獲得も目的としております。M&Aの実績として、平成26年12月に当社では運営していなかったケアハウス、訪問看護を含む入居系福祉及び介護事業(グループホーム、ケアハウス)、訪問系介護事業(訪問介護及び看護等)を展開している株式会社ココチケア(従業員数530名、拠点数43ヵ所)を子会社化しております。この結果、介護事業は、平成28年3月期には売上高11,637百万円を達成しております。今後についても、主に訪問、通所、ショートステイ等の在宅関連事業とグループホームにおいて、事業譲渡、株式譲渡などのスキームを利用したM&Aを実施することによる事業成長を検討しております。
MBO後の積極的な新規事業所の開設に伴い、後述の「主な事業別経営指標」に記載のとおり、一時的に介護の売上総利益が悪化しておりますが、経営管理体制の構築・採算性の向上、M&Aの取組み等により、規模の拡大と採算の改善に取り組んでおります。
(3)教育事業改革とキャリアセンターの設置
慢性的に人材が不足する医療・介護業界において、当社が持続的な成長を可能とするためには人材採用と社員教育の強化が不可欠ですが、この分野においてもMBO後に抜本的改革を行っております。
当社は、平成26年4月に全社組織としてキャリアセンターを設立し、従来各事業部で独自に行っていた現場スタッフの採用と教育のマネージメントをキャリアセンターに一元化し、全社組織として強化しました。また、教育講座の販売と運営を担当していた教育事業部もキャリアセンターの一部として改組しました。
教育企画(旧教育事業)では、MBO後、従来の通学講座から、ICTを駆使した新たな講座提供方法(新通信講座)への転換を進めており、教室の閉鎖や通学講座の販売廃止に伴う固定費の削減から、永続可能な事業構造となっております。また、「仕事に役立つこと」と「学びを最大化する」ことを目指して講座内容を刷新し、今後積極的な販売を予定しております。採用では、高い基準のテストを実施することで、採用人材の質の向上をはかっております。また、社員紹介制度の充実をはじめとした採用チャネルの多様化、募集広告の工夫も継続して行っております。教育・トレーニングでは、社員が全国に分散していることから、IT技術を活用した通信教育・トレーニングにより、網羅性を高めております。その結果キャリアセンターは、人材採用と教育・トレーニングを一貫して専門的に行う組織となり、人材採用ノウハウの高度化、教育・トレーニングプログラムの充実、ITを活用した斬新な教育・トレーニングの提供など、著しい進化を遂げつつあります。また、キャリアセンター品川、キャリアセンター大阪など、ITを駆使したトレーニングを可能にする施設への投資や、社員採用の専門人材を充実させることによって、キャリアセンターの機能のさらなる強化をはかっています。
(4)その他
上記の取り組みを実現するための高い経営管理体制構築を目的に、カーライル・グループから社外取締役を招聘すると共に、医療事業部門、介護事業部門並びに管理部門において、それぞれを統括する執行役員を外部から招聘しており、その他にもインセンティブプラン(ストック・オプション)の導入、コーポレートブランドの刷新(商号の変更)及びサービスブランドの統一、本社移転と非事業資産である保有不動産の売却によるバランスシートのスリム化等を実施しております。
上記の経営改革の成果として、利益率の改善、資産効率の改善及び財務基盤の見直しが行われ、連結の自己資本利益率は、MBO実施前である平成23年3月期の6.1%に対して平成28年3月期は23.4%へと上昇しました。売上高当期純利益率(注1)は、KPI管理による人件費等のコスト管理の強化等により、平成23年3月期の1.9%に対して平成28年3月期は3.2%へと上昇しました。売上高総資産回転率(注2)は、M&Aによる売上高の増加や保有不動産の売却による資産の圧縮等により、平成23年3月期の2.2回に対して平成28年3月期は2.7回へと上昇しました。財務レバレッジ(注3)は、財務の健全性と効率性を踏まえた資本構成を見直したことにより、平成23年3月期の1.4倍に対して平成28年3月期は2.8倍へと上昇しました。
(注)1.売上高当期純利益率=連結当期純利益/連結売上高
2.売上高総資産回転率=連結売上高/(期首連結総資産+期末連結総資産)÷2
3.財務レバレッジ=(期首連結総資産+期末連結総資産)÷2/(期首連結自己資本+期末連結自己資本)÷2
なお、MBOを実施した平成24年3月期を含む最近6年間における当社グループの主な事業別経営指標の推移は以下のとおりであります。
(主な事業別経営指標)
①医療関連受託事業
(イ)契約別売上高、売上総利益、営業利益及びEBITDAの推移
(単位:百万円) |
|||||||
決算年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
|
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
業務請負 |
41,788 |
43,435 |
44,127 |
45,149 |
46,125 |
46,148 |
|
労働者派遣 |
6,388 |
3,218 |
3,035 |
2,611 |
2,340 |
2,379 |
|
その他医事 |
1,697 |
1,335 |
1,136 |
1,054 |
1,019 |
962 |
|
その他 |
29 |
19 |
25 |
5 |
5 |
2 |
売上高合計 |
49,903 |
48,008 |
48,325 |
48,820 |
49,491 |
49,492 |
|
売上総利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
業務請負 |
6,972 |
7,217 |
7,415 |
7,711 |
7,603 |
7,794 |
|
労働者派遣 |
1,486 |
750 |
757 |
660 |
562 |
556 |
|
その他医事 |
572 |
478 |
396 |
346 |
335 |
305 |
|
その他 |
25 |
12 |
22 |
5 |
2 |
1 |
売上総利益合計 |
9,056 |
8,458 |
8,590 |
8,723 |
8,503 |
8,658 |
|
営業利益 |
3,840 |
3,350 |
3,402 |
4,478 |
4,504 |
4,766 |
|
EBITDA(注)1 |
3,930 |
3,423 |
3,458 |
4,527 |
4,544 |
4,821 |
(注)1.EBITDAは、営業利益に減価償却費及びのれん償却額を加えて算出しております。
(ロ)病院契約数及び新規受注の状況
決算年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
|
病院契約数(件) |
698 |
621 |
709 |
687 |
718 |
721 |
|
新規受注(注)3 |
|
|
|
|
|
|
|
|
件数(件) |
26 |
27 |
23 |
34 |
41 |
38 |
|
売上高(百万円) |
543 |
1,057 |
1,396 |
1,581 |
2,028 |
1,716 |
(注)1.病床数20床以上の入院施設を持つ医療機関を病院として区分しております。
2.病院契約数は、当期中に売上高が計上された病院数の合計であります。
3.新規受注は、毎期4月以降に業務請負又はその他医事に関する受注契約を締結し、当期中に売上高が計上された病院の件数及び売上高の合計であります。
②介護・保育事業
(イ)事業別売上高、売上総利益、営業利益及びEBITDAの推移
(単位:百万円) |
|||||||
決算年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
|
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
介護事業 |
5,085 |
5,632 |
6,492 |
7,508 |
8,786 |
11,637 |
|
保育事業 |
582 |
705 |
824 |
850 |
844 |
1,188 |
売上高合計 |
5,667 |
6,338 |
7,316 |
8,358 |
9,630 |
12,825 |
|
売上総利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
介護事業 |
692 |
359 |
27 |
474 |
674 |
1,414 |
|
保育事業 |
1 |
14 |
57 |
86 |
39 |
190 |
売上総利益合計 |
694 |
374 |
84 |
561 |
713 |
1,605 |
|
営業利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
介護事業 |
82 |
△362 |
△580 |
△39 |
58 |
548 |
|
保育事業 |
△24 |
△15 |
34 |
56 |
0 |
117 |
営業利益合計 |
58 |
△378 |
△545 |
16 |
59 |
665 |
|
EBITDA |
|
|
|
|
|
|
|
|
介護事業 |
175 |
△179 |
△246 |
315 |
415 |
971 |
|
保育事業 |
12 |
30 |
69 |
83 |
26 |
136 |
EBITDA合計 |
187 |
△148 |
△176 |
399 |
442 |
1,108 |
(ロ)介護事業の主要サービスにおける利用者数の状況
年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
|
利用者数(人)(注)1 |
|
|
|
|
|
|
|
|
訪問介護(ホームヘルプサービス) |
3,366 |
3,555 |
3,727 |
4,098 |
4,622 |
5,041 |
|
通所介護(デイサービス)(注)2 |
2,415 |
2,731 |
2,998 |
3,305 |
3,740 |
3,786 |
(注)1.利用者数は、訪問介護(ホームヘルプサービス)及び通所介護(デイサービス)の3月の利用者数であります。
2.通所介護(デイサービス)の利用者数には、認知症対応型通所介護の利用者数を含みます。
③その他
(イ)キャリアセンターの売上高、売上総利益、営業利益及びEBITDAの推移
(単位:百万円) |
|||||||
決算年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
|
売上高 |
2,181 |
1,840 |
1,555 |
1,209 |
1,051 |
743 |
|
売上総利益 |
1,214 |
920 |
705 |
537 |
427 |
348 |
|
営業利益 |
126 |
△123 |
△107 |
△155 |
△270 |
△287 |
|
EBITDA |
156 |
△92 |
△84 |
△138 |
△240 |
△255 |
(注)1.平成23年3月期、平成24年3月期及び平成25年3月期は「教育事業」の数値を、平成26年3月期、平成27年3月期及び平成28年3月期は「その他」のうちのキャリアセンターの数値を記載しております。
(ロ)キャリアセンターにおける教育講座の状況
決算年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
|
教室数 |
62 |
23 |
20 |
20 |
14 |
12 |
|
講座数 |
21 |
21 |
19 |
20 |
20 |
13 |
|
コース数(注)2 |
47(28) |
44(25) |
34(19) |
34(20) |
26(23) |
22(19) |
|
受講生数(人) |
13,696 |
10,743 |
11,623 |
8,655 |
5,449 |
2,610 |
|
修了生数(人) |
11,341 |
9,347 |
7,337 |
6,811 |
3,661 |
2,074 |
|
固定費(百万円)(注)3 |
722 |
669 |
385 |
303 |
175 |
100 |
(注)1.平成23年3月期、平成24年3月期及び平成25年3月期は「教育事業」の数値を、平成26年3月期、平成27年3月期及び平成28年3月期は「その他」のうちのキャリアセンターの数値を記載しております。
2.コース数の( )内は、通信講座のコース数を記載しております。
3.固定費は、キャリアセンターに係る教育賃借料及び生徒募集費の合計であります。
(ハ)採用関連費用(求人費及び生徒募集費)、採用者数及び1人当たり採用費の状況
決算年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
|
求人費(百万円)(注)1 |
81 |
92 |
104 |
136 |
199 |
359 |
|
生徒募集費(百万円) (注)1 |
524 |
442 |
219 |
207 |
69 |
43 |
|
採用者数(人)(注)2 |
6,058 |
6,625 |
7,024 |
6,796 |
6,862 |
6,338 |
|
1人当たり採用費(千円)(注)3 |
100 |
81 |
46 |
51 |
39 |
64 |
(注)1.求人費及び生徒募集費は、連結の販売費及び一般管理費のうちの該当費目の金額であります。
2.採用者数は、期間中に当社グループに入社した現業社員(医療関連受託事業及び介護・保育事業に所属する常勤・パート社員)の人数であります。
3.1人当たり採用費は、求人費に生徒募集費を加えた後、採用者数で除して算出しております。
(セグメント区分の変更に関する注記)
平成27年3月期より、平成26年4月1日の組織変更に伴い事業セグメントの区分方法を見直しました。
従来の「福祉事業」については、報告セグメントの名称を「介護・保育事業」に変更し、「教育事業」については、量的な重要性が乏しいことから報告セグメントに含まれない事業セグメントへ変更し、「その他」に含めて開示しております。
なお、平成26年3月期の事業別セグメント情報は、平成27年3月期の事業別セグメントの区分に基づき作成したものを開示しており、旧事業セグメントでの数値は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
報告セグメント |
その他 |
調整額 (注)3 |
連結財務 諸表計上額 (注)4 |
|||
医療関連 受託事業 |
教育事業 |
福祉事業 |
計 |
||||
売上高(注)1 |
48,697 |
1,332 |
8,358 |
58,388 |
35 |
- |
58,423 |
売上総利益 |
8,672 |
620 |
529 |
9,822 |
16 |
△0 |
9,838 |
セグメント利益又は損失(△) |
4,442 |
△34 |
△112 |
4,295 |
16 |
△1,729 |
2,582 |
(注)1.売上高は、外部顧客への売上高であります。
2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない不動産賃貸業務、損害保険代理店業務等を含んでおりま す。
3.セグメント利益又は損失(△)の調整額△1,729百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
4.セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
また、当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出された調整後営業利益等を重要な財務指標として位置づけております。平成23年3月期以降の当社グループの調整後営業利益、EBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期純利益の推移は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
決算年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
売上高 |
57,991 |
56,413 |
57,369 |
58,423 |
60,181 |
63,070 |
営業利益 |
2,332 |
1,300 |
1,126 |
2,582 |
2,622 |
3,311 |
(調整額) |
|
|
|
|
|
|
+コンサルティング費用 (注)2 |
- |
- |
171 |
79 |
24 |
21 |
+賞与支給対象期間の変更に伴う費用 |
- |
- |
621 |
- |
- |
- |
+ブランディング及び社名変更に伴う費用 |
- |
- |
64 |
- |
- |
- |
+本社移転費用(注)3 |
- |
- |
- |
29 |
- |
- |
+支社移転費用 |
- |
- |
62 |
10 |
- |
- |
調整額小計 |
- |
- |
920 |
119 |
24 |
21 |
調整後営業利益 (注)4、11 |
2,322 |
1,300 |
2,047 |
2,701 |
2,646 |
3,332 |
対売上高比率 |
4.0% |
2.3% |
3.6% |
4.6% |
4.4% |
5.3% |
EBITDA (注)5、11 |
2,776 |
1,810 |
1,705 |
3,145 |
3,174 |
3,921 |
調整後EBITDA (注)6、11 |
2,776 |
1,810 |
2,626 |
3,264 |
3,198 |
3,942 |
当期純利益 |
1,122 |
251 |
5,457 |
2,394 |
1,451 |
1,993 |
(調整額) |
|
|
|
|
|
|
+上場関連費用(注)7 |
- |
- |
- |
- |
4 |
15 |
-固定資産売却益 |
- |
- |
276 |
1,316 |
- |
- |
-負ののれん発生益 |
- |
- |
4,674 |
- |
- |
- |
+退職給付制度改定損 |
- |
- |
- |
199 |
- |
- |
+本社移転費用(注)8 |
- |
- |
- |
79 |
- |
- |
調整額小計(税金調整前) |
- |
- |
△4,029 |
△917 |
28 |
36 |
調整項目の税金調整額(注)9(適用税率) |
- (40.7%) |
- (40.7%) |
△349 (38.0%) |
19 (38.0%) |
△10 (35.6%) |
△11 (33.1%) |
調整額小計(税金調整後) |
- |
- |
△4,379 |
△898 |
18 |
24 |
調整後当期純利益(注)10、11 |
1,122 |
251 |
1,077 |
1,496 |
1,470 |
2,017 |
(注)1.連結財務諸表に係る数値を記載しております。
2.当社とカーライル・ジャパン・エルエルシーとの間のアドバイザリー・アンド・コンサルティング契約及びその他のコンサルティング会社との間のコンサルティング業務委託契約に基づく報酬を意味します。
3.販売費及び一般管理費に計上している本社移転費用を意味します。
4.調整後営業利益=営業利益+コンサルティング費用(注2)+賞与支給対象期間の変更に伴う費用+ブランディング及び社名変更に伴う費用+本社移転費用(注3)+支社移転費用
5.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
6.調整後EBITDA=調整後営業利益+減価償却費+のれん償却額
7.営業外費用に計上している上場関連費用を意味します。
8.特別損失に計上している本社移転費用を意味します。
9.調整項目の税金調整額は、税効果を考慮して算出しております。
10.調整後当期純利益=当期純利益+コンサルティング費用(注2)+賞与支給対象期間の変更に伴う費用+ブランディング及び社名変更に伴う費用+本社移転費用(注3)+支社移転費用+上場関連費用(注7)-固定資産売却益-負ののれん発生益+退職給付制度改定損+本社移転費用(注8)+調整項目の税金調整額
11.調整後営業利益、EBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期純利益は、日本会計基準により規定された指標ではなく、投資家が当社グループの業績を評価する上で、当社が有用と考える財務指標であります。調整後営業利益及び調整後当期純利益は、上場後には発生しないと見込まれるコンサルティング費用及び上場関連費用や非経常的損益項目(通常の営業活動の結果を示していると考えられない項目、あるいは競合他社に対する当社グループの業績を適切に示さない項目)の影響を除外しております。
なお、調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後当期純利益は、営業利益、EBITDA及び当期純利益に影響を及ぼす項目の一部を除外しており、分析手段としては重要な制限があることから、日本会計基準に準拠して表示された他の指標の代替的指標として考慮されるべきではありません。当社グループにおける調整後営業利益、EBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期純利益は、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。
12.平成28年3月期の当期純利益及び調整後当期純利益の各項目については、親会社株主に帰属する当期純利益及び調整後親会社株主に帰属する当期純利益にそれぞれ読み替えます。
4.再上場の目的
当社はMBO後、中長期的に競争力を維持させるための医療関連受託事業のビジネスモデル変革、介護事業の積極投資、創業事業である教育事業の見直しによるキャリアセンターの設置、経営組織の大幅な見直しによる経営管理体制の高度化等の施策を次々と実施し、平成24年2月の上場廃止後、短期間で着実に成果を挙げるとともに、MBOの目的として掲げた医療関連受託事業の経営体制高度化及び介護事業への積極的な投資による中長期的な成長を通じた企業価値向上の実現を達成するべく事業を推進してまいりました。
さらなる成長を目指す当社にとって、優秀な人材をより多く確保すること、M&Aも活用した事業拡大を積極的に推進できる財務柔軟性(エクイティファイナンスや社債発行、買収対価としての株式の活用)を備えることが重要であると判断しており、そのためにも、上場企業として高い透明性を維持してステークホルダーから信頼される企業になることが重要であると認識しております。
なお、当社は、社外取締役を除く当社取締役4名より、当社の再上場後に取締役自身が公開買付者となって当社の非上場化を企図した公開買付けを行う意思を本書の提出日現在において有していない旨を確認しております。
回次 |
第46期 |
第47期 |
|
決算年月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
|
売上高 |
(千円) |
|
|
経常利益 |
(千円) |
|
|
当期純利益 |
(千円) |
|
|
包括利益 |
(千円) |
|
|
純資産額 |
(千円) |
|
|
総資産額 |
(千円) |
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
△ |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在しておりますが、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
3.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
4.第46期及び第47期の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき、作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けております。
5.平成27年12月22日開催の取締役会決議により、平成28年1月26日付で普通株式1株につき300株の株式分割を行っておりますが、第46期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。
回次 |
第43期 |
第44期 |
第45期 |
第46期 |
第47期 |
|
決算年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
|
売上高 |
(千円) |
|
|
|
|
|
経常利益 |
(千円) |
|
|
|
|
|
当期純利益又は当期純損失(△) |
(千円) |
|
|
△ |
|
|
資本金 |
(千円) |
|
|
|
|
|
発行済株式総数 |
|
|
|
|
|
|
普通株式 |
(株) |
|
|
|
|
|
A種種類株式 |
(株) |
|
|
|
|
|
純資産額 |
(千円) |
|
|
|
|
|
総資産額 |
(千円) |
|
|
|
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
|
|
|
1株当たり配当額 |
(円) |
|
|
|
|
|
(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△) |
(円) |
|
|
△ |
|
|
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
△ |
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
|
|
配当性向 |
(%) |
|
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第43期は希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。
第44期は潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、潜在株式は存在しておりますが、第45期は1株当たり当期純損失金額であり、第46期及び第47期については、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
3.第44期の発行済株式総数は、普通株式の株主に対してA種種類株式を交付(1株につき1,000万分の1株)し、普通株式を消却したことにより、A種種類株式2株となっております。また、第45期の発行済株式総数が、普通株式94,014株となっているのは、主にエヌ・シー・ホールディングス㈱を吸収合併(平成24年4月22日付。合併比率普通株式1:1、A種優先株式1:1)し、A種種類株式及びA種優先株式を消却したことによるものです。
4.株価収益率については、第44期から第47期は、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
5.第45期の配当性向は、当期純損失を計上したため記載しておりません。
6.第45期の従業員数が第44期に比べて2,376名増加したのは、平成24年10月1日付で子会社であった㈱アイ・エム・ビイ・センターを吸収合併したためであります。
7.第46期及び第47期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任あずさ監査法人の監査を受けております。
第43期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、海南監査法人の監査を受けております。
第44期及び第45期の財務諸表については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)に基づき算出しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づいた、監査法人の監査を受けておりません。
8.平成27年12月22日開催の取締役会決議により、平成28年1月26日付で普通株式1株につき300株の株式分割を行っておりますが、第46期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。
9.当社は、平成28年1月26日付で普通株式1株につき300株の株式分割を行っております。
そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第43期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第43期及び第44期の数値については、海南監査法人の監査を受けておりません。また、第45期の数値については、有限責任 あずさ監査法人の監査を受けておりません。さらに、1株当たり配当額については全ての数値について、いずれの監査法人の監査も受けておりません。
|
第43期 |
第44期 |
第45期 |
第46期 |
第47期 |
|
|
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
2.78 |
30,551,431.85 |
276.59 |
324.47 |
307.51 |
1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△) |
(円) |
0.15 |
410,644.90 |
△33.76 |
83.48 |
51.86 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
1株当たり配当額 (うち1株当たり中間配当額) |
(円) |
0.04 (0.02) |
- (-) |
53.18 (-) |
35.37 (-) |
122.09 (-) |
(参考情報)
参考として、第43期から第45期に係る主要な連結経営指標等の推移は以下のとおりです。
回次 |
第43期 |
第44期 |
第45期 |
|
決算年月 |
平成23年3月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
|
売上高 |
(千円) |
57,991,725 |
56,413,122 |
57,369,084 |
経常利益 |
(千円) |
2,453,470 |
1,353,503 |
1,121,541 |
当期純利益 |
(千円) |
1,122,038 |
251,123 |
5,457,141 |
包括利益 |
(千円) |
1,063,990 |
325,980 |
5,462,959 |
純資産額 |
(千円) |
18,952,436 |
19,151,863 |
7,695,105 |
総資産額 |
(千円) |
25,529,217 |
26,788,481 |
23,026,837 |
1株当たり純資産額 |
(円) |
2.91 |
31,919,772.42 |
272.84 |
1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
0.17 |
418,539.05 |
188.65 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
- |
- |
- |
自己資本比率 |
(%) |
74.2 |
71.5 |
33.4 |
自己資本利益率 |
(%) |
6.1 |
1.3 |
40.7 |
株価収益率 |
(倍) |
7.3 |
- |
- |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
411,717 |
1,262,170 |
2,257,404 |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△725,728 |
△2,453,427 |
1,310,487 |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△427,735 |
△213,301 |
△1,707,282 |
現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
6,602,866 |
5,198,307 |
7,106,773 |
従業員数 |
(人) |
13,913 |
13,232 |
13,401 |
(外、平均臨時雇用者数) |
(11,642) |
(11,100) |
(10,917) |
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第43期は希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。
第44期は潜在株式が存在しないため記載しておりません。また、第45期は潜在株式は存在しておりますが、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
3.平成27年12月22日開催の取締役会決議により、平成28年1月26日付で普通株式1株につき300株の株式分割を行っておりますが、第43期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。
4.第44期及び第45期の株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
5.第43期の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき海南監査法人の監査を受けております。
第44期及び第45期の連結財務諸表については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)に基づき算出しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づいた、監査法人の監査を受けておりません。
年月 |
概要 |
昭和40年10月 |
医療事務管理者養成のための通信教育事業等を目的として日本医療経営協会(個人経営)を創業。 |
昭和43年10月 |
資本金250千円の株式会社日本医療経営新社に改組、本社を東京都台東区東上野に置く。 |
昭和44年6月 |
医療機関の医療費請求を含む医療事務処理の請負事業を目的として関係会社 株式会社医療事務研究センター(資本金5,000千円)を設立。 |
昭和44年11月 |
関西支社開設。 |
昭和45年3月 |
中京支社開設。 |
昭和47年4月 |
医療事務通学教育を開始。 |
昭和49年10月 |
事業多角化及び経営の効率化のため関係会社 株式会社医療事務研究センターを吸収合併(合併比率1:1)。 |
昭和54年4月 |
医事業務全面受託を開始。 |
昭和55年11月 |
株式会社日本医療事務センターに商号を変更。 |
昭和58年6月 |
日本医療事務センター新潟株式会社に新潟県における営業を譲渡。 |
昭和58年8月 |
西東京支社開設。 |
昭和59年3月 |
本社を東京都台東区台東に移転。 |
昭和59年4月 |
日本医療情報学院の名称で医科医療事務オペレータ通学講座(1年制)を開設。 |
昭和61年7月 |
労働者派遣法の施行と同時に医療関連業務の人材派遣事業について労働大臣許可を取得。 |
昭和63年7月 |
医事コンサルティング業務受託開始。 |
平成4年11月 |
日本証券業協会より店頭登録銘柄として承認。 |
平成5年2月 |
調剤薬局事業を営む子会社を設立し、調剤薬局事業を開始。 |
平成7年5月 |
SPD方式による院内物流業務受託開始。 |
平成8年7月 |
本社を東京都千代田区神田佐久間町に移転。 |
平成10年1月 |
ホームヘルパー養成講座(2級課程)を開設。 |
平成11年1月 |
訪問介護ステーションを台東区に開設し、介護事業を開始。 |
平成12年3月 |
有料職業紹介所NIC転職支援センターを開設。 |
平成12年3月 |
東京支社でISO9001、9002の認定を受ける。 |
平成13年9月 |
当社の主たる事業である医療関連受託事業(全国各拠点)においてISO9001の認定を受ける。 |
平成14年4月 |
福祉用具レンタル・販売開始。 |
平成14年8月 |
日本初の病院PFI参画。 |
平成14年11月 |
東京都認証保育所を江戸川区に開設し、保育事業を開始。 |
平成14年12月 |
医療施設の経営コンサルティングを営むホーメイション株式会社に資本参加を行い、当社の関連会社とする。 |
平成14年12月 |
株式会社東京証券取引所市場第二部上場。 |
平成15年1月 |
通所介護事業開始。 |
平成15年3月 |
当社の事業である介護事業・教育事業においてISO9001の認定を受ける。 |
平成15年3月 |
東京都台東区元浅草にNIC上野ビルを新設。 |
平成15年4月 |
診療報酬請求事務技能の認定業務を営む株式会社技能認定振興協会(資本金10,000千円)を設立。 |
平成15年6月 |
医療関連受託事業、教育事業を営む日本医療事務センター新潟株式会社の全株式を取得し、当社の子会社とする。 |
平成16年3月 |
当社の主たる事業である医療関連受託事業において、院内物流管理サービス及び看護補助サービスのISO9001拡大認定を受ける。 |
平成16年4月 |
DPC関連サービス開始。 |
平成16年4月 |
日本医療事務センター新潟株式会社を吸収合併。 |
平成16年4月 |
東京都世田谷区祖師谷にNIC成城ビルを新設。 |
平成16年7月 |
医療関連受託事業を営む株式会社アイ・エム・ビイ・センターの株式を取得し、当社の子会社とする。 |
平成17年5月 |
グループホーム開始。 |
平成17年6月 |
財団法人日本情報処理開発協会(JIPDEC)より、プライバシーマーク認定取得。 |
平成17年11月 |
ショートステイ開始。 |
平成18年4月 |
有料老人ホーム開始。 |
年月 |
概要 |
平成19年5月 |
小規模多機能型居宅介護開始。 |
平成20年5月 |
次世代育成支援認定マーク(くるみん)取得。 |
平成21年3月 |
東京都千代田区神田富山町にNIC神田ビルを取得。 |
平成21年5月 |
株式会社ファーコスの全株式を株式会社スズケンに譲渡し、調剤薬局事業から撤退。 |
平成23年4月 |
特例子会社 株式会社NICフォルテ(現 株式会社ソラストフォルテ)を設立。 |
平成24年2月 |
MBOにより株式会社東京証券取引所市場第二部の上場廃止。 |
平成24年4月 |
親会社 エヌ・シー・ホールディングス株式会社を吸収合併。 |
平成24年9月 |
サービス付高齢者向け住宅開始。 |
平成24年10月 |
医療関連受託事業を営む子会社 株式会社アイ・エム・ビイ・センターを吸収合併。 株式会社ソラストに商号を変更。 |
平成25年11月 |
本社を東京都港区に移転。 |
平成26年4月 |
人材の採用及び育成強化を一元的に推進するため、キャリアセンターを新設。 |
平成26年12月 |
介護事業を営む株式会社ココチケアの株式を取得し完全子会社化。 |
平成27年11月 |
大東建託株式会社、インフォコム株式会社と業務提携契約を締結。 |
平成28年2月 |
介護事業を営む子会社 株式会社ココチケアを吸収合併。 |
当社グループは、当社(株式会社ソラスト)及び連結子会社2社(株式会社技能認定振興協会及び株式会社ハンズマム)により構成されており、医療関連受託事業、介護・保育事業及びその他事業を展開しております。
当社グループの事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
(1)医療関連受託事業
当社は、1,500以上の医療機関を対象に医療事務関連業務、医事周辺業務、病院経営支援業務等を、業務受託及び人材派遣によって行っております。
① 医療関連受託事業のビジョン
医療関連受託事業は以下のビジョンを掲げ、事業構造の転換やプロセスの改善に取り組んでおります。
1.「医療事務受託会社」から「病院経営支援・事務運営のプロフェッショナルカンパニー」への転換
2.人材、サービス品質、ソリューションで医療機関に選ばれるソラスト
3.新しい働き方とキャリア支援で、女性に選ばれるソラスト
② 当社の提供する主なサービスの内容
区分 |
サービスの内容 |
医療事務関連業務 |
受付業務、クラーク業務、会計業務、外来・入院算定業務、診療報酬請求業務、DPC関連業務、諸法請求業務、他 |
医事周辺業務 |
医師事務作業補助業務、宿日直業務、看護補助業務、院内物流業務、他 |
病院経営支援業務 |
病院経営コンサルティング、病院事務運営、診療情報管理支援、IT関連サービス、地域連携支援、他 |
その他 |
医療事務や病院経営分野の各種調査・分析、資料作成、講演・研修、他 |
③ 当社の提供するサービスの特徴
区分 |
サービスの特徴 |
医療事務関連業務 医事周辺業務 |
・事業規模を活かしたクオリティーと生産性の改善: 個々の業務のクオリティーと生産性の指標として、全国の病院共通の顧客品質項目やビジネスKPIを設定し、カイゼン活動による継続的な改善やベンチマーキングを行っております。 ・チームによる業務の遂行: 病院内の業務運営はチームで行うことを基本としており、病院内での様々な事象や顧客ニーズへの柔軟な対応を図っております。 |
病院経営支援業務 |
・診療情報管理士、IT人材などの専門人材の積極的な採用と育成・強化を通じて、病院経営に貢献できる人材の提供を行っております。 ・当社の介護事業と連携し、介護支援が必要な退院患者への後方支援を行っております。 ・医療事務関連業務の受託で多くの当社社員が病院内に常駐していることから、経営改善に関わる提案を自らの人材によって実行することが可能です。 |
○ 当社と取引する病院契約数の推移
期別 区分 |
平成24年 3月期 |
平成25年 3月期 |
平成26年 3月期 |
平成27年 3月期 |
平成28年 3月期 |
病院契約数(件) |
621 |
709 |
687 |
718 |
721 |
(注)1.病床数20床以上の入院施設を持つ医療機関を病院として区分しております。
2.病院契約数は、当期中に売上高が計上された病院数の合計であります。
(2)介護・保育事業
当社グループにおいて、訪問介護(ホームヘルプサービス)、通所介護(デイサービス)、居宅介護支援、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、短期入所生活介護(ショートステイ)、特定施設入居者生活介護(介護付有料老人ホーム)、都市型軽費老人ホーム(ケアハウス)、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、小規模多機能型居宅介護、訪問看護、福祉用具貸与・販売等の介護サービス及び保育サービスの提供を行っております。
介護・保育事業のクオリティ・モットー
当社グループは、介護・保育事業共通のクオリティ・モットーとして以下の3項目を掲げております。
1.「安心」「豊かさ」「思いやり」を大切にしてお客さまの日々の生活のお手伝いをします。
2.お客さまとの良いコミュニケーションをもとに質の高いサービスを提供します。
3.より高い専門知識、技能をもった人材を育成します。
(介護事業)
首都圏・名古屋圏・関西圏において、在宅介護サービスを核とし、地域に根差した安心・安全な介護サービスを目指しております。半径5~10キロメートル程度の地域を多数設定し、それぞれの地域内で訪問介護や通所介護、有料老人ホーム等、複数のサービスを組み合わせて提供し、利用者の利便性とブランドロイヤリティーの醸成を図るトータルケアサービスを提供しております。
① 当社の提供する主なサービスの内容
区分 |
サービスの内容 |
訪問介護(ホームヘルプサービス) |
ご利用者の生活スタイルをベースに、快適で安心できるご自宅でのサービスを提供します。 介護のプロが、ご利用者お一人おひとりの状態に応じた生活をサポートします。 (生活援助) 単身でお暮らしの方、ご本人やご家族が家事を行うことが難しい場合にホームヘルパーがご自宅にお伺いし、日常生活をサポートします。 サービス例:調理、掃除、洗濯、整理整頓、被服の補修 等 (身体介護) ご利用者のお体の状態に合わせて、ホームヘルパーがご自宅にお伺いし、食事介助や排泄介助などの介護サービスを行います。 サービス例:食事介助、排泄介助、衣類の着脱介助、入浴介助、体位変換などの介助、通院介助、歩行介助 等 |
通所介護(デイサービス) |
ご利用者が充実した一日を過ごせるよう、食事や入浴などのサービスを提供します。お一人おひとりのお体の状態に合わせたフィットネスプログラムや趣味活動を通じて、ご自宅での生活意欲を高めるお手伝いをします。 (認知症対応型) お一人おひとりの個性や状態を考慮しながら、毎日を豊かに過ごしていただけるようなサポートをしています。 また、少人数制のため、顔なじみの関係の中で安心してお過ごしいただけます。 (リハビリ特化型) 半日(午前または午後)3時間滞在、少人数制のデイサービスです。食事・入浴なしで、リハビリを集中的に行っていただきます。 リハビリ専門スタッフがきめ細かくご利用者の運動機能を評価し、最適なリハビリプログラムを作成します。 日常生活に結びつく動作訓練を中心に、歩行訓練、バランス訓練などお一人おひとりに合わせたプログラムを実施。医療機関とも連携し、お体の状態変化にも対応いたします。 |
居宅介護支援 |
ケアマネジャー(介護支援専門員)が窓口となり、ご利用者のケアプラン作成や介護事業者との連絡調整・紹介、介護相談・情報提供を行います。お一人おひとりの「こころ・からだ・環境」を踏まえ、自立に向けた最適なケアを受けられるようにサポートします。 |
認知症対応型共同生活介護(グループホーム) |
認知症の方を対象とした共同生活介護サービス(認知症対応型共同生活介護(グループホーム))です。明るく家庭的な雰囲気の中、少人数(1ユニット9名)で共同生活を営みます。介護スタッフが24時間常駐し、ご入居者の個性を引き出し、生活をサポートします。 |
短期入所生活介護(ショートステイ) |
ご家族・介護者の急な病気や介護疲れ、冠婚葬祭や旅行などで不在になる場合に利用できる、短期間の宿泊サービスです。「第2のわが家」としてご利用者が安心してお過ごしいただけるよう、少人数できめ細やかなサービスを提供しています。 食事・排泄・入浴介助など生活全般の介護を24時間体制でサポートし、ご利用者の本意に則った介護サービスを提供します。 |
特定施設入居者生活介護(介護付有料老人ホーム) 都市型軽費老人ホーム(ケアハウス) 住宅型有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 |
介護・生活支援サービスなどを受けられる入居施設です。スタッフによる24時間体制のサポートの中、個室で自宅のような心地よさを得られる、安心で快適な生活をご提供します。 (特定施設入居者生活介護(介護付有料老人ホーム)) 介護保険の「特定施設入居者生活介護」の認定を受けた施設です。 食事や清掃、入浴や排泄など、日常生活全般の介護・生活サービスを施設のスタッフがご提供します。 (都市型軽費老人ホーム(ケアハウス)) 定員を20名以下とした「第一種社会福祉事業」の認定を受けた施設です。低廉な料金でご入居いただき、食事などのサービスを提供するほか、24時間の見守り、医療・介護・生活相談の受付サービス等を提供します。 (住宅型有料老人ホーム) 介護保険の「特定施設入居者生活介護」の認定を受けていないタイプの有料老人ホームです。 施設では食事などのサービスを受けることが可能です。介護サービスは必要に応じて、当社のサービスをご利用いただけます。 (サービス付き高齢者向け住宅) 日常生活や介護に不安を抱く高齢の単身者やご夫婦のみの世帯のための施設です。 バリアフリー構造などハード面の一定基準を満たし、さらに介護・医療と連携したサービスをご提供します。 |
小規模多機能型居宅介護 |
「通い」「泊まり」「訪問」のサービスを組み合わせ、365日24時間切れ間なく在宅での生活を支援し、少人数・地域密着型ならではのサポートを行います。 |
訪問看護 |
ご自宅やグループホーム・有料老人ホームなどに看護師・理学療法士が定期的に伺って、必要な看護・リハビリサービスを行い、ご利用者の方や、ご家族の方が、住み慣れた場所で安心して生活を送れるよう、サポートしていきます。 |
福祉用具貸与・販売 |
専門の相談員がご利用者お一人おひとりの生活やご希望に合わせて、最適な福祉用具をご提案します。ご利用者、ご家族が住み慣れた自宅・地域で、毎日をより快適に過ごせるようサポートいたします。 |
○ 当社グループが運営する事業所数の推移
期別 区分 |
平成24年 3月期末 |
平成25年 3月期末 |
平成26年 3月期末 |
平成27年 3月期末 |
平成28年 3月期末 |
訪問介護(ホームヘルプサービス) |
37 |
42 |
46 |
54 |
54 |
通所介護(デイサービス) |
30 |
40 |
41 |
46 |
46 |
認知症対応型通所介護 |
4 |
4 |
4 |
5 |
5 |
居宅介護支援 |
32 |
39 |
44 |
56 |
55 |
認知症対応型共同生活介護(グループホーム) |
3 |
3 |
3 |
19 |
20 |
短期入所生活介護(ショートステイ) |
3 |
6 |
6 |
6 |
6 |
有料老人ホーム |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
サービス付き高齢者向け住宅 |
- |
1 |
1 |
4 |
4 |
小規模多機能型居宅介護 |
4 |
4 |
4 |
6 |
6 |
都市型軽費老人ホーム(ケアハウス) |
- |
- |
- |
10 |
11 |
訪問看護 |
- |
- |
- |
3 |
3 |
訪問マッサージ |
- |
- |
- |
1 |
1 |
福祉用具貸与・販売 |
2 |
2 |
2 |
3 |
3 |
合計 |
120 |
146 |
156 |
218 |
219 |
(注)施設数には、各期中における新設、閉鎖及びM&A(事業譲受や子会社化等)による増減を反映しております。
(保育事業)
多様化する保育ニーズに応え、東京都認証保育所を中心に、保育サービスを提供いたします。
① ソラストの保育サービスの理念
「すべてはそこに暮らす子どもたちのために」
ソラストから3つのお約束
1.一人ひとりの成長を見守ります
2.安全を第一に考えます
3.地域に愛される施設になります
② 当社の提供する主なサービスの内容
区分 |
サービスの内容 |
認可保育所 |
国が定めた基準をクリアし、都道府県知事に認可された保育施設です。11時間の開所を基本とし、公費で運営されています。 |
認証保育所 |
都独自基準で設置された保育施設で、ソラストの運営する施設はA型(注)となります。現在の認可保育所だけでは応えきれていない大都市のニーズに対応しようとする都独自の制度であり、企業の経営感覚を発揮し、多様化する保育ニーズに応えることのできる新しいスタイルの保育所が求められています。 |
病後児保育室 |
子どもが病気回復期にあり、集団保育が困難な期間、専用スペースで保育・看護ケアをする保育サービスです。 |
(注) 認証保育所には、A型、B型の2種類があります。両者の主な相違点は以下のとおりです。
区分 |
A型 |
B型 |
目的 |
大都市の特性・独自の基準設定・駅前保育所・保育を必要とする人に |
同左 |
設置主体 |
民間事業者等 |
同左 |
対象児童 |
0~5歳 |
0~2歳 |
規模 |
20~120名 |
6~29名 |
施設基準 |
認可保育所に準じた基準とする。 |
同左 |
施設基準 (0・1歳児一人当たり面積) |
3.3平米(年度途中は2.5平米まで弾力化) |
2.5平米 |
施設基準(屋外遊戯場) |
設置(付近の代替場所でも可) |
特に規定せず |
(東京都福祉保健局のサイトより転載)
③ 当社の提供する主なサービスの特徴
特徴 |
説明 |
施設環境 |
保護者の方の様々なニーズにお応えできるよう、開園時間を長くとっており、夜遅くまで保育を希望される方にも便利です。お子さんが長時間を過ごす園内は、換気や採光だけでなく、お子さんの目線で細心の注意をはらっています。 |
身軽に送り迎え |
3歳くらいまでのお子さんの外出は、着替え・オムツ・授乳器具など大荷物になってしまいがちです。 当園では、お昼寝の時の布団・シーツ・布団カバーを無料でお貸しするほか、使用済み紙オムツのお持ち帰りの心配もありません。 |
信頼できるスタッフ |
スタッフ全員が緊急時の心肺蘇生法や救急法、予防の知識が身につく小児MFAプログラム(注)を取得しています。また、様々なスタッフ研修を行い、より安心で安全な保育ができるようスキルアップに努めています。 |
食の安全 |
当園では必ず食堂を持ち、調理を行っております。 調理スタッフがバランスの取れた温かい手作りの昼食・おやつを用意しています。 0歳児はご家庭で使用しているミルクと同じものを園でも用意。食器は環境ホルモンの心配もなく、温かみのある陶磁器を使用しています。 |
月極保育・一時保育・病後児保育 |
月極保育、一時保育のサービスをご利用いただけます。また、三ノ輪と中村橋の2園では、病後児保育も併設。病気回復期のお子さんを一時的にお預かりします。常駐の看護師をはじめ、保育士と医療機関(嘱託医)が連携し、お子さんの急変にも対応します。 |
(注) 応急救護手当の訓練プログラム
○ 当社が運営する施設数の推移
期別 区分 |
平成24年 3月期末 |
平成25年 3月期末 |
平成26年 3月期末 |
平成27年 3月期末 |
平成28年 3月期末 |
保育所 |
11 |
12 |
12 |
13 |
13 |
(3)その他
当社グループは、企業・団体顧客・個人向け医療事務関連講座、介護関連講座等の教育・トレーニングの提供及びそれらに係る技能認定試験業務を行っております。
(キャリアセンターについて)
当社は、全社組織として位置付けるキャリアセンターを設立して、各事業の人材採用・人材開発のプロセスの刷新と強化を図るとともに、ICTを活用した新たな医療事務関連講座や介護関連講座などの教育・トレーニングプログラムの開発に取り組んでおります。
① キャリアセンターのビジョン
・ソラストキャリアセンターは、医療事務・介護・保育分野の人材育成プログラムを社内外に提供し、医療・介護・保育の専門家としてのキャリアを支援します。
・女性の多様な働き方を推進し、より良い生涯キャリアを支援します。
・「キャリアセンター品川」を中核として、全国をカバーするキャリアセンターネットワークを構築し、同じ品質の教育・トレーニングプログラムを全国に提供します。
・キャリア支援の一環として、仕事の紹介や社員採用を強化します。
② キャリアセンターの役割
区分 |
役割 |
採用 |
現業社員(注)の採用に関する企画とその実施 ・採用チャネルの開拓 ・採用ツールの開拓 ・採用・人材マネージメントシステムの整備 ・支社・事業所との採用プロセスの調整 ・支社・事業所への採用活動支援 ・労働市場・人材動向の把握 |
人材開発 |
社員の能力開発・キャリア支援 ・社員トレーニングの企画と実施 ・トレーニングの開発 ・事業部とのトレーニングスケジュール等の調整 ・社員評価・昇進試験の企画と実施 |
教育講座の企画・実施・運営 |
教育講座の企画 ・教育講座の企画、販売計画、プロモーション ・教育講座の教材の作成 ・講師トレーニング
教育講座の実施・運営 ・教育講座の販売 ・教育講座の実施・運営 ・講師の管理 ・教室・施設の管理 |
(注) 当社の社員は、本社・支社、事業部などに勤務する社員と医療機関、介護事業所・施設・園に勤務する社員とに大きく区分されます。
主に本社・支社、事業部など管理部門に勤務する社員を販売管理社員、主に医療機関や介護事業所・施設・園など実務部門に勤務する社員を現業社員と呼称し区分しています。
③ キャリアセンターの特徴
採用ノウハウの一元化と高度化、それを活用した地域密着型採用モデル
当社の事業領域である医療・介護・保育のすべてにおいて、人材の採用は職場の周辺で行っております。医療関連受託事業では、全社的採用ノウハウを全国42拠点(平成28年4月30日現在)の地域密着型の採用活動に活かすことにより、年間6千人を上回る人材を採用しております。また、キャリアセンターでは、新たな採用プロセスの開発や採用力の強化に取り組んでおります。
ICTを活用した新たな教育トレーニングコンテンツとその提供方法の開発
医療事務の分野では、通学と通信それぞれの利点を取り入れた「ハイブリッド講座」を開発し販売しております。また、その提供方法も、パソコン上で学ぶ「オンライン・スクール」、職場で学べる「オンザジョブ・スクール」など受講者にとって便利な方法が選択できるようにしております。
当社及び当社グループの各事業の関わりを事業系統図によって示すと次のとおりであります。
(事業系統図)
(注) 上記の他、非連結子会社として株式会社ソラストフォルテ、持分法非適用関連会社としてホーメイション株式会社があります。
名称 |
住所 |
資本金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合(%) |
関係内容 |
(連結子会社) |
|
|
|
|
|
㈱ココチケア (注)3 |
東京都千代田区 |
15,400 |
介護・保育事業 |
100.0 |
役員の兼任あり |
㈱ハンズマム (注)3 |
東京都千代田区 |
1,000 |
介護・保育事業 |
100.0 (100.0) |
- |
㈱技能認定振興協会 |
東京都千代田区 |
10,000 |
その他 |
100.0 |
当社が事務の一部を受託 役員の兼任あり |
(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
3.当社の連結子会社であった㈱ココチケアを平成28年2月1日付で吸収合併いたしました。これに伴い、同社の子会社であった㈱ハンズマムが当社の連結子会社となっております。
4.平成27年12月16日付で、当社は、大東建託株式会社の持分法適用関連会社となりました。詳細は、以下のとおりであります。
名称 |
住所 |
資本金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合(%) |
関係内容 |
(その他の関係会社) |
|
|
|
|
|
大東建託㈱ |
東京都港区 |
29,060,991 |
建設事業、不動産賃貸業、不動産仲介業、及び不動産管理業等 |
被所有 37.5 |
役員の兼任あり |
(注)有価証券報告書を提出しております。
(1)連結会社の状況
平成28年3月31日現在 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
医療関連受託事業 |
12,238( 9,418) |
介護・保育事業 |
1,326( 1,896) |
その他 |
64( 1) |
全社(共通) |
100( 3) |
合計 |
13,728(11,318) |
(注)1.従業員数は就業人員であり、( )内は、パート社員数の最近1年間の平均人員を外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(2)提出会社の状況
平成28年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
13,709(11,314) |
41.9 |
11.9 |
5,191 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
医療関連受託事業 |
12,238( 9,418) |
介護・保育事業 |
1,314( 1,892) |
その他 |
57( 1) |
全社(共通) |
100( 3) |
合計 |
13,709(11,314) |
(注)1.従業員数は就業人員であり、( )内は、パート社員数の最近1年間の平均人員を外数で記載しております。
なお、当社の従業員は、本社・支社、事業部などに勤務する社員(以下「販売管理社員」という。)と医療機関(病院・診療所)内で勤務する常勤・パート社員及び介護・保育事業に従事する常勤・パート社員(以下「現業社員」という。)に大きく分類され、現業社員の給与は全額売上原価に計上されております。販売管理社員と現業社員では、勤務体系、給与体系、平均勤続年数等が異なるため、平均年齢、平均勤続年数及び平均年間給与は、販売管理社員670人について表示しております。
また、現業社員を含めた場合の平均年齢、平均勤続年数及び平均年間給与は、それぞれ39.3歳、5.7年、2,457千円であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(3)労働組合の状況
当社の労働組合は「ソラストユニオン」と称し、全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟(UAゼンセン)に加盟しております。
なお、労使関係はきわめて良好であります。