(はじめに)
当社の前身であるCSMホールディングスは、住宅ローン事業を営むSBIモーゲージの買収目的会社として設立されました。
現在に至るまでの主な経緯は次のとおりです。
SBIモーゲージは、我が国の住宅ローン業界に新しい住宅金融のシステムを創造すべく、既に証券化による住宅金融システムが確立されていた米国のビジネスモデルを参考に平成13年5月に日本初のモーゲージバンク(証券化を資金調達手段とした住宅ローン貸出専門の金融機関)として住宅ローン事業を開始したグッドローン株式会社を前身としており、独自商品の開発を進めるにあたって資金調達力の強化・多様化を実現する手段として上場を検討した結果、高い流動性を有しており、かつ、事業展開の可能性が期待できる韓国取引所有価証券市場(以下「KOSPI」という。)への上場の検討を進めるに至り、平成24年4月30日にKOSPIに上場を果たしました。
KOSPIへ上場後、SBIモーゲージの日本国内での住宅ローン事業は融資実行実績を伸ばし引き続き成長を続けてきた一方で、韓国国内での事業展開については、事業開始に向けた調査を行う中で、住宅そのものに対する考え方に文化の違いが大きいことや韓国における証券化を前提とした住宅ローン市場が十分成熟しているとは必ずしも言えない状況であることが判明したため、韓国国内での本格的な事業展開は難しいという判断に至りました。
このような状況の下、日本国内の住宅ローン市場におけるシェアの極大化と新たな事業展開を加速させるために、「フラット35」という画一的な商品や住宅ローンの貸出・回収といった単一のサービスの提供企業ではなく、ライフステージに応じて一気通貫でサービスを提供するビジネスモデルへ進化する必要があると考え、事業・資本の両面でビジネスパートナーとの協働を模索していたところ、更なる企業価値の向上を図るためには、より機動的な経営体制の下でスピーディーかつ柔軟な経営判断を行っていく必要があるという考えを有するカーライル・グループとの接点を持つに至りました。
その後、度重なるカーライル・グループとの協議を経て、平成26年5月20日にカーライル・ジャパン・エルエルシーが投資助言を行うファンドによって間接的に株式を保有するCSMホールディングスが設立され、同社がSBIモーゲージの普通株式及び普通株式を裏付資産として韓国預託決済院により韓国で発行されKOSPIに上場している韓国預託証券を対象として日本において公開買付けを実施し、並行して韓国においても当該韓国預託証券を対象として公開買付けを実施した結果、SBIモーゲージは平成27年1月に非公開化されると共に、CSMホールディングスの完全子会社となりました。
非公開化の後、平成27年5月にCSMホールディングスはアルヒグループ株式会社、SBIモーゲージはアルヒ株式会社に商号変更し、新たな経営体制の下で、第二創業期として新たな事業への取組みを開始いたしました。具体的には、新しい生活をより楽しく充実させる「住生活プロデュース企業」を経営理念に掲げ、テクノロジーとデータベースの活用により不動産(物件)、ヒト(借入人顧客)、金融を繋ぐ「ARUHI家の検索」や「ARUHI暮らしのサービス」といった新しいサービスを開発し、ライフステージに応じた商品・サービスを一気通貫で提供する事業プラットフォームを構築して参りました。
当社グループは現在、中核事業である住宅ローン事業に加え、豊富な既存顧客基盤というビジネスアセットの強みを活かしたプラットフォーム事業を推進しており、このような状況の下、事業展開をさらに自由かつ柔軟な発想に基づき戦略的に行っていくため、当社は平成29年4月3日にアルヒマーケティング株式会社(以下「アルヒマーケティング」という。)を設立し、平成29年7月1日を効力発生日として、旧アルヒが運営するWEBサイトの「ARUHI家の検索」、「ARUHIマガジン」及び「ARUHI暮らしのサービス」並びに当該WEBサイト運営事業を吸収分割によりアルヒマーケティングへ承継しております。
また、さらなる経営の効率化を目指すべく、意思決定のスピードアップと事務の合理化、及び内部統制強化を目的に、平成29年7月1日を効力発生日としてアルヒグループを存続会社(形式上の存続会社)、旧アルヒ(実質上の存続会社)を消滅会社とする吸収合併を実施するとともに、同日にアルヒ株式会社へ商号変更しております。
当社グループの変遷は、下図のようになります。
回次 |
国際会計基準 |
||
第2期 |
第3期 |
||
決算年月 |
平成28年3月 |
平成29年3月 |
|
営業収益 |
(百万円) |
|
|
税引前利益 |
(百万円) |
|
|
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
(百万円) |
|
|
親会社の所有者に帰属する当期包括利益 |
(百万円) |
|
|
親会社の所有者に帰属する持分 |
(百万円) |
|
|
総資産額 |
(百万円) |
|
|
1株当たり親会社所有者帰属持分 |
(円) |
|
|
基本的1株当たり当期利益 |
(円) |
|
|
希薄化後1株当たり当期利益 |
(円) |
|
|
親会社所有者帰属持分比率 |
(%) |
|
|
親会社所有者帰属持分当期利益率 |
(%) |
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
|
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
|
△ |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
△ |
現金及び現金同等物の期末残高 |
(百万円) |
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
(注)1.営業収益には、消費税等は含まれておりません。
2.上記指標は、国際会計基準に基づいて作成した連結財務諸表に基づいております。
3.当社は、平成26年5月に新たに設立され、設立初年度の連結財務諸表より国際会計基準を適用していることから、国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)第1号「国際財務報告基準の初度適用」の目的において要求事項や免除規定を適用しておりません。
4.第2期及び第3期の国際会計基準に基づく連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツの監査を受けております。
5.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
6.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、嘱託社員、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間平均人員を( )外数で記載しております。
7.平成29年9月22日の取締役会決議により、平成29年10月13日付で普通株式1株につき、100株の株式分割を行っておりますが、第2期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり親会社所有者帰属持分、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益を算定しております。
回次 |
日本基準 |
|||
第1期 |
第2期 |
第3期 |
||
決算年月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
平成29年3月 |
|
売上高 |
(百万円) |
|
|
|
経常損失(△) |
(百万円) |
△ |
△ |
△ |
当期純損失(△) |
(百万円) |
△ |
△ |
△ |
資本金 |
(百万円) |
|
|
|
発行済株式総数 |
|
|
|
|
普通株式 |
(株) |
|
|
|
A種優先株式 |
(株) |
|
|
|
純資産額 |
(百万円) |
|
|
|
総資産額 |
(百万円) |
|
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
|
1株当たり配当額 |
|
|
|
|
普通株式 |
(円) |
|
|
|
A種優先株式 |
(円) |
|
|
|
(うち1株当たり中間配当額) |
|
|
|
|
(普通株式) |
(円) |
( |
( |
( |
(A種優先株式) |
(円) |
( |
( |
( |
1株当たり当期純損失金額(△) |
(円) |
△ |
△ |
△ |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
配当性向 |
(%) |
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
(注)1.当社は、純粋持株会社であったため、第1期、第2期及び第3期において売上高を計上しておりません。
2.平成29年9月22日の取締役会決議により、平成29年9月30日付で自己株式19,194株の消却を、平成29年10月13日付で普通株式1株につき、100株の株式分割を行っており、本書提出日現在の発行済株式総数は36,080,600株となっております。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。
4.第1期、第2期及び第3期の自己資本利益率については、当期純損失が計上されているため、記載しておりません。
5.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
6.配当性向については、当期純損失のため、記載しておりません。
7.第1期は平成26年5月20日から平成27年3月31日までの10ヶ月12日間となっております。
8.第2期及び第3期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツの監査を受けております。
なお、第1期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく、有限責任監査法人トーマツの監査を受けておりません。
9.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。なお、臨時雇用者は従業員の総数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
10.当社は、平成29年7月1日を効力発生日として、当社の連結子会社であった旧アルヒ株式会社を消滅会社とする吸収合併を実施しております。なお、(はじめに)に記載のとおり、当社は平成26年5月に買収目的会社として設立された会社であり、旧アルヒ株式会社を吸収合併する前となる第1期、第2期及び第3期は、経常損失及び当期純損失を計上しております。
11.当社は、平成29年10月13日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っております。1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失金額につきましては、第2期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株式数により算定しております。
また、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第1期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。なお、第1期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、有限責任監査法人トーマツの監査を受けておりません。
回次 |
第1期 |
第2期 |
第3期 |
|
決算年月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
平成29年3月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
433.85 |
341.53 |
367.06 |
1株当たり当期純損失金額(△) |
(円) |
△76.59 |
△28.46 |
△15.76 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
- |
- |
- |
1株当たり配当額 |
|
|
|
|
普通株式 |
(円) |
- |
- |
- |
A種優先株式 |
(円) |
- |
1,035.62 |
- |
(うち1株当たり中間配当額) |
|
|
|
|
(普通株式) |
(円) |
(-) |
(-) |
(-) |
(A種優先株式) |
(円) |
(-) |
(-) |
(-) |
(参考情報)
(はじめに)に記載のとおり、当社は平成26年5月に買収目的会社として設立された会社であるため、比較可能性の観点から、参考情報として実質上の存続会社である旧アルヒ株式会社(単体)の平成25年3月期から平成29年3月期に係る主要な経営指標等の推移(会社計算規則に基づき算出した数値)を記載しております。なお、旧アルヒ株式会社は、平成29年7月1日に当社との吸収合併により消滅しております。
回次 |
日本基準 |
|||||
第13期 |
第14期 |
第15期 |
第16期 |
第17期 |
||
決算年月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
平成29年3月 |
|
売上高 |
(百万円) |
12,013 |
12,968 |
13,623 |
15,355 |
20,447 |
経常利益 |
(百万円) |
3,257 |
3,816 |
3,385 |
4,461 |
6,058 |
当期純利益 |
(百万円) |
1,995 |
2,353 |
2,114 |
2,222 |
4,237 |
資本金 |
(百万円) |
4,556 |
4,556 |
4,556 |
4,556 |
4,556 |
純資産額 |
(百万円) |
14,994 |
16,587 |
18,298 |
20,520 |
24,758 |
総資産額 |
(百万円) |
43,228 |
58,894 |
41,902 |
55,093 |
60,966 |
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく、有限責任監査法人トーマツの監査を受けておりません。
(はじめに)に記載のとおり、当社の前身であるCSMホールディングスは住宅ローン事業を営むSBIモーゲージの買収目的会社として設立されました。SBIモーゲージは、平成13年5月に日本初のモーゲージバンクとして住宅ローン事業を開始したグッドローン株式会社を前身としており、平成24年4月30日にKOSPIに上場を果たしました。その後、CSMホールディングスがSBIモーゲージの普通株式及び普通株式を裏付資産として韓国預託決済院により韓国で発行されKOSPIに上場している韓国預託証券を対象として日本において公開買付けを実施し、並行して韓国においても当該韓国預託証券を対象として公開買付けを実施した結果、SBIモーゲージは平成27年1月に非公開化されると共に、CSMホールディングスの完全子会社となり、同年5月にCSMホールディングスはアルヒグループ株式会社(以下「アルヒグループ」という。)、SBIモーゲージはアルヒ株式会社(以下「旧アルヒ」という。)に商号変更しております。また、平成29年7月1日を効力発生日としてアルヒグループを存続会社(形式上の存続会社)、旧アルヒを消滅会社(実質上の存続会社)とする吸収合併を実施すると共に、同日にアルヒ株式会社(以下「当社」又は「アルヒ株式会社」という。)へ商号変更し、現在に至ります。
そこで、以下では、沿革を当社と旧アルヒ(実質上の存続会社)の2つに分けて記載しております。
当社の沿革は、以下に記載のとおりであります。
年月 |
概要 |
平成26年5月 |
CSMホールディングス株式会社設立 |
平成26年8月 |
SBIモーゲージ株式会社の株式及び韓国預託証券を公開買付けにより取得し筆頭株主となる |
平成27年5月 |
商号をアルヒグループ株式会社へ変更 |
平成29年4月 |
アルヒマーケティング株式会社設立 |
平成29年6月 |
関東財務局長より貸金業者登録(関東財務局長(1)第01512号)を取得 |
|
関東財務局長より銀行代理業者許可(関東財務局長(銀代)第319号)を取得 |
平成29年7月
|
アルヒグループ株式会社を存続会社、アルヒ株式会社(旧アルヒ株式会社)を消滅会社とする吸収合併を実施 |
|
商号をアルヒ株式会社へ変更 |
旧アルヒ(実質上の存続会社)の沿革は、以下に記載のとおりであります。
年月 |
概要 |
平成12年6月 |
ソフトバンク・ファイナンスカード株式会社設立 |
平成12年10月 |
東京都知事より貸金業者登録(東京都知事(1)第22222号)を取得 |
平成12年11月 |
商号をグッドローン株式会社へ変更 |
平成13年5月 |
モーゲージバンク(証券化を資金調達手段とした住宅ローン専門の金融機関)として、30年全期間固定金利型住宅ローン「グッド住宅ローン」の取扱開始 |
平成13年11月 |
インターネットによる繰上返済サービスを開始 |
平成14年3月 |
東京都知事登録に代えて、関東財務局長より貸金業者登録(関東財務局長(1)第01291号)を取得 |
平成16年3月 |
最長35年全期間固定金利型住宅ローンの取扱開始 |
平成16年12月 |
住宅金融公庫(現独立行政法人住宅金融支援機構)の証券化支援事業(買取型)(注1)に参加 |
|
ファイナンス・オール株式会社(現SBIホールディングス株式会社)より、ホームローン・コンサルティング株式会社(SBIモーゲージ株式会社)の全株式を取得し、子会社化 |
平成17年1月 |
商号をグッド住宅ローン株式会社へ変更 |
平成17年5月 |
商号をSBIモーゲージ株式会社へ変更 |
|
ホームローン・コンサルティング株式会社の商号をSBIモーゲージ・コンサルティング株式会社へ変更 |
平成18年1月 |
当社初の対面型店舗「SBIモーゲージ六本木」をオープン |
平成18年4月 |
SBIモーゲージ・コンサルティング株式会社と合併 |
平成18年9月 |
生命保険代理店との提携により、本格的な住宅ローン代理店制度を構築 |
平成18年10月 |
証券化による全期間固定金利の投資用不動産ローンの取扱開始 |
平成18年11月 |
8疾病保障特約付住宅ローンの取扱開始 |
平成19年2月 |
住宅ローン代理店制度における初の店舗「SBI住宅ローン 名古屋」をオープン |
平成19年9月 |
フラット35(保証型)の取扱開始 |
平成20年3月 |
フラット35(買取型)をご利用のお客さまに対し、インターネットによる繰上返済サービスを開始 |
|
SBI住宅ローンショップ20店舗目として「SBI住宅ローン 町田」をオープン |
平成20年9月 |
銀行代理業者許可(関東財務局長(銀代)第269号)を取得 |
年月 |
概要 |
平成21年7月 |
様々な金融商品をワンストップで提供する「SBI住宅ローン/SBIマネープラザ」1号店を柏市にオープン |
平成22年6月 |
政策金融機関のオンラインシステムと連携したクラウドシステムを構築 |
平成22年12月 |
SBI住宅ローンショップ100店舗突破 |
平成23年8月 |
家賃返済特約付き「フラット35」の取扱開始 |
平成24年4月 |
韓国取引所有価証券市場(KOSPI)に上場 |
平成24年7月 |
リフォーム用パッケージローンの取扱開始 |
平成25年10月 |
株式取得によりSBIリース株式会社を連結子会社化(平成27年5月に商号をアルヒリース株式会社に変更。現FAリーシング株式会社) |
平成26年6月 |
カーライル・グループに属する投資会社のCSMホールディングス株式会社が公開買付けの開始を発表 |
平成26年8月 |
CSMホールディングス株式会社が筆頭株主となる |
平成27年1月 |
韓国取引所有価証券市場(KOSPI)の上場を廃止 |
平成27年3月 |
住信SBIネット銀行株式会社の変動金利商品の取扱開始 |
平成27年5月 |
商号をアルヒ株式会社へ変更 SBIリース株式会社の商号をアルヒリース株式会社(現FAリーシング株式会社)へ変更 |
平成27年7月 |
提携企業のサービスや商品の優待特典を提供する「ARUHI暮らしのサービス」を開始 |
平成27年11月 |
アルヒリース株式会社(現FAリーシング株式会社)の全株式を売却 |
平成28年3月 |
住宅の購入者事例を元に家探しをサポートするWEBサービス「ARUHI家の検索」を開始 |
平成28年10月 |
「ARUHIスーパーフラット」の取扱開始 |
平成28年11月 |
ソニー銀行株式会社の住宅ローンの取扱開始、変動金利商品の取扱拡充 |
平成29年1月 |
RPA(Robotic Process Automation)(注2)の活用によりARUHIの住宅ローン申込書の記入項目を大幅に削減 |
平成29年7月 |
WEBサイト及び当該WEBサイト運営事業を、吸収分割によりアルヒマーケティング株式会社へ承継 |
平成29年10月 |
楽天銀行株式会社の住宅ローンの取扱開始、変動金利商品の取扱拡充 |
(注)1.独立行政法人住宅金融支援機構が、民間金融機関が融資する長期固定金利住宅ローン債権を買取り、証券化を行う制度。
2.ロボット技術を用いた業務の自動化やペーパレス化等による事務処理能力、精度の向上及び事務コスト削減への取り組み。
当社グループは、当社及び当社の子会社であるアルヒマーケティング株式会社により構成されており、住宅ローンを核に、お客さまの家探しから住宅購入後の日々の暮らしまで、お客様のライフステージに合わせた様々な商品・サービスをご提供しております。
当社グループの住宅ローン事業は、主に貸金業法に基づく「貸金業者」として、証券化を資金調達手段とした住宅ローンのオリジネート(貸付)とサービシング(回収)を行う、いわゆるモーゲージバンク事業(注1)であります。加えて、提携金融機関等の住宅ローン商品等の媒介や、銀行法に基づく「銀行代理業者」として提携金融機関等の住宅ローン商品を代理で販売しております。すなわち、当社グループが融資実行した住宅ローンの債権は原則として債権譲渡され、媒介又は代理で販売した住宅ローン商品等は当社グループのバランスシートに計上されないため、当社グループの住宅ローン事業はバランスシートリスクが最小化されたフィービジネスとしての特徴を有しております。そのため、お客さまのご要望に応じた住宅ローン商品のご紹介から適切なタイミングでの借換のご提案まで、お客さま本位の各種サービスを提供することが可能となっております。
このような特徴を活かして、当社グループは年間約20兆円(注2)という巨大な住宅ローン市場で、金融危機や東日本大震災などの外部環境にも大きく左右されず着実な成長を実現して参りました。当社グループは、7年連続シェアNo.1(注3)を獲得している「ARUHIフラット35」をはじめ、銀行代理商品(変動金利商品・固定金利商品)等の住宅ローン商品、「ARUHIフラットつなぎ」や「諸費用・リフォームローン」等の住宅ローン補完商品、投資用マンションローンや「ARUHI買取再販ローン」、さらには各種保険の取り扱いなど、お客さまの多様なニーズに多岐にわたる商品ラインナップでお応えすると共に、全国128の店舗やWebチャネルを活用し、フルライン×オムニチャネルでの事業展開を行っております。
加えて、不動産購入者事例のビッグデータを活用し、Webで家賃や年齢など、簡単な質問に答えるだけで、現在の家賃をベースにしたおすすめエリア、物件種別及び条件に合う物件の提示や住宅ローンのシミュレーションを行う「ARUHI家の検索」や、住宅購入後の豊かな住生活の実現をお手伝いするため、様々な優待特典を67社(平成29年9月30日現在)の提携企業とともにご提供する「ARUHI暮らしのサービス」など、お客さまの理想の家探しから住宅購入後の生活に至るまで、住宅ローン事業の川上・川下領域への事業展開を行っております。
(注)1.具体的には、まず当社でオリジネートされた住宅ローン債権が、原則として、独立行政法人住宅金融支援機構(以下「住宅金融支援機構」という。)や信託銀行などの金融機関にそれぞれ債権譲渡されます。その後、当該住宅ローン債権を裏付資産とする住宅ローン担保証券(Mortgage-Backed Securities)又は信託受益権が発行され、投資家へ販売されます。これにより、当社は資金調達リスク、金利変動リスク、信用リスクなど事業運営に関わる各種リスクの最小化を図っております。また、当社は住宅金融支援機構や信託銀行などの金融機関から委託を受けて、債権譲渡後の住宅ローンに関する債権の管理・回収を行っております。
2.出典:住宅金融支援機構
3.融資実行件数ベース(当社調べ)
なお、当社グループは住宅ローン事業の単一セグメントであり、区分すべき事業セグメントが存在しないためセグメント別の記載は省略しておりますが、業務区分ごとの内容を以下に記載しております。
①融資実行業務
当社はフラット35をはじめ、様々な住宅ローン商品を住宅ローン顧客に対して提供しております。当業務における主な収入は当社が融資実行した際に受領するオリジネーション・フィー売上(実行金額に一定の料率を乗じて算出)であり、主な費用はFC(フランチャイズ)運営法人へ支払う支払手数料(オリジネーション・フィー売上の約50%)であります。
②債権管理回収業務
当社は、当社が実行した住宅ローン債権について、住宅金融支援機構や信託銀行などの金融機関から委託を受けて、債権譲渡後の住宅ローンに関する債権の管理・回収業務を受託しております。当業務における主な収入は当社が住宅金融支援機構等から受領するサービシング・フィー売上であります。なお、住宅ローンの債権譲渡により会計上認識される回収サービス資産について、期中回収分をサービシング・フィー売上に含めております。
③保険関連収益
当社は住宅ローンの販売に際して、保険会社からの業務委託を受けて、保険代理店としての業務を行っております。また、住宅ローンに付帯する団体信用生命保険等の取扱いに関する業務を行っております。当業務における主な収入は、保険代理店手数料売上及び団体信用生命保険料売上であります。
④ファイナンス業務
当社は、住宅ローンの融資実行により発生した貸付債権を対象として、債権流動化・証券化を実施することで資金調達を行っております。また、融資実行後、債権流動化・証券化を実施するまでの間、当社が貸付債権を保有する場合には、主に銀行借入により資金調達を行っております。当業務における主な収入は、貸付債権の債権譲渡時に発生する貸付債権流動化関連収益(債権譲渡の対象となる貸付債権について、当社が受け取る権利を有している金利スプレッド等の将来キャッシュ・フローを公正価値で評価し収益認識するもの)及び当社で保有している貸付債権から発生する利息収入であります。
⑤その他業務
その他業務の主な売上の内容は、FC運営法人に対するシステム利用料であります。
(取扱商品)
現在当社が取り扱っている主な住宅ローン商品は以下のとおりであります。
商品名 |
資金使途 |
特徴 |
[住宅ローン] |
|
|
(フラット35) |
|
|
ARUHIフラット35 |
新規借入及び借換 |
住宅金融支援機構の証券化支援事業(買取型)(注1)を活用し、住宅金融支援機構に対し住宅ローン債権を売却。住宅建設費(土地取得費を含む。)や住宅購入価格の10割以下までの借入が可能。繰上返済手数料が無料。 |
ARUHIスーパーフラット8 |
新規借入 |
住宅金融支援機構の証券化支援事業(保証型)(注2)を活用し、当社で住宅ローン債権を証券化。住宅建設費(土地取得費を含む。)又は住宅購入価格の2割を手持ち金とすることで、ARUHIフラット35より低金利で利用できる。 |
ARUHIスーパーフラット9 |
新規借入 |
住宅金融支援機構の証券化支援事業(保証型)(注2)を活用し、当社で住宅ローン債権を証券化。住宅建設費(土地取得費を含む。)又は住宅購入価格の1割を手持ち金とすることで、ARUHIフラット35より低金利で利用できる。 |
ARUHIフラットα |
新規借入 |
ARUHIフラット35(融資比率9割以下)と組み合わせることで物件価額の10割まで借入が可能となる変動金利タイプのパッケージローン。 |
ARUHIフラット35(リフォーム一体型/リノベ) |
新規借入及び借換 |
中古住宅購入時にリフォームを行うことを前提としたパッケージローン。従来のリフォームローンと比較し、借入期間が長期(最長35年)となるため、顧客は月々の返済額を低減することが可能。 |
(銀行代理商品) |
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MR.住宅ローンREAL |
新規借入及び借換 |
当社が住信SBIネット銀行株式会社の銀行代理業者として販売する住宅ローン。変動金利タイプと固定金利特約タイプ(2・3・5・7・10・15・20・30・35年)、及びそれら2つを組み合わせた「ミックス・ローン」を選択可能。団体総合生活補償保険料・8疾病保障保険料・交通傷害補償保険料・一部繰上返済手数料が無料。 |
変動セレクトローン |
新規借入及び借換 |
当社がソニー銀行株式会社の銀行代理業者として販売する住宅ローン。金利タイプの変更(変動金利→固定金利、又は固定金利→変動金利)手続きをインターネット経由で行え、1つの住宅ローンで借入後に変動金利と固定金利を同時に利用可能。保証料、団体信用生命保険料、繰上返済手数料が無料。 |
住宅ローン |
新規借入及び借換 |
当社がソニー銀行株式会社の銀行代理業者として販売する住宅ローン。金利タイプの変更(変動金利→固定金利、又は固定金利→変動金利)手続きをインターネット経由で行え、1つの住宅ローンで借入後に変動金利と固定金利を同時に利用可能。保証料、団体信用生命保険料、繰上返済手数料が無料。 |
楽天銀行住宅ローン |
新規借入及び借換 |
当社が楽天銀行株式会社の銀行代理業者として販売する住宅ローン。固定金利タイプと変動金利タイプを自由に選択し、何度でも変更することが可能。団体信用生命保険料、繰上返済手数料が無料。 |
商品名 |
資金使途 |
特徴 |
[住宅ローン補完商品] |
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ARUHIフラットつなぎ |
新規借入 |
土地取得資金、着工金等の住宅建築過程で必要となる資金及び中古住宅購入後にリフォームをする過程で必要となる資金を対象としたローン。(ARUHIフラット35の借入者のみが対象) |
諸費用・リフォームローン |
新規借入 |
株式会社アプラスが提供する、ARUHIフラット35利用者専用の諸費用及びリフォームを対象としたローン。 |
家計応援プラン |
新規借入 |
株式会社アプラスが提供する、ARUHIフラット35利用者を対象とした、他金融機関借入金の借換資金を対象としたローン。 |
[その他商品] |
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投資用マンションローン |
新規借入及び借換 |
株式会社アプラスが提供する、投資用マンション購入資金及び購入に必要な諸費用を対象としたローン。 |
ARUHI買取再販ローン |
新規借入 |
株式会社アプラスが提供する、不動産業者専用の中古住宅購入資金及びリフォーム工事資金を対象としたローン。 |
(注)1.住宅金融支援機構が、民間金融機関が融資する長期固定金利の住宅ローン債権を買い取り、証券化を行う制度。
2.住宅金融支援機構が、民間金融機関が融資する長期固定金利の住宅ローンについて、住宅ローン利用者が返済不能となった場合に民間金融機関に対し保険金の支払いを行う住宅融資保険(保証型用)を引き受け、当該住宅ローン(その信託の受益権を含む。)を担保として発行された債券等に係る債務の支払いについて、投資家に対し期日どおりの元利払い保証を行う制度。
(販売チャネル)
当社グループはリアルチャネルであるFC店舗、直営店舗及び直販拠点(ホールセール営業)に加え、Webチャネルである「ARUHIダイレクト」を配置しております。
リアルチャネルは顧客の意思決定を左右する不動産会社へのアプローチに加え、対面型店舗による顧客に対する相談サービスを提供しております。店舗・拠点展開に当たってはアプローチ対象である不動産会社の規模や物件種別、出店地域の住宅需要等を勘案し、最適な地域に最適な形態の店舗・拠点を展開しております。また、Webチャネルを利用して集客した顧客の送客拠点としても位置付けており、不動産会社向けの営業拠点としてのみではなく、集客拠点としても機能しております。
Webチャネルでは事前審査から融資実行まで非対面による利便性の高いサービスを提供すると同時に、顧客が自らの希望に合わせてリアルチャネルとWebチャネルを自由に行き来できるオムニチャネル化を推進しております。
販売チャネルごとの特徴は以下のとおりであります。
区分 |
特徴 |
FC店舗 |
FC店舗では、直営店舗による出店と比して体制面・コスト面・スピード面の全ての面で優位性のあるフランチャイズ方式の特徴を活かして全国に多店舗展開を行っております。 |
直営店舗 |
直営店舗では、銀行代理による変動金利商品の取扱等、新しい試みに対応すると同時に戦略的なセグメントに対する営業を行っております。 |
直販拠点 (ホールセール営業) |
マンション事業者及びハウスメーカーとの提携等、BtoB事業を推進しており、アカウント別の営業を行っております。 |
Webチャネル (ARUHIダイレクト) |
Webからの住宅ローンの事前審査や借換の申し込み、本申し込みから融資実行まで来店不要での手続きを可能にする、ARUHIダイレクトサービスを展開しております。 |
平成29年9月末現在の地区別店舗数は以下のとおりであります。
地区 |
FC店舗 |
直営店舗/直販拠点 |
合計 |
北海道 |
1店舗 |
1店舗 |
2店舗 |
東北 |
6店舗 |
1店舗 |
7店舗 |
関東 |
55店舗 |
6店舗 |
61店舗 |
北陸・甲信越 |
6店舗 |
- |
6店舗 |
東海 |
12店舗 |
1店舗 |
13店舗 |
近畿 |
17店舗 |
1店舗 |
18店舗 |
中国・四国 |
7店舗 |
- |
7店舗 |
九州・沖縄 |
13店舗 |
1店舗 |
14店舗 |
計 |
117店舗 |
11店舗 |
128店舗 |
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
平成29年3月31日現在
名称 |
住所 |
資本金 (百万円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
(連結子会社) |
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アルヒ株式会社(旧アルヒ株式会社) |
東京都港区 |
4,556 |
住宅ローン事業 |
所有 100 |
当社の住宅ローン事業の運営 |
(注)1.平成29年7月1日を効力発生日とする吸収合併に伴い、旧アルヒ株式会社は消滅しております。なお、本書提出日現在における関係会社は、下記に記載のとおりであります。
名称 |
住所 |
資本金 (百万円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
(連結子会社) |
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アルヒマーケティング株式会社 |
東京都港区 |
10 |
住宅ローン事業 |
所有 100 |
当社からの広告制作、WEBサービスの運営及びWEBサービス開発業務の委託並びに役員の兼任(注)3 |
2.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。
3.当社の執行役員1名が、同社の役員を兼任しております。
(1)連結会社の状況
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平成29年9月30日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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住宅ローン事業 |
290 |
(76) |
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、嘱託社員、人材会社からの派遣社員を含む。)は、最近1年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.当社は住宅ローン事業の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。
(2)提出会社の状況
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平成29年9月30日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
290(75) |
37.86 |
3.82 |
5,128,344 |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、嘱託社員、人材会社からの派遣社員を含む。)は、最近1年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。
3.従業員数が最近1年間で289名増加しております。これは主に、平成29年7月1日を効力発生日とする旧アルヒ株式会社の吸収合併によるものであります。
4.当社は住宅ローン事業の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。
(3)労働組合の状況
当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。