回次 | 第9期 | 第10期 | |
決算年月 | 2014年3月 | 2015年3月 | |
売上高 | (千円) | ||
経常利益又は経常損失(△) | (千円) | △ | |
当期純利益又は当期純損失(△) | (千円) | △ | |
包括利益 | (千円) | △ | |
純資産額 | (千円) | ||
総資産額 | (千円) | ||
1株当たり純資産額 | (円) | ||
1株当たり当期純利益 | (円) | △ | |
潜在株式調整後 | (円) | ||
自己資本比率 | (%) | ||
自己資本利益率 | (%) | ||
株価収益率 | (倍) | ||
営業活動による | (千円) | △ | |
投資活動による | (千円) | △ | △ |
財務活動による | (千円) | ||
現金及び現金同等物 | (千円) | ||
従業員数 | (名) | 〔 | 〔 |
(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、前連結会計年度(第9期)においては、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、1株当たり当期純損失金額であるため記載しておりません。また、当連結会計年度(第10期)においては、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、記載しておりません。
3.自己資本利益率については、前連結会計年度(第9期)においては、当期純損失を計上しているため記載しておりません。
4.株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
5.前連結会計年度(第9期)及び当連結会計年度(第10期)の連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
6.2016年2月10日開催の取締役会決議により、2016年3月4日付で普通株式1株につき10株の株式分割を行っておりますが、第9期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額又は当期純損失金額を算定しております。
回次 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | 第10期 | |
決算年月 | 2011年3月 | 2012年3月 | 2013年3月 | 2014年3月 | 2015年3月 | |
売上高 | (千円) | |||||
経常利益又は経常損失(△) | (千円) | △ | △ | △ | ||
当期純利益又は当期純損失(△) | (千円) | △ | △ | △ | ||
資本金 | (千円) | |||||
発行済株式総数 | (株) | |||||
純資産額 | (千円) | |||||
総資産額 | (千円) | |||||
1株当たり純資産額 | (円) | |||||
1株当たり配当額 | (円) | ( | ( | ( | ( | ( |
1株当たり当期純利益金額又は当期純損失金額(△) | (円) | △ | △ | △ | ||
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 | (円) | |||||
自己資本比率 | (%) | |||||
自己資本利益率 | (%) | |||||
株価収益率 | (倍) | |||||
配当性向 | (%) | |||||
従業員数 | (名) | 〔 | 〔 | 〔 | 〔 | 〔 |
(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第6期、第8期及び当事業年度(第10期)においては、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。また、第7期及び前事業年度(第9期)においては、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、記載しておりません。
3.自己資本利益率については、第6期、第8期及び当事業年度(第10期)においては、当期純損失を計上しているため記載しておりません。
4.株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
5.前事業年度(第9期)及び当事業年度(第10期)の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
6.主要な経営指標等の推移のうち、第6期から第8期については、会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。
7.2016年2月10日開催の取締役会決議により、2016年3月4日付で普通株式1株につき10株の株式分割を行っておりますが、第9期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額又は当期純損失金額を算定しております。
8.上記7.のとおり、2016年3月4日付で株式1株につき10株の分割を行っております。
そこで、東京証券取引所自主規制法人(現日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第6期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第6期、第7期及び第8期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、新日本有限責任監査法人の監査を受けておりません。
回次 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | 第10期 | |
決算年月 | 2011年3月 | 2012年3月 | 2013年3月 | 2014年3月 | 2015年3月 | |
1株当たり純資産額 | (円) | 734.49 | 782.89 | 640.11 | 845.02 | 798.89 |
1株当たり当期純利益金額又は当期純損失金額(△) | (円) | △83.08 | 48.40 | △142.78 | 87.34 | △77.90 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | (円) | - | - | - | - | - |
1株当たり配当額 | (円) | - (-) | - (-) | - (-) | - (-) | - (-) |
当社代表取締役社長の青木正之は、株式会社WCLの代表取締役社長就任時に、日本企業の社内業務のアウトソーシング化の進行から、フィリピンでシステム開発を行うことで低コスト化及び国際化を軸とした幅広いシステムソリューションの提供による事業拡大を期待できると認識し、当該事業を株式会社WCLから独立して営むことを決意しました。当該事業の受け皿として、2005年12月に当社を設立し、現在に至っております。
2005年12月 | 株式会社WCL((注)1)の全額出資により、株式会社AWS(現・株式会社AWSホールディングス)を東京都港区六本木に設立 |
2006年1月 | 株式会社WCLから現物出資により、ADTX SYSTEMS, INC.((注)2)の株式を100%取得して子会社化 |
2006年8月 | ADTX SYSTEMS, INC.をAdvanced World Systems, Inc.(現・連結子会社)に社名変更 |
2006年8月 | Advanced World Systems, Inc. のマカティ事務所をAdvanced World Solutions, Inc.(現・連結子会社)として分社化 |
2007年3月 | 分割型吸収分割により、株式会社WCLのBPO((注)3)事業を承継 |
2007年3月 | エンジニアリング部門強化のため、株式会社TRSを吸収合併 |
2007年8月 | 本社を東京都港区六本木から東京都港区三田に移転 |
2008年2月 | 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際標準規格であるISO27001(ISO/IEC27001:2005)ならびに国内規格であるJISQ27001(JISQ27001:2006)の認証取得 |
2008年3月 | 中華人民共和国香港特別行政区にAdvanced World Solutions, Ltd.(現・連結子会社)を設立 |
2008年7月 | 大阪府大阪市中央区に大阪事務所を開設 |
2008年9月 | 株式会社WCLと資本関係を解消 |
2010年2月 | 本社を東京都港区三田から東京都港区港南に移転 |
2010年6月 | Advanced World Solutions, Inc. がセブ事務所を開設 |
2012年8月 | 中華人民共和国に北京爱维森科技有限公司(現・連結子会社)を設立 |
2012年12月 | 医療情報システムのソフトウエア商品の開発・販売を行う株式会社エーアイエス(現・連結子会社)の株式を100%取得して子会社化 |
2013年7月 | 株式会社AWSホールディングスに社名変更 |
2013年11月 | 北京爱维森科技有限公司が昆山分公司を開設 |
2013年12月 | 本社を東京都港区港南から東京都文京区小石川に移転 |
2015年5月 | 日本アイ・ビー・エム株式会社とIBMコア・パートナー契約を締結 |
2015年10月 | 一般社団法人東京ニュービジネス協議会が主催する「第10回ニッポン新事業創出大賞」のグローバル部門において優秀賞を受賞 |
(注)1.株式会社WCLは1997年2月に株式会社ワールドの新規事業子会社として設立され(設立時の商号は株式会社ワールドクリエイティブラボ)、当社設立時点では、株式会社ワールドの創業者を中心とした株主構成を有しておりましたが、当社は現在は株式会社ワールド及びその創業者との関連はありません。なお、株式会社WCLは2015年9月に清算されております。
2.ADTX SYSTEMS, INC.は1993年6月に株式会社アプティ(現・JBアドバンスト・テクノロジー株式会社。日本アイ・ビー・エム株式会社と東芝テック株式会社の合弁会社)の子会社APTi Philippines, Inc.として設立され、2002年1月に株式会社アドテックスがAPTi Philippines, Inc.の株式を100%取得して子会社化し、ADTX SYSTEMS, INC.に社名変更しました。その後、2005年10月に株式会社WCLが株式会社アドテックスより、ADTX SYSTEMS, INC.の株式を100%取得しました。なお、その後株式会社アドテックスにおいては不祥事が明るみに出ておりますが、株式会社WCL及び当社グループとは関係ありません(当社の取締役1名が当時株式会社アドテックス取締役に就任していた事実はあるものの、関与は認められておりません)。
3.ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略称であります。
当社の設立から現在に至るまでの沿革を図示いたしますと、次のようになります。
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社5社、持分法適用関連会社1社で構成されており、『グローバル事業』と『メディカル事業』の2つのセグメントに分類され、グローバル事業は、グローバル部門、及びエンタープライズソリューション部門の2つの部門により構成されます。グローバル部門では、日本及びフィリピンを中心拠点としたソフトウエア開発、ITアウトソーシング、ビジネスアプリケーション及び組込みソフトの設計・開発等の支援を行っております。 一方、エンタープライズソリューション部門では、特定顧客の金融関連の開発案件を中核としたソリューションサービスの企画、営業及びデリバリー活動を行っております。
他方、メディカル事業では、病院等の医療機関あるいは関連施設に関わる、医療情報システムのソフトウエア商品の開発・販売、受託開発、コンサルテーションを行っております。
また、当社グループは、既存の製造業およびサービス業に加え、金融・医療、そして今後は自動車・ロボット分野におけるデータ融合型AI(人口知能)を視野に入れた領域を戦略的事業ドメインと位置づけ、また、国際化や少子高齢化などの社会構造の変化、医療生命科学やロボット・人口頭脳の分野における技術革新などの社会変革を新規ビジネス創出のチャンスと捉え、Go Global Company(注1)として事業モデルを展開しております。「金融領域」においては、国内の金融機関や国内外の大手電機メーカーの金融系案件を中心に、金融分野に精通した業務アプリケーションの開発や、金融システムのASEAN諸国や英語圏への海外展開を支援しております。「医療領域」においては、医療事業を担う中核としてレセプト点検ソフトウエア等を開発する株式会社エーアイエスを中心に医療情報システムのソフトウエア商品の開発・販売、受託開発、コンサルテーションを中心としたビジネスモデル戦略を積極的に推進する体制を整えております。
当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
(1) グローバル事業
a.グローバル部門
近年、製品開発は、国内から海外の事業者や海外子会社に委託するオフショアへとシフトしており、従業員1,001名以上のIT企業の約6割がオフショア開発を導入している(出典:独立行政法人情報処理推進機構「IT人材白書2013」)等、注目を集めている開発手法であります。オフショア開発は、ソフトウエア開発やWebシステム開発、運用保守管理等を単価の安い海外へアウトソーシングすることにより、開発及び保守・運用コストの大幅削減・利益拡大を目的として、今後、更に導入率が高まっていくものと期待されております。
また、急激に成長する新興国市場への投資が拡大しており、なかでもグローバルレベルでのIT統制の必要性が高まっております。当社グループが主たる事業拠点としているフィリピン共和国は、東南アジア諸国連合(ASEAN)の新興国として年6%程度の経済成長を続けております(2010-2014年の平均値。出典:日本貿易振興機構(ジェトロ)「世界貿易投資報告:フィリピン編」他)。また、人口動態予測でも、消費者・就労者人口とも一貫して増え続ける予想(出典:総務省統計局「世界の統計2014」2-3 世界人口・年齢構成の推移(1950~2050年))となっており、さらには、中国リスクに対応するための「中国+1(チャイナ・プラスワン)(注2)」の候補地の1つとしても注目されております。
グローバル部門では、主に国内外の大手電機、車載機器メーカーを主要顧客に、当社子会社であるAdvanced World Systems, Inc. 及びAdvanced World Solutions, Inc. (以下、「フィリピン子会社」という。)を活用したシステム開発業務を行っており、システム開発業界の競合の激化、国際化という業界環境の流れの中で、低コスト、高品質を同時に実現すべくサービスを提供し続け、フィリピン子会社は、2006年1月に当社の子会社となる以前の、前身であるAPTi Philippines, Inc.が設立された1993年以来、20年以上の開発実績を積み上げております。
当社グループは、ソフトウエアの設計・開発から製品保証まで、英語・日本語のバイリンガルな環境で広範なシステム開発のサービスを行っております。日本国内の大手電機、車載機器メーカー等と取引をしている経験と実績を基に、信頼できるオフショア開発パートナーとして、確かな技術と品質を提供しております。
フィリピン子会社の活用形態は、主に①フィリピン国内における事業所において開発を行う(オフショア受託開発)、②フィリピン子会社の開発要員を当社に出向させ、そこから日本国内の顧客の開発拠点にて直接開発を行う(オンショア開発)の二形態があります。当社グループでは、顧客の個々の要望に応じてこれらの二形態の組み合わせを基礎として最適な開発形態を都度構築しております。さらに国内においては、外部の人材についても積極的に活用することを目的として、一般労働者派遣事業の免許を取得し、人材派遣業務を行っております。
フィリピン子会社の従業員は当社グループの重要な経営資源であり、フィリピン及び日本でクライアントと直接的に作業を実施することから、英語と日本語のバイリンガル能力を有するエンジニアを育成する必要があります。そのため、フィリピン子会社においては、毎年計画的にフィリピン全国の理工学系専攻新卒者の上位成績者のみを採用し、戦略的人材育成を行っております。具体的には、フィリピンのマニラとセブのそれぞれの施設に社内研修センター「AWS's Center for Technology Incubation(通称:ACTION)」を設立し、4ヶ月間の集中新人研修プログラムで日本語環境下での高度なソフトウエア開発ができる要員を養成しております。
この社内研修センター「ACTION」ではIT分野の基礎技術・知識の教育に始まり、ソフトウエア開発に関わる最新技術、ビジネススキル、さらに日本人講師による日本語講座等、5つの研修コースを設け、従業員の技術力向上を継続的に支援しております。フィリピン子会社では、高い技術力で長年、国際優良企業と協業してきた実績を基に、グローバルな市場で評価されるソリューションを創造・提供し続けた結果、e-services Philippines(注3)において2002年から大賞4回(6部門)を含む6年連続で大賞(最優秀賞)又は優秀賞を受賞し、2007年には「最優秀社内研修プログラム」を受賞しております。
また、2016年3月には第10回国際ICTフィリピン・アワード(International ICT Awards Philippines)(注4)にて「ベスト・ソフトウエア・カンパニー賞」を受賞する等、高い評価を受けております。
このように、フィリピン子会社の従業員は高い英語能力のみならず、基本的な日本語を習得しており、ソフトウエアの設計・開発から製品保証まで、英語・日本語のバイリンガルな環境で、幅広いシステムソリューションの提供が可能となっており、同業との競合において差別化を図れる重要な要素となっております。
一方、中国拠点(北京、昆山)に関しては、規模はまだ小さいものの、当社グループの主要顧客の開発拠点であることから、今後は、仕様書に基づく開発、テスト・導入等の下流工程にとどまらず、顧客の要求に基づく要件定義や基本設計等の上流工程を含めた高度化な開発に対するニーズが増えることが予想され、中国国内でのビジネスチャンスは増加するものと見込まれております。
b.エンタープライズソリューション部門
エンタープライズソリューション部門では、主に国内外の金融系を中心とした開発案件の企画、営業等を行っております。また、2015年5月に日本アイ・ビー・エム株式会社のコア・パートナーに認定されたことで、金融系に限らず、CAMSS(注5)という先進技術の習得・参画が可能となりました。これにより、当社グループの最大の経営資源であるフィリピン子会社の開発要員にプロジェクトを通じたスキルアップの機会を与えるとともに、より優秀な人材の確保が可能となります。
(注1)Go Global Company
世界的な事業活動を推進する企業。単なる事業拠点の国外展開ではなく、「世界的な規模」の視点で、経営戦略から人的資源のマネジメントを行うカンパニーを指す。
(注2)中国+1(チャイナ・プラスワン)
主に日本の製造業等が、製造拠点が中国に集中しているリスクを回避するために、新たな中核拠点として中国以外(特に、東南アジア諸国連合(ASEAN諸国))に製造拠点を持ち、そのリスクを分散するためのリスクヘッジ方法。
(注3)e-Services Philippines
2009年まで開催された、フィリピンIT産業の主要企業・団体が毎年参加する展示会・会議イベント。フィリピン貿易産業省及び国際貿易促進センター主催で行われる国内最大のIT展示会。フィリピン国内でのパートナー探しのための世界的な展示会・会議として位置付けられていた。
(注4)国際ICTフィリピン・アワード(International ICT Awards Philippines)
フィリピンを代表する情報技術団体であるIBPAP(The Information Technology and Business Process Association of the Philippines)の協力のもと、在フィリピンカナダ商工会議所によって運営されており、デザイン及び開発の側面において、ソフトウエア・カンパニーとして、その年のフィリピン国内にて最も創造的な役割を担った企業に送られる賞。評価基準としては、年間売上成長率等の定量的な側面に加え、顧客への提供サービスの多様性やコンピタンス、経営管理手法、フィリピンのICT産業への貢献度等が挙げられる。
(注5)CAMSS
現在のIT産業における成長分野であり、米国IBMが提唱している「Cloud」「Analytics」「Mobile」「Social」「Security」の頭文字をとった言葉。
(2) メディカル事業
当事業では、医療情報システムのソフトウエア商品の開発・販売、受託開発、コンサルテーションを中心としたビジネス戦略を積極的に推進する体制を整えております。
当事業の中核を担う子会社株式会社エーアイエスは、医療現場の業務効率を改善し、経営品質を高めるため、「Mightyシリーズ」製品として主に4つのソリューションシステムを開発・販売しております。なかでもレセプト(注6)点検ソフト「Mighty Checker®」は、1999年に他社に先駆けて当該機能を提供するソフトウエアの開発・販売を行ったことから、全国の多数の医療機関に採用されております。
その他、医療新領域における各種コンサルティングも行っております。
当事業の主力製品である「Mighty Checker®」シリーズのラインアップは、下記のとおりであります。
① レセプト点検ソフト「Mighty Checker®(マイティーチェッカー)」
平成21年5月8日付平成21年厚生労働省令第110号「療養給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令の一部を改正する省令」により、一部例外を除き、医療機関はオンラインによるレセプトの請求が義務付けられるようになりました。審査支払機関における審査強化の動きも重なり、レセプトチェックの精度と効率を上げることは、医療機関において、経営上の重要な課題となりました。
「Mighty Checker®」シリーズでは、レセプト電算処理・レセプトオンライン請求が一般化された現在、医療機関にとって有益なツールの1つであり、院内審査(注7)における査定・返戻対策用の機能に留まらず、その後の機能強化により請求漏れのある可能性がある加算項目の指摘を行うことを可能とし、また、グラフィック機能の搭載、請求金額順点検の実現、加えて、査定・返戻データの取り込みにより査定された該当レセプトの抽出、それに基づくスムーズなデータベース修正、集計分析機能などを追加し、業界の中でもユニークで先駆的製品として供給を続けております。
「Mighty Checker®」の特徴及び導入医療機関数の推移については、下記のとおりであります。
製品名 | 特徴 |
Mighty Checker® PRO Analyze | ・医科レセプト点検ソフトウエアの上級システム ・点検結果を分析し、効率的な点検業務を提案 ・査定・返戻対策に加え、レセプト点検結果を活用した、より効率的な点検結果の活用が可能 ・査定返戻データ取り込みによりスムーズなデータベース修正を実現し、査定返戻の抑止を強化 |
Migty Checker® PRO Advance | ・医科レセプト点検ソフトウエアの普及型システム ・病名・医薬品・医療行為の適応症を点検 ・査定・返戻対策の点検(突合点検・縦覧点検・算定日チェック等) ・算定支援機能による点検(指導料等で算定できる可能性がある項目をチェック) |
Mighty Checker® for ORCA(注8) | ・Mighty Checker® PRO Advanceが日医標準レセプトソフト「ORCA」と連携 ・ORCAで入力されたデータを、Mighty Checker® PRO Advanceと同じ点検機能でスムーズに点検することが可能 |
Mighty Checker® DENTAL | ・歯科レセプト点検ソフトウエア ・Mighty Checker® PROとの併用で医科・歯科トータルな点検が可能 |
Mighty Checker® Cloud | ・業界初となるインターネット版としての医科レセプト点検サービスの提供 ・PCにアプリケーションがインストールされてなくても、サーバーへアクセスすることで、レセプト点検ソフトを利用することが可能 |
(単位:件)
| 2013年3月末 | 2014年3月末 | 2015年3月末 | 2016年3月末 |
「Mighty Checker®」導入病院数 | 1,518 | 1,841 | 2,310 | 2,708 |
「Mighty Checker®」導入診療所数 | 5,601 | 6,486 | 7,223 | 8,061 |
合計 | 7,119 | 8,327 | 9,533 | 10,769 |
② オーダリングチェックソフト「Mighty QUBE® PRO(マイティーキューブプロ)」
「Mighty Checker®(マイティーチェッカー)」のデータベースを活用し、疾患と診療行為・投薬の適応性、用法用量等を処方オーダー時に点検し、不適応のもの、病名が漏れているケースへエラーを出す仕組みとして、国立大学法人東京大学と共同開発したものであり、オーダリング時の人為的な誤入力・誤操作を防ぐことで、医療事故(ヒヤリ・ハット)や査定(減額)を防止します。
③ レセプト点検ソフト+オーダリングチェック「Mighty Double®(マイティーダブル)」
①レセプト点検機能を搭載した「Mighty Checker® PRO」による「収益改善」と、②オーダー点検機能を搭載した「Mighty QUBE® PRO」による「ヒヤリ・ハット防止」をダブルでサポートすることにより、オーダーチェック情報、レセプトチェック情報を一元管理でき、医療の安全管理及びリスクマネジメント対策を実現し、総合的なチェック体制を構築することで、病院経営の健全化にも効果的であり、また、審査支払機関における審査強化に対応しております。
④ 院内物流管理システム「Mighty SPD®(マイティーエスピーディー)」
「Mighty SPD®」は、院内物流業務において必要十分な機能構成により、倉庫と部署の在庫を適正に管理することができ、「人」「モノ」「情報」の観点から病院内の物流業務の効率化を支え、医療現場の生産性向上を実現します。発注業務から入庫、出庫、在庫管理までの物流の流れをシンプルにすることで、保険請求漏れや曖昧な在庫管理を減少させることができます。また、医療機関では、「Mighty SPD®」の経営改善支援機能を活用することで、入力された使用実績をもとに、医師別・患者別・術式別の実績管理ができ、各種統計・分析機能により、経営課題の発見や病院主導のコスト管理運営等の経営改善を推進できます。
※「Mighty Checker®」「Mighty QUBE®」「Mighty Double®」「Mighty SPD®」は、株式会社エーアイエスの登録商標であります。
(注6)レセプト
患者様が受けた診療について、医療機関が市町村や健康保険組合等の公的機関に対し、保険負担分の支払いを請求する医療診療の明細書。医科・歯科の場合には「診療報酬明細書」、薬局における調剤の場合には「調剤報酬明細書」と呼ばれる。
(注7)院内審査
医療機関自らが内部で実施する自己点検業務。
(注8)ORCA(オルカ)
日本医師会が会員のために開発・提供している無料レセプトソフト。2015年12月末現在、15,250以上の施設で稼働している(出典:「ORCA PROJECT 日本医師会総合政策研究機構」ホームページ)。
事業の系統図は、次のとおりであります。
名称 | 住所 | 資本金 | 主要な事業 | 議決権の所有 | 関係内容 |
(連結子会社) |
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|
|
Advanced World (注)2 | フィリピン共和国 | 32,000千 | グローバル事業 | 100.0 | ソフトウエア開発業務の受託及び委託 配当金の受取 役員の兼任 3名 |
Advanced World (注)2、5 | フィリピン共和国 | 15,000千 | グローバル事業 | 100.0 | ソフトウエア開発業務の受託及び委託 配当金の受取 役員の兼任 3名 |
Advanced World | 中華人民共和国 | 230千 | グローバル事業 | 100.0 | 役員の兼任 2名 |
北京爱维森科技有限公司 | 中華人民共和国 | 1,200千 | グローバル事業 | 100.0 | 役員の兼任 2名 |
株式会社エーアイエス (注)5 | 東京都文京区 | 20,000 | メディカル事業 | 100.0 | ソフトウエア開発業務の受託及び委託 経営指導料の受取 配当金の受取 役員の兼任 3名 |
(持分法適用関連会社) |
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Alsons/AWS Information Systems, Inc. (注)6 | フィリピン共和国 | 8,000千 | グローバル事業 | 51.1 (51.1) | 役員の兼任 2名 |
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.特定子会社であります。
3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
4.「議決権の所有割合(%)」の( )内は、間接所有割合で内数であります。
5.Advanced World Solutions, Inc. 及び株式会社エーアイエスについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報
(Advanced World Solutions, Inc.)
① 売上高 658,947千円
② 経常利益 143,876 〃
③ 当期純利益 137,103 〃
④ 純資産額 290,254 〃
⑤ 総資産額 388,718 〃
(株式会社エーアイエス)
① 売上高 975,739千円
② 経常利益 134,888 〃
③ 当期純利益 75,182 〃
④ 純資産額 159,143 〃
⑤ 総資産額 974,523 〃
6.議決権の所有割合は50%超でありますが、合弁契約の条項により実質的支配権の要件を満たさないため持分法適用会社としております。
2016年4月30日現在
セグメントの名称 | 従業員数(名) |
グローバル事業 | 592〔 3〕 |
メディカル事業 | 78〔 5〕 |
報告セグメント計 | 670〔 8〕 |
全社(共通) | 10〔 1〕 |
合計 | 680〔 9〕 |
(注) 1.従業員数は、就業人員数(契約社員を含み、当社グループからグループ外への出向者を除く。)であります。また、執行役員を含んでおります。
2.臨時雇用者数(派遣社員、パートタイマー)は最近1年間の平均人員数を〔 〕外数で記載しております。
3.全社(共通)は、管理部門の従業員であります。
2016年4月30日現在
従業員数(名) | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与(千円) |
57〔2〕 | 40歳4ヵ月 | 3年10ヵ月 | 5,032 |
セグメントの名称 | 従業員数(名) |
グローバル事業 | 42〔 1〕 |
メディカル事業 | 5〔 0〕 |
報告セグメント計 | 47〔 1〕 |
全社(共通) | 10〔 1〕 |
合計 | 57〔 2〕 |
(注) 1.従業員数は、就業人員数(契約社員を含み、当社から他社への出向者を除く。)であります。また、執行役員を含んでおります。
2.臨時雇用者数(派遣社員、パートタイマー)は最近1年間の平均人員数を〔 〕外数で記載しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.全社(共通)は、管理部門の従業員であります。
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。